【クリニック・歯科医院】予約対応をClaude Code/Codexで自動化する方法
この記事の内容
予約対応は、電話、Web予約、LINE、メールから届いた連絡を見ながら、希望日時、来院目的、初診か再診か、持参物を確認し、空き枠に当てはめて返信していく業務です。とくに問い合わせへの返信と予約候補日の案内 — どの情報を聞き返し、どの枠を候補として提示し、変更やキャンセルにどう答えるか — は受付の経験に依存しやすく、ベテラン受付1人に集中しがちです。AIは空き枠の最終確定や急患の対応判断を代わりに行うものではありませんが、届いた連絡の整理、不足項目の抽出、返信文の下書きを先に作る補助として使えます。
予約変更・確認連絡10件あたりの返信下書きづくり (みなと内科・甲状腺クリニックのモデル事例)
本記事では、AI鬼管理 が支援を想定する みなと内科・甲状腺クリニック (川崎市幸区・内科と甲状腺の専門外来・1日約90人来院) をモデル事例に、Claude Code/Codex で予約対応の下書きを「予約内容の整理+不足項目の抽出+返信文ドラフト」まで半自動化する手順を解説します。受付主任の高梨さん(勤続8年)が予約変更や確認の返信を実質1人でさばき、午前診療前に確認電話が集中していたクリニックが、入職2年目の受付スタッフ大野さんもAIの下書きから返信を起こせるようになり、折り返し電話と聞き返しを減らした流れです。
この記事を最後まで読むと、
- 予約対応で受付スタッフが抱えている負荷(連絡経路の分散・聞き返し・空き枠確認)が分かる
- Claude Code/Codexで自動化できる3項目(予約内容の整理/不足項目の抽出/返信文の下書き)が理解できる
- 5ステップでのPoC〜運用の進め方が分かる
- 問い合わせ返信と予約候補日案内の型で、聞き返しと枠提示のばらつきを減らせる
- 予約変更・キャンセル・無断キャンセルに、感情的にならずに対応する文面の作り方が分かる
01 PROBLEM 予約対応の現場で起きていること 連絡経路の分散・聞き返し・空き枠確認のトリレンマ
問題1: 予約変更の返信がベテラン受付1人に集中する。届いた連絡から「何を確認し、どの枠を候補に出すか」を判断する作業は、みなと内科・甲状腺クリニックでは実質、受付主任の高梨さん1人に集中していました。大野さんは候補日の出し方や聞くべき項目の優先度がつかめず、結局は高梨さんの確認待ちになり、高梨さんがボトルネックになります。
問題2: 聞き返しのたびに折り返しが発生する。「希望日が複数あるのか」「甲状腺の再診か初診か」「お薬手帳は持参できるか」を確認するだけで、一度では予約が決まらず折り返しになります。午前診療前にこの折り返し電話が重なり、受付窓口が混雑していました。
問題3: 返信文が人によって変わる。丁寧すぎて長い、短くて確認事項が抜ける、キャンセル時の案内が冷たく見えるなど、担当者ごとに返信品質がばらつきます。みなと内科・甲状腺クリニックでも、急いで返した連絡ほど、持参物や来院前注意の記載が抜けがちでした。
02 WHAT Claude Code/Codexで何を自動化するか(予約は確定させない) 枠の確定ではなく、整理と聞き返しの下準備を自動化
📚 用語解説
予約対応の下準備:患者さんから届いた連絡を、希望日時・来院目的・初診再診・持参物などの項目に分け、不足している情報や確認すべき点を洗い出し、返信文の下書きまでをそろえる作業。空き枠の確定や診療可否の判断とは切り離して考える工程で、ここが受付経験に依存しやすく、属人化の主因になりやすい。
処理1: 予約内容の整理。電話メモやWeb予約フォーム、LINEの本文から、希望日時、来院目的、初診か再診か、必要な持参物(保険証・診察券・お薬手帳・紹介状)に分けて整理します。甲状腺の専門外来のように、検査の有無で来院時間が変わる予約も、目的別に並べ替えます。
処理2: 不足項目・確認候補の抽出。未記入の項目や、受付スタッフが確認すべき候補を一覧化します。「希望日が1つしかなく代替日が必要」「検査希望だが絶食指示の確認が要る」のように、折り返す前に聞いておくべきことを先に出します。
処理3: 返信文の下書き。院内ルールに沿った予約確認、変更受付、キャンセル案内、リマインドの文面を下書きします。日時、持参物、来院前注意、キャンセル規定を入れるかどうかは院内で決め、その型に沿ってAIが下書きします。
