【2026年8月最新】Geminiに学習させない設定を完全解説|履歴削除・プライバシー保護の手順と注意点

【2026年7月最新】Geminiに学習させない設定を完全解説|履歴削除・プライバシー保護の手順と注意点

「Geminiに話しかけた内容が、Googleに学習されてAIの改善に使われる——これって大丈夫なの?」そう感じているなら、この記事を読んでいただいて正解です。

GeminiはGoogleが提供する生成AIですが、デフォルト設定では会話データがGoogleのサーバーに18ヶ月保存され(設定で3・18・36ヶ月から選択可)、AIモデルの改善に利用される仕様になっています。個人の雑談なら気にならないかもしれませんが、業務で使う場合——顧客情報・社内の契約条件・売上データ・未公開のサービス内容などを入力することがあれば——これは無視できないリスクです。

この記事では、Geminiに学習させない設定の具体的な手順(Android・Web版)から、履歴の削除・自動削除の設定方法企業での運用ルールまで、2026年7月時点の最新情報をもとに丁寧に解説します。

代表菅澤 代表菅澤
弊社(株式会社GENAI)では、AI鬼管理のサービスを通じて中小企業・個人事業主のAI活用支援をしています。「Geminiをどう安全に使うか」は、導入支援の現場でも頻繁に出てくるテーマです。今日はそのノウハウを全部お伝えします。
AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
Geminiの学習設定はオフにすれば万全、というわけではなく、オフにした後も72時間はサーバーにデータが残ります。この点まで理解した上で運用設計をすることが大切です。

この記事を最後まで読むと、次のことが分かります。

✔️Geminiがデフォルトで何をどのように収集・保存しているかの全体像
✔️Android版・Web版それぞれの「学習させない」設定の具体的な手順
✔️会話履歴の手動削除と自動削除(3ヶ月・18ヶ月・36ヶ月)の使い分け
✔️オフにすることで生じるメリットと制限(サービス品質への影響)
✔️企業・組織でGeminiを安全に使うための社内ガイドライン作成のポイント
✔️プライバシーを守りながらAIを業務に活かすための実践的なアプローチ
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📌 この記事の結論
【2026年8月最新】Geminiに学習させない設定を完全解説|履歴削除・プライバシー保護の手順と注意点
Geminiに会話データを学習させない設定手順を完全解説。Android・Web版それぞれの操作方法、履歴の自動削除、企業での注意点まで、プライバシーを守りながらGeminiを安全に活用する方法を紹介します。

01 Geminiはデフォルトで何を学習しているのか まず「何が収集されているか」を正確に把握する

設定を変更する前に、まずGeminiが通常どのようなデータを収集・利用しているかを正確に理解しましょう。知らないまま使っているのが一番リスクが高い状態です。

📚 用語解説

Gemini:Googleが開発・提供する生成AI(大規模言語モデル)。2023年にBardとして登場し、2024年にGeminiに改名。スマートフォンアプリ版(Android・iOS)、ブラウザ版(gemini.google.com)、Google Workspaceとの統合版など、複数の形態で提供されています。

1-1. デフォルトで収集されるデータの種類

Geminiをデフォルト状態(設定変更なし)で使っていると、以下のデータがGoogleのサーバーに送信・保存されます。ポイントは、これらはあなたが入力した内容だけでなく、Googleアカウントのプロフィール情報とも紐付けられるという点です。

✔️会話内容(プロンプトと回答):送信した質問文・指示文と、Geminiの回答の全テキスト
✔️使用した画像・ファイル:Geminiに送信した画像や文書の内容
✔️フィードバック:「高評価」「低評価」「報告」などのボタン操作の記録
✔️アプリ使用状況:使用した機能・操作のログ(Androidアプリのみ)
✔️Googleアカウント情報:年齢・言語設定・位置情報などのプロフィールデータ

📚 用語解説

プロンプト:AIに対して送信する入力テキストのこと。質問文・指示文・文書の要約依頼など、ユーザーがGeminiに対して打ち込むすべての文章がプロンプトに相当します。業務でGeminiを使う際には、プロンプト内に機密情報が含まれないよう注意が必要です。

1-2. 収集されたデータはどのように使われるか

収集されたデータは、主に以下の3つの目的でGoogleに利用されます。

用途内容該当するデータ
AIモデルの改善Geminiの回答精度・自然さを向上させるための機械学習会話内容・フィードバック
サービス品質向上エラー検知・バグ修正・パフォーマンス最適化アプリ使用状況・ログ
安全性・不正防止有害コンテンツの検出・ポリシー違反の審査会話内容・報告履歴

