【2026年6月最新】agents.mdとは?CLAUDE.mdとの違い・書き方・導入手順を実例付きで徹底解説

01 agents.mdとは何か ── AI専用の「プロジェクト指示書」 AIエージェントのための共通プロジェクト指示書

Claude Code 完全解説セミナー|経営者・会社役員専用 1on1 60分 無料Claude Codeを経営に活かしたい方へ — AI鬼管理
代表菅澤 代表菅澤
山崎さん、最近「agents.md」っていう新しいファイル形式が話題になってるけど、知ってる?
代表菅澤 代表菅澤
GitHub上のリポジトリでちらほら見かけますね。でも正直、READMEと何が違うのかよくわかっていません……。
代表菅澤 代表菅澤
いい質問だね。agents.mdは「人間のための説明書」じゃなくて「AIエージェントのための指示書」なんだ。

📚 用語解説

agents.md:AIコーディングエージェント(Cursor、GitHub Copilot、Claude Code、Devinなど)がプロジェクトのルール・構造・制約を理解するための専用設定ファイル。Agentic AI Foundation(AAIF)が標準化を推進している。

agents.mdを一言で表すと、「AIに渡すプロジェクトの取扱説明書」です。人間がREADME.mdを読んでプロジェクトの概要を把握するように、AIエージェントはagents.mdを読んでコーディング規約・テスト手順・禁止事項を把握します。

従来、AIエージェントへの指示はチャット上でその都度伝えるか、各ツール専用の設定ファイル(.cursorrules、CLAUDE.mdなど)に書くしかありませんでした。agents.mdは「ツールに依存しない共通フォーマット」としてこれを解決しようとしています。

📚 用語解説

Agentic AI Foundation(AAIF):Linux Foundation傘下の団体で、agents.mdの仕様策定・標準化を推進している。ベンダー非依存のAIエージェント連携標準を目指す。

agents.mdが解決する問題は、大きく次の3つです。

✔️チーム内でAIへの指示がバラバラ ── 人によって品質が変わる問題を統一できる
✔️README.mdがAI向け情報で肥大化する ── 人間用とAI用の責務を分離できる
✔️ツールごとに設定ファイルが乱立する ── .cursorrules、CLAUDE.md等の重複を解消できる
代表菅澤 代表菅澤
つまり「AIエージェント用の共通README」をリポジトリのルートに置く、というイメージですね。
代表菅澤 代表菅澤
そういうこと。ただし、実際の運用では「共通フォーマットが本当にベストか?」という問いが重要になってくるんだ。その話は後半でじっくりやろう。

02 なぜ今agents.mdが必要なのか?3つの背景 AIコーディングエージェント時代の課題

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agents.mdが注目される背景には、2025〜2026年のAI開発環境の急速な変化があります。

背景①:AIコーディングエージェントの爆発的増加

2025年後半から、Cursor、GitHub Copilot Agent、Claude Code、Devin、Aider、Windsurf、Clineなど、自律的にコードを書くAIツールが一気に普及しました。1つのプロジェクトで複数のAIエージェントを使い分けるケースも珍しくありません。

代表菅澤 代表菅澤
うちでもClaude Codeをメインで使いつつ、特定のタスクではCopilotも併用してる。ツールが増えると、指示の統一が課題になるんだよね。

背景②:「指示の属人化」による品質のバラつき

チームでAIエージェントを使う場合、各メンバーがチャットで個別に指示を出すと、コーディング規約の解釈やテスト方針にブレが生じます。ある人は「TypeScript strictモード」を前提にAIを動かし、別の人はanyを許容する ── こうした不統一がバグの温床になります。

📚 用語解説

属人化:特定の人にしかわからないノウハウや設定が暗黙知として残っている状態。AIへの指示が属人化すると、生成されるコードの品質がメンバーによって大きく異なる。

背景③:ベンダー固有フォーマットの乱立

現状、各ツールは独自の設定ファイルを持っています。

ツール 設定ファイル 特徴
Cursor.cursorrulesCursor専用。他ツールは読めない
Claude CodeCLAUDE.md実行環境と一体化。3階層で継承
GitHub Copilot.github/copilot-instructions.mdGitHub専用ディレクトリ配置
Windsurf.windsurfrulesWindsurf専用
agents.mdAGENTS.mdベンダー非依存の共通標準を目指す
代表菅澤 代表菅澤
同じ内容を.cursorrules、CLAUDE.md、copilot-instructionsの3つに書くの、たしかに面倒ですね……。
代表菅澤 代表菅澤
そこがagents.mdのモチベーションなんだ。ただし後で話すけど、「統一」と「専用最適化」はトレードオフがあるんだよね。

