【2026年10月最新】労災6号様式とは?書き方・転院先への提出方法・5号7号との違いと、労災手続きの事務作業をAIに任せる方法【社労士事務所向け】
01 ANSWER FIRST 労災6号様式は、治療の途中で別の労災指定医療機関へ移るときに、移った先へ出す届出です
労災6号様式(正式名称は「療養補償給付たる療養の給付を受ける指定病院等(変更)届」)は、労災保険で治療を受けている途中に、別の労災指定の病院や薬局へ変わるときに出す届出です。提出先は「変更後」の指定医療機関で、そこを経由して所轄の労働基準監督署長に届きます。変更前の病院には、労災保険上の手続きは要りません。
通勤災害の場合は、同じ役割の様式第16号の4を使います。最初に指定医療機関で治療を受けるときは様式第5号(通勤災害は第16号の3)、指定外の医療機関で自費で払った療養費を請求するときは様式第7号(通勤災害は第16号の5)です。この3つの使い分けが、顧問先から転院の相談を受けたときの最初の確認点になります。
本記事は、所長・管理者・職員の方に向けて、顧問先の労災の転院手続きを支援するときの順番で、入手方法、記入する人、書き方、提出先、5号・7号との違い、薬局を変えるときの扱い、提出前の確認までをまとめます。後半では、AI社員AIKATAが書類の回収や台帳の更新といった事務作業を引き受け、先生方が判断と提出を担う分担を説明します。様式と提出先は、厚生労働省と労働局の公表資料で確かめた範囲で書いています。
出典:厚生労働省「労災保険に関するQ&A 2-4 病院を変えたいのですが、どうしたらよいでしょうか。」(2026年10月確認)。
02 OFFICE PRACTICE 6号様式の役割・入手・記入・提出・5号7号との違いを、事務所の確認順に整理します
2-1. 労災の6号様式とは何かを押さえます
📚 用語解説
労災6号様式(様式第6号):業務災害で労災保険の療養の給付を受けている人が、別の労災指定の病院・診療所・薬局などに変更するときに提出する届出です。正式名称は「療養補償給付たる療養の給付を受ける指定病院等(変更)届」で、2020年の制度改正後は複数事業労働者の療養給付も併記した名称で案内されています。
📚 用語解説
労災指定医療機関:労災保険の療養の給付を、窓口負担なしで行える医療機関として、都道府県労働局長が指定した病院・診療所・薬局などです。指定を受けていない医療機関で受診すると、いったん自費で支払い、後から療養の費用として請求する流れになります。
労災保険の療養(補償)給付では、労災指定医療機関で治療を受ければ、治療費の窓口負担はありません。治療を受ける医療機関が決まった時点で、様式第5号を医療機関に出しています。その後、転居、専門治療、リハビリ先の変更などで別の指定医療機関へ移るときに、移った先へ出すのが6号です。
厚生労働省のQ&Aでは、病院を変えたいときは、変更後の労災指定医療機関等に様式第6号(通勤災害は第16号の4)を提出するよう案内されています。変更前の病院には何の手続きも要らないとも示されています。顧問先の担当者や被災した本人が、元の病院に書類を出す必要はありません。
事務所の立場で押さえたいのは、6号が「治療費の自己負担をなくすための届出」である点です。出さないまま転院すると、窓口で労災扱いにならず、本人が自費で立て替える場面が出ます。顧問先からの転院の連絡は、早めに様式の確認まで進めることが基本です。
出典:和歌山労働局「療養(補償)給付たる療養の給付請求書(5号、16号の3)、療養(補償)給付たる療養の費用請求書(7号、16号の5)」(2026年10月確認)。
2-2. 労災6号様式の入手方法(ダウンロード)です
様式第6号は、厚生労働省の労災補償のページにある請求書等の様式一覧から、PDFで入手できます。A4で印刷して使えます。最寄りの労働基準監督署の窓口でも受け取れます。通勤災害の場合は、様式第16号の4を選びます。業務災害用と通勤災害用を取り違えると、受付で差し戻されるため、災害の種類を最初に確認します。
顧問先によっては、労災が起きたときのために様式を印刷して備え置いている会社もあります。ただ、様式は改訂されることがあるため、備え置きの用紙が古い版でないかを、使う前に公式ページで確認します。事務所としては、顧問先に配る案内に「様式は厚生労働省のサイトから最新版を入手してください」と書き添えておくと安全です。
電子申請に対応している手続きもありますが、労災の請求関係は、様式や提出経路が手続きごとに違います。電子での提出ができるかどうかは、変更後の医療機関の運用と所轄の労働基準監督署の案内で確認します。紙での提出が必要な場合に備えて、まず印刷できる状態にしておきます。
