【EC・小売】メルマガ作成をClaude Code/Codexで自動化する方法
この記事の内容
ECのメルマガ作成は、商品情報、キャンペーン条件、在庫状況、会員セグメント、過去の配信結果を行き来しながら「今週は誰に・何を・どう伝えるか」を毎回ゼロから組み立てる作業です。とくに件名と本文の初稿づくり — どの商品をどの順で並べ、どんな件名で開いてもらい、どの条件(割引率・期限・対象商品)を本文に書くか — はセンスと経験に依存しやすく、メルマガ担当ひとりに負荷が集中しがちです。AIは配信してよいかの最終判断を代わりに行うものではありませんが、件名案・商品別訴求文・本文構成の初稿を先に作り、確認すべき条件や表現を一覧化する補助として使えます。
主力セグメント宛メルマガの平均開封率 (結ノ葉ストアのモデル事例・3か月平均)
本記事では、AI鬼管理 が支援を想定する 結ノ葉ストア(ゆいのは/福岡県久留米市・北欧雑貨とギフト商材の自社EC・会員約2万人・週2回のメルマガ配信) をモデル事例に、Claude Code/Codex でメルマガ作成を「件名案+商品別訴求文+本文構成+配信前チェックリスト」まで初稿化する手順を解説します。メルマガを鹿野(かの)さんがほぼひとりで担当し、1通の件名と本文初稿づくりに約90分かかっていた会社が、受注処理担当の嬉野(うれしの)さんも初稿を起こせるようになり、セール前の配信ラッシュで「件名が思いつかず配信が後ろ倒し」になる事態を減らした流れです。
この記事を最後まで読むと、
- メルマガ作成で担当者が抱えている負荷(件名のアイデア出し・商品訴求文の作成・条件確認)が分かる
- Claude Code/Codexで自動化できる3項目(件名案/商品別訴求文/配信前チェック)が理解できる
- 5ステップでのPoC〜運用の進め方が分かる
- 商品別の訴求文と配信案の型の作り方が分かる
- 件名・本文構成・配信タイミングの設計の考え方が分かる
01 PROBLEM メルマガ作成の現場で起きていること 件名のアイデア出し・訴求文づくり・条件確認のトリレンマ
問題1: 件名のアイデア出しが、担当者ひとりのセンスに依存する。結ノ葉ストアでは、開封率を左右する件名づくりが実質、鹿野さんの感覚に頼っていました。「季節感を入れる」「数字を入れる」「煽りすぎない」といった暗黙のコツが言語化されていないため、嬉野さんが件名を作ると「強すぎる」「平凡すぎる」と差し戻しになり、結局すべて鹿野さんの手直し待ちになっていました。件名で手が止まると、本文づくり全体が後ろにずれていきます。
問題2: 商品紹介文が、毎回フルスクラッチで強い売り込みに寄る。同じ北欧マグでも、配信のたびに紹介文をゼロから書き起こすため、語尾やトーンがばらつき、締切が近いほど「今だけ」「絶対お得」のような根拠の薄い強い表現に流れがちでした。とくにギフトや雑貨は、使用シーンや素材といった事実ベースの訴求が効くのに、時間がないと煽り一辺倒になり、ブランドの印象とずれてしまいます。
問題3: キャンペーン条件と在庫の確認が、本文作成と分かれて後回しになる。「対象は◯◯シリーズのみ」「クーポンは5,000円以上」「数量限定」といった条件は、本文を書き終えてから別途確認していたため、配信直前に「対象商品が在庫切れ」「割引率が違う」が見つかり、差し替えに追われていました。結ノ葉ストアでも、セール期に急いで作った回ほど、条件の誤記とお詫び配信が起きていました。
02 WHAT Claude Code/Codexで何を自動化するか 配信判断ではなく、件名案・訴求文・確認リストの初稿を自動化
📚 用語解説
メルマガの初稿づくり:配信目的・対象セグメント・掲載商品・キャンペーン条件をもとに、件名案・本文構成・商品別の訴求文を「人が確認して直せるたたき台」として用意する作業。配信してよいかを決めるのではなく、担当者が在庫・割引条件・表現の確認に集中できるよう、叩き台と確認すべき論点を先に並べるのが目的。最終的に配信してよいかは人が判断する。
処理1: 目的・セグメント別の件名案の量産。配信目的(新商品告知・再入荷・セール・在庫消化・ギフト提案)と対象セグメントを渡すと、AIが切り口の違う件名案を複数まとめて出します。「数字を入れた件名」「季節感を入れた件名」「ベネフィットを前に出した件名」「短く言い切った件名」のように、比較して選べる形で並べます。最終的にどれを使うか、煽りすぎていないかは担当者が決めます。