📚 用語解説

Model Context Protocol(MCP):AIエージェントが外部ツール(DB、API、ファイルシステム等)にアクセスする際のプロトコル。agents.mdがプロジェクトのルールを定義し、MCPがツール接続を定義する、という棲み分け。

03 agents.mdの基本構造と書き方【実例コード付き】 最小構成テンプレートから拡張まで

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agents.mdの書き方にはまだ厳密な「公式仕様」はありませんが、Agentic AI Foundationが推奨する基本構造があります。

最小構成テンプレート ── まず5セクションから

# AGENTS.md

## Project overview
- TypeScript + Next.js 14 モノレポ
- Frontend: Next.js (App Router) / Backend: Hono
- DB: PostgreSQL + Drizzle ORM

## Setup commands
```bash
pnpm install
pnpm dev        # 開発サーバー起動
pnpm test       # テスト実行
pnpm lint       # Lint実行
```

## Code style
- Formatter: Prettier (設定は .prettierrc)
- Linter: ESLint + @typescript-eslint
- TypeScript strict モード必須
- 変数名はcamelCase、コンポーネントはPascalCase

## Testing
- テストフレームワーク: Vitest
- テストファイル: `*.test.ts` を同階層に配置
- PR前に `pnpm test` が全パスすること

## PR guidelines
- タイトル形式: `feat:` / `fix:` / `chore:` プレフィクス
- 1 PR = 1機能(巨大PRは分割)
- セルフレビュー済みであること
代表菅澤 代表菅澤
README.mdと似てますが、「AIが実行できる形で書く」というのがポイントなんですね。
代表菅澤 代表菅澤
そう。「pnpm installで依存関係を入れてください」じゃなくて、そのまま `pnpm install` ってコマンドを書く。AIはそのままコピペして実行できるからね。

実践的な拡張セクション

プロジェクトが大きくなると、以下のセクションを追加するのが効果的です。

## Architecture
- /apps/web — Next.jsフロントエンド
- /apps/api — Honoバックエンド
- /packages/ui — 共通UIコンポーネント
- /packages/db — Drizzle スキーマ+マイグレーション

## Forbidden patterns
- `any` 型の使用禁止(unknownを使う)
- console.log は本番コードに残さない
- 直接のDOM操作禁止(React経由のみ)

## Environment variables
- `.env.example` を参照(秘密情報は含まない)
- DB_URL, NEXT_PUBLIC_API_URL が必須

## Deployment
- main ブランチ = 本番自動デプロイ
- develop ブランチ = ステージング
- feature/* → develop へのPRでレビュー

📚 用語解説

Forbidden patterns:agents.mdでAIに「やってはいけないこと」を明示するセクション。any型の使用禁止やconsole.logの残存禁止など、コードレビューで毎回指摘するパターンを事前に禁止できる。

💡 書き方のコツ

「〜してください」という丁寧語は不要です。AIエージェントは命令文を最も正確に解釈します。「TypeScript strictモードを使用する」「any禁止」のように断定形で書きましょう。

モノレポでの配置戦略

モノレポ構成では、ルートのAGENTS.mdに全体方針を書き、各サブディレクトリに固有ルールを追加配置します。AIエージェントは「一番近いAGENTS.mdから優先的に読む」のが一般的な挙動です。

ルート AGENTS.md
(全体方針)
apps/web/ AGENTS.md
(フロント固有)
apps/api/ AGENTS.md
(バックエンド固有)

ルートには「全チーム共通のルール」、サブディレクトリには「そのパッケージ固有の追加ルール」を書きます。重複を避けつつ、コンテキストに応じた指示を出せるのがメリットです。

04 README.md・CONTRIBUTING.md・agents.mdの役割の違い 3つのドキュメントファイルの棲み分け

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agents.mdの位置づけを理解するには、既存のドキュメントファイルとの違いを明確にすることが大切です。

