【人材紹介・採用代行】推薦文作成をClaude Code/Codexで自動化する方法
この記事の内容
推薦文作成は、候補者の経験と求人要件の接点を、企業の採用担当者に短い文章で伝える業務です。職務経歴書、面談メモ、求人要件、過去の推薦文を行き来しながら、どの経験を推薦理由として立て、懸念をどう確認事項に変え、どこまでを企業に共有するかを一度に判断します。とくに初稿づくり — 候補者のどの経験を、企業のどの要件に紐付けて推すか — は経験に依存しやすく、書き慣れたベテラン1人に集中しがちです。AIは候補者を評価したり推薦の可否を決めたりするものではありませんが、職務経歴書と面談メモからの推薦材料の整理、求人要件との接点の洗い出し、推薦文ドラフトの作成、懸念の確認事項への変換を先に行う補助として使えます。
1推薦文あたりの材料整理と初稿づくり (キャリアブリッジ社のモデル事例)
本記事では、AI鬼管理 が支援を想定する キャリアブリッジ社 (福岡県・SaaS/IT営業職の人材紹介中心・月間の企業推薦数約80件) をモデル事例に、Claude Code/Codex で推薦文の初稿を「推薦材料の整理 + 推薦文ドラフト + 面接確認事項」まで半自動化する手順を解説します。推薦文づくりをベテランCAの北村さん1人が担い、1件あたり50分かかっていた会社が、入社2年目の和田さんも初稿を起こせるようになり、企業担当から求められる「推薦理由の具体性」を安定させた流れです。
この記事を最後まで読むと、
- 推薦文作成で担当者が抱えている負荷(複数資料の横断・推薦理由の言語化・懸念の伝え方)が分かる
- Claude Code/Codexで自動化できる3項目(推薦材料の整理/推薦文ドラフト/面接確認事項)が理解できる
- 5ステップでのPoC〜運用の進め方が分かる
- 企業に伝わる推薦文の構成6ブロックが分かる
- 候補者の強みを求人要件に紐付けて書く方法が分かる
01 PROBLEM 推薦文作成の現場で起きていること 資料の横断・推薦理由の言語化・懸念の伝え方のトリレンマ
問題1: 推薦材料を集めて言語化する作業がベテラン1人に集中する。面談メモと職務経歴書から「企業のこの要件に効く経験はどれか」を選び、事実ベースで言語化する作業は、キャリアブリッジ社では実質、北村さん1人しかできませんでした。若手の和田さんが推薦文を書くと、人物評や抽象表現に流れやすく、結局は北村さんの確認待ちになり、北村さんがボトルネックになります。
問題2: 推薦理由が抽象的で、企業担当から具体性を求められる。「主体性がある」「成長意欲が高い」だけでは、企業の採用担当は書類選考の判断材料にできません。どの場面で、何をして、どんな結果になったのか — 根拠となる事実が抜けると、「もう少し具体的に教えてください」と差し戻され、推薦のやり直しが発生します。
問題3: 懸念や確認事項の伝え方が属人化する。転職回数の多さ、経験のブランク、年収希望と求人のギャップ — こうした懸念を隠すと、面接後に企業との信頼問題になります。かといって懸念を断定的に書けば、書類で見送られます。キャリアブリッジ社でも、懸念を「面接で確認してほしい論点」に変換できるかどうかが担当者の経験頼みで、繁忙期に急いで書いた推薦文ほど、この変換が雑になっていました。
02 WHAT Claude Code/Codexで何を自動化するか 候補者評価ではなく、推薦材料の整理と確認事項への変換を自動化
📚 用語解説
推薦文:人材紹介会社の担当者が、候補者を企業に紹介する際に添える紹介コメント。職務経歴書だけでは伝わらない応募背景・人物像・求人要件との接点・確認事項を、採用担当者の判断材料として短くまとめたもの。どの経験を推薦理由に立てるか・懸念をどう確認事項に変えるかが担当者の経験に依存しやすく、同じ候補者でも担当者によって書類通過率が変わる、属人化の主因になりやすい工程。