処理2: 商品別の訴求文の下書き。商品マスターの特徴・素材・サイズ・使用シーン・既存レビュー要約をもとに、事実ベースの特徴 → 利用シーン → 注意点、の順に整理した紹介文の初稿を作ります。断定や根拠のない最上級表現を避けた素材を出すので、担当者はトーン調整と事実確認に集中できます。最終的な表現の可否は人が確認します。
処理3: 配信前チェックリストの作成。本文に書かれた割引率・対象商品・期限・クーポン条件・在庫・配信停止導線・差出人表記などを、AIが「確認すべき項目」として一覧化します。この確認リストが本文とセットで出てくるだけで、条件の誤記と在庫切れ商品の掲載が配信前に拾いやすくなります。
| 入力情報 | AIが整理すること | 人(メルマガ担当)が確認すること |
|---|---|---|
| 配信目的・セグメント | 目的別・切り口別の件名案を複数 | 使う件名、煽りすぎ・誇大の有無 |
| 商品マスター・レビュー | 事実ベースの商品別訴求文の下書き | 表現の可否、実物との一致、ブランドトーン |
| キャンペーン条件 | 割引率・対象・期限・クーポンの確認リスト | 条件の正確性、在庫、適用範囲 |
| 過去の配信結果 | 開封・クリックの傾向と件名の振り返りメモ | 次回の方針、配信時間帯の判断 |
| 法令・表示の論点 | 薬機法・景表法に触れうる表現の候補出し | 最終的な表現可否(必ず人が判断) |
AIの役割は件名案・商品別訴求文・確認リストの初稿づくりまでです。割引条件・在庫・配信対象・配信停止導線、そして薬機法・景品表示法などに触れうる表現の最終確認は必ず人が行います。とくに「このまま配信してよいか」の最終判断は人が担う — この線引きを最初に決めておくと、現場が安心してAIを使えます。
03 HOW 具体的な進め方 5ステップ 小さくPoCし、効いた件名と外した表現を次回案へ戻す
メルマガ作成AI化の5ステップ
新商品・再入荷・セール・ギフト提案など、目的別に配信の型を分け、まず1つの型を対象にする
「数字か季節感を1つ入れる」「煽り・断定は使わない」「効果効能は書かない」など鹿野さんの感覚を文章化する
件名案・商品別訴求文・本文構成・確認リストを、配信確定ではなく確認用ドラフトとして出す
担当者が直した件名・表現と「外した理由」「効いた件名の傾向」をCLAUDE.mdへ戻し、初稿の精度を上げる
初稿づくりを受注処理担当に任せ、メルマガ担当は表現確認と効果検証に回る。効いた型から横展開する
5ステップで最も大切なのは、STEP 4の「効いた件名の傾向」と「外した表現の理由」を残すことです。AIが出した件名のうち実際に開封率が高かったもの、逆に担当者が「これは煽りすぎ」と外した表現 — その両方をCLAUDE.mdへ戻します。逆に、その理由を戻していけば、AIの初稿は少しずつ結ノ葉ストアの「らしい件名・らしい訴求」に近づきます。
04 RESULT 導入後の変化と数値効果(結ノ葉ストアの事例) 件名・本文初稿90分→25分、開封率14%→21%
- 件名を毎回ゼロからひねり出し、本文も商品紹介をフルスクラッチで書いていた(1通約90分)
- セール条件(対象商品・割引率・期限)の確認が本文作成と分かれ、配信直前に誤記が見つかっていた
- 締切が近い回ほど「今だけ」「絶対お得」のような強い表現に寄り、ブランドの印象とずれていた
- 配信後の開封率・クリック率を、次回の件名や構成に活かしきれていなかった
- AIが目的・セグメント別に件名案を複数出し、商品別の訴求文も下書き、初稿づくりは約25分に
- 割引率・対象商品・期限・在庫の確認リストが本文とセットで出て、条件の誤記が減少
- 事実ベースの訴求文を土台にできるようになり、煽りすぎの表現を担当者が先に外せるようになった
- 主力セグメント宛の平均開封率が3か月で14%→21%、本文内クリック率も改善傾向に
05 PITFALL よくある落とし穴3つ 煽り表現・条件・表示義務の扱いを誤らない
「効果絶大」「史上最安」「必ず売り切れます」のような根拠の薄い断定・最上級・限定表現は、たとえAIが出しても、そのまま使わずに事実に基づく訴求へ直します。とくに美容・健康・食品に関わる商品は、薬機法・景品表示法に触れうる効果効能の表現を必ず人が確認します。AIは表現候補を出すまで、可否の判断はしません。