出典:厚生労働省「労災補償」ページ(労災保険給付関係の様式)(2026年10月確認)。
2-3. 労災6号様式は誰が記入するのかです
様式第6号は、被災した労働者が届出人として記入します。ただし、事業の名称・所在地・事業主の証明にあたる欄や、労働保険番号、災害の発生状況など、事業主側が把握している情報も含まれます。実務では、会社の労務担当者が聞き取りながら下書きをし、本人が確認して提出する形が多くなります。
押印については、労災保険の請求書等で、令和2年12月25日以降、労働者と事業主の押印が不要になる見直しが行われています。署名または記名で足りる扱いです。顧問先から「ハンコが要るか」と聞かれたら、この見直し後の取り扱いを案内し、念のため様式の注意書きも確認します。
事業主の証明欄は、代表者の代理で支店長などが証明する場合もあります。誰が証明者になるかは顧問先の社内規程によるため、事務所では、顧問先ごとに「労災の書類は誰が作成し、誰が証明するか」を一覧にしておくと、急な連絡にも対応できます。
2-4. 労災6号様式の書き方と記入例(項目ごとの注意点)です
主な記載項目は次のとおりです。届出人である労働者の氏名・住所・生年月日・職種、労働保険番号、負傷または発病の年月日、災害の原因と発生状況、事業主の証明、変更前と変更後の医療機関の名称・所在地、変更の理由、傷病名などです。裏面や別欄には、他の事業場でも働いているか(副業・兼業)や、傷病補償年金などの受給の有無を記載する欄があります。
労働保険番号は14桁の数字で、労働保険関係成立の通知や、年度更新の申告書で確認できます。顧問先が番号を手元に持っていないことは多く、事務所の台帳から引ける状態にしておくと、問い合わせにすぐ答えられます。番号の桁数や枝番の記載は、書き損じが起きやすい箇所です。
職種は「作業員」だけではなく、どんな作業をしていたかが分かる形で書きます。災害の原因と発生状況は、5号で書いた内容と食い違わないようにします。転院の理由は「転居により通院が困難なため」「専門科での治療が必要なため」など、事実を簡潔に書きます。傷病名は、医師の診断書や紹介状にある名称を写します。
📚 用語解説
労働保険番号:労災保険と雇用保険をまとめた労働保険の成立事業場に付く14桁の番号です。年度更新の申告書や成立の通知書で確認でき、労災の請求書・届出書の事業場欄に記載します。
被災者の氏名・住所・生年月日・職種、労働保険番号、負傷日と発生状況(5号の控え)、変更前と変更後の医療機関の名称と所在地、変更の理由、傷病名、副業・兼業の有無。この10項目をチェックリストにして顧問先へ渡すと、聞き取りが一度で済みます。
| 記入欄 | 情報の出どころ | 事務所の確認点 |
|---|---|---|
| 労働保険番号(14桁) | 成立通知・年度更新の申告書・事務所の台帳 | 桁数と枝番の書き損じがないかを見ます。 |
| 負傷または発病の年月日 | 5号の控え・災害の記録 | 5号の記載と同じ日付かを照合します。 |
| 災害の原因と発生状況 | 被災者本人・上司の聞き取り | 5号と矛盾がないかを確認します。 |
| 変更前・変更後の医療機関 | 本人・医療機関の案内 | 変更後が労災指定かを必ず確認します。 |
| 変更の理由 | 本人の事情 | 事実を簡潔に書き、推測を書きません。 |
| 事業主の証明 | 顧問先の代表者または代理人 | 誰が証明するかを社内で決めておきます。 |
2-5. 労災6号様式の提出先は新しい医療機関です
提出先は、変更後の労災指定医療機関(病院・診療所・薬局)です。労働局の案内では、変更後の指定医療機関等を経由して、所轄の労働基準監督署長に提出する形になっています。つまり、本人や顧問先が労働基準監督署へ直接持ち込む手続きではなく、転院先の窓口に出せば、医療機関を通じて届きます。
提出のタイミングは、転院先で最初に受診するときが基本です。事前に転院先へ電話し、労災の患者として受け入れできるか、様式をどのように受け取るかを確認しておきます。窓口では、労災であることと、変更前の医療機関名を伝えます。
転院を決めてから最初の受診までに時間が空く場合は、先に様式を用意しておきます。顧問先の担当者が書類を郵送するのか、本人が持参するのかも、あらかじめ決めておきます。
出典:和歌山労働局「指定医療機関等を変更する場合」の案内(2026年10月確認)。
2-6. 新しい医療機関が労災指定か確認する方法です