特に重要なのが「AIモデルの改善」です。Googleの審査担当者(人間)が一部の会話を実際に閲覧し、AI応答の品質を評価する可能性があります。つまり、デフォルト設定ではGoogleの社員があなたの会話を読める状態にあるということです。

⚠️ データ保存期間はデフォルト18ヶ月・最長36ヶ月

デフォルト設定では、Geminiの会話データはGoogleアカウントに18ヶ月保存されます(設定により最長36ヶ月=約3年)。この間、データはGoogleのシステム改善に利用される可能性があります。設定によっては3年間保持されることを念頭においてください。

1-3. 18歳以上がデータ収集の対象

Googleの規定上、デフォルトのデータ収集対象は18歳以上のユーザーです。18歳未満のアカウントでは、デフォルトでデータ収集がオフになっています(ただし利用制限もあります)。企業のGoogle Workspaceアカウントで使うGeminiについては、管理者ポリシーが優先されるため、個人設定よりも組織全体のポリシーが重要になります。

📚 用語解説

Google Workspace:GoogleのビジネスSuiteサービス。Gmail・Googleドライブ・Googleドキュメント・カレンダーなどをまとめて提供する法人向けサービスです。企業でGeminiを使う場合、WorkspaceのAdmin console(管理者コンソール)からデータ収集ポリシーを一括制御できます。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「自分はGoogleに見られても大丈夫な内容しか入力していない」と思っている方でも、業務で使い始めると気がついたら顧客名や価格情報が入り込んでいることがあります。設定は使い始める前に必ずオフにしておくのが鉄則です。

02 学習させない設定の手順(Android・Web版) スクリーンショットと同じ手順で、今すぐ設定をオフにする

では実際に設定をオフにする手順を解説します。AndroidアプリとWeb版(gemini.google.com)で操作画面が異なるため、それぞれ分けて説明します。

📚 用語解説

Geminiアプリ設定のオン/オフ:Geminiには「Gemini アプリのアクティビティ」という設定項目があります。これをオフにすることで、新しい会話データがGoogleのAI改善に使われるのを止められます。ただし、既に保存された過去の会話データは残るため、削除操作を別途行う必要があります。

2-1. Web版(gemini.google.com)での設定手順

パソコンやスマートフォンのブラウザからgemini.google.comにアクセスして使っている方向けの手順です。最も素早く設定できる方法です。

Step 1
gemini.google.comにアクセス
Googleアカウントでログイン
Step 2
右上のアカウントアイコン
→「Googleアカウントを管理」
Step 3
「データとプライバシー」タブ
→「ウェブとアプリのアクティビティ」
Step 4
「Gemini アプリのアクティビティ」
をオフに切り替える
Step 5
「一時停止」ボタン
で確定

手順を詳しく説明します。まず、gemini.google.comを開き右上のプロフィールアイコンをクリックします。次に「Googleアカウントを管理」を選択し、Googleアカウントの設定ページに移動します。「データとプライバシー」タブをクリックすると「ウェブとアプリのアクティビティ」という項目が表示されます。ここをクリックすると展開されたリストの中に「Gemini アプリのアクティビティ」があります。この項目のトグルスイッチをオフにして「一時停止」ボタンをクリックすれば設定完了です。

💡 「一時停止」と「一時停止して削除」の違い

設定をオフにする際、「一時停止」と「一時停止して削除」の2つの選択肢が表示されます。「一時停止」は新規データの収集を止めるだけで、過去のデータは残ります。「一時停止して削除」を選ぶと、指定した期間より古いデータが自動削除されます。業務で使っていた方は「一時停止して削除」を選ぶことをお勧めします。

2-2. Android版(Geminiアプリ)での設定手順

スマートフォンのGeminiアプリから設定する場合の手順です。iOS版は後述する方法で対応できます。

✔️Step 1:Geminiアプリを開く → 左上のメニュー(ハンバーガーアイコン)をタップ
✔️Step 2:「設定」をタップ → 「Googleアカウント」をタップ
✔️Step 3:「データとプライバシー」→「ウェブとアプリのアクティビティ」を選択
✔️Step 4:「Gemini アプリのアクティビティ」を見つけてトグルをオフに切り替え
✔️Step 5:確認ダイアログで「一時停止」または「一時停止して削除」を選択
⚠️ 設定後も72時間はデータが残る