| 入力情報 | AIが整理すること | 人(受付スタッフ・医師)が確認すること |
|---|---|---|
| 電話メモ | 希望日時・来院目的・確認候補の整理 | 空き枠の確定、急患の優先順位 |
| Web予約フォーム | 不足項目・初診再診の判別候補 | 記入内容の妥当性、診療可否 |
| LINE・メール | 変更/キャンセル/質問の分類と返信下書き | 個別事情、医療上の注意、送信判断 |
| 予約変更の連絡 | 現予約と希望の差分・代替候補の整理 | 枠の最終確定、担当医/担当者の調整 |
AIの役割は予約内容の整理・不足項目の抽出・返信文の下書きまで。空き枠の確定、急患・緊急性の判断、診療可否、キャンセル料の個別対応は、必ず予約システムと受付スタッフ・医師が確認します。この線引きを最初に決めておくと、現場が安心してAIを使えます。
症状の連絡が来ても、AIは緊急性や受診の要否を判断しません。「急ぎを思わせる表現があります」と確認候補として出すまでに留め、実際の対応判断は医師・スタッフが行います。患者さんの個人情報を扱う場合は、匿名化・アクセス権限・保存期間・利用ツールの規約確認を前提にします。
03 HOW 具体的な進め方 5ステップ 小さくPoCし、聞き返しが多かった項目を院内ルールへ戻す
予約対応AI化の5ステップ
初診・再診・健診・検査ありなど、確認項目が違う種別を先に分けて対象を1つ選ぶ
「甲状腺の検査希望なら絶食と来院時間を必ず確認」など、高梨さんの頭の中の確認手順を文章化する
予約内容の整理・不足項目・返信文を、確定枠ではなく確認用ドラフトとして出す
受付スタッフが直した箇所と「なぜ聞き返したか」をCLAUDE.mdへ戻し、下書きの精度を上げる
下書きづくりを若手に任せ、ベテランは空き枠と医療上の確認に回る。うまくいった種別から横展開する
5ステップで最も大切なのは、STEP 4の「なぜ聞き返したか」を残すことです。AIが作った返信文に対し、受付スタッフが「ここを確認してから送った」という理由を残さないと、次回も同じ不足が出ます。逆に、その理由をCLAUDE.mdへ戻せば、AIの下書きは少しずつ、みなと内科・甲状腺クリニックの受付ルールに近づきます。聞き返しの多かった項目は、Web予約フォームの改善ヒントにもなります。
04 RESULT 導入後の変化と数値効果(みなと内科・甲状腺クリニックの事例) 返信下書き25分→9分、午前の折り返し電話を削減
- 電話・Web・LINEに散らばった希望日時と来院目的を、高梨さんが手作業で突き合わせていた(変更10件で約25分)
- 聞き返しのたびに折り返しが発生し、午前診療前に確認電話が集中していた
- 予約確認・変更受付・キャンセル案内の文面が担当者ごとに違っていた
- 大野さんは返信を起こせず、予約変更が高梨さん1人に集中して窓口が混雑していた
- AIが連絡を希望日時・来院目的・初診再診・持参物に整理し、不足項目を先に提示。下書きづくりは約9分に
- 折り返す前に聞くべき項目をまとめて確認でき、午前の折り返し電話が減った
- 予約確認・変更受付・キャンセル案内の文体がそろい、持参物や来院前注意の記載漏れが減った
- 大野さんがAIの下書きから返信を起こし、高梨さんは空き枠と医療上の確認に専念できるようになった
05 PITFALL よくある落とし穴3つ 枠の確定・全科同一・個人情報の扱いを誤らない
空き枠の最終確定、急患の優先順位、診療可否、緊急性の判断は、予約システムと受付スタッフ・医師が行います。AIは予約内容の整理と返信文の下書きまで。枠の確定や受診要否を任せると、ダブルブッキングや、急ぎの患者さんを後回しにする事故につながります。
内科、甲状腺の検査あり、健診、(歯科であれば)担当衛生士のメンテナンス枠では、確認すべき項目が違います。同じテンプレートを当てると、絶食指示や担当者の指定が抜けます。予約種別ごとに確認項目と返信の型を分けて登録してください。
氏名や連絡先、症状の詳細を使う必要がない検証段階では、匿名化したデータから始めます。利用するツールの規約、保存期間、アクセス権限を確認し、院内で「どの情報をどのツールに入れてよいか」を決めてから運用します。
