エネルギー企業向けClaude Codeセミナー|新規電源FS・FIT/FIP申請・GHG算定はどこまで自動化できるか
弊社GENAIでは、エネルギー企業の方向けに Claude Code・Codex の無料オンラインセミナー(60分)を開催しています。本記事では、新規電源プロジェクトのFS(事業性評価)、FIT/FIP申請、GHG排出量算定がどこまで自動化できるかを、セミナーの内容とあわせて解説します。
新規電源プロジェクトのFS、FIT/FIP申請、容量市場入札、GHG排出量算定といった書類仕事は、事業企画担当やESG責任者の方に大きな負担がかかっています。手作業での集計や書類作成に多くの時間が割かれているのが実情です。
本記事では、Claude CodeとCodexがそれぞれ何者かという基本から、エネルギー企業特有の業務でどこまで自動化できるか、導入時につまずきやすいポイントまで、順を追って解説します。
参加無料・60分・オンライン(Google Meet)・1社1枠
01 AI_DIFF 「聞けば答えるAI」と「FS・GHG算定までやり切るAI」の違い Claude CodeとCodex、それぞれ何者で、非エンジニアでも使えるのかを整理します
ChatGPTやGeminiのような生成AIは、質問すると答えてくれる「対話するAI」です。使ったことがある方も多いと思います。
「FIT/FIP申請の書き方を教えて」「GHG排出量算定の考え方は」といった質問には、丁寧に答えてくれます。ただし、実際の申請書類の作成や算定作業そのものまではやってくれません。
一方、Claude CodeやCodexは、指示した作業を最後まで自分で実行してくれる「仕事をやり切るAI」です。用地データを読み込んで集計する、申請書のドラフトを作る、といった一連の作業を任せられます。
たとえば「今月のGHG排出量データを集計して」と頼んだ場合、ChatGPTは一般的な算定方法を説明してくれますが、実際にデータファイルを開いて計算まではしてくれません。
Claude Codeは、その排出量データのファイルを実際に開いて中身を読み込み、集計結果をその場で作ってくれます。「説明する」のではなく「やってくれる」のが最大の違いです。
1-1. Claude Codeとは
Claude Codeは、Anthropic社が開発した、ターミナルやエディタの画面から指示を出して動かすAIツールです。GIS(地理情報システム)データや気象データ、工事台帳といった実際のファイルを読み込ませ、対話しながら集計やドラフト作成を進められます。
📚 用語解説
Claude Code:Anthropic社が開発した、ファイルを読み込んで作業を代行してくれるAIツールです。パソコンの画面から日本語で指示を出して使います。
もともとはソフトウェア開発者向けのツールとして作られましたが、「ファイルを読み込んで作業する」という性質そのものは、プログラミングに限らず、FIT/FIP申請書類の作成やGHG排出量算定にもそのまま応用できます。
1-2. Codexとは
Codexは、OpenAI社が開発した、Claude Codeと似た位置づけのAIツールです。こちらもファイルを読み込ませて作業を任せる使い方が中心で、エネルギー企業での活用事例はClaude Codeのほうが蓄積が進んでいます。
ChatGPTを開発しているOpenAI社の技術がベースになっているため、ChatGPTに慣れている方には、操作の雰囲気が近く感じられるかもしれません。基本的な考え方はClaude Codeと共通しています。
📚 用語解説
Codex:OpenAI社が開発した、Claude Codeと同じく作業を代行してくれるAIツールです。仕組みは似ていますが、開発元と細かな使い勝手が異なります。
「そもそもどこの会社が作っているのか」という疑問もよく聞きます。Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社がそれぞれ開発しており、どちらもエネルギー企業向けに特化したツールではなく、汎用のAIツールを業務に応用する形で使います。
| Claude Code | Codex | |
|---|---|---|
| 開発元 | Anthropic | OpenAI |
| できること | ファイル読み込み・集計・書類ドラフト作成 | ファイル読み込み・集計・書類ドラフト作成 |
| エネルギー企業での活用事例 | 蓄積が進んでいる | 蓄積は少なめ |
| 非エンジニアの利用 | 日本語の指示文で操作可能 | 日本語の指示文で操作可能 |
| 土台となる技術 | Anthropic独自のAIモデル | ChatGPTと同じOpenAIのAIモデル |
| セミナーでの扱い | 実演の中心として詳しく紹介 | 冒頭で違いを簡単に紹介 |
どちらも専門的なプログラミング知識がなくても、日本語で「このデータを集計して」のように話しかけるだけで使えます。難しい操作を覚える必要はありません。
