【広告代理店・Web制作会社】納品チェックをClaude Code/Codexで自動化する方法
この記事の内容
Web制作の納品前チェックは、リンク切れ、画像の差し替え漏れ、スマホでの表示崩れ、計測タグの設置忘れ、titleやmeta descriptionの入れ忘れなど、確認すべき項目が広く浅く散らばります。とくに公開直前 — 複数ページ・複数担当の制作物を、限られた時間でまとめて見る場面 — はチェック観点がディレクター個人の頭の中にあり、急ぎの案件ほど抜けが出ます。AIは公開可否そのものを判定するものではありませんが、ページ種別ごとのチェック項目の洗い出し、確認候補リストの生成、見落としやすい箇所の指摘下書きを先に作る補助として使えます。
1案件(5ページ規模)あたりの納品チェック準備 (リフトクラフト社のモデル事例)
本記事では、AI鬼管理 が支援を想定する リフトクラフト社 (神奈川県・コーポレートサイトとLP制作中心・受託約12名) をモデル事例に、Claude Code/Codex で納品チェックを「ページ種別別チェックリスト+確認候補+指摘下書き」まで半自動化する手順を解説します。公開前チェックをディレクターの及川さんが実質1人で抱え、1案件70分かけて目視していた会社が、コーダーの瀬戸さんもチェック初稿を回せるようになり、公開後の手戻りと再公開を減らした流れです。
この記事を最後まで読むと、
- 納品チェックでディレクターが抱えている負荷(リンク確認・表示確認・計測タグ確認・SEO項目確認)が分かる
- Claude Code/Codexで自動化できる3項目(チェック項目の洗い出し/確認候補リスト/指摘の下書き)が理解できる
- 5ステップでのPoC〜運用の進め方が分かる
- ページ種別(トップ/下層/LP/フォーム)ごとのチェックの当て方が分かる
- 表示崩れ・計測漏れ・SEO項目の見落としを仕組みで防ぐ方法が分かる
01 PROBLEM 納品チェックの現場で起きていること 広く浅い確認・属人化・時間切れのトリレンマ
問題1: チェック観点がディレクター1人に集中する。「このページで何を確認すべきか」を網羅的に挙げられるのは、リフトクラフト社では実質ディレクターの及川さん1人でした。コーダーの瀬戸さんは「動けばOK」までは見られても、計測タグやSEO項目まで観点が回らず、結局及川さんの最終確認待ちになり、及川さんがボトルネックになります。
問題2: 確認が広く浅く、時間内に終わらない。リンク切れ、画像の解像度、フォームの送信先、スマホでの折り返し、ファビコン、404ページ。1項目は数十秒でも、5ページ×十数項目になると見落としが必ず混じります。公開時刻が決まっている案件ほど、最後は「たぶん大丈夫」で押し切ってしまいがちです。
問題3: 計測漏れ・設定漏れは公開後に気づく。表示は合っていても、GA4が二重計測になっている、CVタグがサンクスページに無い、noindexを外し忘れて検索に出ない、といった設定漏れは、公開直後の見た目では気づけません。リフトクラフト社でも、計測タグの設置漏れに後から気づき、初週のデータが取れていなかった案件がありました。
02 WHAT Claude Code/Codexで何を自動化するか 公開可否の判定ではなく、確認候補の洗い出しを自動化
📚 用語解説
納品チェック(公開前チェック):制作物を本番公開・納品する前に、リンク・表示・計測・SEO・公開設定などが要件どおりかを確認する工程。確認項目が広く浅く分散するうえ、何を見るかがディレクターの経験に依存しやすく、急ぎの案件で見落としが起きやすい工程。
処理1: ページ種別ごとのチェック項目の洗い出し。サイト構成(トップ・下層・LP・フォーム・ブログ等)と要件メモから、ページ種別に応じて確認すべき項目をAIが一覧化します。「リンク確認」だけでなく「フォーム送信先」「自動返信メール」「サンクスページの計測タグ」まで、関連して抜けやすい項目を候補として並べます。
処理2: 過去案件・社内ルールとの突合で確認候補を抽出。過去案件のチェックリストや指摘履歴、社内の公開前ルールをAIが参照し、「今回のチェック項目に入っていないが、似た案件では確認していた項目」を抜け漏れ候補として出します。
処理3: 指摘・申し送りの下書き。確認の結果を、社内のコーダー向け修正指示や、クライアント向けの公開前確認連絡として文章化します。この下書きがあるだけで、確認結果の伝達漏れや「言った言わない」がぐっと減ります。
| 入力情報 | AIが整理すること | 人(ディレクター)が確認すること |
