【M&A仲介会社】企業概要書ドラフトをClaude Code/Codexで自動化する方法

【M&A仲介会社】企業概要書ドラフトをClaude Code/Codexで自動化する方法

M&A仲介・事業承継アドバイザリーの現場は、売却を考える経営者から決算書や事業の資料を預かり、会社の中身を読み解いて、買い手候補に提示できる資料へまとめていく作業の連続です。とくに負担が大きいのは、案件化のいちばん上流にある「企業概要書(IM=インフォメーション・メモランダム)のドラフト作成」 — 社名を伏せて魅力だけを伝えるノンネームシートと、買い手候補が検討に使う詳細版の企業概要書を、決算書・ヒアリングメモ・事業資料から組み立てる工程に時間が集中しがちです。Claude Code/Codexは企業の評価額や、どこまで情報を開示するかを決めるものではありませんが、預かった決算書や事業の資料から、事業内容・沿革・組織・取引先構成・財務ハイライト・強み(事業上の優位性)を共通の項目に整理し、ノンネームシートと企業概要書の初稿を「確認用ドラフト」として組み立て、数字の表記ゆれや前年比の異常値、開示してはいけない固有名詞の混入候補を先に洗い出す補助に使えます。

1件12→4 時間

1案件あたりの企業概要書ドラフト作成(初稿) (サクシード・パートナーズのモデル事例)

本記事では、AI鬼管理 が支援を想定する サクシード・パートナーズ (地方都市・中小企業のM&A仲介/事業承継アドバイザリー専業・アドバイザー6名・年間の成約は十数件、同時進行の案件は常時30〜40件) をモデル事例に、Claude Code/Codexで企業概要書づくりを「ノンネームシート+企業概要書の初稿+情報整理+要確認リスト」まで半自動化する手順を解説します。ベテランアドバイザーの霧島さんが、決算書の読み込みから企業概要書の文章づくりまでをほぼ1人で抱え、案件が重なると提案資料づくりで深夜まで残業していた会社が、入社2年目のアドバイザーも企業概要書の初稿を起こせるようになり、案件化の遅れと買い手提示までのリードタイムを縮めた流れです。なお、企業の評価額の決定・どこまで情報を開示するかの判断・買い手候補への提示の最終判断は、アドバイザー(担当者)が行う前提で、売却企業の社名・財務・取引先といった機密情報の守秘と、売り手と結んだNDA(秘密保持契約)の厳守は最優先で守ります。

代表菅澤 代表菅澤
本記事を発信しているAI鬼管理は、M&A仲介・事業承継アドバイザリー会社のAI業務自動化をClaude Code/Codexで設計から伴走するサービスです。企業概要書は、案件を買い手候補に届けるための「入口の資料」です。ここの初稿づくりが速く正確になるだけで、案件化のスピードと、同時に動かせる案件数が変わります。
代表菅澤 代表菅澤
M&AでClaude Code/Codexに会社の値段(評価額)を決めさせたり、どこまで開示するかを判断させたりする必要はありません。狙いは「預かった決算書や資料を共通の形に整理し、ノンネームシートと企業概要書の初稿を組み立て、数字の食い違いや固有名詞の混入候補を先に出して、アドバイザーが評価と判断に集中できる状態」を作ること。ここが、企業概要書づくりがベテラン1人に集中していた属人化を解くポイントです。
AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
サクシード・パートナーズで効いたのは、霧島さんしか手早く書けなかった企業概要書の初稿を、若手のアドバイザーがClaude Code/Codexの下書きから起こせるようになった点です。案件が重なる時期ほど、この差が効いてきます。

この記事を最後まで読むと、

  • M&A・事業承継の企業概要書づくりでアドバイザーが抱えている負荷(決算書の読み込み・事業内容の言語化・数字の整合確認・機密情報の取り扱い)が分かる
  • Claude Code/Codexで自動化できる3項目(ノンネームシート/企業概要書の初稿の組み立て・財務/事業/強みの情報整理・数字の異常値や固有名詞混入の要確認リスト)が理解できる
  • 5ステップでのPoC〜運用の進め方が分かる
  • ノンネームシートと企業概要書(IM)のドラフトの型が分かる
  • 決算書・事業資料からの財務・事業・強みの情報整理のしかたが分かる
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01 M&A・事業承継の企業概要書づくりで起きていること 決算書の読み込み・事業の言語化・機密情報の取り扱いのトリレンマ