画面自体は黒い背景に文字が並ぶ、いわゆる「エンジニアっぽい」見た目をしています。ただし操作は日本語のチャットとほぼ同じで、ボタン操作を覚える必要はなく、話しかける言葉の中身のほうが重要です。
Claude CodeもCodexも、専門知識よりも「何を渡して、何を作ってほしいか」を言葉にする力のほうが重要です。セミナーでは実際の画面を動かしながら、この感覚をお見せしています。
1-3. エネルギー企業では、具体的に何に使えるのか
「仕事をやり切るAI」と言われても、まだ抽象的に感じるかもしれません。エネルギー企業の現場で言えば、次のような業務が代表的な使いどころです。
- 新規電源プロジェクトのFS(事業性評価)における用地候補スクリーニング
- FIT/FIP認定申請書類のドラフト作成
- GHG排出量算定とTCFD/SBTi/CDP各様式への変換
- 容量市場・需給調整市場の入札データ準備
- PPA(電力購入契約)や小売契約書のドラフト作成
この先の章では、これらの業務ひとつひとつについて「何を渡すと、何が出てくるか」を具体的に見ていきます。
逆に、行政協議や顧客との価格交渉のように、状況ごとの機微な判断が求められる業務は、これからも人が担う部分として残ります。AIが代われるのは「作業」であって「判断」ではない、という線引きが基本です。
この線引きを最初に理解しておくと、「AIに何でも任せられる」という過度な期待も、「結局は使えない」という過小評価も、どちらも避けやすくなります。
| 向いている業務 | 向いていない業務 |
|---|---|
| 数字の集計・書類のドラフト作成 | 行政協議・許認可当局との折衝 |
| 過去の様式を踏まえた書式変換 | 顧客との価格交渉・契約条件の最終判断 |
| 繰り返しの多い定型業務 | そのつど状況が変わる投資判断 |
| 複数資料の突合・横断作業 | 地域住民との信頼関係づくり |
| データに基づく傾向の把握 | 現場の状況を踏まえたその場の判断 |
| 用語 | 一言でいうと |
|---|---|
| Claude Code | Anthropic製の「仕事をやり切るAI」 |
| Codex | OpenAI製の「仕事をやり切るAI」 |
| プロンプト | AIへの指示文(日本語の普通の文章でよい) |
| AIエージェント | 複数の作業を自律的に実行し続けるAIの総称 |
| permission mode | AIに許可する操作の範囲を決める設定 |
| FS | 新規プロジェクトの事業性を調査・試算するフィージビリティスタディ |
02 PROJECT_FS 新規電源プロジェクトのFSとFIT/FIP申請が、Claude Codeでこう変わる エネルギー企業でもっとも時間とお金が動く工程を、入力と出力で見ます
エネルギー企業でもっとも時間とお金が動くのが、新規電源プロジェクトの企画段階です。太陽光や風力といった電源の用地選定から、FS(フィージビリティスタディ)による事業性評価までの精度が、その後の投資判断そのものを左右します。
精度が求められる一方、案件数が増えるほど事業企画担当の負担は膨らみます。日照・風況・系統連系可能性の調査を一案件ごとに手作業で行っていると、機会損失が生まれやすくなります。
FS(事業性評価)
用地候補と気象・系統連系データを読み込ませると、用地候補スクリーニングのドラフトが出てきます。
FIT/FIP申請書類
現況資料と申請要領を渡すと、申請書類のドラフトが出てきます。
系統連系契約申請
接続検討結果と過去の申請書式を渡すと、契約申請書のドラフトが出てきます。
住民説明会資料
事業概要と過去の説明会資料を渡すと、説明資料のドラフトが出てきます。
2-1. FS(フィージビリティスタディ)における用地候補スクリーニング
GIS(地理情報システム)データ、気象データ、電力系統データをClaude Codeに読み込ませると、日照・風況・系統連系可能性を横断した用地候補スクリーニングのドラフトが出てきます。これまで担当者が個別に資料を突き合わせていた作業のうち、候補地を絞り込む部分だけを、AIが下書きとして先に用意しておくイメージです。
もちろん、絞り込んだ候補地が実際に事業化に値するかどうかの最終判断は、これまで通り事業企画担当が行います。
📚 用語解説
FS(フィージビリティスタディ):新規プロジェクトが事業として成り立つかどうかを、用地・技術・収益性の面から事前に調査・試算する作業です。投資判断の土台になります。
FSの用地候補スクリーニングは、その後の収益試算・投資判断のすべての土台になります。ここを最初に整えることが、以降の工程全体の時間短縮につながります。
| 調査項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 日照条件 | 年間日射量・パネル配置の適合性 |
| 風況条件 | 年間風速データ・風車配置の適合性 |