Gemini アプリのアクティビティをオフにしても、直前72時間以内の会話データはGoogleのサーバーに一時的に保持されます。これはシステムのキャッシュ処理によるものです。重要な機密情報を入力してしまったことに気づいた場合は、設定をオフにするだけでなく、後述する「履歴の手動削除」も合わせて実施してください。

2-3. iOS版(iPhoneでのGemini利用)での設定方法

iPhoneでGeminiを使う場合、AndroidのようなGeminiアプリ固有の設定メニューではなく、SafariなどのブラウザからGoogleアカウントの設定ページ(myaccount.google.com)にアクセスする方法が最も確実です。Web版の手順(2-1)と同じ操作でオフにできます。

2026年7月時点では、App Store版のGeminiアプリから直接「Gemini アプリのアクティビティ」を操作する導線が一部のiOSバージョンで見つかりにくいケースがあります。その場合はブラウザ経由でmyaccount.google.comにアクセスして設定することをお勧めします。

代表菅澤 代表菅澤
この設定は全デバイスに同期されます。iPhoneで設定を変えれば、PCからGeminiを使うときにも同じポリシーが適用されます。1回設定すれば全端末に反映されるので、設定は早めにやっておくに越したことはありません。

03 会話履歴の削除と自動削除の設定方法 過去データを消す方法と、今後自動で消す仕組みを整える

「学習させない」設定をオフにしただけでは、それ以前に保存された会話データは残ったままです。過去のデータも削除したい場合は、追加の操作が必要です。また、「今後も自動で消え続ける」仕組みを設定しておくと、管理の手間が減ります。

3-1. 過去の会話履歴を手動で削除する

特定の会話や、全会話履歴を一括で削除する手順を説明します。業務で使い続けてきた方が、まず最初にやるべき操作です。

Step 1
myactivity.google.com
にアクセス
Step 2
左メニュー
「Gemini」を選択
Step 3
削除する会話を
個別または一括選択
Step 4
「削除」→
期間を指定して確定

myactivity.google.comでは、自分のGoogleアカウントに保存されたすべてのアクティビティが確認できます。左側のメニューで「Gemini」を絞り込み選択すると、これまでの会話一覧が表示されます。不要な会話の横にある3点メニューから個別削除、または「すべての活動を削除」で一括削除が可能です。

💡 一括削除の期間指定方法

「すべての活動を削除」をクリックすると、削除対象の期間を「過去1時間」「過去1日」「常に」「カスタム範囲」から選べます。業務でしばらく使い続けてきた場合は「常に(All time)」を選択して全期間削除するのが確実です。

3-2. 自動削除の設定(3ヶ月・18ヶ月・36ヶ月)

毎回手動で削除するのは手間がかかります。「自動削除」を設定すると、指定した期間より古いデータが自動的に削除されます。業務利用では自動削除を「3ヶ月後」に設定することを推奨します。

自動削除期間内容推奨ユーザー
3ヶ月3ヶ月より古いデータを自動削除業務でGeminiを使う方・機密データを扱う方(推奨)
18ヶ月18ヶ月より古いデータを自動削除(デフォルト)Geminiの会話履歴を長めに残したい個人ユーザー
36ヶ月36ヶ月より古いデータを自動削除(最長の選択肢)Geminiのパーソナライズを最優先したい方
自動削除なしデータを削除しない推奨しない(特に業務利用では避けること)

自動削除の設定場所は、「ウェブとアプリのアクティビティ」ページの「アクティビティを自動削除する」から変更できます。ここで期間を選択し「次へ」→「確認」で設定が完了します。

⚠️ 削除してもGoogleのシステムに一時残存

myactivity.google.comから削除した会話データも、Googleのバックアップシステムやセキュリティログには、削除から最大で数ヶ月間は完全に消えない可能性があります。これはGoogleのプライバシーポリシーに記載されている事項で、完全な即時削除を保証するものではありません。機密性が非常に高い情報を誤って入力してしまった場合は、法務・情報セキュリティの担当者に相談することをお勧めします。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
自動削除の設定は「一度やれば終わり」なので、業務でGeminiを使い始める前に必ず3ヶ月に設定しておきましょう。設定を忘れてしまうと、3年分の会話ログがGoogleに蓄積され続けることになります。
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04 設定をオフにするメリットと注意点 「プライバシー優先」にすると失われる機能も知っておく