ファイル 対象読者 目的 書き方の特徴
README.md人間(ユーザー・新規メンバー)プロジェクトの概要説明説明的な文章、スクショ付き
CONTRIBUTING.md人間(コントリビューター)貢献のルール・手順PRテンプレ、ブランチ命名規則
AGENTS.mdAIエージェントAIへのプロジェクト指示書実行可能コマンド、断定形
代表菅澤 代表菅澤
役割がキレイに分かれているんですね。README.mdは「何のプロジェクトか」、agents.mdは「AIにどう動いてほしいか」。
代表菅澤 代表菅澤
そう。ただし現実問題として、CONTRIBUTING.mdとagents.mdは内容が被りやすい。PRルールとかコーディング規約は両方に書くことになるからね。

📚 用語解説

コーディング規約:コードの命名規則、インデント、コメントの書き方などを定めたルール。ESLint・Prettierなどのツールで自動適用するのが主流だが、agents.mdにも明記しておくとAIが自動遵守する。

よくある疑問として「README.mdにAI向け情報も全部書けばいいのでは?」というものがあります。結論から言うと、規模が小さいプロジェクトではそれでも問題ありません。しかし、チーム開発やモノレポでは以下の問題が出てきます。

✔️README.mdが肥大化し、人間にとっての可読性が下がる
✔️AI向け命令(Forbidden patterns等)が人間の読者を混乱させる
✔️ツールごとに読み込むファイル名が固定されている場合がある

05 agents.md vs CLAUDE.md vs .cursorrules 徹底比較 共通標準 vs 専用最適化のトレードオフ

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ここからが本記事の核心です。agents.mdは「共通標準」を謳っていますが、実際にはClaude Code(CLAUDE.md)やCursor(.cursorrules)の専用フォーマットの方が高機能なケースがあります。

比較項目 agents.md CLAUDE.md .cursorrules
ベンダー依存なし(共通標準)Claude Code専用Cursor専用
階層構造ディレクトリ単位で配置可3階層(ユーザー→プロジェクト→サブ)プロジェクトルートのみ
実行環境との統合読み取り専用(指示のみ)Claude Codeが直接実行Cursorが参照して生成
シェルコマンド実行ツール依存CLIから直接実行可能ターミナル連携
MCP連携標準的にサポートネイティブ統合プラグイン経由
フックシステムなしPreToolUse/PostToolUseフックなし
学習曲線低い(Markdown記述のみ)中程度低い
🏆
VERDICT
Claude に軍配
CLAUDE.mdは「実行環境と一体化した指示書」。agents.mdは静的な指示に留まるが、CLAUDE.mdはフック・MCP・CLI実行まで統合的に制御できる
代表菅澤 代表菅澤
結論を先に言うと、Claude Codeをメインで使うなら「CLAUDE.md一択」なんだ。agents.mdを併用するメリットはほぼない。
代表菅澤 代表菅澤
なぜですか?
代表菅澤 代表菅澤
理由は明確で、CLAUDE.mdはClaude Codeの実行環境とネイティブに統合されてるから。agents.mdは「指示を書くだけ」だけど、CLAUDE.mdは「指示を書いて、その場で実行させて、結果を検証する」までできるんだよ。

📚 用語解説

PreToolUse / PostToolUseフック:Claude Codeがファイル編集やコマンド実行を行う前後にカスタムスクリプトを挟める仕組み。例えば「本番ファイルの編集をブロックする」「コミット前にLintを自動実行する」といった安全装置を設定できる。

もちろん、チームで複数のAIツールを使っている場合はagents.mdに共通ルールを書き、各ツール固有の設定は専用ファイルに書く ── という「二層構成」も合理的です。ただし多くの場合、メインツールの専用設定に集中する方が費用対効果は高いのが現実です。

「実行環境との統合」が決定的な差を生む

agents.mdは基本的に「静的なテキストファイル」です。AIエージェントがそれを読んで指示に従うかどうかは、各ツールの実装次第です。一方、CLAUDE.mdはClaude Codeの実行エンジンとネイティブに統合されているため、以下のような動的な制御が可能です。