処理1: 推薦材料の整理(複数資料の横断)。職務経歴書、面談メモ、求人要件をAIが横断し、応募背景・転職軸・経験のハイライト・強みの候補・希望条件を、推薦文に使える形で抜き出します。「どこにその経験が書いてあったか」を資料と紐付けて整理するので、事実確認の手戻りが減ります。
処理2: 求人要件との接点づくりと推薦文ドラフト。求人要件を企業が重視する順に並べ、それぞれの要件に対して「候補者のこの経験が該当する」という接点候補を対応づけます。そのうえで、企業の採用担当が読みやすい構成で推薦文の初稿を作ります。
処理3: 懸念の確認事項への変換。転職回数、ブランク、年収ギャップなどの懸念を、マイナス評価としてではなく、「面接で確認するとよい論点」に言い換えて整理します。この変換が先にあるだけで、懸念を隠さずに、かつ候補者の機会を狭めずに伝えられます。
| 入力情報 | AIが整理すること | 人(担当者)が確認すること |
|---|---|---|
| 職務経歴書 | 経験・実績・役割範囲の要約と該当箇所 | 記載と本人説明の一致、誇張の有無 |
| 面談メモ | 転職軸・強み候補・懸念・希望条件の抽出 | 発言ニュアンスのズレ、共有可否 |
| 求人要件 | 重視順の並べ替えと経験との接点候補 | 本当に要件に該当するか、企業の意図 |
| 過去の推薦文 | 通った推薦文の構成・表現の型の候補 | 今回の候補者・企業への適合 |
AIの役割は推薦材料の整理・ドラフト・確認事項への変換まで。推薦するかどうか、性格や能力の評価、企業へ共有してよい範囲は必ず担当者が確認します。この線引きを最初に決めておくと、現場が安心してAIを使えます。
03 HOW 具体的な進め方 5ステップ 小さくPoCし、外した表現の理由を推薦文ルールへ戻す
推薦文作成AI化の5ステップ
推薦数が多く、書類通過率を上げたい職種(例: SaaS営業)を1つ選び、推薦文の型を作りやすい対象から始める
「営業なら実績は数値と再現性で書く」「懸念は確認事項に変える」など、北村さんの頭の中の型と禁止表現を文章化する
推薦材料の整理・推薦文ドラフト・面接確認事項を、確定ではなく確認用ドラフトとして出す
担当者が直した箇所と「なぜその表現を外したか」をCLAUDE.mdへ戻し、初稿の精度を上げる
初稿づくりを若手に任せ、ベテランは事実確認と共有範囲の判断に回る。うまくいった職種から横展開する
5ステップで最も大切なのは、STEP 4の「外した表現の理由」を残すことです。AIが書いた推薦理由や懸念の表現を担当者が直した場合、「なぜこの表現は使わないのか」(断定的すぎる・事実の裏付けがない・共有してはいけない情報など)を残さないと、次回も同じ表現が出ます。逆に、その理由をCLAUDE.mdへ戻せば、AIの初稿は少しずつキャリアブリッジ社の推薦文基準に近づきます。
04 RESULT 導入後の変化と数値効果(キャリアブリッジ社の事例) 推薦文初稿50分→18分、属人化の解消
- 職務経歴書と面談メモを読み直し、北村さんが推薦材料を手作業で拾って書いていた(1件約50分)
- 推薦理由が「主体性がある」など抽象的で、企業担当から具体性を求められ差し戻しが発生
- 懸念点の伝え方が担当者ごとに違い、隠しすぎ・書きすぎのどちらにも振れていた
- 若手の和田さんは通る推薦文を書けず、推薦文が北村さん1人に集中して提出が遅れていた
- AIが3資料を横断して推薦材料を求人要件別に整理し、初稿づくりは約18分に
- 求人要件との接点を事実ベースで対応づけ、根拠のある推薦理由を下書き
- 懸念は「面接で確認する論点」に変換し、隠さず・狭めずに伝えられるように
- 若手の和田さんが初稿を起こし、北村さんは事実確認と共有範囲の判断に専念できるように
05 PITFALL よくある落とし穴3つ 誇張・断定評価・共有範囲の扱いを誤らない
AIは面談メモにない実績を”それらしく”補ったり、数値を盛ったりすることがあります。推薦文は候補者の経歴を保証する文章です。記載した実績・経験・数値は、必ず職務経歴書や面談メモと照合し、裏付けの取れない表現は使わないでください。