📑
決算書の読み込みに時間がかかる
3期分の決算書・勘定科目内訳・固定資産台帳などを1枚ずつ追い、売上構成や利益の推移、特殊要因を読み解くのに半日仕事になる
✍️
事業内容の言語化が人に依存する
何を強みとして書き、どの実績を載せ、どんな言い回しで魅力を伝えるかがアドバイザーの経験に依存し、若手は型がつかめない
🔒
機密情報・固有名詞の扱いに神経を使う
ノンネームでは社名や特定できる固有名詞を伏せ、企業概要書では開示範囲を見極める。NDAの範囲を外れた記載は事故に直結する

問題1: 決算書や資料の読み込みに時間がかかる。企業概要書づくりは、まず預かった3期前後の決算書、勘定科目の内訳、固定資産台帳、組織図、取引先の一覧などを読み込み、売上の構成・利益の推移・一時的な特殊要因・借入や役員報酬の状況を頭に入れるところから始まります。サクシード・パートナーズでは、この読み込みと数字の整理だけで1案件あたり半日近くかかることがありました。案件が重なると、この上流の作業が積み上がり、提案資料づくりが後ろにずれていきます。

問題2: 事業内容の言語化がベテラン1人に集中する。「この会社の何を強みとして打ち出すか」「どの実績や取引先を載せ、どこは伏せるか」「買い手にどう魅力的に伝えるか」といった、事業を文章にする作業は、業界の見方と買い手の関心が分かっていないと書けません。サクシード・パートナーズでは、この言語化を実質、ベテランの霧島さん1人が担っていました。若手のアドバイザーは企業概要書の型がつかめず、霧島さんへの確認待ちになり、霧島さんがボトルネックになります。

問題3: 機密情報・固有名詞の取り扱いに神経を使い、ミスが事故に直結する。社名を伏せて配るノンネームシートに、取引先名・所在地・特徴的な事業内容など「会社が特定できてしまう情報」が残ると、売り手に大きな迷惑をかけ、NDA(秘密保持契約)違反にもなりかねません。また企業概要書でも、どこまでの財務・取引先情報を、どの段階の買い手候補に開示するかの線引きを誤ると、情報漏れや交渉上の不利につながります。サクシード・パートナーズでも、案件が重なって急いで作った資料ほど、この固有名詞のチェックに神経をすり減らしていました。

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02 Claude Code/Codexで何を自動化するか 評価額や開示判断ではなく、情報整理とドラフト組み立て・異常値の洗い出しを自動化

📚 用語解説

企業概要書(IM)/ノンネームシート:M&Aで売り手企業を買い手候補に紹介するための資料。ノンネームシートは社名を伏せ、業種・地域・規模・特徴・譲渡理由などを1枚程度にまとめた匿名の打診用資料。企業概要書(IM=インフォメーション・メモランダム)は、秘密保持契約を結んだ買い手候補に渡す詳細版で、事業内容・沿革・組織・取引先構成・財務の推移・強み・譲渡の条件などをまとめる。いずれも作成には会社の中身を読み解く力と、開示範囲の判断が要るため、属人化しやすく、案件が重なると作成が滞る工程。

処理1: ノンネームシートと企業概要書の初稿の組み立て。預かった決算書・ヒアリングメモ・事業資料から、事業内容・沿革・組織・取引先構成・財務ハイライト・強み・譲渡理由といった企業概要書の各項目の下書きを、Claude Code/Codexが事務所のひな型(章立てと書きぶり)に沿って組み立てます。ノンネームシートは、そこから社名や特定できる固有名詞を伏せた匿名版の下書きを作ります。何をどの章に書いたかが分かる形で出すので、アドバイザーが確認しやすくなります。文章の採否と最終判断は人が行います。