|---|---|---|
| サイト構成・URL一覧 | ページ種別ごとの確認項目候補 | 実際の表示、デザイン意図との一致 |
| 要件定義・指示書 | 要件と制作物のズレ候補、未対応項目 | 仕様の解釈、優先度、クライアント意図 |
| 過去案件のチェックリスト | 似た項目・指摘・設定漏れの抜け漏れ候補 | 今回案件との差分、例外条件 |
| 計測・タグの設置メモ | タグ未設置・二重設置の確認候補 | 実機での発火確認、計測の最終判断 |
AIの役割はチェック項目の洗い出し・確認候補・指摘の下書きまで。実機での表示確認、タグの発火確認、最終的な「公開してよいか」の判断は必ずディレクターが行います。この線引きを最初に決めておくと、現場が安心してAIを使えます。
03 HOW 具体的な進め方 5ステップ 小さくPoCし、見逃した指摘を公開前ルールへ戻す
納品チェックAI化の5ステップ
トップ・下層・LP・フォーム・ブログなど、確認の型が違う種別を先に分けて対象を1つ選ぶ
「フォームページなら送信先・自動返信・サンクスページの計測を必ず確認」など、及川さんの頭の中の観点を文章化する
チェック項目候補・確認候補リスト・指摘下書きを、公開可否ではなく確認用ドラフトとして出す
ディレクターが実機で確認し「リストになかった指摘・要らなかった項目の理由」をCLAUDE.mdへ戻す
チェック初稿をコーダーに任せ、ディレクターは実機確認と最終判断に回る。うまくいった種別から横展開する
5ステップで最も大切なのは、STEP 4の「リストになかった指摘の理由」を残すことです。ディレクターが実機で見つけた指摘がAIの確認候補に無かった場合、「なぜ抜けたのか」を残さないと、次回も同じ観点が漏れます。逆に、その指摘をCLAUDE.mdへ戻せば、AIのチェック初稿は少しずつリフトクラフト社の公開基準に近づきます。
04 RESULT 導入後の変化と数値効果(リフトクラフト社の事例) チェック準備70分→20分、公開後の手戻り削減
- サイト構成を見ながら、及川さんが確認項目を頭の中から起こしてチェックしていた(1件約70分)
- 計測タグやnoindex解除の確認が記憶頼みで、案件ごとに見る項目もばらついていた
- 公開時刻が迫ると確認が広く浅くなり、リンク切れや計測漏れが公開後に発覚していた
- コーダー瀬戸さんはチェック初稿を回せず、納品判断が及川さん1人に集中して公開がずれ込んでいた
- AIが構成と要件からページ種別別のチェック項目候補を一覧化、チェック準備は約20分に
- 過去案件の指摘や設定漏れを参照し、計測タグ・公開設定の確認候補を先に提示
- 指摘・申し送りの下書きができ、伝達漏れと公開後の手戻りが減少
- コーダー瀬戸さんがチェック初稿を起こし、及川さんは実機確認と最終判断に専念。月末の公開遅れが減った
05 PITFALL よくある落とし穴3つ 判定・流用・実機確認の扱いを誤らない
実機での表示確認、計測タグの発火確認、公開設定の最終判断は、制作物と要件を知るディレクターが行います。AIはチェック項目と確認候補の整理まで。公開可否の判定を任せると、AIが見ていない実機の崩れや誤計測がそのまま公開に乗ります。
サイトの目的やページ構成が違えば、確認すべき項目も変わります。似た過去案件のリストは「参考」として使い、今回の要件・計測設計・公開条件はあらためて確認してください。
表示が正しくても、計測が二重発火している、CVタグがサンクスページに無い、noindexが残っている、といった不具合は見た目では分かりません。AIの確認候補は便利ですが、最終的な「正しく計測・公開されているか」の確認は実機とタグの発火確認で人が行います。
06 CHECKLIST 公開前チェックリストを「ページ種別ごとの確認候補」に変える型 汎用リストでなく、種別ごとに観点を切り替える
AIのチェック初稿精度を上げるには、1枚の汎用チェックリストではなく、ページ種別ごとの確認観点をCLAUDE.mdに書いておくことが効きます。リフトクラフト社で使っている種別別の確認候補の型を紹介します。
トップページ
下層・サービスページ
LP(ランディングページ)
フォーム・問い合わせページ
上の種別別の重点項目と「抜けやすい項目」をCLAUDE.mdに書いておくと、AIがページ種別に応じて確認候補を出すようになります。種別が違うページに同じリストを当てると漏れるので、種別を分けて登録するのがコツです。
07 PREVENT 表示崩れ・計測漏れ・SEO項目の見落としを防ぐ確認設計 見た目・データ・検索の3軸で漏れを潰す