転院先が労災指定かどうかは、転院先の窓口に直接聞くのが確実です。労災保険指定医療機関は、都道府県労働局のサイトにある検索ページでも調べられます。指定の有無は、病院の診療科や薬局の店舗単位で確認します。同じ法人でも、店舗や診療所ごとに指定が違うことがあります。
指定医療機関であれば、6号を出すことで、窓口負担なしの治療を続けられます。指定を受けていない医療機関に移る場合は、6号では手続きできません。この場合は、いったん治療費を自費で支払い、様式第7号(通勤災害は第16号の5)で、所轄の労働基準監督署長に療養の費用を請求します。領収書は必ず保管します。
顧問先から「指定かどうか分からないまま転院した」と連絡を受けることがあります。その場合は、窓口で支払う前に、医療機関に労災の扱いを確認するよう案内します。支払いが済んだ後でも、領収書があれば7号で請求できるため、慌てずに書類を集めます。
2-7. 労災指定外から指定への転院は5号を出します
最初にかかった病院が労災指定外で、その後に労災指定の病院へ移る場合は、6号ではなく様式第5号を提出します。5号は「指定医療機関で最初に療養の給付を受けるとき」の請求書であり、指定外から指定への移動は、指定医療機関での最初の受診にあたるためです。
救急搬送された病院が指定外で、そのまま自費で払ったケースが典型です。この場合、指定外の病院で払った分は7号で請求し、新しい指定医療機関では5号を出す、という2つの手続きが並行します。顧問先が混乱しやすいため、事務所で「どの病院にどの様式を出すか」を表にして示します。
判断に迷う場合は、所轄の労働基準監督署に事前に確認するよう案内します。事務所が独自に判断して誤った様式を案内すると、再提出の手間が顧問先と本人に生じます。
| 元の医療機関 | 変更後の医療機関 | 出す様式(業務災害) | 出す先 |
|---|---|---|---|
| 労災指定 | 労災指定 | 第6号 | 変更後の指定医療機関 |
| 労災指定外 | 労災指定 | 第5号 | 変更後の指定医療機関 |
| 労災指定 | 労災指定外 | 第7号(費用の請求) | 所轄の労働基準監督署長 |
| (初めて受診) | 労災指定 | 第5号 | 受診した指定医療機関 |
2-8. 労災6号様式と、5号・7号・その他の様式との違いです
| 様式 | 使う場面 | 業務災害 | 通勤災害 |
|---|---|---|---|
| 療養の給付の請求 | 指定医療機関で最初に治療を受けるとき | 第5号 | 第16号の3 |
| 指定病院等の変更届 | 治療の途中で指定医療機関を変えるとき | 第6号 | 第16号の4 |
| 療養の費用の請求 | 指定外で自費払いしたものを請求するとき | 第7号 | 第16号の5 |
| 休業の給付の請求 | 療養のため働けず賃金を受けられないとき | 第8号 | 第16号の6 |
5号は治療の開始時、6号は治療の継続中の転院時、7号は指定外で受けた治療の費用請求時、と覚えると整理できます。8号は休業補償給付の請求書で、転院とは別の手続きですが、治療が長引くと並行して必要になります。休業の請求は、賃金を受けない日があるかどうかで判断するため、給与計算の担当と情報を共有します。
障害が残った場合の障害補償給付、遺族の補償などは、さらに後の段階の様式です。顧問先からは「6号を出したのに休業の給付が来ない」という相談もありますが、6号は療養の給付に関する届出であり、休業の給付とは請求書が別です。この点を最初に説明しておくと、行き違いが減ります。
📚 用語解説
療養の費用の請求(様式第7号):労災指定外の医療機関で治療を受けて、いったん自費で払った費用を、後から労災保険に請求する請求書です。領収書などを添えて、所轄の労働基準監督署長に提出します。
2-9. 転院時に引き継ぐ医療情報と、労災書類の提出期限です
6号は労災保険上の手続きで、治療の中身を引き継ぐ書類ではありません。治療を円滑に続けるには、元の医療機関から診療情報提供書(紹介状)を出してもらうのが望ましいです。これは保険の書類ではなく医療上の配慮ですが、転院先の初診で検査を繰り返さずに済み、本人の負担が減ります。顧問先には、紹介状を依頼するよう促します。
期限については、療養の費用の請求権に、請求できる期間の定め(時効)があります。療養の費用は、費用を支出した日の翌日から2年が目安です。指定医療機関への転院では窓口負担がないため、期限を意識する場面は少ないものの、提出が遅れると窓口で労災扱いにならない場合があります。転院が決まったら、できるだけ早く6号を出すのが原則です。