06 REPLY 問い合わせ返信と予約候補日案内の型 聞き返しと枠提示のばらつきを、型でそろえる
AIの下書き精度を上げるには、問い合わせへの返信と予約候補日の案内を「型」としてCLAUDE.mdに書いておくことが効きます。みなと内科・甲状腺クリニックが使っている、返信と候補日案内の型を紹介します。
型1: 受け止め+確認事項+候補日を1通にまとめる
「ご連絡ありがとうございます。ご希望に近い日時として、◯月◯日(火)午前、◯月◯日(木)午後を候補にご用意できます。あわせて、(1)初診か再診か、(2)甲状腺の検査をご希望かを教えてください。」のように、受け止め・確認事項・候補日を1通にまとめると、折り返しの往復を減らせます。候補日は2〜3枠を提示し、確定は患者さんの返信を受けてからにします。
型2: 来院目的ごとに確認項目を切り替える
上の確認項目をCLAUDE.mdに来院目的ごとに書いておくと、AIが目的に応じて「この予約で確認すべきこと」を返信文に織り込みます。甲状腺の検査のように、絶食や来院時間の指示を間違えると再来院につながる項目は、必ず確認事項として残すよう型に明記しておきます。
型3: リマインドに持参物と来院前注意を必ず入れる
「◯月◯日(火)10:00のご予約です。保険証、診察券、お薬手帳をお持ちください。検査がございますので、当日朝のお食事はお控えください。」のように、日時・持参物・来院前注意をリマインドに必ず入れる型にすると、当日の持ち物忘れや絶食漏れによる再来院を減らせます。
上の3つの型をCLAUDE.mdに例文付きで書いておくと、AIが連絡ごとに返信と候補日案内の下書きを作ります。来院目的が違う予約に同じ型を当てると確認漏れが出るので、目的別に分けて登録するのがコツです。送信前には必ず受付スタッフが日時・持参物・個別事情を確認します。
07 CHANGE 予約変更・キャンセル・無断キャンセルの対応 記録の散逸と、冷たく見える文面を防ぐ
予約変更やキャンセルは、電話メモと予約システムの更新が分かれると、当日の受付や診察室で認識違いが起きやすい場面です。また無断キャンセルへの連絡は、感情的・叱責的な文面になりやすく、注意が必要です。みなと内科・甲状腺クリニックが使っている、変更・キャンセル・無断キャンセルの対応の型を紹介します。
型1: 予約変更は「現予約・希望・差分」を1行で整える
「現在のご予約: ◯月◯日(火)10:00 / ご希望: ◯月◯日(木)以降の午後 / 差分: 担当医の指定なし」のように、現予約・希望・差分を1行に整えると、受付スタッフが空き枠を確認しやすくなります。AIはこの整理と「代替候補が必要かどうか」の抽出までを行い、実際にどの枠へ振り替えるかは予約システムとスタッフが確定します。
型2: キャンセルは受け止めと再予約導線を中心にする
「ご連絡ありがとうございます。◯月◯日のご予約はキャンセルで承りました。またのご来院をお待ちしております。次回のご予約をご希望の際は、ご都合のよい日時をお知らせください。」のように、受け止めと再予約導線を中心にした文面を型にしておきます。キャンセル理由を問い詰めたり、引き止めたりする表現は入れません。キャンセル料が関わる場合は、AIに金額の判断をさせず、個別対応として受付スタッフが案内します。
型3: 無断キャンセルは叱責せず、確認と再案内に徹する
「本日◯時のご予約について、ご来院を確認できませんでした。体調など、ご事情がございましたらご無理のない範囲でお知らせください。あらためてのご予約も承っております。」のように、無断キャンセルへの連絡は、責める表現を避け、安否の確認と再案内に徹する型にします。AIには叱責的・断定的な表現を避けるルールを明記し、送信するかどうかと送信先は、必ず受付スタッフが患者さんの状況を見て判断します。
| 場面 | AIが下書きで整える要素 | 人が確認・判断すること |
|---|---|---|
| 予約変更 | 現予約・希望・差分の整理、代替候補の要否 | 振替先の枠確定、担当医・担当者の調整 |
| 当日キャンセル | 受け止め+再予約導線の文面 | キャンセル料の個別対応、緊急性の有無 |
| 無断キャンセル | 叱責を避けた安否確認+再案内の文面 | 送信可否、患者さんの個別事情、連絡手段 |
| 記録の更新 | 連絡内容の要約(誰が・いつ・何を) | 予約システムへの反映、当日受付への共有 |