| 系統連系可能性 | 接続可能容量・連系工事の要否 |
| 収益試算 | FIT/FIP単価・発電量予測に基づく事業採算性 |
2-2. FIT/FIP申請書類のドラフト作成
用地・設備仕様・収益試算のデータを渡すと、FIT/FIP認定申請に必要な書類のドラフトが出てきます。経産省・環境省への手続に必要な様式は複雑ですが、過去の申請書式を読み込ませておけば、新しい案件向けのドラフトを作らせやすくなります。
📚 用語解説
FIT/FIP制度:再生可能エネルギーで発電した電気を、固定価格または市場連動の価格で買い取ってもらえる制度です。事業採算性の試算に直結します。
系統連系契約の申請書も同様です。接続検討の回答結果と過去の申請書式を渡せば、契約申請書のドラフトが出てきます。最終的な提出と行政協議は、これまで通り事業企画担当が担います。
| 業務 | 何を渡すか | 何が出てくるか |
|---|---|---|
| 用地候補スクリーニング | GIS・気象・電力系統データ | 用地候補地点の評価ドラフト |
| FS収益試算 | 発電量予測・FIT/FIP単価データ | 事業採算性の試算ドラフト |
| FIT/FIP申請書類 | 現況資料・申請要領 | 申請書類のドラフト |
| 系統連系契約申請 | 接続検討結果・過去の申請書式 | 契約申請書のドラフト |
| 住民説明会資料 | 事業概要・過去の説明会資料 | 説明資料のドラフト |
たとえば「この候補地の日照データと系統連系可能性を評価して」と渡すと、候補地ごとの評価ドラフトが数分で出てきます。
続けて「このデータから収益試算をまとめて」と渡せば、FIT/FIP単価を反映した収益試算のドラフトが出てきます。これを土台に、事業企画担当が投資判断の材料として使います。
毎回イチから条件を説明し直す必要はなく、一度使った指示文をメモしておけば、次の案件でもほぼそのまま使い回せます。
2-3. 住民説明会資料と系統連系契約への活用
新規電源プロジェクトでは、住民説明会の資料作成も欠かせない工程です。過去の説明会資料と今回の事業概要を渡せば、地域特性に合わせた説明資料のドラフトが出てきます。最終的な内容の確認と説明そのものは、担当者が行います。
系統連系可能性の調査から住民説明会の準備まで、案件ごとに発生するこれらの作業を横断的にドラフト化しておくと、着工までのリードタイムそのものが短くなります。
Claude Codeが担うのは用地候補スクリーニングと収益試算の下書きまでです。最終的な投資判断は、事業企画担当や経営者・会社役員が行います。
着工までのリードタイムが短い案件ほど、この下書き作成の時間短縮が効いてきます。急ぎで事業化判断を求められる案件でも、担当者はデータの整合性確認と最終判断に集中できます。
結果として、これまでは調査負担を理由に見送っていた案件にも、対応しやすくなります。FSの負担軽減は、案件処理数そのものを広げる効果も持っています。
2-4. EPC契約書のドラフトと設計図書レビュー
電源建設の段階では、EPC(設計・調達・建設)契約書のドラフト作成や、設計図書のレビューという工程も発生します。過去のEPC契約書のひな形と今回の事業条件を渡せば、契約書のドラフトが出てきます。
📚 用語解説
EPC契約:設計(Engineering)・調達(Procurement)・建設(Construction)を一括で発注する契約方式です。電源建設プロジェクトでよく使われます。
設計図書のレビューでも、過去の指摘事項リストを読み込ませておけば、同じ観点でのチェックリストをドラフトとして作らせられます。最終的な技術判断は、これまで通り技術担当者が行います。
03 OPS_ESG 運用・顧客対応・市場入札・ESG開示も、同じように変わる O&M報告、顧客契約書、容量市場入札、GHG排出量算定を具体的に見ます
FSやFIT/FIP申請以外にも、エネルギー企業には年間を通じて負担の大きい業務があります。運用・保守(O&M)の報告書作成、顧客対応の契約書ドラフト、容量市場・需給調整市場への入札、そして経営レポートやESG開示です。
いずれも「毎月・毎年・毎案件」発生する定型業務という共通点があり、Claude Codeの「型」が効きやすい領域でもあります。ひとつずつ、何を渡すと何が出てくるかを見ていきます。
3-1. 運用・保守(O&M)報告書と発電量モニタリング
発電量モニタリングのデータと点検記録を読み込ませると、O&M報告書のドラフトが出てきます。故障予兆の検知や定期点検スケジュールの整理にも、同じデータを応用できます。
📚 用語解説
O&M(運用・保守):発電設備を稼働させ続けるための日常点検・保守作業です。発電量モニタリングと組み合わせて、故障予兆の早期発見に使われます。
毎月の発電量実績と計画値の差分をレポートにまとめておくと、どの発電所で予測との乖離が大きいかが見えやすくなり、保守計画の優先順位づけにも使えます。
3-2. PPA・小売契約書のドラフトと顧客対応