✔️PreToolUseフック ── ファイル編集やコマンド実行の「前」にカスタムスクリプトを挟める。本番ファイルの変更を物理的にブロック可能
✔️PostToolUseフック ── ファイル作成やコミットの「後」に自動でLintやテストを実行できる
✔️MCP統合 ── GitHub、Slack、Gmail、データベースなどの外部サービスへのアクセスをCLAUDE.md内で定義し、Claude Codeがそのまま実行
✔️メモリシステム ── 過去のフィードバックをCLAUDE.mdに自動追記し、同じミスを二度と繰り返さない学習サイクル

この「指示を書くだけでなく、指示の遵守を強制できる」点が、agents.mdとCLAUDE.mdの最大の違いです。agents.mdはあくまで「お願い」ですが、CLAUDE.mdのフックシステムは「強制」として機能します。

代表菅澤 代表菅澤
「お願い」と「強制」の差は大きいですね。特に本番環境への誤操作防止には。
代表菅澤 代表菅澤
まさに。うちでは本番ファイルの編集をPreToolUseフックでブロックしてる。これだけで何回事故を防げたかわからないよ。

📚 用語解説

フックシステム:ソフトウェアの処理の前後にカスタム処理を挟む仕組み。Gitのpre-commitフック(コミット前にLint実行)が有名だが、Claude CodeのPreToolUse/PostToolUseフックはAIの操作自体をリアルタイムで制御できる、より高度な仕組み。

06 CLAUDE.mdが実務で最強な理由【GENAI社の実例】 実行環境と一体化した指示書の威力

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ここでは、弊社(株式会社GENAI)がClaude Codeを全社導入して得た実運用データを公開します。CLAUDE.mdを活用した結果、以下の工数削減を実現しました。

業務 導入前 導入後 削減率
営業週20時間週2時間90%
広告運用週10時間週1時間90%
ブログ記事1本8時間1本1時間87.5%
経理月40時間月5時間87.5%
秘書業務日2時間日15分87.5%
代表菅澤 代表菅澤
これ、CLAUDE.mdがどう貢献しているんですか?
代表菅澤 代表菅澤
CLAUDE.mdに「業務ルール」を書いてるからだよ。たとえば「本番ファイルの編集はフックでブロック」「FTPアップロードは必ずバックアップ取ってから」みたいなルールを書いておけば、Claude Codeがそれを自動遵守する。

CLAUDE.mdの3階層構成の実例

Claude CodeのCLAUDE.mdは3つのレベルで設定を継承できます。これがagents.mdにはない大きな強みです。

~/.claude/CLAUDE.md
(ユーザーレベル)
プロジェクトルート
CLAUDE.md
サブディレクトリ
CLAUDE.md
# ① ユーザーレベル(~/.claude/CLAUDE.md)
# → 全プロジェクト共通。個人の作業スタイルを定義
- 日本語で応答する
- 結論ベースで短く答える
- 確認は最大1つ

# ② プロジェクトレベル(/project/CLAUDE.md)
# → リポジトリ固有のルール
- TypeScript strict必須
- テスト未通過のコミット禁止
- FTPデプロイは必ずバックアップ後

# ③ サブディレクトリ(/project/apps/api/CLAUDE.md)
# → パッケージ固有の追加指示
- API追加時はOpenAPI specも同時更新
- レスポンスは必ずZodでバリデーション

この3階層構成により、「全社共通ルール」「プロジェクト固有ルール」「モジュール固有ルール」を自然に分離・継承できます。agents.mdでも同様の配置は可能ですが、Claude Codeのように実行環境と連動して動的に適用される仕組みは備えていません。

💡 CLAUDE.mdの実践テクニック

弊社では CLAUDE.md にフック設定(本番ファイル編集のブロック)、外部ツールのルート表(GitHub→mcp__github、Slack→mcp__slack等)、トークン節約ルール(Read/Grepは範囲指定必須)を記載しています。これにより、新メンバーのオンボーディングコストがゼロに近づきました。

CLAUDE.mdで実現した自動化の具体例

弊社ではCLAUDE.mdに書いたルールによって、以下のような業務が自動化されています。

業務 CLAUDE.mdに書いたルール 自動化された内容
ブログ記事投稿WP REST APIの認証情報参照先、サムネイル生成ルール記事執筆→サムネ生成→WP投稿→SEO設定まで一気通貫
LP制作FTPデプロイ先、画像最適化基準、CTA統一テンプレHTML生成→画像生成→FTPアップロード→動作確認
経理仕訳freee API認証、勘定科目マッピング銀行明細取込→仕訳作成→freee登録
営業リサーチ求人スキップ条件、企業調査手順問い合わせ受信→企業リサーチ→Slack報告