Geminiの学習設定をオフにすることにはメリットがある一方で、サービスの一部機能が制限されることも理解しておく必要があります。「オフにしたら使えなくなる機能がある」と後で困らないよう、事前に整理しておきましょう。

4-1. 設定をオフにする2つのメリット

まず、「学習させない」設定にすることで得られるメリットを整理します。

メリット内容
プライバシーの保護入力した会話・データがAIの改善に使われなくなる。顧客情報・未公開情報・個人情報を含む業務での使用リスクが大幅に低下。
Googleの審査担当者による閲覧の防止会話データがGoogleの品質審査チームに読まれる可能性が低下する(完全なゼロではないことに注意)。

特にビジネスの現場では、「Googleの社員が自社の機密情報を読める状態にある」というリスクを排除できることが最大のメリットです。設定をオフにしただけで、この最大のリスクを大幅に低減できます。

📚 用語解説

個人情報保護法(日本):個人情報を取り扱う事業者が守るべき義務を定めた法律。2022年改正で個人情報の第三者提供ルールが強化されました。業務でGeminiに顧客の個人情報を入力することは、Googleへの個人情報提供に相当する可能性があります。自社の個人情報管理方針や、顧客との契約・プライバシーポリシーとの整合性を確認した上でGeminiを利用する必要があります。

4-2. オフにすることで制限される4つの機能

一方で、「学習させない」設定(Gemini アプリのアクティビティをオフ)にすると、以下の機能が利用できなくなります。

✔️会話履歴の引き継ぎ:過去の会話をGeminiが参照できなくなる。毎回の会話が「初対面」状態になり、「前回話した〇〇の続きをやって」が通じなくなる
✔️パーソナライズの停止:ユーザーの使用傾向・好みを学習した個別最適化が受けられなくなる
✔️Gemini Advancedの一部機能:会話の連続性を前提とした機能(長期記憶機能など)が制限される場合がある
✔️Google サービスとの連携精度の低下:GmailやGoogleカレンダーとの連携において、過去の文脈を参照した応答の精度が下がることがある
💡 制限を最小化するコツ

「会話履歴の引き継ぎ」が使えなくなっても、毎回の会話の最初に「今日の背景情報:〇〇プロジェクトの資料作成中、対象は△△業界の法人顧客」などの文脈を一言添えることで、精度の大半を維持できます。テンプレートとして保存しておくと便利です。

代表菅澤 代表菅澤
弊社では「Gemini アプリのアクティビティはオフ」を社内ルールにしています。会話履歴が使えなくなることへの不満の声もありましたが、毎回の冒頭文テンプレートで対応しています。プライバシーとのトレードオフとして許容できる範囲です。

4-3. 「学習させない」≠「完全にデータが守られる」という前提

重要な誤解を解いておきます。Geminiの学習設定をオフにしても、「完全にデータが守られる」わけではありません。オフにすることで低減できるリスクと、依然として残るリスクがあります。

項目学習設定オフで変わること依然として残るリスク
データ利用AIモデルの改善への利用が停止サービス運営に必要な処理(障害対応・不正検知)では利用される可能性
審査担当者の閲覧品質改善目的の閲覧が抑制セキュリティ審査・法令対応では閲覧される可能性
データ保存アクティビティログとして長期保存されなくなるセキュリティログには一定期間保持される
第三者提供AI改善目的の共有が停止法令に基づく開示請求には応じる可能性
⚠️ 機密情報の入力は設定に関わらずリスクがある

「設定をオフにしたから大丈夫」と思って機密情報を入力するのは危険です。設定の有無に関わらず、顧客の個人情報・未公開の財務データ・特許未申請の技術情報・契約の具体的な条件などは、AIツールに入力しないのが基本原則です。AIに任せる前に「これを外部のクラウドサービスに預けても問題ないか」を自問する習慣を持ちましょう。

05 企業・組織でGeminiを安全に使うためのルール 個人の設定だけでなく、組織全体のポリシー設計が必要

個人で使う分には上記の設定で十分ですが、企業・チームでGeminiを業務利用する場合は、個人の設定だけでなく組織レベルのガイドラインが必要です。特に、従業員が勝手に機密情報をGeminiに入力してしまうリスクを管理することが重要です。