新規顧客とのPPA(電力購入契約)や小売契約の条件と、過去の契約書ひな形を渡すと、契約書のドラフトが出てきます。契約条件の最終判断と締結は、これまで通り担当者が行います。
📚 用語解説
PPA(電力購入契約):発電事業者と需要家(法人・個人)が、一定期間・一定価格で電力を売買する契約です。再エネ電源の収益安定化に使われます。
既存顧客の使用量データを渡せば、使用量分析と料金プラン最適化提案のドラフトも作らせられます。顧客ごとの使用パターンを踏まえた提案を、ゼロから作る手間が減ります。
| 業務 | 何を渡すか | 何が出てくるか |
|---|---|---|
| O&M報告書 | 発電量モニタリングデータ・点検記録 | 定期報告書のドラフト |
| PPA/小売契約書 | 契約条件・過去の契約書ひな形 | 契約書のドラフト |
| 使用量分析 | 顧客の使用量データ | 料金プラン最適化提案のドラフト |
| 容量市場入札データ | 市場価格・需給予測データ | 入札シミュレーションのドラフト |
3-3. 容量市場・需給調整市場入札
市場価格の分析データと需給予測データを渡すと、容量市場・需給調整市場の入札データ準備と収益シミュレーションのドラフトが出てきます。最終的な入札金額の判断は、これまで通り事業企画担当が行います。
📚 用語解説
容量市場・需給調整市場:将来の供給力や、需給バランス調整力を取引する電力市場です。参入には市場価格や需給予測データの分析が必要になります。
市場価格予測・発電量予測・調達コストを統合した最適ビッド案を毎日自動生成させ、最終判断はオペレーターが行う、という運用にしている例もあります。
3-4. GHG排出量算定とTCFD/ESG開示
経営レポート・ESG開示のうち、特に負担が重いのがGHG排出量算定とTCFD開示です。GHGプロトコルに沿った排出量データを読み込ませ、TCFD・SBTi・CDPそれぞれの様式に同時変換させ、報告書のドラフトを作らせる、という使い方がAIと相性の良い領域です。
📚 用語解説
GHG排出量算定:事業活動によって排出される温室効果ガスの量を、決められた算定方法に沿って集計する作業です。TCFDやSBTi、CDPなど複数の開示様式のもとになります。
📚 用語解説
TCFD:気候変動が経営にもたらすリスクと機会を、財務情報として開示するための国際的な枠組みです。ESG投資家からの開示要求が年々厳格化しています。
TCFD・SBTi・CDPはそれぞれ求められる様式や算定範囲(Scope1〜3)が異なり、同じ排出量データでも様式ごとに整理し直す必要があります。この様式変換の部分をAIに任せられると、担当者は戦略策定やScope3係数選定といった専門判断に集中できます。
| 開示様式 | 主な特徴 |
|---|---|
| TCFD | 気候関連財務情報を開示するための国際的な枠組み |
| SBTi | 科学的根拠に基づく削減目標(Science Based Targets)の認定制度 |
| CDP | 投資家向けに環境情報を開示するための国際イニシアチブ |
最終的な数字の確認と提出は、ESG責任者や有資格者の仕事のまま残ります。「このGHG排出量データを、TCFDの様式に変換して」と渡せば、様式に沿った一覧表が返ってきます。
様式すべてを一度に変換しようとせず、まずはデータが揃っている様式から着手するのが現実的な進め方です。
| 役割 | 日々の悩み | Claude Codeの使いどころ |
|---|---|---|
| 事業企画担当 | FS調査と複数案件の同時管理が属人化 | 候補地スクリーニング・収益試算の下書き作成 |
| ESG/サステナビリティ責任者 | TCFD/GHG算定・報告書作成に年200〜400時間 | 排出量データの自動集計・様式変換 |
| 経営者・会社役員 | 事業企画とESG開示、両方の負担が見えにくい | 業務全体の書類フローを俯瞰した導入判断 |
| プロジェクトマネージャー | 電源開発の複数案件管理・進捗報告に週10〜15時間 | 進捗データの集計・報告書ドラフト作成 |
AIが担うのはドラフト作成と集計の下準備までです。申請・提出・投資に関する判断は、これまで通り事業企画担当や経営者・会社役員が行います。
| 指標 | 従来の目安 | AI活用後の目安 |
|---|---|---|
| 新規電源FSリードタイム | 3〜6ヶ月/案件 | 2〜4週間程度に圧縮できた例あり |
| 容量市場入札落札率 | 60〜70% | 85〜95%程度まで改善できた例あり |
| TCFD/サステナビリティ報告作成時間 | 年200〜400時間 | 年50〜80時間程度に圧縮できた例あり |
| FIT/FIP申請書類戻し率 | 15〜25% | 3〜5%程度に改善できた例あり |
これらの数値は、あくまで導入後の参考水準です。セミナー60分だけで到達するものではなく、実際にClaude Codeを業務に組み込んだうえでの目安として捉えてください。