これらの自動化はすべて、CLAUDE.mdに「何をどう処理するか」を記述することで実現しています。agents.mdではここまでの自動化は難しく、別途ワークフロー定義やスクリプトが必要になります。CLAUDE.mdはそれ自体が「業務マニュアル兼実行環境」として機能するのです。

代表菅澤 代表菅澤
CLAUDE.mdに業務ルールを書けば書くほど、Claude Codeは「うちの会社の業務を理解した専属エンジニア」に近づいていく。これがagents.mdの汎用フォーマットとの決定的な差だよ。

07 agents.mdの導入手順 ── 5ステップチェックリスト 最小構成から始める段階的アプローチ

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agents.mdを導入する手順を5ステップで解説します。すでにCLAUDE.mdや.cursorrules を使っている場合は、既存の設定をベースにagents.mdへ統合するのが効率的です。

ステップ1:プロジェクトの「AIに守らせたいルール」を洗い出す

まずはチーム内で「AIエージェントに最低限守ってほしいこと」を書き出します。代表的な項目は以下です。

✔️コーディング規約(言語、フォーマッター、Linter指定)
✔️テスト実行コマンドとカバレッジ要件
✔️ブランチ戦略とPR命名規則
✔️禁止パターン(any型、console.log残存等)
✔️触ってはいけないファイル・ディレクトリ
✔️環境変数の取り扱い(秘密情報の排除)

ステップ2:最小構成でAGENTS.mdを作成する

いきなり完璧を目指さず、先述の5セクション(Project overview / Setup commands / Code style / Testing / PR guidelines)から始めましょう。

ステップ3:コードレビューフローに組み込む

AGENTS.mdの変更は通常のコードと同様にPRレビューを通しましょう。AIへの指示は「コードの品質を左右するインフラ」です。無断変更が入ると、生成されるコードの品質が全体で変動するリスクがあります。

ステップ4:AIエージェントで動作確認する

作成したAGENTS.mdを実際にAIエージェントに読ませて、意図通りに動くか検証します。特に以下をチェックしてください。

✔️禁止パターンを本当に避けているか
✔️テストコマンドが正しく実行されるか
✔️コーディングスタイルが指示通りか

ステップ5:定期的にアップデートする

プロジェクトの変化に合わせて四半期ごとにAGENTS.mdを見直しましょう。古い情報が残っていると、AIが誤った前提で動いてしまいます。

ルール洗い出し
最小構成で作成
PRレビューに組込
AI動作確認
四半期レビュー
代表菅澤 代表菅澤
ちなみにCLAUDE.mdを使う場合も、この5ステップは同じだよ。書く場所がAGENTS.mdかCLAUDE.mdかの違いだけ。

よくある失敗パターンと対策

agents.mdやCLAUDE.mdの導入でよくある失敗を3つ紹介します。事前に知っておけば回避できます。

失敗1:最初から完璧を目指して肥大化する

「あれもこれも書いておかなきゃ」と、最初から100行以上の巨大なagents.mdを作ってしまうケースです。AIエージェントはコンテキストウィンドウに限りがあるため、指示が多すぎると重要なルールが埋もれてしまいます。まずは20行以内の最小構成から始め、実際にAIが間違えた箇所だけを追記していくのがベストです。

失敗2:抽象的な指示を書いてしまう

「コードは読みやすく書いてください」のような抽象的な指示は、AIにとってほとんど意味がありません。「変数名はcamelCase」「関数の行数は30行以内」「Prettier の設定に従う」のように、具体的かつ検証可能な形で書きましょう。

失敗3:書いたまま放置する

プロジェクトは日々変化しますが、agents.mdは放っておくと陳腐化します。使わなくなったライブラリの記述や、変更されたブランチ戦略が残っていると、AIが古い情報に従って誤ったコードを生成します。四半期に一度のレビューサイクルを設けることを強く推奨します。

📚 用語解説

コンテキストウィンドウ:AIモデルが一度に処理できるテキストの量(トークン数)。Claude 3.5 Sonnetは200Kトークン、GPT-4oは128Kトークン。agents.mdやCLAUDE.mdが長すぎると、他のソースコードや会話のためのコンテキストが圧迫される。