処理2: 財務・事業・強みの情報整理。複数期の決算書や内訳から、売上・粗利・営業利益の推移、売上構成(事業別・取引先別の比率)、在庫や設備、借入や役員報酬といった調整項目の候補を、Claude Code/Codexが共通の表に整理します。事業や強みについても、ヒアリングメモから「商品・サービス」「顧客」「商流」「他社にない点」を項目立てして並べ直し、企業概要書に落とし込みやすい素材にします。数字の根拠と評価の判断はアドバイザーが行います。

処理3: 数字の異常値・固有名詞の混入を「要確認リスト」として抽出。前年比で大きく動いた数字、決算書とヒアリングメモで食い違う数値、合計が合わない箇所、ノンネームシートに残ってしまった社名・取引先名・地名などの「特定につながる固有名詞」を、Claude Code/Codexが洗い出し、アドバイザーが確認すべき箇所のリストとして先に並べます。リストはあくまで確認のための候補で、開示してよいか・どう直すかの判断はアドバイザーが行います。

入力情報Claude Code/Codexが整理すること人(アドバイザー)が確認・判断すること
決算書(複数期)売上・利益の推移、売上構成、調整項目の候補の整理特殊要因の解釈、評価額、正常収益力の判断
ヒアリングメモ事業内容・沿革・組織・強みの項目立てと下書き何を強みとして打ち出すか、譲渡理由の表現
取引先・組織の資料取引先構成・組織の整理、固有名詞の抽出どこまで開示するか、特定リスクの最終判断
ノンネーム/企業概要書の初稿社名・固有名詞の混入候補、数字の不整合の要確認リスト匿名化の可否、開示範囲、買い手への提示判断
💡 評価額の決定と開示判断はClaude Code/Codexに任せない

Claude Code/Codexの役割は、情報の整理・ノンネームシートと企業概要書の初稿の組み立て・異常値や固有名詞の要確認リストまで。会社の評価額をいくらと置くか、どこまでの情報を、どの段階の買い手候補に開示するか、どの会社に打診するかは、売り手企業の事情と業界・買い手を知るアドバイザーが確認・確定します。この線引きを最初に決めておくと、現場が安心してClaude Code/Codexを使えます。

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03 具体的な進め方 5ステップ 小さくPoCし、直した書きぶり・整理ルールを事務所のひな型へ戻す

企業概要書ドラフトAI化の5ステップ

STEP 1 — 案件タイプとひな型を1つ選ぶ
製造業・卸売・サービスなど、企業概要書の型が近い案件タイプを1つ選び、事務所のひな型(章立て)を対象に決める
STEP 2 — ひな型と情報整理ルール・匿名化ルールをCLAUDE.mdに言語化
「事業内容→沿革→組織→取引先構成→財務ハイライト→強み→譲渡理由の順」「ノンネームでは社名・取引先名・所在地の町名以下を伏せる」など、霧島さんの頭の中の型を文章化する
STEP 3 — 決算書・メモからClaude Code/Codexで初稿+情報整理+要確認リストを作る
企業概要書・ノンネームシートの初稿、財務/事業/強みの整理表、数字の不整合や固有名詞混入の要確認リストを、確定ではなく確認用ドラフトとして出す
STEP 4 — 直近の数案件でPoC運用
アドバイザーが直した書きぶりや整理と「なぜそう直したか」をCLAUDE.mdへ戻し、初稿の質と異常値・固有名詞の判定を上げる
STEP 5 — 若手へ展開し、案件タイプを増やす
初稿づくりを若手に任せ、ベテランは評価・開示判断・交渉に回る。うまくいった案件タイプから横展開する

5ステップで最も大切なのは、STEP 4の「直した理由」を残すことです。Claude Code/Codexが出した企業概要書の文章や情報整理をアドバイザーが直した場合、「なぜこの強みの表現に直したのか」「なぜこの数字を調整項目として外したのか」を残さないと、次回も同じ書きぶり・同じ整理で出ます。逆に、その理由をCLAUDE.mdへ戻せば、Claude Code/Codexの初稿は少しずつサクシード・パートナーズの企業概要書の型と、案件タイプごとの見せ方に近づきます。