GHG排出量算定や容量市場入札のドラフト作成は、セミナーで実際の画面を動かしながらお見せしています。
04 MECHANISM なぜAIがFIT/FIP申請書までやり切れるのか——仕組みの話 Claude Codeの仕組みを、専門用語を使わずに説明します
「AIが書類仕事を代わりにやってくれる」と聞くと、仕組みが気になる方も多いと思います。専門用語を使わずに、3つのポイントで説明します。
難しい技術の話ではありません。パソコンが得意な人が、たまたまその得意分野を書類仕事に向けている、というくらいのイメージで読み進めていただければ十分です。
ここまで見てきたFSやGHG排出量算定の例も、すべてこの3つの特徴の組み合わせで成り立っています。仕組みが分かると、自社のどの業務に応用できそうかもイメージしやすくなります。
📚 用語解説
AIエージェント:指示を受けて、複数の作業を自律的に実行し続けるタイプのAIの総称です。Claude CodeやCodexは、このAIエージェントの一種です。
4-1. ファイルを直接読み書きできる
Claude Codeは、GISの用地データや気象データ、GHG排出量のExcel台帳といった実際のファイルを、パソコンの中でそのまま開いて中身を読み込めます。読んだ内容をもとに、新しい書類を作ったり、既存の書類を書き換えたりできます。
たとえるなら、資料を渡せば黙々と目を通し、指示通りに整理したり文書を作ったりしてくれる事務員のような存在です。
従来の生成AIとの違いも、まさにここにあります。「集計方法を教えてくれる」のではなく「実際に集計してくれる」——この一歩の差が、書類仕事の時間を大きく左右します。
4-2. 手順を覚えて繰り返せる
一度「この形式で集計して」と教えたやり方は、次回以降も同じ手順で再現できます。毎回イチから指示を考える必要はなく、「型」として使い回せます。
GHG排出量算定や容量市場入札データ準備のように、毎回やることがほぼ決まっている業務ほど、この「型」の効果が出やすくなります。二度目以降は指示の言葉数も減り、確認するだけで済むようになります。
逆に言えば、毎回内容が大きく変わる業務では「型」の恩恵が小さくなります。まずは繰り返しの多い業務から試すのが、効果を実感しやすい進め方です。
最初から完璧な型を作ろうとせず、使いながら少しずつ調整していくほうが、結果的に早く定着します。1つの業務で型ができたら、似た業務にも応用できます。
4-3. 複数の資料を横断できる
GISデータ・気象データ・電力系統データなど、別々の場所に保存されている資料を、同時に開いて見比べることができます。FSの用地評価はこの「横断」がまさに効いてくる作業で、複数の資料を別々に突き合わせる手間を、まとめて引き受けられます。
GHG排出量算定でも同じことが言えます。排出量データ・TCFD様式・SBTi様式という、性質の異なる複数の資料を横断して、集計と様式変換を一度に進められます。
Claude Codeが担うのは、資料を読み込んでドラフトを作る作業までです。数字の最終確認や、提出・送信の判断は、これまで通り人が行います。
| 特徴 | 何ができるか | エネルギー企業での具体例 |
|---|---|---|
| ファイルの直接読み書き | GISデータや気象データを開いて、集計やドラフト作成ができる | 用地候補データから評価ドラフトを作成 |
| 手順を覚えて繰り返す | 一度教えたやり方を「型」として次回も使える | 毎月のGHG排出量集計を同じ手順で処理 |
| 複数資料の横断 | GIS・気象・電力系統データなどをまとめて参照できる | FSの複数調査項目を横断して一括評価 |
| 対話しながら進められる | 一度で完璧を求めず、やり取りしながら調整できる | 収益試算ドラフトの前提条件を対話で修正 |
ただし、Claude Codeが自分で判断できないこともあります。どこまで任せて、どこから人が確認するか。次の章で、つまずきやすいポイントとあわせて具体的に説明します。
05 PITFALLS エネルギー企業がAI導入でつまずきやすいポイントと対処 データの取り扱い・専門性の線引き・社内定着でよくあるつまずきを整理します
Claude Codeをエネルギー企業の現場に導入する際、多くの会社が最初につまずくのは顧客契約データの取り扱い範囲です。
ここまで紹介してきた便利さの裏側で、実際に導入するとなると出てくる現実的な悩みを、順番に整理していきます。
5-1. 顧客契約データの取り扱いと電気事業法
permission mode(操作許可の範囲)を適切に設定し、どのデータをAIに渡すか、どこまでの操作を許可するかを事前に線引きしておく必要があります。
📚 用語解説
permission mode:AIにどこまでの操作(読み取り・下書き作成・送信など)を許可するかを制御する設定です。範囲を絞って始め、慣れてから広げる使い方が一般的です。