代表菅澤 代表菅澤
「AIが間違えたら追記する」というサイクルが大事なんですね。最初に全部書こうとしない。
代表菅澤 代表菅澤
そう。うちのCLAUDE.mdも最初は10行だった。今は数百行あるけど、全部「実際に起きた問題」の対策として追記されたもの。最初から完璧を目指す必要はないよ。

08 セキュリティとガバナンス ── 安全に運用するための注意点 秘密情報・権限管理・CI連携

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⚠️ 絶対にやってはいけないこと

agents.md(またはCLAUDE.md)にAPIキー・パスワード・トークンなどの秘密情報を記載してはいけません。これらのファイルはGitリポジトリにコミットされるため、秘密情報が公開されてしまうリスクがあります。

AIエージェントへの指示書を安全に運用するためのポイントを整理します。

秘密情報の取り扱い

環境変数や認証情報は .env ファイルで管理し、agents.mdには「.envを参照せよ」とだけ書きます。.env 自体は必ず .gitignore に含めましょう。

📚 用語解説

.gitignore:Gitリポジトリに含めないファイルを指定する設定ファイル。.env(環境変数)、node_modules/(依存パッケージ)、.DS_Store(macOS一時ファイル)などをここに記載して、リポジトリへの混入を防ぐ。

権限境界の明示

AIエージェントが操作してよい範囲を明示的に書きましょう。たとえば以下のような記述です。

## Permissions
- /src/ 以下のみ編集可
- /config/ は読み取り専用
- /scripts/deploy.sh は実行禁止
- データベースのDROP/TRUNCATE操作は禁止
代表菅澤 代表菅澤
Claude CodeのCLAUDE.mdだと、フックで物理的にブロックできるんですよね?
代表菅澤 代表菅澤
そう、CLAUDE.mdに書くだけじゃなくて、PreToolUseフックでファイル編集を自動ブロックできる。agents.mdは「お願い」、CLAUDE.mdは「強制」なんだ。これがセキュリティ面での決定的な差だね。

CI/CDとの連携

AGENTS.mdの変更はCIパイプラインに含めることを推奨します。Lintチェック(agents.md自体のフォーマット検証)や、秘密情報のスキャン(git-secretsなど)を組み込むと安全性が高まります。

具体的なCI設定例として、GitHub Actionsでagents.mdの秘密情報混入チェックを行う方法を紹介します。

# .github/workflows/agents-md-check.yml
name: Check AGENTS.md
on:
  pull_request:
    paths: ['**/AGENTS.md', '**/CLAUDE.md']
jobs:
  security-scan:
    runs-on: ubuntu-latest
    steps:
      - uses: actions/checkout@v4
      - name: Scan for secrets
        run: |
          # API キー・トークンのパターンを検出
          if grep -rEi '(api_key|secret|token|password)' AGENTS.md CLAUDE.md 2>/dev/null; then
            echo "ERROR: 秘密情報の疑いがあります"
            exit 1
          fi

このように、agents.mdやCLAUDE.mdの変更をPRレビュー+CIの二重チェックにかけることで、チーム全体の安全を担保できます。「AIへの指示書」はコードと同じレベルでガバナンスを効かせるべきです。

📚 用語解説

CI/CD:Continuous Integration / Continuous Deployment の略。コードの変更を自動でテスト・ビルド・デプロイする仕組み。GitHub Actions、GitLab CI、CircleCIなどが代表的。agents.mdの変更もこのフローで管理すべき。

09 まとめ ── agents.mdで「AIと協働する開発」を始めよう 用途に応じた最適な選択を

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この記事のポイントを整理します。

✔️agents.mdは「AIエージェント専用のプロジェクト指示書」。READMEの延長ではなく、独立した役割を持つ
✔️基本は5セクション(概要・セットアップ・コード規約・テスト・PRルール)から始める
✔️ベンダー非依存の共通標準を目指しているが、現時点では各ツール専用フォーマットの方が高機能
✔️Claude Codeを使うなら「CLAUDE.md」が最強。実行環境との統合・フック・3階層継承は他にない強み
✔️セキュリティ面では秘密情報の排除・権限境界の明示・CIへの組み込みが必須
代表菅澤 代表菅澤
最後にはっきり言っておくと、agents.mdは「概念として正しい」し、将来的には業界標準になる可能性がある。でも今の段階では、Claude Codeを使うならCLAUDE.md、Cursorを使うなら.cursorrules、というように「メインツールの専用設定を徹底する」のが最も成果が出るよ。
代表菅澤 代表菅澤
両方書くべきケースってありますか?
代表菅澤 代表菅澤
チームで3ツール以上使ってる場合は、agents.mdに共通ルール、各ツールの専用ファイルに固有設定、という二層構成がワークする。でも個人やスモールチームなら、メインツールの設定だけで十分だね。