期限や時効の起算日は、請求の種類によって違います。顧問先の個別の事案では、事務所が一律に断定せず、労働基準監督署の案内や条文に照らして、先生方が確認します。
2-10. 労災手続きで必要となる関連書類です
指定医療機関から指定医療機関への転院は、基本的に6号1枚で足ります。ただし、転院先が、最初の5号の控えや、事業所の労働保険番号を確認することがあります。顧問先に、5号の控えを保管しておくよう案内します。
指定外の病院にかかった場合は、7号に領収書を添えます。療養が長引いて仕事を休む日があれば、8号の休業補償給付の請求書が必要になります。事業所には、労働者死傷病報告を労働基準監督署へ提出する義務もあります。これは労災保険の給付とは別に、事業主が行う届出です。
被災者が複数の事業場で働いている場合は、複数事業労働者に関する記載欄があり、他の勤務先の情報が必要になります。副業・兼業の有無を、本人にあらかじめ聞いておくと、記入が止まりません。
📚 用語解説
労働者死傷病報告:労働者が労働災害などで死亡または休業した場合に、事業者が所轄の労働基準監督署へ提出する報告です。労災保険の給付の請求とは別の手続きで、事業主に提出義務があります。
2-11. 薬局を変更するときも6号の提出が必要です
院内処方であれば、薬局を使わないため、あらためて書類は要りません。院外処方で薬局を使う場合、労災指定の薬局に最初に処方箋を持っていくときに、薬局用の5号を出します。その後に別の指定薬局へ変えるときは、新しい薬局に6号を出します。薬局を変える場合も、病院を変える場合と同じく「転院」にあたるためです。
労災指定を受けていない薬局で薬代を払った場合は、いったん自費で払い、7号で請求します。領収書の保管が必要です。顧問先や被災者は、薬局の変更を「ただの買い物先の変更」と考えて、書類の提出を忘れがちです。案内文に、薬局を変えるときも届出が要ることを入れておきます。
| 利用ケース | 必要な書類 | 提出先 |
|---|---|---|
| 病院内で薬を受け取る(院内処方) | 不要 | ― |
| 指定薬局を初めて使う | 第5号(薬局用) | 薬局 |
| 指定薬局を別の指定薬局へ変える | 第6号(薬局用) | 新しい薬局 |
| 指定外の薬局を使った | 第7号と領収書 | 労働基準監督署 |
2-12. 事務所が提出前に確認する項目と、よくあるミスです
よくあるミスは、元の病院に書類を出してしまうこと、変更後が労災指定でないのに6号を作ること、5号の内容と災害の発生状況が食い違うこと、労働保険番号の桁や枝番の書き損じ、通勤災害なのに6号を使うこと、などです。どれも、提出前に確認項目を決めておけば防げます。
社会保険・労働保険の手続き全体でも同じですが、期限のある届出(算定基礎届、労働保険の年度更新など)と、突発的に来る労災の手続きが重なる時期は、確認が雑になりがちです。突発の手続きほど、型にした確認表が効きます。
2-13. 顧問先への案内文を型にする考え方です
顧問先に渡す案内は、「いつ・誰が・どこへ・何を出すか」の4点を、短い文章と表で示すのが基本です。専門用語は括弧で補い、様式の番号と名称を併記します。顧問先の担当者は労災の手続きに慣れていないことが多く、様式番号だけでは意味が伝わりません。
案内には、元の病院には届出が要らないこと、変更後が労災指定か先に確認すること、薬局を変えるときも届出が要ること、領収書を保管することを必ず入れます。個別の事案で判断が必要になる点(時効の起算日、複数事業労働者の扱いなど)は、案内に書き込まず、先生方が個別に確認する旨を添えます。
案内文の更新は、様式が改訂されたとき、労働基準監督署の運用が変わったときに行います。更新の担当と時期を決めておかないと、古い案内が顧問先に残り続けます。事務所の共有フォルダで版を管理し、改訂の日付を案内に入れます。
2-14. 労災と健康保険・厚生年金保険の関係と、取り違えたときの対処方法です
業務上や通勤中の傷病は、労災保険の対象であり、健康保険の給付の対象とは別に整理されます。顧問先の従業員が、労災のつもりで健康保険証を出して受診していることがあります。この場合、後から医療機関や保険者と調整し、労災保険へ切り替える手続きが必要になります。健康保険・厚生年金保険の手続きと、労災の手続きは、窓口も様式も違うため、事務所で混ざらないよう区別します。
取り違えが分かったときの対処方法は、まず受診した医療機関に労災であることを伝え、健康保険で払った分の扱いを確認することです。健康保険の保険者への連絡が必要になる場合もあるため、協会けんぽや健保組合の案内を確認します。事務所が独自に精算方法を断定せず、先生方が個別に確認します。
