【広告代理店・Web制作会社】修正依頼整理をClaude Code/Codexで自動化する方法
この記事の内容
Web制作や広告運用の現場で、納品前後にいちばん神経を使うのが修正依頼の整理です。顧客からの修正コメントは、メール本文、共有ドキュメントのコメント、チャット、電話メモ、デザインツール上の指摘と、あちこちにバラバラに届きます。しかも「ここ、もう少しいい感じに」のような曖昧な指摘と、「この電話番号を差し替え」のような明確な指摘が混在し、誰が・何を・いつまでに直すかへ落とし込むまでに手間がかかります。AIは修正の可否判断や追加費用の線引きを代わりに行うものではありませんが、コメントを種類別・担当別に仕分け、抜けや重複の候補を出し、顧客への返信や社内タスクの下書きを先に作る補助として使えます。
修正1依頼あたりの仕分け〜タスク化 (フォルガ制作所のモデル事例)
本記事では、AI鬼管理 が支援を想定する フォルガ制作所 (福岡市・コーポレートサイトとLP制作中心・月15〜20件の修正対応) をモデル事例に、Claude Code/Codex で修正依頼を「分類済みコメント+担当別タスク+顧客への返信下書き」まで半自動化する手順を解説します。修正の振り分けを制作ディレクターの速水(はやみ)さん1人が抱え、1依頼あたりの仕分けからタスク化まで約35分かかっていた会社が、若手の月岡(つきおか)さんもメールやチャットの修正コメントを担当別タスクに変換できるようになり、修正漏れと「言った言わない」のやり取りを減らした流れです。
この記事を最後まで読むと、
- 修正依頼整理でディレクターが抱えている負荷(コメントの収集・分類・担当割り・抜け漏れ確認)が分かる
- Claude Code/Codexで自動化できる3項目(コメント分類/担当別タスク化/返信文の下書き)が理解できる
- 5ステップでのPoC〜運用の進め方が分かる
- 修正コメントを「種類×担当×可否」で仕分ける型が分かる
- 修正漏れと「言った言わない」を防ぐ管理の作り方が分かる
01 PROBLEM 修正依頼整理の現場で起きていること 収集・分類・担当割りのトリレンマ
問題1: 修正コメントの収集と分類がディレクター1人に集中する。フォルガ制作所では、顧客から届く修正をどのチャネルから拾い、どれをデザイン・コーディング・ライティングのどの担当に振るかの判断を、実質速水さん1人が担っていました。若手の月岡さんが振り分けようとすると、指摘の意図がつかめず担当を決めきれず、結局速水さんの確認待ちになり、速水さんがボトルネックになります。
問題2: 曖昧な指摘の解釈に時間が消える。「トップの印象をもう少し明るく」「ここの余白が気になる」といった指摘は、そのままではタスクになりません。何を・どこを・どの方向に直すのかを顧客に聞き直す前提なのか、こちらで案を出して確認する前提なのかを整理するだけで、1件ずつ手が止まります。
問題3: 抜け・重複・二重対応がトラブルになる。同じ箇所に複数人から似た指摘が来たり、メールの追伸に紛れた指摘を誰も拾わなかったりすると、修正漏れや二重作業が起きます。フォルガ制作所でも、修正がまとめて届く検収のタイミングほど、「あの指摘、反映されていない」という差し戻しが起きていました。
02 WHAT Claude Code/Codexで何を自動化するか 可否判断ではなく、分類とタスク化を自動化
📚 用語解説
修正依頼整理:顧客から届いた修正コメントを集約し、内容ごとに分類して、担当者・対応可否・期限が分かるタスクへ変換する一連の作業。指摘の粒度や届くチャネルがバラバラで、どれを誰に振るか・どこまで対応するかがディレクターの経験に依存しやすく、属人化の主因になりやすい工程。
処理1: 修正コメントの分類。メールやドキュメントのコメント、チャットに散らばった指摘を読み取り、「デザイン/コーディング/ライティング/仕様確認」などの種類別に並べ替えます。同時に「明確な指示」「要確認(意図が曖昧)」「要相談(対応可否や追加費用の判断が必要)」のラベルを付け、すぐ着手できるものと、判断が要るものを分けます。
処理2: 担当別タスクへの変換。分類した1コメントを1タスクに割り、対象ページ・該当箇所・指摘内容・想定担当・確認事項を一覧の形に整えます。「どのページの・どこを・どう直すか」が読み取れる単位までブレイクダウンし、抜けや重複の候補もあわせて提示します。
処理3: 顧客への返信文の下書き。受領確認、意図を確かめる質問、対応範囲外や追加費用の可能性がある項目の前置き、反映完了の連絡といった文面を、状況別に下書きします。「いただいた修正のうち、A・Bは反映、Cは仕様変更にあたるため別途ご相談」のようなたたき台が先にあるだけで、認識ずれと往復回数が減ります。
| 入力情報 | AIが整理すること | 人(ディレクター/担当者)が確認すること |
|---|---|---|
| 修正メール | 指摘の抽出・種類分け・担当候補 | 指摘の真意、優先順位、対応可否の判断 |
| ドキュメントのコメント | 該当箇所と指摘内容の対応づけ | 反映方法、デザイン意図との整合 |