返信文だけでなく、「誰が・いつ・どの予約を・どう変更したか」を1行で残す記録の型もCLAUDE.mdに決めておくと、電話メモと予約システムの認識違いを防げます。AIには連絡内容の要約までを任せ、予約システムへの反映と当日受付への共有は人が行います。
08 RELATED 関連記事: クリニック・歯科医院のAI自動化事例10選 予約以外の9業務も含めた事例集
本記事はクリニック・歯科医院のAI自動化事例10選のうち、事例1「予約対応」を深掘りした内容です。問診要約・患者説明文・歯科リコール配信・口コミ返信など他の業務もあわせてご覧ください。→ クリニック・歯科医院のAI自動化事例10選(全業務マップ)
09 ABOUT AI鬼管理について - 予約対応の伴走サービス 属人化した予約対応を、確認中心の運用へ
本記事を発信している AI鬼管理 は、クリニック・歯科医院のAI業務自動化をClaude Code/Codexで設計から伴走するサービスです。予約対応は、返信の下準備の属人化を解くことで、患者さんの印象と受付の負担、若手育成に効く打ち手です。
料金やサポートプランは AI鬼管理のサービスページをご覧ください。本記事のモデル事例は、AI鬼管理が支援を想定する架空のクリニックを再構成したものです。
属人化した予約対応、いっしょに軽くしませんか?
本記事のみなと内科・甲状腺クリニックの例は、内科+甲状腺専門外来・1日約90人・予約変更の返信が受付主任1人に集中というモデルケースです。貴院の診療科の構成や予約経路、受付体制によって、最適な進め方は変わります。まずは今の予約対応の流れをうかがって、貴院に合った設計をご提案します。
NEXT STEP
この記事の内容を、あなたのビジネスで
実践してみませんか?
AI活用を自社で回せるようになりたい方へ
AI鬼管理
Claude Code/Codex・Cowork導入支援から業務設計・社内浸透まで実践ベースで伴走。「自社で回せる組織」を90日で作る経営者向けトレーニング。
よくある質問
Q. AIに予約枠を自動で確定させてもよいですか?
A. おすすめしません。AIは患者連絡の整理、不足項目の抽出、返信文の下書きまでに留め、空き枠の確定や急患の優先順位は予約システムとスタッフ確認で行います。
Q. 電話予約でも使えますか?
A. 使えます。電話メモを入力し、希望日時・来院目的・確認事項に分ける運用から始めると使いやすいです。折り返す前に聞くべき項目を先に出せるので、午前の折り返し電話を減らしやすくなります。
Q. 症状の連絡から急患かどうかを判断できますか?
A. 判断はできません。AIは連絡内容を整理し、急ぎを思わせる表現を確認候補として出すまでです。受診の要否や緊急性の判断は医師・スタッフが行います。
Q. 患者さんへの返信文をそのまま送れますか?
A. 送信前にスタッフが確認します。日時・持参物・表現・個別事情に誤りがないかを見てから送ります。無断キャンセルへの連絡は、送るかどうかも含めてスタッフが判断します。
Q. 患者さんの個人情報はどう扱いますか?
A. 匿名化・アクセス権限・保存期間・利用ツールの規約を確認してから運用します。検証段階では、氏名や連絡先を使わない匿名データから始めるのが安全です。
Q. 最初に対象にする予約は何がよいですか?
A. 変更・キャンセル・事前確認・リマインドのように、医療判断が少なく定型化しやすい連絡から始めるのがおすすめです。
Q. 料金やプランを教えてください
A. 料金やサポートプランは AI鬼管理のサービスページをご覧ください。貴院向けの個別ご提案は本記事末尾のNEXT STEPからお問い合わせください。
Claude Codeで業務自動化を90日で叩き込む
経営者向けの伴走型パーソナルトレーニング
Claude Code を業務に落とし込む
専門研修コース一覧
受講者本人の業務を題材に、「使いこなせる」状態になるまで伴走する研修プログラム。1対1特化型・ハンズオン・法人講座の3コースを展開中。業務特化・実装まで踏み込むタイプのClaude Code研修です。
研修コース一覧を見る →AI鬼管理へのお問い合わせ
この記事を読んで気になった方へ。
AI鬼管理の専門スタッフが、御社に最適な
業務自動化プランを無料でご提案します。