📚 用語解説

情報セキュリティポリシー:企業が社内のデジタル情報をどう管理・保護するかを定めた規則のこと。AIツールの業務利用が広がる中、多くの企業で「生成AIの利用規約」をポリシーに追加する動きが進んでいます。「どのAIツールを使っていいか」「何を入力してはいけないか」「承認フローはどうするか」を明文化することが求められます。

5-1. Google Workspaceの管理者設定で一括制御する

法人向けのGoogle Workspace(Business Standard以上)を使っている企業では、管理者コンソール(admin.google.com)からGeminiのデータ収集設定を組織全体に適用できます。

✔️Geminiの会話データ収集:組織全体でオフ(「ウェブとアプリのアクティビティ」の組織レベル制御)
✔️Workspace内でのGemini利用の許可/禁止:部署・グループ単位でアクセス権を管理
✔️データのリージョン指定:EU圏・日本国内など、データを保存するサーバーの所在地を指定できるプランあり
✔️監査ログの有効化:誰がいつGeminiを使ったかの記録を管理者が確認可能に

管理者コンソールでの設定は「アプリ」→「Google Workspace」→「Gemini」→「データプライバシー設定」から変更できます。設定変更には管理者権限が必要なため、IT管理者またはGoogle Workspaceの管理担当者に依頼してください。

5-2. 社内AIガイドライン作成の4つのポイント

IT管理者の設定だけでは防げない「ユーザーの入力ミス」や「判断の誤り」を防ぐには、社内ガイドラインの整備が不可欠です。AI鬼管理(弊社サービス)での導入支援経験をもとに、最低限盛り込むべき4つのポイントを紹介します。

ポイント内容具体例
①使用許可ツールの明示どのAIツールを業務で使っていいかを明確にするGemini / Claude / ChatGPT / それ以外は申請制
②入力禁止情報の定義AIに入力してはいけない情報カテゴリを具体的に列挙顧客氏名・メールアドレス・契約金額・未発表の製品仕様
③使用目的の制限業務以外での使用(副業・個人利用)のルールを決める業務利用のみ可、個人アカウントへの転送禁止
④報告・審査フローガイドライン違反が発生した場合の報告経路を決める即日上長報告 + 情報セキュリティ担当者へのエスカレーション
💡 「マスキング」で個人情報入力を防ぐ

どうしてもAIで処理しなければならない場合、個人情報をマスキング(置き換え)して入力する方法が有効です。例えば「山田太郎様(顧客A)」のように実名を記号に置き換え、AIの回答を受け取った後で元に戻します。完全な解決策ではありませんが、リスクを大幅に下げられます。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
弊社の導入支援先では、「AIに何を入力してはいけないか」の社員教育を入念に行うことで、ガイドライン違反インシデントをほぼゼロに抑えられています。ツールの設定と社員教育の両輪が重要です。

5-3. Gemini Workspace版でのデータ保護の仕組み

Google Workspaceの法人契約(Business Plus以上や Enterprise)でGeminiを使う場合、個人の無料版・有料版とはデータの取り扱いが根本的に異なります。Workspace版では、デフォルトで「会話データがGoogleのAI学習に使われない」という契約上の保証があります。

これは、Googleが法人向けには「データ処理契約(DPA:Data Processing Agreement)」を締結するためです。企業のWorkspace上でやり取りされたデータは、そのデータを使ってGeminiをトレーニングすることに同意していない限り、学習に使われないとGoogleが保証しています。

📚 用語解説

DPA(データ処理契約):企業とクラウドサービスプロバイダー(この場合Google)の間で締結する、データの取り扱い方法を定める契約。GDPRなどの個人データ保護規制への対応に必要とされる場合が多い。Google WorkspaceのBusiness PlusやEnterpriseプランでは、このDPAが自動的に含まれます。

⚠️ Workspace版の保護は「Workspace内」に限定

Google WorkspaceのGemini保護は、Workspaceアカウントでのサービス利用に限定されます。社員が個人のGoogleアカウントでGemini.google.comにアクセスして業務情報を入力した場合は、Workspaceの保護は適用されません。社内ルールで「業務にはWorkspaceアカウントのみ使用」を徹底させることが必要です。

06 Geminiより業務に向いているAIはあるのか プライバシー設定の複雑さを比較すると、選択肢が見えてくる

ここまでGeminiの学習設定について詳しく解説してきましたが、「そもそもGeminiである必要があるの?」という視点も持っておくと、より最適なAIツールを選べます。特に業務でのデータプライバシー管理のしやすさという観点で、主要なAIツールを比較してみます。