| チャット・電話メモ | 口頭指摘のタスク化、抜け候補の抽出 | 言い回しの解釈、顧客への確認要否 |
| 過去案件の修正履歴 | 似た指摘・対応パターン・返信文の下書き | 今回案件での妥当性、追加費用の線引き |
AIの役割はコメントの分類・担当別タスク化・返信文の下書きまで。その修正に対応するか、仕様変更として追加費用をいただくか、いつ反映するかは、案件の経緯と契約範囲を知る担当者が必ず判断します。この線引きを最初に決めておくと、現場が安心してAIを使えます。
03 HOW 具体的な進め方 5ステップ 小さくPoCし、分類のクセを修正ルールへ戻す
修正依頼整理AI化の5ステップ
まずはコーポレートサイト1案件など、修正の出どころ(メール・ドキュメントのコメント等)を絞って対象にする
「文言差し替えはライティング」「余白・配色はデザイン」「リンク切れはコーディング」など、速水さんの頭の中の振り分け基準を文章化する
分類済みコメント・担当別タスク・返信文を、確定ではなく確認用ドラフトとして出す
ディレクターが直した分類・担当割りと「修正した理由」をCLAUDE.mdへ戻し、初稿の精度を上げる
仕分け〜タスク化を若手に任せ、ディレクターは可否判断と顧客対応に回る。うまくいった案件種別から横展開する
5ステップで最も大切なのは、STEP 4の「修正した理由」を残すことです。AIが付けた分類や担当割りをディレクターが直した場合、「なぜこの指摘はデザインでなく仕様確認なのか」を残さないと、次回も同じ振り分けミスが出ます。逆に、その理由をCLAUDE.mdへ戻せば、AIの分類は少しずつフォルガ制作所の判断基準に近づきます。
04 RESULT 導入後の変化と数値効果(フォルガ制作所の事例) 修正の仕分け〜タスク化35分→12分、属人化の解消
- 修正コメントを、ディレクターの速水さんが複数チャネルから手作業で拾い集めていた
- 曖昧な指摘の解釈と担当割りに時間がかかり、1依頼の仕分け〜タスク化に約35分
- メールの追伸やチャットに紛れた指摘を拾い損ね、検収時に差し戻しが起きていた
- 誰がどの指摘を対応したかが残らず、「言った言わない」のやり取りが発生していた
- AIが各チャネルの修正コメントを種類別・担当別に仕分け、初稿を約12分で下書き
- 1コメント=1タスクに変換し、対象ページ・該当箇所・想定担当を一覧化
- 同じ箇所への重複指摘や拾い損ね候補を、抜け漏れとして先に提示
- 対応状況と返信文を残し、反映済み・未反映が追えるようになった
05 PITFALL よくある落とし穴3つ 可否判断・曖昧指摘・対応履歴の扱いを誤らない
対応可否、追加費用の線引き、優先順位は、案件の経緯と契約範囲を知る担当者が確認します。AIはコメントの分類と担当別タスク化まで。たたき台を確定指示にすると、本来は仕様変更にあたる修正を無料で抱え込んだり、契約範囲外の作業がそのまま流れたりします。
「いい感じに」「もう少し」といった指摘は、AIに無理やり具体化させると顧客の意図とずれます。AIには「要確認」ラベルを付けさせ、何を・どの方向に直すかは顧客に確認してから着手してください。解釈の確定を飛ばすと、修正したのにまた直し、という往復が増えます。
誰が・どの指摘を・いつ反映したかは、顧客との信頼に直結します。メールやチャットでさばいて終わると、反映済み・未反映が追えず、「言った言わない」になります。対応状況と返信文の記録は必ず残し、AIの返信下書きは送信前に担当者が確認してください。
06 SORTING 修正コメントを「種類×担当×可否」で仕分ける型 タスク化の前に、3つの軸でラベルを付ける
修正依頼でつまずく一番の原因は、バラバラに届くコメントをいきなり「誰が直すか」から考えてしまい、曖昧な指摘や契約範囲外の依頼まで一緒にタスク化してしまうことです。フォルガ制作所では、タスクにする前に3つの軸でラベルを付ける型に変えました。CLAUDE.mdにこの3軸を書いておくと、AIが同じ軸で初稿を仕分けます。
軸1: 種類で分ける(どの専門領域か)
軸2: 担当で分ける(誰がボールを持つか)
種類が決まれば一次担当はほぼ決まりますが、1つの指摘が複数領域にまたがることもあります。「画像を差し替えて、その下のテキストも短く」なら、デザインとライティングの両方に割り、取りまとめる主担当を1人決めます。AIには想定担当を出させ、最終的な担当割りはディレクターが確認します。
軸3: 可否で分ける(すぐ着手か、判断が要るか)
種類・担当・可否の3軸をCLAUDE.mdに基準付きで書いておくと、AIが修正コメントを読んで、この3つのラベルを付けた一覧を作ります。すぐ着手できる「明確な指示」と、判断が要る「要相談」が最初から分かれるので、担当者は可否判断が必要な項目にだけ集中でき、対応可否と追加費用の判断を人が落ち着いて行えます。
07 TRACKING 修正漏れ・言った言わないを防ぐ管理の作り方 揉めるのは修正の内容より「反映したか」の記録