✔️最初のPoCは成約済み・終了済みの過去案件、または売り手の許可を得た匿名化データで行う
✔️Claude Code/Codexの初稿・情報整理をそのまま買い手候補へ提示しない(アドバイザーの確認を必ず挟む)
✔️採用した文章だけでなく、直した書きぶり・整理とその理由を残す
✔️評価額の決定・開示範囲・買い手への提示はアドバイザーが最終確認する
✔️効果測定は初稿時間だけでなく、固有名詞の混入・数字の不整合・差し戻しの減少も見る
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04 導入後の変化と数値効果(サクシード・パートナーズの事例) 1案件のドラフト12時間→4時間、属人化の解消と案件化の前倒し

📍 支援先プロファイル (仮名・複数事務所事例を再構成)
サクシード・パートナーズ — 地方都市・中小企業のM&A仲介/事業承継アドバイザリー専業・アドバイザー6名・年間の成約は十数件、同時進行の案件は常時30〜40件。決算書の読み込みから企業概要書の文章づくりまでを、ベテランアドバイザーの霧島さん(経験12年)が実質1人で担当し、1案件の企業概要書ドラフト作成(初稿)に、決算書の読み込みも含めて約12時間(おおむね1.5営業日)。入社2年目のアドバイザーは企業概要書の型がつかめず、霧島さんへの確認待ちと、案件が重なる時期の深夜残業が慢性化していた。
BEFORE — 自動化前
  • 3期分の決算書・内訳・組織図・取引先一覧を、霧島さんが1枚ずつ読み込み、数字と事業を手作業で整理(初稿まで約12時間)
  • 事業内容や強みの言語化が霧島さんに集中し、若手は企業概要書の型を任せられず確認待ちで手が止まる
  • ノンネームシートに社名や取引先名が残るリスクを目視で確認し、見落とせばNDA違反や特定の事故につながる
  • 案件が重なるとドラフト作成が積み上がり、買い手候補への提示が後ろ倒しになっていた
AFTER — AI鬼管理流
  • Claude Code/Codexが決算書・メモから財務/事業/強みを整理し、企業概要書とノンネームシートの初稿まで組み立て。初稿は約4時間に
  • 事務所のひな型と情報整理ルールに沿って初稿が出るので、若手も初稿を起こせて確認待ちが減少
  • 社名・取引先名・地名など特定につながる固有名詞の混入候補が要確認リストで先に出るので、目視の取りこぼしが減少
  • 初稿づくりが速くなり、案件が重なっても買い手候補への提示が前倒しに
AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
サクシード・パートナーズでは「若手が起こしたClaude Code/Codexの企業概要書の初稿を、霧島さんが要確認リストを見ながら理由を書き足す」流れが、そのまま企業概要書づくりのOJTになりました。Claude Code/Codexの初稿が"お手本の叩き台"になり、若手が事業の見方や見せ方を覚えるスピードも上がります。
🔑 AI鬼管理流の決め手
会社の評価額や開示範囲をClaude Code/Codexに決めさせるのではなく、「財務・事業・強みの情報整理」と「企業概要書・ノンネームシートの初稿の組み立て」までをClaude Code/Codexに任せたのが決め手です。霧島さんしか手早く書けなかった企業概要書の初稿を若手が起こせるようになり、サクシード・パートナーズでは企業概要書づくりの属人化が解け、案件が重なっても買い手提示までのリードタイムが縮みました。評価額の決定・情報開示の判断・買い手への提示は、これまでどおりアドバイザーが責任を持って行い、売却企業の機密情報の守秘とNDAの厳守も最優先で守っています。
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05 よくある落とし穴3つ 評価額の決定・機密情報の守秘・数字の検証を誤らない