6-1. 主要AIツールのデータ収集ポリシー比較

ツールデフォルトの学習利用オプトアウト方法業務利用での推奨度
Gemini(Google)あり(デフォルト18ヶ月・最長36ヶ月保存)設定ページからオフ(本記事の手順)設定後は可・Workspace版がより安全
ChatGPT(OpenAI)あり(オプトアウト可)設定→データコントロール→学習をオフ設定後は可・API版は学習利用なし
Claude(Anthropic)原則なし(claude.aiのUse cases除く)基本的に不要業務利用で高い安全性、Claude Codeは特に強み
Copilot(Microsoft)Microsoft 365版はデフォルトオフ管理者コンソールから制御法人Microsoft 365ユーザーに安心

表を見ると、ClaudeはデフォルトでAIの学習にユーザーの会話を使用しない方針を取っています(2026年7月時点)。Geminiのように「まず設定をオフにしてから使う」という操作が不要な点で、業務利用のリスク管理の観点では優位があります。

📚 用語解説

オプトアウト:サービスが提供する機能やデータ収集について、自分を対象外にする選択をすること。Geminiでいえば「学習させない設定にする」こと。対義語は「オプトイン」(自分から積極的に同意する選択)。業務でのAI利用では、デフォルトがオプトアウト状態のサービスを選ぶことがリスク管理上有利です。

6-2. Claude Codeという業務AI活用の選択肢

特に業務の自動化・効率化を目的にAIを使いたい方には、Claude Codeも検討する価値があります。Claude Codeは、Anthropicが提供するターミナル上で動くAIエージェントで、ファイル操作・コード生成・API連携・繰り返し業務の自動化など、より高度な業務支援が可能です。

弊社(株式会社GENAI)では、Claude Max 20xプラン(月額約30,000円)を契約して、営業・広告・記事制作・経理・秘書業務まで幅広い業務でClaude Codeを活用しています。概算ですが、週20時間かかっていた営業資料作成が週2時間に、経理処理が月40時間から月5時間に短縮されており、月30,000円の投資が即座にペイしている実感です。

💡 Geminiと使い分ける視点

Geminiの強みはGoogle Workspaceとの連携です。GmailやGoogleドキュメントをシームレスに参照・操作したい場面ではGeminiが便利です。一方、業務の自動化・エージェント的な複雑タスクの実行にはClaude Codeが向いています。「GeminiはGoogle連携、ClaudeはAI自動化」という住み分けが、現時点では実用的な選択です。

代表菅澤 代表菅澤
「Geminiの設定が面倒、もっと安全なAIを最初から使いたい」という方には、ClaudeのProプランから始めることをお勧めしています。月$20で始められ、データ学習の設定変更も原則不要です。
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07 【GENAI社内事例】AIプライバシー管理と業務効率化の両立 データを守りながら業務をAIに任せるための実践ルール

ここでは、弊社(株式会社GENAI)がどのようにAIのプライバシー設定を管理しながら業務効率化を実現しているかをお伝えします。AI活用の現場における「安全と効率の両立」の具体例として参考にしてください。

7-1. 弊社のAIツール利用ポリシー(概要)

項目内容
メインAIツールClaude Code(Claude Max 20xプラン、月額約30,000円)
補助AIツールGemini(Google Workspace版、Workspaceアカウントのみ使用)
入力禁止情報顧客フルネーム・個人メールアドレス・契約金額・取引先の未公開情報
代替手段個人情報は「顧客A」「B社」などに置換してからAIに入力
社内周知方法月1回のAIリテラシー勉強会と、入社時のAIツール利用研修

弊社でGeminiを使う場面は、主にGoogle WorkspaceのGmailやカレンダーとの連携が必要な場面に限定しています。Workspaceアカウントで使うことで、データ処理契約(DPA)による保護が適用されます。個人アカウントでのGemini利用は社内ルールで禁止しています。

7-2. AIを業務に組み込む際の「情報分類」の考え方

弊社で実践している「情報分類」のアプローチをご紹介します。業務情報を3つのカテゴリに分類し、AIに入力できる情報とそうでない情報を整理することで、スタッフ全員が判断できるルールを作りました。