「優秀」「即戦力」「リーダーシップがある」などの断定は、根拠がないと逆効果です。性格や能力を決めつけるのではなく、確認できた行動や本人の発言、実績に基づいて書きます。AIが出した評価表現は、事実の裏付けがあるか担当者が確認し、断定は事実描写に直します。
現在の在籍企業名、選考を受けている他社の状況、年収の内訳、家庭の事情など、企業へ共有してよい情報と社内メモに留める情報は分けて扱います。候補者が企業への開示を望まない情報を推薦文に書くと、信頼問題や個人情報の取り扱い問題になります。共有内容によっては、候補者本人に開示可否を確認してください。
06 STRUCTURE 企業に伝わる推薦文の構成6ブロック 良く見せる順ではなく、採用担当が判断する順に組む
推薦文でつまずく一番の原因は、書きたいことから書き始めてしまい、採用担当が「会うかどうか」を判断する順番になっていないことです。キャリアブリッジ社では、AIに渡す前に推薦文の構成を6ブロックに固定し、この順番でドラフトを組む型を作りました。CLAUDE.mdにこの構成を書いておくと、AIが同じ順番で初稿を組みます。
推薦文の6ブロック(この順で組む)
なぜ「推薦サマリ」を先頭に置くのか
採用担当は多数の推薦を短時間でさばきます。冒頭の2〜3行で「この求人のこの要件に対して、この実績があるから会う価値がある」と伝わらないと、本文を読む前に見送られます。AIには、③のハイライトと④の接点を先に作らせたうえで、それを2〜3行に圧縮した推薦サマリを①として最初に置かせると、最後まで読まれる推薦文になります。
「事実」と「所見」を分けてラベルする
6ブロックの中では、職務経歴書で確認できる事実(担当領域・実績数値・在籍期間)と、面談で受けた担当者の所見(人柄・志向・伸びしろ)を分けて書きます。AIには「事実=要照合」「所見=担当者の主観であると明示」のラベルを付けさせ、所見が事実のように読めてしまう表現がないかを担当者が確認します。
上の6ブロックの構成と「推薦サマリを先頭に置く」ルールをCLAUDE.mdに書いておくと、AIが面談メモと職務経歴書を同じ構成に整えてドラフト化します。書きたい順ではなく、採用担当が判断する順に並ぶので、書類通過の判断がしやすい推薦文になります。
07 LINKING 候補者の強みを求人要件に紐付ける書き方 強みの羅列でなく、要件への「効き方」で書く
通らない推薦文の多くは、候補者の強みを羅列しただけで、それがこの求人のどの要件に効くのかが書かれていません。キャリアブリッジ社では、強みを「要件 → 根拠となる経験 → 推薦文での言い換え」の3列で対応づける書き方に変えました。CLAUDE.mdにこの対応づけの作り方を書いておくと、AIが要件起点で強みを紐付けた初稿を出します。
紐付けの3列(要件起点で書く)
| 企業が重視する要件 | 候補者の根拠となる経験(事実) | 推薦文での書き方(言い換え) |
|---|---|---|
| 無形商材の新規開拓力 | 前職SaaSで新規アポからの受注を2年継続 | 架電だけでなく仮説提案で新規を作れる再現性がある |
| 顧客の課題を引き出す力 | 導入後の解約率を担当region内で改善 | 売って終わりでなく、課題ヒアリングと定着支援ができる |
| チームでの推進力 | 新人2名のOJT担当として立ち上げを支援 | 個人成績だけでなく、育成・横展開に動ける |
左から右へ、必ず「要件」起点で書くのがコツです。候補者の経験(中央列)を先に並べると強みの羅列になりますが、企業の要件(左列)を先に置き、それに該当する経験を探して言い換える(右列)順にすると、「この求人に、なぜこの候補者か」が一本の線でつながります。
「実績の数値」と「再現性」をセットで書く
営業職の推薦で特に効くのは、実績の数値だけでなく再現性を添えることです。「達成率140%」という結果に加えて、「なぜ達成できたのか(仮説提案・既存深耕など)」という再現の理由を書くと、環境が変わっても成果を出せそうかを企業が判断できます。AIには面談メモから「結果」と「その理由」をセットで抜き出させ、数値は職務経歴書と照合します。