⚠️ 落とし穴1: Claude Code/Codexに評価額の算定や開示範囲の判断まで確定させる

会社の評価額をいくらと置くか、正常収益力をどう見るか、どこまでの財務・取引先情報を、どの段階の買い手候補に開示するか、どの会社に打診するかは、売り手企業の事情と業界・買い手を知るアドバイザーが判断します。Claude Code/Codexは情報整理・初稿の組み立て・異常値や固有名詞の要確認リストまで。評価や開示の判断を任せると、根拠の薄い評価額や不適切な開示がそのまま資料に乗り、交渉上の不利や売り手とのトラブルにつながります。評価額の決定と開示範囲は必ずアドバイザーが確認・確定してください。

⚠️ 落とし穴2: 過去案件の企業概要書やひな型をそのまま流用する

業種・規模・譲渡理由・買い手の関心が違えば、打ち出すべき強みも、見せる数字も、伏せるべき情報も変わります。また、同じ会社でも期によって特殊要因(一時的な利益・損失、設備投資、補助金など)が変わります。過去案件やひな型は「参考」として使い、今回の決算書・資料の中身と数字は、あらためて原典で確認してください。

⚠️ 落とし穴3: 売却企業の機密情報の守秘とNDAを軽視する

M&Aで扱うのは、売却を検討していること自体が極秘の、会社の社名・財務・取引先・従業員といった、きわめて機微な機密情報です。どの資料をどこで処理するか、誰がアクセスできるか、保管と破棄の方法を、売り手と結んだNDA(秘密保持契約)と、買い手候補との秘密保持の取り決めに沿ってあらかじめ決めておきます。売り手の同意がない情報の持ち出しや、NDAの範囲を超えた開示・利用は行いません。とくにノンネームシートは「社名が特定できないこと」が大前提です。ここは効率化より優先して、守秘の線引きを最初に固めます。

✔️評価額の決定・開示範囲・買い手への提示は必ずアドバイザーが行う
✔️過去案件・ひな型は参考にとどめ、今回の決算書・資料の中身と数字は原典で確認する
✔️機密情報の処理範囲・アクセス権・保管/破棄はNDAと秘密保持の取り決めに従う
✔️直した書きぶり・整理の理由をCLAUDE.mdへ戻して精度を上げる
✔️若手には「Claude Code/Codexなしで決算書を読み、企業概要書を書く訓練」も並行して残す
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06 ノンネームシート・企業概要書(IM)のドラフトの型 資料の種類で書く範囲と伏せる情報が変わる

Claude Code/Codexの初稿の質を上げるには、資料の種類ごとの章立てと「書く範囲・伏せる情報」をCLAUDE.mdに書いておくことが効きます。サクシード・パートナーズで使っている型を紹介します。いずれの資料でも、最終的に「この内容・この開示範囲で出してよいか」を確認するのはアドバイザーです。

型1: ノンネームシート(匿名打診用・1枚)

✔️書く範囲: 業種・地域(都道府県や地方など粗い粒度)・売上や従業員数のレンジ・事業の特徴・譲渡理由・希望条件の概要
✔️伏せる情報: 社名・屋号・代表者名・具体的な所在地(町名以下)・主要取引先名・特定できる固有の事業内容や数値
✔️つまずきやすい点: 特徴を具体的に書きすぎて会社が特定できてしまう、数値をレンジでなく実数で書いてしまう

型2: 企業概要書(IM・買い手候補への詳細版)

✔️書く範囲: 事業内容・沿革・組織と人員・取引先構成・財務の推移(売上/粗利/営業利益等)・強み・設備や拠点・譲渡の条件
✔️整える観点: 章立ての順序を事務所のひな型にそろえ、図表(売上構成・推移)と本文の数字を一致させる
✔️つまずきやすい点: 章ごとに数字の前提がずれる、ヒアリングメモの口語がそのまま残る、開示段階に合わない詳細情報の混入