情報カテゴリ内容例AI入力の可否
パブリック情報自社の公開済み資料・ウェブサイト情報・業界一般データ制限なく入力可
社内共有情報社内資料・プロジェクト概要・一般的な業務フロー個人情報・金額を除いて入力可(マスキング後)
機密情報顧客個人情報・契約金額・未公開技術・特許出願前データAIへの入力禁止

この分類を社内で共有することで、「これはAIに入力していいのか」という迷いが減り、スタッフ全員が同じ判断基準で動けるようになりました。AIリテラシーが高くない社員でも、「機密情報は禁止」というシンプルなルールを守ることで安全に使えます。

情報を入力する前に確認
「この情報は
どのカテゴリか?」
機密情報は
マスキング

名前→「顧客A」
金額→伏せる
AIに入力・
回答を得る

安全な情報のみ
で作業
回答を確認・
社内で復元

必要に応じて
実名等に戻す

7-3. 弊社の業務効率化の実績(概算)

プライバシー管理を徹底した上で、AIを業務に活用した結果として得られている業務効率化の実績を概算でお伝えします。

業務領域主な用途削減効果(概算)
営業資料作成提案書・見積書の自動生成週20時間 → 週2時間(Claude Code)
広告レポート週次レポート・CPA分析週10時間 → 週1時間(Claude Code)
ブログ記事制作SEO記事の執筆・リライト1本8時間 → 1本1時間(Claude Code)
経理処理請求書チェック・経費仕訳月40時間 → 月5時間(Claude Code)
会議サポートGoogleカレンダー確認・議事録整理都度数十分削減(Gemini / Claude)

重要なのは、これらの業務効率化を「機密情報を漏洩させることなく」実現できている点です。情報分類ルールとマスキング手順を組み合わせることで、安全性と効率の両立が現実的に可能であることを、弊社の実績がそのまま証明しています。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「プライバシーを守りながらAIを使うのは大変そう」と思う方が多いですが、情報分類のルールを一度作ってしまえば、あとは習慣の問題です。最初の設計に少し時間をかけることで、その後は安心してAIを全力で使えるようになります。

08 まとめ ── 設定+使い方でGeminiを安全に業務活用する 正しい設定と運用ルールがあれば、Geminiは強力な業務ツールになる

この記事では、GeminiのデフォルトのデータCエラー集設定から、学習させない設定の具体的な手順(Android・Web版)、履歴の削除方法、企業での運用ポリシー、他AIとの比較まで、総合的に解説しました。最後に要点を整理します。

✔️Geminiはデフォルトで会話データを18ヶ月保存(設定で最長36ヶ月)し、AI改善に利用している
✔️「Gemini アプリのアクティビティ」をオフにすることで、新規データの学習利用を停止できる
✔️設定オフ後も72時間はサーバーにデータが残るため、過去データは別途手動削除が必要
✔️自動削除は3ヶ月設定が業務利用には推奨(myactivity.google.comから設定)
✔️設定オフで「会話履歴の引き継ぎ」など一部機能が制限される——冒頭の文脈テンプレートで補える
✔️企業利用ではGoogle WorkspaceのAdmin設定 + 社内ガイドラインの両方が必要
✔️情報分類(パブリック・社内共有・機密)でAIに入力できる情報を明確にすることが安全運用の鍵
✔️データ収集をデフォルトで行わないClaudeも、業務利用の選択肢として有力

Geminiはデータの設定さえきちんとしていれば、Google Workspaceとの連携という大きな強みを活かせる業務ツールです。設定を後回しにせず、今日この記事を読んだタイミングで設定を確認・変更することをお勧めします。

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代表菅澤 代表菅澤
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AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
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よくある質問

Q. Geminiの学習設定をオフにすると、回答の精度は下がりますか?

A. 単一の会話内では精度は変わりません。影響が出るのは「過去の会話を踏まえた回答」が必要な場面です。例えば「先週話した内容の続き」といった文脈依存の指示は通じなくなります。ただし、毎回の会話冒頭に背景情報を一言添えるテンプレートを作ることで、精度の大半を維持できます。業務利用ではこの方法で対応が可能です。

Q. 学習設定をオフにした後も、Googleの社員が会話を見ることはありますか?

A. オフにすることで「品質改善目的での審査担当者による閲覧」は大幅に抑制されますが、完全にゼロになるわけではありません。セキュリティ上の問題や法令に基づく開示請求には応じる可能性が残ります。機密性の非常に高い情報は、設定に関わらずAIに入力しないことが原則です。