顧客名や契約詳細そのものを渡さず、集計値や匿名化したデータのみで動かす設計にすれば、電気事業法第27条が求める秘密保持の要件とも両立させやすくなります。
まず読み取り専用の範囲で運用を始め、慣れてきた段階で許可する操作を広げていく進め方であれば、情報システム担当が不在の会社でも無理なく運用できます。
| 段階 | 許可する操作 | 目安の期間 | 関わる担当者 |
|---|---|---|---|
| 導入初期 | 読み取り・集計・下書き作成のみ | 最初の1〜2ヶ月 | 事業企画担当・情報システム担当 |
| 慣れてきた段階 | 社内フォーマットへの自動保存を追加 | 3〜6ヶ月目以降 | 業務担当者本人 |
| 定着後 | 業務ごとに必要な操作範囲を個別に調整 | 運用が安定してから | 各業務の責任者 |
5-2. TCFD・GHG算定の専門性とAIの線引き
TCFDやGHG排出量算定は専門コンサルの領域でもあり、「AIで代替できるのか」という疑問はよく聞かれます。AIが担うのはGHGプロトコルやSBTi・CDPの各様式への標準的な書類化までで、戦略策定やScope3係数の選定は専門コンサルや顧問と組み合わせて進めるのが現実的です。
この線引きを最初にはっきりさせておくと、「AIだけで開示対応が完結する」という過度な期待を避けられます。
5-3. 社内での定着
最初から全業務をAI化しようとせず、FSの用地スクリーニングやGHG排出量算定など、負担の大きい一部の業務から試し、効果を実感してから範囲を広げていくほうが定着しやすくなります。
「便利そうだから」と全社に一斉に広げるよりも、まず一人か二人が使いこなせるようになってから、周りに広げていくほうが、結果的に定着のスピードは早くなります。
5-4. ツール選定で押さえておきたいこと
Claude CodeとCodex、どちらが自社に合うかは、実際に画面を見ながら判断するのが早いです。まず自社が最初に試したい業務を決めてから、その業務での使いやすさを比較する順番がおすすめです。
「どちらのツールが優れているか」ではなく「自社のどの業務に使いたいか」を先に決めることが、ツール選定で遠回りしないコツです。
| 観点 | 確認しておきたいこと |
|---|---|
| データの取り扱い | どのデータをどこまで渡すか、操作許可の範囲 |
| 専門性の線引き | AIに任せる範囲と専門家に相談する範囲の切り分け |
| 社内定着 | 最初に試す業務を1〜2個に絞れているか |
| ツール選定 | 自社の業務で実際に動かして比較したか |
| 記録の残し方 | 元データとドラフトを案件フォルダに保存しているか |
5-5. 現場でよくあるつまずきの実例
ひとつは、FSの用地スクリーニングとGHG排出量算定と容量市場入札データ準備を、初日からすべて一気に試そうとして途中で止まってしまうケースです。担当者ごとに温度差が生まれ、どの業務も中途半端になりがちです。
📚 用語解説
プロンプト:AIに対して、何をしてほしいかを伝える指示文のことです。難しいコマンドではなく、日本語の普通の文章で構いません。
もうひとつは、事業企画担当がプロンプトの書き方に戸惑い、結局誰も使わなくなってしまうケースです。「この用地データを日照条件で評価して」といった業務の言葉をそのまま入力すれば十分ですが、この点が伝わっていないと、ツールを開かないまま放置されがちです。
三つ目は、規制当局ごとの様式の違いを考慮せずに申請書類のドラフトをそのまま使い、様式不備で差し戻されるケースです。過去の様式との違いを事前に読み込ませておかないと、ドラフトの精度は上がりません。
多くのつまずきに共通するのは、準備段階を飛ばして一気に始めてしまう点です。1つの業務に絞って慣れてから広げるほうが、結果的に早く定着します。
| つまずきポイント | 現実的な対処 |
|---|---|
| 全業務を一度にAI化しようとして頓挫 | FSやGHG算定など、負担の大きい業務を1〜2個に絞って試行 |
| 規制当局ごとの様式差異を考慮せず差し戻される | 過去の様式を事前に読み込ませ、書式変換の下書きから始める |
| 事業企画担当がプロンプトの書き方に戸惑う | 最初の数回は情報システム担当や詳しい担当者が一緒に操作する |
| 読み込ませるデータの範囲を決めずに始める | permission modeで読み取り専用の範囲から着手する |
| 元データとドラフトの保存ルールがない | 案件フォルダにやり取りを保存する運用を決めておく |
AIに読み込ませた元データと、生成されたドラフトを、いつ・どの案件で使ったか分かる形で残しておくことも大切な運用ルールです。案件フォルダにやり取りを保存しておくだけで、最低限の記録になります。
特別なシステムを新たに導入する必要はありません。今使っているフォルダ構成やファイル管理のルールに、AIとのやり取りの保存を一項目加えるだけで十分です。