修正対応のトラブルは、修正の難しさそのものより、「その指摘、反映されているのか」「そんな指摘はしていない/した」という記録の食い違いで起きがちです。フォルガ制作所が修正管理で必ず使っている、3つの型を紹介します。
型1: 1コメント=1タスクで、出どころを残す
修正コメントは、まとめずに1指摘=1タスクへ分解します。各タスクに「出どころ(例: 5/20のメール/共有ドキュメントの該当コメント)」「対象ページ」「該当箇所」を残すと、どの指摘がどこから来たかをたどれます。AIには、コメントを1件ずつに割り、出どころと該当箇所を対応づけた一覧を作らせます。
型2: 反映済み・未反映・保留のステータスを必ず持つ
各タスクに「未着手/反映済み/確認待ち/保留(要相談)」のステータスを持たせ、反映したら更新します。こうすると、検収前に「未反映の指摘が残っていないか」を一目で確認でき、拾い損ねによる差し戻しを防げます。AIには、顧客のコメント一覧と対応状況を突き合わせ、「指摘はあるが未反映のもの」を抜け漏れ候補として出させると効きます。
型3: 反映内容と「対応しない判断」を顧客に返す
反映した項目だけでなく、「Cは仕様変更にあたるため、今回は対応せず別途お見積り」のように対応しない判断も理由つきで顧客に返すことが、「言った言わない」を防ぐ決め手です。AIには反映報告と要相談項目の前置きを下書きさせ、対応可否と追加費用の最終的な伝え方は担当者が確認して送ります。
上の3つの型(出どころつき1タスク化・ステータス管理・対応可否の返信)をCLAUDE.mdに例つきで書いておくと、AIが修正依頼のたびに、出どころと該当箇所を残したタスク一覧と、反映報告・要相談項目を含む返信下書きを作ります。修正漏れと認識ずれが減り、修正対応の品質が担当者によらず安定します。
08 RELATED 関連記事: 広告代理店・Web制作会社の自動化事例10選(全業務マップ) 修正依頼整理以外の9業務も含めた事例集
本記事は広告代理店・Web制作会社の自動化事例10選のうち、事例9「修正依頼整理」を深掘りした内容です。ヒアリング議事録・提案書作成・要件定義・広告レポートなど他の業務もあわせてご覧ください。→ 広告代理店・Web制作会社の自動化事例10選(全業務マップ)
09 ABOUT AI鬼管理について - 修正依頼整理の伴走サービス 属人化した修正対応を、確認中心の運用へ
本記事を発信している AI鬼管理 は、広告代理店・Web制作会社のAI業務自動化をClaude Code/Codexで設計から伴走するサービスです。修正依頼整理は、仕分けとタスク化の属人化を解くことで、納期の安定・修正漏れの削減・若手育成に効く打ち手です。
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本記事のフォルガ制作所の例は、コーポレートサイト・LP制作中心・月15〜20件・ディレクター1人集中というモデルケースです。貴社の案件種別の構成や修正の届き方によって、最適な進め方は変わります。まずは今の修正対応の流れをうかがって、貴社に合った設計をご提案します。
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よくある質問
Q. AIに修正の対応可否まで決めさせてもよいですか?
A. 対応可否や追加費用の判断はおすすめしません。AIはコメントの分類・担当別タスク化・返信文の下書きまでにし、対応するか・仕様変更として別途費用をいただくかは、案件の経緯と契約範囲を知る担当者が判断する設計が現実的です。
Q. 曖昧な「いい感じに」のような指摘も扱えますか?
A. 扱えますが、AIに具体化を任せきりにせず「要確認」ラベルを付け、何をどの方向に直すかは顧客に確かめてから着手します。解釈の確定を飛ばすと、修正の往復が増えます。
Q. メール・チャット・ドキュメントに散らばった指摘もまとめられますか?
A. まとめられます。各チャネルのコメントを読み取り、種類別・担当別に仕分けて1タスク化し、出どころと該当箇所を残した一覧にできます。どこから来た指摘かを後からたどれる形にするのがコツです。
Q. 修正漏れや「言った言わない」はどう防ぎますか?
A. 1コメント=1タスクにして出どころとステータス(未着手/反映済み/保留)を持たせ、反映内容と対応しない判断を理由つきで顧客に返します。未反映の指摘を抜け漏れ候補としてAIに出させると、検収前の取りこぼしを減らせます。
Q. 既存のタスク管理ツールやチャットと併用できますか?
A. 併用できます。チャットやメールから出力した修正コメントをもとに分類・タスク化する形が現実的です。いきなり全置き換えにせず、仕分けの補助から始めるのがおすすめです。
Q. 料金やプランを教えてください
A. 料金やサポートプランは AI鬼管理のサービスページをご覧ください。貴社向けの個別ご提案は本記事末尾のNEXT STEPからお問い合わせください。
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