型3: 開示段階に応じた情報の出し分け

✔️段階の考え方: ノンネーム(匿名打診)→秘密保持契約後の企業概要書→さらに踏み込む資料、と段階的に開示を広げる
✔️整える観点: どの情報をどの段階で出すかをラベル付けし、段階に合わない情報が前倒しで混ざっていないか確認できる形にする
✔️つまずきやすい点: 初期段階の資料に詳細な財務や取引先名が混入する、段階の線引きが案件ごとにぶれる
資料の種類特に意識したいこと抜けやすい・つまずきやすい点
ノンネームシート匿名性・特徴の抽象度・レンジ表記特定できる具体記述、実数の記載
企業概要書(IM)章立ての順序・図表と本文の数字一致章ごとの前提ずれ、口語の残り、過剰開示
段階別の出し分け開示段階のラベル付け前倒しの詳細開示、線引きのぶれ
💡 Claude Code/Codexに「資料の種類ごとの章立てと伏せる情報」を覚えさせる

上の資料の種類ごとの書く範囲・整える観点・つまずきやすい点をCLAUDE.mdに書いておくと、Claude Code/Codexが資料の種類に応じてノンネームシート・企業概要書の初稿を組み立て、伏せるべき固有名詞の混入候補も拾うようになります。資料の種類や開示段階が違うものに同じ型を当てると外れるので、分けて登録するのがコツです。ただし、匿名化の可否・開示範囲・買い手への提示の最終確認は、最後にアドバイザーが行います。

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07 財務・事業・強みの情報整理 決算書と事業の素材を整え、数字の不整合を要確認リストにする

M&Aの企業概要書で差し戻しや信用の低下が起きる一番の原因は、数字の不整合や事業説明の曖昧さを、買い手候補に出す前に拾いきれず、後から発覚することです。サクシード・パートナーズが使っている、情報整理と確認の型を紹介します。なお、特殊要因の解釈・正常収益力の見方・評価への反映の判断は、アドバイザーが行います。

型1: 財務ハイライトを整え、数字の不整合を拾う

「複数期の売上・粗利・営業利益・経常利益の推移を一つの表にそろえる」「前年比で大きく動いた数字、決算書とヒアリングメモで食い違う数値、合計が合わない箇所を洗い出す」のように、財務の見せ方と確認の観点をルール化しておくと、Claude Code/Codexが整理表と要確認リストを作ります。リストを見て、特殊要因かどうか・調整が要るか・評価にどう反映するかをアドバイザーが判断します。

型2: 事業内容を「商品・顧客・商流・優位性」で整理する

「何を(商品・サービス)」「誰に(顧客・市場)」「どう届けているか(商流・チャネル)」「他社にない点(優位性)」の4つの観点でヒアリングメモを整理すると、事業の輪郭が企業概要書に落とし込みやすくなります。Claude Code/Codexはこの4観点に沿って素材を項目立てして並べ直すだけで、何を強みとして打ち出すか、どの実績を載せるかの判断は、業界と買い手を知るアドバイザーが行います。

型3: 強み・リスク・固有名詞の整合を確認する

「本文の強みと財務の数字が矛盾していないか」「取引先構成と売上構成の説明が整合しているか」「ノンネームに社名・取引先名・地名などの固有名詞が残っていないか」のように、強みの裏付けと固有名詞の混入を洗い出すと、信用の低下やNDA違反を未然に防ぎやすくなります。ただし、これはあくまで要確認の候補で、開示してよいか・どう表現するか・どの段階で出すかの最終的な判断は、アドバイザーが確認・確定します。

⚠️ 評価額の決定・開示判断はアドバイザーの職責

Claude Code/Codexは財務・事業・強みの「情報整理」と、数字の不整合・固有名詞混入の「要確認リスト化」までです。特殊要因をどう解釈するか、正常収益力をどう見るか、評価額をいくらと置くか、どこまでの情報を、どの段階の買い手候補に、どの会社に開示するかは、売り手企業の事情と業界・買い手を知るアドバイザーが確認・確定します。情報整理の効率化と、評価・開示の職責は、はっきり分けます。

💡 Claude Code/Codexに「案件タイプ別の整理ルール集」を覚えさせる

上の3つの型(財務ハイライト・事業の4観点・強み/固有名詞の整合)の観点や確認条件を案件タイプごとにCLAUDE.mdへ例付きで書いておくと、Claude Code/Codexが案件タイプに応じた整理表と要確認リストを作ります。担当者が変わっても整理の観点と固有名詞の拾い方がそろい、ドラフト確認の負担が小さくなります。ルール集には実在の社名そのものは避け、案件コードや一般化した記述で管理するなど、機密情報の守秘にも配慮します。