懸念は「要件に対する確認事項」に変換する
懸念も要件に紐付けて書くと、ネガティブにならずに伝わります。たとえば「マネジメント未経験」という懸念は、「将来の管理職を期待する求人であれば、マネジメントへの意向と素地を面接で確認いただくのが有効です」と、要件に対する確認の依頼に変換します。AIには、懸念をそのまま書かせず「どの要件に関わる懸念か」「面接で何を確認するとよいか」の形に整えさせます。
要件に紐付けようとするあまり、経験を実態以上に大きく言い換えたり、一度の成果を「いつでも再現できる」と断定したりするのは逆効果です。AIが作った言い換え(右列)は、中央列の事実から飛躍していないか、面接で確認すれば足る範囲を超えて断定していないかを、担当者が必ず確認してください。
上の「要件 → 根拠経験 → 言い換え」の3列と、「数値と再現性をセットで書く」「懸念は確認事項に変換する」ルールをCLAUDE.mdに例文付きで書いておくと、AIが強みの羅列でなく、要件への効き方で紐付けた推薦文の初稿を作ります。推薦理由の具体性が担当者によらず安定し、企業からの差し戻しが減ります。
08 RELATED 関連記事: 人材紹介・採用代行の自動化事例10選(全業務マップ) 推薦文以外の9業務も含めた事例集
本記事は人材紹介・採用代行の自動化事例10選のうち、事例6「推薦文作成」を深掘りした内容です。求人票作成・スカウト文・候補者面談議事録・企業への候補者紹介など他の業務もあわせてご覧ください。→ 人材紹介・採用代行の自動化事例10選(全業務マップ)
09 ABOUT AI鬼管理について - 推薦文作成の伴走サービス 属人化した推薦文を、確認中心の運用へ
本記事を発信している AI鬼管理 は、人材紹介会社・採用代行チームのAI業務自動化をClaude Code/Codexで設計から伴走するサービスです。推薦文作成は、推薦材料の整理と懸念の伝え方の属人化を解くことで、書類通過率と若手育成に効く打ち手です。
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よくある質問
Q. AIに推薦文をそのまま書かせて企業へ提出してもよいですか?
A. 初稿作成には使えますが、そのまま提出するのは避けます。記載した実績・経験は職務経歴書や面談メモと照合し、事実確認・共有範囲・表現の適切性を担当者が最終確認します。推薦するかどうかの判断も人が行います。
Q. 候補者の強みをAIに評価させてもよいですか?
A. 評価ではなく、面談メモや職務経歴書から強みの候補を整理し、求人要件との接点を対応づける用途に留めます。「優秀」などの断定は避け、確認できた行動・実績・発言に基づいて書きます。
Q. 懸念点は推薦文に書くべきですか?
A. 内容によります。隠すと面接後に信頼問題になり、断定的に書くと書類で見送られます。マイナス評価ではなく「面接で確認するとよい論点」に変換して書くのが実務的です。
Q. 企業ごとに推薦文を変えられますか?
A. 変えられます。企業が重視する要件や選考観点、職種特性に合わせて、要件起点で経験を紐付けた構成に組み替えられます。要件別の観点はCLAUDE.mdに登録しておきます。
Q. 候補者の個人情報や本人の確認はどう扱いますか?
A. 在籍企業名や年収内訳など、企業へ共有してよい情報と社内メモに留める情報を分けて扱います。候補者が開示を望まない情報は推薦文に書かず、共有内容によっては本人の最新意向と開示可否を確認します。
Q. 料金やプランを教えてください
A. 料金やサポートプランは AI鬼管理のサービスページをご覧ください。貴社向けの個別ご提案は本記事末尾のNEXT STEPからお問い合わせください。
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