対象商品・割引率・期限・クーポン条件・在庫数は、配信時点の事実を担当者が確認します。「たぶんこのシリーズが対象」「まだ在庫はあるはず」を確認せずに配信すると、誤案内とお詫び配信につながります。AIには確認リストを作らせ、確認そのものは人が行ってください。
配信停止(オプトアウト)の導線や差出人情報など、配信に関わる表示は、使っている配信システムの仕様と社内ルールに沿って必ず入れます。AIの本文下書きは便利ですが、表示義務に関わる部分の最終確認は人の責任で行います。
06 OFFER 商品別の訴求文と配信案の型を作る 「商品の事実」と「配信の目的」を分けて型にする
メルマガの訴求文がぶれるのは、「商品の良さ」と「今回その商品を出す目的」がごちゃ混ぜになるからです。結ノ葉ストアでは、この2つを分けてCLAUDE.mdに型として書き、AIに商品別の訴求文を出し分けさせています。メルマガならではの、商品訴求の型を紹介します。
型1: 訴求文は「事実 → シーン → ひとこと注意」の3段で固定する
商品紹介を毎回フルスクラッチにせず、①事実(素材・サイズ・容量・産地などの客観情報) → ②利用シーン(どんな場面で使うと良いか) → ③ひとこと注意(お手入れ・在庫・サイズ選びの注意)の3段に固定します。結ノ葉ストアでは「北欧マグなら、容量と電子レンジ可否は必ず①に、ギフト利用は②に書く」と決めています。AIにこの順番を渡すと、商品が変わっても訴求の骨格がぶれず、担当者は事実部分の確認とトーン調整に集中できます。煽りに流れにくいのもこの型の利点です。
型2: 配信目的ごとに「主役商品の置き方」を決める
同じ商品でも、配信の目的によって見せ方は変わります。新商品告知なら主役1点を大きく、セールなら対象商品をまとめて条件を明確に、在庫消化なら使い切り提案やセット提案を添えて、ギフト提案なら価格帯別・相手別に並べる、というように。この「目的別の主役の置き方」を型にしてAIへ渡すと、「今回はギフト提案なので価格帯別に3点」のように、目的に沿った商品の並べ方の初稿が出せます。
型3: レビューは「要約候補」までAIに作らせ、引用は人が判断する
お客様の声はメルマガで効く素材ですが、引用してよいか・どう要約するかは確認が必要です。AIにはレビューの要約候補(「ギフトに使ったという声が多い」など傾向の整理)までを作らせ、そのまま本文に載せる個別の口コミの引用可否と表現は、担当者が判断します。効果や品質を断定する声をそのまま訴求に使わない、という線引きもここで効きます。
型1(訴求文の3段)を商品マスター側に、型2(目的別の主役の置き方)を配信テンプレ側に分けてCLAUDE.mdへ書いておくと、AIが「どの商品を・どの目的で・どう見せるか」を掛け合わせて訴求文の初稿を出し分けます。商品の事実と配信の目的を混ぜて1つのプロンプトにすると訴求がぶれるので、軸を分けて登録するのがコツです。
07 TIMING 件名・本文構成と配信タイミングの設計 開封は件名で、クリックは構成と配信時刻で決まる
メルマガの成果は、ざっくり「件名で開封が決まり、本文の構成と配信時刻でクリックが決まる」と分けて考えられます。結ノ葉ストアが件名・構成・配信タイミングの設計でAIに渡している、考え方の型を紹介します。なお最終的な配信内容・配信時刻の判断と、表示・表現の確認は人が行う前提です。
型1: 件名は「切り口」を変えて複数案を作り、人が選ぶ
件名は1案に絞り込む前に、数字を入れる/季節・行事に寄せる/ベネフィットを前に出す/短く言い切るといった切り口の違う案を複数作ります。AIに「同じ配信内容で切り口を変えた件名を複数」と頼むと、比較して選べる形で出ます。そのうえで、煽りすぎ・誇大・効果効能に触れていないかを担当者が確認し、最終的な1案を選びます。結ノ葉ストアでは「件名に数字か季節感を1つは入れる、ただし断定はしない」を選定基準にしています。
型2: 本文は「結論→商品→条件→CTA」の順で構成を固定する
クリックされる本文は、たいてい①冒頭で結論(今回の主役・お得の中身) → ②商品紹介 → ③条件(対象・期限・クーポン) → ④CTA(ボタン・リンク)の順に整理されています。AIに本文構成のテンプレとしてこの順番を渡すと、初稿の段階で迷子になりにくく、CTAの位置や条件の書き場所が安定します。長く書きすぎず、主役を最初に出すのがメルマガのコツです。
型3: 配信タイミングは「過去の傾向」を仮説にして人が決める