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08 関連記事: M&A仲介会社の自動化事例(全業務マップ) 企業概要書ドラフト以外の業務も含めた事例集

本記事はM&A仲介・事業承継アドバイザリー会社のAI活用のうち、案件を買い手候補に届ける入口の資料である「企業概要書(IM)のドラフト作成」を深掘りした内容です。企業概要書づくりは案件化のいちばん上流にあたり、ここが速く正確になると案件全体の進みに効く打ち手です。ノンネームシートの作成・買い手候補リストの整理・案件進捗の管理・面談メモやQ&Aの整理など他の業務についても、同じ「整理・ドラフト・洗い出しはClaude Code/Codex、評価額の決定と開示・提示の判断はアドバイザー」の考え方で広げられます。

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09 AI鬼管理について - M&A仲介会社業務の伴走サービス 属人化した企業概要書づくりを、評価・判断中心の運用へ

本記事を発信している AI鬼管理 は、M&A仲介・事業承継アドバイザリー会社のAI業務自動化をClaude Code/Codexで設計から伴走するサービスです。企業概要書づくりは、決算書の読み込みと事業の言語化の属人化を解くことで、案件化のスピードと若手育成、同時に動かせる案件数に効く打ち手です。評価額の決定・情報開示の判断・買い手への提示といった職責はアドバイザーが担う前提で、その手前の情報整理・初稿づくり・洗い出しだけを軽くします。売却企業の機密情報の守秘とNDAの厳守は最優先で守ります。

📑
決算書と事業情報を整理
決算書・ヒアリングメモ・事業資料を案件ごとにまとめ、Claude Code/Codexが読める形にする
📋
案件タイプ別のひな型・ルールを構築
章立て・情報整理ルール・匿名化ルール・要確認の観点を案件タイプごとのCLAUDE.mdに整備し、初稿と要確認リストを出せるようにする
🧑‍💼
若手OJTまで伴走
企業概要書の初稿をベテランが確認するOJTで、ドラフトを起こせるアドバイザーを増やす
✔️アドバイザー・現場への30分ヒアリングから始まる無料相談
✔️扱う案件タイプの構成と、属人化している読み込み・言語化の把握
✔️案件タイプ別の章立て・情報整理ルール・匿名化ルール・要確認の観点の設計
✔️PoC(終了済みの数案件)→若手展開までを伴走
✔️直した書きぶり・整理の理由を蓄積する改善サイクルの構築まで
代表菅澤 代表菅澤
企業概要書づくりの属人化が解けると、案件化が速くなり、若手も育ちます。サクシード・パートナーズの12時間→4時間は、案件が重なる時期の提示スピードと、同時に動かせる案件数に直結する変化です。もちろん、評価額の決定や開示の判断はアドバイザーの仕事として残り、売却企業の機密情報の守秘とNDAの厳守も守ります。

属人化した企業概要書づくり、いっしょに軽くしませんか?

本記事のサクシード・パートナーズの例は、中小企業のM&A仲介専業・同時進行30〜40件・企業概要書づくりがベテラン1人集中というモデルケースです。貴社の扱う案件タイプの構成や担当体制、使っているひな型によって、最適な進め方は変わります。まずは今の企業概要書づくりの進め方をうかがって、貴社に合った設計をご提案します。

代表菅澤 代表菅澤
M&A仲介会社はClaude Code/Codexに丸投げするものではありません。財務・事業・強みの情報整理と、ノンネームシート・企業概要書の初稿、数字の不整合や固有名詞の要確認リストを先に出し、アドバイザーが評価と判断に集中できる状態をいっしょに作ります。売却企業の機密情報の守秘とNDAの厳守も前提に設計します。