納品後のクレームや手戻りは、派手なバグより「表示崩れ・計測漏れ・SEO項目の抜け」で起きがちです。リフトクラフト社が、この3軸でAIの確認候補を必ず作るようにしている設計を紹介します。
軸1: 表示崩れ — 環境と幅を変えて確認候補を出す
「スマホ(375px)・タブレット・PCの各幅で、見出しの折り返し、画像のはみ出し、ボタンの重なりを確認。」のように、確認する画面幅と見るポイントを先にリスト化しておくと、実機確認のときに「どの幅で何を見るか」で迷わなくなります。AIには幅ごとの確認候補を出させ、実際の崩れ判定は人が実機で行います。
軸2: 計測漏れ — 「どのページに何タグ」を表で突合する
「GA4=全ページ、広告タグ=LPと申込フォーム、CVタグ=サンクスページのみ」のように、ページと設置すべきタグの対応表をAIに作らせ、構成と突合して未設置・二重設置の候補を出します。最後に実機(プレビューやタグ確認ツール)で発火を確認するのは人の役割です。
軸3: SEO・公開設定 — 出し忘れ・残し忘れを定型項目化する
「title・meta description・h1・canonical・OGP・noindexの状態」をページ単位で一覧化し、空欄や重複、本番でのnoindex残りを候補として洗い出します。公開設定は外し忘れ(noindex残り)も付け忘れ(検証ページのnoindex無し)も事故になるため、両方向で確認します。
上の3軸の確認観点をCLAUDE.mdに例付きで書いておくと、AIが案件ごとに「表示・計測・SEO」の確認候補を3軸そろえて作ります。公開後の手戻りが減り、納品チェックの品質が担当者によらず安定します。なお、公開してよいかの最終確認は、必ずディレクター(担当者)が実機で行う前提です。
08 RELATED 関連記事: 広告代理店・Web制作会社の自動化事例10選(全業務マップ) 納品チェック以外の9業務も含めた事例集
本記事は広告代理店・Web制作会社の自動化事例10選のうち、事例10「納品チェック」を深掘りした内容です。ヒアリング議事録・提案書・要件定義・広告レポートなど他の業務もあわせてご覧ください。→ 広告代理店・Web制作会社の自動化事例10選(全業務マップ)
09 ABOUT AI鬼管理について - 納品チェックの伴走サービス 属人化した公開前チェックを、確認中心の運用へ
本記事を発信している AI鬼管理 は、広告代理店・Web制作会社のAI業務自動化をClaude Code/Codexで設計から伴走するサービスです。納品チェックは、確認観点の属人化を解くことで、公開後の手戻り削減と若手育成に効く打ち手です。
属人化した公開前チェック、いっしょに軽くしませんか?
本記事のリフトクラフト社の例は、コーポレート・LP中心・受託12名・チェック1人集中というモデルケースです。貴社の制作物の種類や体制によって、最適な進め方は変わります。まずは今の納品チェックのやり方をうかがって、貴社に合った設計をご提案します。
NEXT STEP
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よくある質問
Q. AIに公開してよいか(納品の合否)まで判断させてもよいですか?
A. 合否の判断はおすすめしません。AIはチェック項目の洗い出し・確認候補・指摘の下書きまでにし、実機での表示確認、計測タグの発火確認、最終的な公開可否はディレクターが確認する設計が現実的です。
Q. 検証環境のURLや構成情報だけでも使えますか?
A. 使えます。サイト構成(URL一覧)とページ種別、要件メモを渡すと、種別ごとのチェック項目候補や確認事項を整理しやすくなります。実際の表示・計測の確認は実機で行います。
Q. 計測タグやnoindexの確認も自動化できますか?
A. 確認候補の洗い出しは自動化できます。「どのページに何タグを入れる予定か」を渡せば、未設置・二重設置・noindex残りの候補を一覧化できます。発火や出力の最終確認は実機で人が行ってください。
Q. 過去案件のチェックリストはどのくらい用意すべきですか?
A. 最初はページ種別ごとに5〜10案件分あれば十分です。過去の指摘や設定漏れを整理し、種別別の確認観点に変えるところから始めます。
Q. 料金やプランを教えてください
A. 料金やサポートプランは AI鬼管理のサービスページをご覧ください。貴社向けの個別ご提案は本記事末尾のNEXT STEPからお問い合わせください。
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