FIT/FIP申請書やTCFD開示資料は、後から行政や投資家への説明を求められることもあります。元データとドラフトの保存履歴が、そのまま簡易的な監査ログとして役立ちます。
ここまで見てきたように、つまずきの多くは技術的な難しさではなく、始め方の設計に起因します。業務を絞る、型を作る、記録を残す——この3つを押さえておけば、大きな失敗にはつながりにくくなります。
文章だけでは伝わらない部分は、実際の画面をご覧いただくのが早いです。セミナーでは、FSの用地スクリーニングやGHG排出量算定を実際に動かしながらお見せしています。
06 SEMINAR_CONTENT セミナー当日、FS・GHG算定の実演で何を話すのか 60分の時間割・実演する業務・よくある質問・参加対象を具体的に紹介します
「結局セミナーで何をするのか」が分からないと、参加を決めにくいと思います。60分の中身を具体的に紹介します。
6-1. 60分の時間割
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 最初の10分 | エネルギー企業の業務棚卸しと、Claude Code・Codexの全体像整理 |
| 次の25分 | FS(事業性評価)の用地候補スクリーニング、GHG排出量算定、容量市場入札データ準備の実演デモ |
| 次の15分 | 参加者の悩みを募集し、その場で「うちならこう試すか」を設計 |
| 最後の10分 | 質疑応答と、来週何を試すかの言語化 |
この時間割が基本の流れです。実演デモで扱う具体的な資料例は、参加企業の規模・保有電源の種類に応じて多少調整することもあります。
6-2. 実演する業務
実演の中心は、25分間のノーカットデモです。エネルギー企業の具体的な業務を、画面を動かしながらお見せします。
GHG排出量算定では、排出量データを読み込ませるところから、TCFD・SBTi・CDP各様式への変換までを実際に動かします。
容量市場・需給調整市場の入札データ準備では、市場価格と需給予測データを読み込ませて、入札シミュレーションができるまでの流れをお見せします。
業務ごとに入力と出力がどう変わるかを比較しながら見ていただくことで、自社ではどの業務から試すのが現実的かを判断しやすくしています。
6-3. その場で答える、こんな質問
| よくある質問 | 当日の回答の方向性 |
|---|---|
| 顧客契約データ(電気事業法第27条)を外に出せるか | 集計値・匿名化データのみで動かす設計の考え方を説明します |
| TCFD・GHG算定は専門コンサル領域では | 標準様式化まではAI、戦略策定は専門家という切り分けを説明します |
| FIT/FIP申請の様式が変わったときはどうするか | 過去の様式を読み込ませ、新様式への変換ドラフトを作ります |
6-4. 参加対象
参加対象は事業企画担当・経営者・会社役員としていますが、GHG排出量算定や容量市場入札を担当するESG責任者やプロジェクトマネージャーの方にも参考にしていただける内容です。パソコン操作に不慣れな方でも、専門知識は前提としていません。
一方、書類仕事を人に任せる想定がなく、経営者お一人で全ての業務を完結されている場合は、効果を実感しにくいかもしれません。複数人で業務を分担している会社ほど、持ち帰れる材料は多くなります。
07 SEMINAR_BOOKING エネルギー企業向けセミナーの参加方法と予約の流れ 無料・60分・オンラインの参加方法と、予約から当日までの流れを紹介します
ここまで紹介した内容を、実際の画面を動かしながら確認できる場として、60分の無料オンラインセミナーを開いています。
- 参加費は無料
- 60分・オンライン(Google Meet)開催
- 1社1枠の貸切で、実演を中心に進めます
- 空いている日程からそのまま予約できます
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日程や内容の詳細はClaude Code セミナーの詳細ページでもご確認いただけます。
| この記事で分かったこと | セミナーで確認できること |
|---|---|
| Claude Code・Codexが何者か | 実際の画面での操作感 |
| 何を渡すと何が出てくるか(理屈) | 自社の業務に置き換えた場合の具体例 |
| 導入時のつまずきポイント | 自社ならどこから試すべきかの判断材料 |
| なぜそれが可能なのか(仕組み) | 実際に動いている様子を見て納得できるか |
| FS・FIT/FIP申請・GHG算定の変わり方 | 自社の用地データや排出量データを例にした質疑応答 |
| データの取り扱い・社内定着の考え方 | 自社の運用ルールに落とし込む相談 |
この記事を読んで、Claude Code・Codexが何者かはお分かりいただけたと思います。あとは、自社の業務にどこまで使えそうか、実際の画面で確かめていただくだけです。