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よくある質問

Q. Claude Code/Codexに評価額の算定や開示範囲の判断まで任せてもよいですか?

A. おすすめしません。Claude Code/Codexは財務・事業・強みの情報整理、ノンネームシート・企業概要書の初稿の組み立て、数字の不整合や固有名詞混入の要確認リストまでにし、評価額をいくらと置くか・どこまでをどの段階の買い手候補に開示するか・どの会社に打診するかは、売り手企業の事情と業界・買い手を知るアドバイザーが確認・確定する設計が現実的です。評価と開示の最終判断は人が行います。

Q. 決算書はPDFや紙でも使えますか?

A. 使えます。スキャンや写真にした決算書・内訳から売上・利益の推移や調整項目の候補を読み取り、財務ハイライトの整理表のたたき台を作れます。ただし読み取りを誤ることがあるため、数字は必ず原典(決算書・申告書)と突き合わせてアドバイザーが確認する前提にします。

Q. ノンネームシートで社名が特定されてしまわないか心配です

A. そこは最優先で設計します。CLAUDE.mdに「社名・代表者名・主要取引先名・町名以下の所在地・特定できる固有の事業内容は伏せる」といった匿名化ルールを書いておき、Claude Code/Codexが匿名版の初稿を作るとともに、社名や取引先名などの固有名詞の混入候補を要確認リストに上げます。ただし「このノンネームで出してよいか」の最終確認は必ずアドバイザーが行います。

Q. 売却企業の機密情報やNDA(秘密保持)は大丈夫ですか?

A. 守秘を最優先に設計します。売却の検討自体が極秘であることを前提に、どの資料をどこで処理するか・誰がアクセスできるか・保管と破棄の方法を、売り手と結んだNDAと買い手候補との秘密保持の取り決めに沿って先に決めます。売り手の同意がない情報の持ち出しや、NDAの範囲を超えた開示・利用は行いません。ルール集にも実在の社名そのものは載せず、案件コードや一般化した記述で管理するなど配慮します。

Q. 事業承継(親族内・従業員承継)の資料づくりにも使えますか?

A. 使えます。第三者へのM&Aだけでなく、親族内承継や従業員承継でも、会社の現状を整理した資料(事業・財務・組織・課題)の初稿づくりに同じ考え方が使えます。Claude Code/Codexで情報整理とドラフトを作り、承継のスキームや株式・税務に関わる判断は、アドバイザーや税理士・専門家が確認・確定する前提にします。

Q. 料金やプランを教えてください

A. 料金やサポートプランは AI鬼管理のサービスページをご覧ください。貴社向けの個別ご提案は本記事末尾のNEXT STEPからお問い合わせください。

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監修 最終更新日: 2026年6月2日
菅澤孝平
菅澤 孝平 株式会社GENAI 代表取締役
  • AI業務自動化サービス「AI鬼管理」を運営 — Claude Code を活用し、経営者の業務を「AIエージェントに任せる仕組み」へ転換するパーソナルトレーニングを 伴走構築 で提供。日報・採用・問い合わせ対応・経費精算・議事録・データ集計・営業リスト等の定型業務を、AIに代行させる体制を経営者と一緒に作り込む
  • Claude Code 実装ノウハウを 経営者・法人クライアント に直接指導。生成AIを「便利ツール」ではなく 「業務を任せる存在」 として運用する手法を体系化
  • 「やらせ切る管理」メソッドの開発者。シンゲキ株式会社(2021年設立・鬼管理専門塾運営)にて累計3,000名以上の学習者を志望校合格に導いた管理メソッドを、AI × 経営者支援 に転用
  • 著書『3カ月で志望大学に合格できる鬼管理』(幻冬舎)、『親の過干渉こそ、最強の大学受験対策である。』(講談社)
  • メディア出演: REAL VALUE / カンニング竹山のイチバン研究所 / ええじゃないかBiz 他
  • 明治大学政治経済学部卒
現在は AI鬼管理(Claude Code活用の伴走型パーソナルトレーニング)を主事業とし、経営者と二人三脚で「AIに業務を任せる仕組み」を実装。「実行を強制する環境」を AI で構築する手法を、自社の実運用知見をもとに発信している。