弊社ではClaude Code + CLAUDE.mdの組み合わせで、営業・広告・ブログ・経理・秘書の5領域で87〜90%の工数削減を実現しています。AIエージェントの力を最大限引き出すために、まずは「AIへの指示書」を整備してみてください。

10 よくある質問

Q. agents.mdは必須ですか?

A. 必須ではありません。agents.mdがなくてもAIエージェントは動作します。ただし、指示書があるとコードの品質と一貫性が大幅に向上するため、チーム開発では強く推奨されます。

Q. agents.mdとCLAUDE.mdは両方置いても大丈夫ですか?

A. はい、共存可能です。Claude Codeは基本的にCLAUDE.mdを参照しますが、agents.mdも認識できます。ただし内容が矛盾しないよう注意してください。実務上は、メインツールの専用設定に集中するのが効率的です。

Q. agents.mdの最低限の内容は?

A. Project overview(2〜5行)とSetup commands(ビルド・テスト・Lint)の2セクションがあれば最小構成として成立します。ここから徐々にルールを追加していくのが推奨アプローチです。

Q. OSSリポジトリにもagents.mdを置くべきですか?

A. コントリビューターがAIエージェントを使う可能性がある場合は推奨されます。特にコーディング規約やPRルールを記載しておくと、AI経由のコントリビューションの品質が安定します。

Q. agents.mdの将来性はどう見ていますか?

A. Linux Foundation傘下のAAIFが標準化を推進しているため、数年以内に「とりあえず置いておく」レベルの標準になる可能性はあります。ただし現時点では、各ツール専用の設定ファイルの方が機能的に優れているため、「将来に備えてagents.mdも作っておく」程度のスタンスで十分です。

Q. agents.mdの適切な長さはどれくらいですか?

A. 20〜50行が最初の目安です。それ以上になる場合は、モノレポの各サブディレクトリにファイルを分割することを検討してください。AIエージェントのコンテキストウィンドウは有限なので、指示が長すぎると重要なルールが埋もれてしまいます。弊社のCLAUDE.mdは現在数百行ありますが、これは2年間の運用で「実際に起きた問題の対策」を積み重ねた結果です。

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監修 最終更新日: 2026年6月1日
菅澤孝平
菅澤 孝平 株式会社GENAI 代表取締役
  • AI業務自動化サービス「AI鬼管理」を運営 — Claude Code を活用し、経営者の業務を「AIエージェントに任せる仕組み」へ転換するパーソナルトレーニングを 伴走構築 で提供。日報・採用・問い合わせ対応・経費精算・議事録・データ集計・営業リスト等の定型業務を、AIに代行させる体制を経営者と一緒に作り込む
  • Claude Code 実装ノウハウを 経営者・法人クライアント に直接指導。生成AIを「便利ツール」ではなく 「業務を任せる存在」 として運用する手法を体系化
  • 「やらせ切る管理」メソッドの開発者。シンゲキ株式会社(2021年設立・鬼管理専門塾運営)にて累計3,000名以上の学習者を志望校合格に導いた管理メソッドを、AI × 経営者支援 に転用
  • 著書『3カ月で志望大学に合格できる鬼管理』(幻冬舎)、『親の過干渉こそ、最強の大学受験対策である。』(講談社)
  • メディア出演: REAL VALUE / カンニング竹山のイチバン研究所 / ええじゃないかBiz 他
  • 明治大学政治経済学部卒
現在は AI鬼管理(Claude Code活用の伴走型パーソナルトレーニング)を主事業とし、経営者と二人三脚で「AIに業務を任せる仕組み」を実装。「実行を強制する環境」を AI で構築する手法を、自社の実運用知見をもとに発信している。