配信時刻や曜日は、会員層の生活リズムによって効き方が変わります。AIには過去の配信結果(曜日・時間帯ごとの開封・クリックの傾向)を渡して「この層は平日夜の開封が高い傾向」といった仮説の整理までを作らせ、実際にいつ配信するかは担当者が決めます。結ノ葉ストアでは「ギフト需要期は週末朝、通常回は平日夜」を仮説の出発点にし、配信のたびに結果を見て調整しています。配信時刻の自動最適化に丸投げせず、仮説と検証を人が握るのがポイントです。
型1(件名の切り口)と型2(本文の結論→商品→条件→CTA)をCLAUDE.mdにテンプレとして書き、型3(配信タイミングの仮説)は過去結果と一緒に渡すと、AIが件名案・本文構成・配信仮説の初稿をまとめて出します。開封は件名、クリックは構成と配信時刻 — この役割分担を意識して型を分けると、改善の打ち手が立てやすくなります。
08 RELATED 関連記事: EC・小売の自動化事例10選(全業務マップ) メルマガ作成以外の9業務も含めた事例集
本記事はEC・小売の自動化事例10選のうち、事例9「メルマガ作成」を深掘りした内容です。商品登録・問い合わせ対応・レビュー返信・広告レポートなど他の業務もあわせてご覧ください。→ EC・小売の自動化事例10選(全業務マップ)
09 ABOUT AI鬼管理について - メルマガ作成の伴走サービス 属人化したメルマガづくりを、確認中心の運用へ
本記事を発信している AI鬼管理 は、EC・小売のAI業務自動化をClaude Code/Codexで設計から伴走するサービスです。メルマガ作成は、件名と訴求文の初稿づくりの属人化を解くことで、配信頻度の安定と開封・クリックの改善、若手育成に効く打ち手です。
属人化したメルマガの初稿づくり、いっしょに軽くしませんか?
本記事の結ノ葉ストアの例は、北欧雑貨とギフト中心・会員約2万人・週2回配信・メルマガ担当ひとり集中というモデルケースです。貴店の商材や配信頻度、会員セグメントの作り方によって、最適な進め方は変わります。まずは今のメルマガの作り方をうかがって、貴店に合った設計をご提案します。
NEXT STEP
この記事の内容を、あなたのビジネスで
実践してみませんか?
AI活用を自社で回せるようになりたい方へ
AI鬼管理
Claude Code/Codex・Cowork導入支援から業務設計・社内浸透まで実践ベースで伴走。「自社で回せる組織」を90日で作る経営者向けトレーニング。
よくある質問
Q. AIでメルマガをそのまま配信できますか?
A. 配信はおすすめしません。AIは件名案・商品別訴求文・本文構成・確認リストの初稿づくりまでにし、割引条件・在庫・配信停止導線・表現は担当者が確認する設計が現実的です。とくに薬機法・景品表示法に触れうる表現の確認と、配信してよいかの最終判断は人が行います。
Q. 件名案を複数作れますか?
A. 作れます。同じ配信内容で「数字を入れる」「季節感を入れる」「短く言い切る」など切り口を変えた件名を複数出せます。そのうえで煽りすぎ・誇大の有無を確認し、使う1案は担当者が選びます。
Q. 商品レビューをメルマガに引用できますか?
A. 引用可否や表現は確認が必要です。AIにはレビューの要約候補(傾向の整理)までを作らせ、個別の口コミを載せてよいか、効果や品質を断定していないかは人が判断します。
Q. 配信のタイミングもAIに決めさせられますか?
A. おすすめしません。AIは過去の開封・クリックの傾向から「この層は平日夜が高い傾向」といった仮説の整理までにし、実際の配信曜日・時刻は会員層を踏まえて担当者が決め、結果を見て調整するのが現実的です。
Q. 料金やプランを教えてください
A. 料金やサポートプランは AI鬼管理のサービスページをご覧ください。貴店向けの個別ご提案は本記事末尾のNEXT STEPからお問い合わせください。
Claude Codeで業務自動化を90日で叩き込む
経営者向けの伴走型パーソナルトレーニング
Claude Code を業務に落とし込む
専門研修コース一覧
受講者本人の業務を題材に、「使いこなせる」状態になるまで伴走する研修プログラム。1対1特化型・ハンズオン・法人講座の3コースを展開中。業務特化・実装まで踏み込むタイプのClaude Code研修です。
研修コース一覧を見る →AI鬼管理へのお問い合わせ
この記事を読んで気になった方へ。
AI鬼管理の専門スタッフが、御社に最適な
業務自動化プランを無料でご提案します。