Q. iPhoneのGeminiアプリで学習設定をオフにする方法を教えてください。

A. iOS版のGeminiアプリからは設定操作がしにくい場合があります。最も確実なのは、iPhoneのSafariなどのブラウザでmyaccount.google.comにアクセスし、「データとプライバシー」→「ウェブとアプリのアクティビティ」→「Gemini アプリのアクティビティ」からオフにする方法です。この設定はデバイスをまたいで同期されるため、一度設定すれば全端末に適用されます。

Q. 会社のGoogle Workspaceアカウントで使うGeminiと、個人アカウントで使うGeminiで、データの扱いは違いますか?

A. 大きく異なります。Google Workspace(Business PlusやEnterprise)のアカウントで使うGeminiは、GoogleとのDPA(データ処理契約)の下で保護されており、会話データがGeminiのAI学習に使われない旨の契約上の保証があります。一方、個人のGoogleアカウントでは本記事で紹介した「アクティビティをオフ」の設定が必要です。企業利用では必ずWorkspaceアカウントを使用するルールにすることをお勧めします。

Q. 過去に業務で入力してしまった顧客情報を今から完全に削除できますか?

A. myactivity.google.comから会話履歴を削除することで、Googleアカウントに紐付いたアクティビティとしての保存データは削除できます。ただし、Googleのバックアップシステムやセキュリティログには削除後も一定期間(数ヶ月)データが残存する可能性があります。これはGoogleのプライバシーポリシーに記載されており、完全な即時削除の保証はありません。重要な個人情報を誤って入力してしまった場合は、社内の情報セキュリティ担当者や法務部門に報告し、必要に応じて顧客への通知なども検討してください。

Q. Geminiの学習設定をオフにすれば、GDPR(EU一般データ保護規則)への対応になりますか?

A. 不十分です。GDPRへの対応にはGeminiの設定変更だけでは不十分で、(1)データ処理の法的根拠の整備、(2)データ処理契約(DPA)の締結、(3)データの移転制限への対応(EU域外へのデータ転送制限)など、複数の要件を満たす必要があります。EU顧客の個人データをGeminiで処理する必要がある場合は、Google Workspace Enterpriseのデータリージョン機能の活用と、法律の専門家への相談を強く推奨します。

Q. GeminiとClaude、業務利用でどちらがおすすめですか?

A. 用途によって使い分けが最適です。GmailやGoogleカレンダーとの連携が多い業務はGemini(Workspace版)が向いています。一方、業務の自動化・エージェント的な複雑タスク・ファイル操作・コード生成などが必要な場合はClaudeのClaude Codeが優位です。データプライバシーの観点では、ClaudeはデフォルトでAI学習への利用をしない方針を取っているため、設定変更の手間が少なく業務利用のリスク管理が容易です。弊社ではGeminiとClaudeを目的別に使い分けています。

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監修 最終更新日: 2026年9月1日
菅澤孝平
菅澤 孝平 株式会社GENAI 代表取締役
  • AI業務自動化サービス「AI鬼管理」を運営 — Claude Code を活用し、経営者の業務を「AIエージェントに任せる仕組み」へ転換するパーソナルトレーニングを 伴走構築 で提供。日報・採用・問い合わせ対応・経費精算・議事録・データ集計・営業リスト等の定型業務を、AIに代行させる体制を経営者と一緒に作り込む
  • Claude Code 実装ノウハウを 経営者・法人クライアント に直接指導。生成AIを「便利ツール」ではなく 「業務を任せる存在」 として運用する手法を体系化
  • 「やらせ切る管理」メソッドの開発者。シンゲキ株式会社(2021年設立・鬼管理専門塾運営)にて累計3,000名以上の学習者を志望校合格に導いた管理メソッドを、AI × 経営者支援 に転用
  • 著書『3カ月で志望大学に合格できる鬼管理』(幻冬舎)、『親の過干渉こそ、最強の大学受験対策である。』(講談社)
  • メディア出演: REAL VALUE / カンニング竹山のイチバン研究所 / ええじゃないかBiz 他
  • 明治大学政治経済学部卒
現在は AI鬼管理(Claude Code活用の伴走型パーソナルトレーニング)を主事業とし、経営者と二人三脚で「AIに業務を任せる仕組み」を実装。「実行を強制する環境」を AI で構築する手法を、自社の実運用知見をもとに発信している。