Claude CodeやCodexが自社に合うかどうかは、実際の画面を見るのが一番早い判断材料になります。押し売りはしませんので、まずは60分、実際の動きを確認してみてください。
参加無料・60分・オンライン(Google Meet)・1社1枠
よくある質問
Q. 顧客契約データ(電気事業法第27条)を外に出せないのですが、AIに読み込ませても大丈夫でしょうか。
A. Claude Codeは顧客名や契約詳細そのものではなく、集計値や匿名化したデータで動かす設計が基本です。permission modeで操作許可の範囲を絞り込めば、電気事業法第27条が求める秘密保持の要件とも両立させやすくなります。まずは読み取り専用の範囲から始め、慣れてから範囲を広げる進め方が現実的です。
Q. TCFDやGHG排出量算定は専門コンサル領域だと思いますが、AIで代替できますか。
A. AIが担うのはGHGプロトコルやSBTi・CDPの各様式への標準的な書類化までです。戦略策定やScope3係数の選定は、これまで通り専門コンサルや顧問と組み合わせて進める前提になります。標準様式化の部分をAIに任せることで、担当者は専門判断に集中する時間を増やせます。
Q. FSの用地候補スクリーニングは、経験の浅い担当者でも精度を保てますか。
A. AIが作るのはあくまで候補地の評価ドラフトで、事業化に値するかどうかの最終判断は事業企画担当が行う前提です。ベテランが最終判断に集中できるようになるため、経験の浅い担当者の育成期間中でも、下書き作成の負担を軽くする使い方ができます。ベテランによる確認そのものは残ります。
Q. 容量市場・需給調整市場の入札書類は形式が厳格ですが、AIに任せて大丈夫でしょうか。
A. 過去の入札データや市場価格の分析結果を土台にドラフトを作成する使い方が中心です。最終的な入札金額の判断はこれまで通り事業企画担当が行うため、書類の信頼性を保ったまま準備時間を圧縮できます。市場価格の変動が大きい時期ほど、データ準備の時間短縮が効いてきます。
Q. パソコン操作に不慣れな社員が多い会社でも導入できますか。
A. セミナーではターミナルやエディタの画面を実際に動かしながら説明します。専門知識がなくても、まずは何ができるかを知ることを目的にした内容です。最初の数回は情報システム担当や詳しい担当者が一緒に操作するところから始める会社が多いです。ボタン操作より、日本語で何を伝えるかのほうが重要になります。
Q. Claude CodeとCodex、どちらを選べばよいですか。
A. どちらも生成AIを使った業務自動化ツールですが、エネルギー企業の現場業務での活用事例の蓄積が進んでいるのはClaude Codeです。開発元(Anthropic/OpenAI)が異なるだけで、基本的な使い方や非エンジニアでも扱える点は共通しています。まず自社が最初に試したい業務を決めてから、使いやすさを比較するのがおすすめです。
Q. Claude Codeを使うと、事業企画担当の仕事が奪われるのではないですか。
A. いいえ。AIが担うのは書類の下書き作成や集計までで、投資判断や行政協議、顧客との価格交渉といった人にしかできない業務はそのまま残ります。書類仕事の時間を減らし、判断業務に集中する時間を増やすための道具です。案件処理数を増やせたという声もあります。
Q. セミナーは経営者本人が参加しないといけませんか。
A. 経営者・会社役員向けを基本としていますが、事業企画担当やESG責任者の方が実務目線で参加されることも歓迎しています。参加人数や役職については、お申し込み時にご相談ください。複数名での参加もご相談に応じます。
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エネルギー企業の書類仕事は、新規電源プロジェクトのFSから、FIT/FIP申請や容量市場入札のように制度で決まった年次業務、GHG排出量算定やTCFD開示のように投資家・行政への説明責任が伴う業務まで、次々と積み重なっていきます。Claude CodeやCodexが何者かという基本から、実際に何ができて何ができないかまで、文章だけではどうしても掴みにくい部分があります。自社の用地データや排出量データを例に、実際の画面を見ながら自社に合う業務を見極められる場として、60分の無料セミナーを用意しています。
ここから先の進め方は、大きく2つあります。
自社で回せるようになりたい方は、AI鬼管理でClaude Code/Codexの使い方から業務設計・社内定着まで伴走を受けながら、社内に仕組みを作る道があります。
覚えるより任せたい方は、AI社員AIKATAでこの記事のような定型業務を丸ごと預ける道があります。料金は月30万円の月額定額、追加費用は0円です。
どちらが合うかは、業務量と社内体制次第です。無料相談・無料適合診断で、貴社の場合はどちらが向くかからご相談いただけます。
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