防止策としては、顧問先に「仕事中・通勤中のけがは、まず労災と伝えて受診する」というルールを周知することが有効です。入社時の説明資料に一文入れ、現場の責任者にも共有します。
2-15. 労災様式の案内を、顧問先向けのテンプレートとガイドにまとめます
顧問先向けのテンプレートには、災害の種類ごとの様式の番号、出す先、確認項目、問い合わせ先を載せます。簡易ガイドとして、1枚にまとめて渡せる形にします。労災様式は番号が多いため、5号・6号・7号・8号の使い分け表を入れておくと、顧問先が自分で判断できる場面が増えます。
転院時の医療情報の引継ぎについても、紹介状を依頼する旨を案内に入れます。病院が替わると、検査や診断名の記録が引き継がれず、書類の傷病名と食い違うことがあります。紹介状の写しを顧問先にも共有してもらうと、傷病名の記入が正確になります。
最終的な狙いは、顧問先の担当者がこの手続きを正しく理解し、本人の負担をできるだけ減らしてスムーズに転院できる状態にすることです。案内は一度作って終わりにせず、様式の改訂や運用の変更のたびに見直します。
労災6号様式は、一枚の届出ですが、災害の種類、医療機関の指定の有無、薬局の扱い、5号・7号との関係と、確認する点が重なります。顧問先から連絡が来た時点で、確認項目を順番に聞ける型を持っておくことが、事務所の対応の質を揃える近道です。
03 BOTTLENECK 労災の突発の連絡と、繁忙期の手続きを、職員の手作業だけで回す限界です
3-1. 顧問先の数だけ、聞き取り・案内・書類管理が重なります
顧問先が増えると、労災に関する相談が、月に何件も届きます。そのたびに、災害の種類、医療機関の指定の有無、必要な様式、提出の経路を聞き取り、案内を書き、書類の状況を追います。顧問先ごとに、担当者も、連絡手段も、書類の形式も違います。
労災の連絡が、算定基礎届や労働保険の年度更新、年末調整の時期と重なると、確認の手が足りなくなります。5号の控えの所在、労働保険番号、事業主の証明者といった「聞けば分かる」情報が、担当職員の記憶や個別のメモに散らばっていると、引き継ぎのたびに聞き直しが生じます。
ソフトを追加しても、顧問先から資料を集め、台帳に転記し、期限を管理する人が同じなら、事務所の仕事の持ち方は変わりません。職員の採用が難しい中、経験のある職員に確認が集中すると、属人化も進みます。
3-2. ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります
労災の転院や給付の手続きで、先生方が担うのは、使う様式の判断、顧問先への助言、行政機関への提出手続きや帳簿書類の作成にあたる業務です。一方で、顧問先への書類の催促、5号の控えや労働保険番号の台帳への整理、確認項目の一覧づくり、案内文の下書きは、手順を整理できる事務作業です。
AI社員AIKATAは、今の事務所のシステムを使って、職員がパソコンで行う事務作業をAIと人の二重体制で受託します。ソフトの乗り換えを求める前に、労災の連絡を受けてから書類がそろうまでの前工程のうち、どこを任せられるかを整理する道があります。
04 AUTOMATION AI社員AIKATAが事務作業を回し、先生方が判断と承認を担います
4-1. AIに聞く効率化と、毎月の作業を回す自動化は違います
Claude Code/CodexなどのAIツールに、労災の転院に関する資料の回収・台帳の整理・案内文の下書きの式や確認項目の案を聞くことは効率化です。ただ、職員がその都度質問し、資料を選び、結果を転記する運用では、毎月の作業を起動する人が必要です。制度の説明をAIから得る場合も、法令や公的資料に照らして先生方が内容を確認します。
自動化で目指すのは、毎月発生する資料の回収・集計・入力・チェックを、一連の工程として回すことです。AI社員AIKATAはこの事務作業を受託し、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などのルールを登録して処理します。顧問先から届く労災の連絡について、必要な資料の提出状況を顧問先ごとに管理し、受け取った情報を台帳に整理して、確認項目と期限の一覧まで作る流れを、一連の工程として処理します。仕組みの構築と運用は、事務所が自ら持ち続ける必要がありません。
次の図は、AI社員AIKATAが受託する事務作業と、事務所が保持する業務の分担を示します。個別の判断事項は、事務所が確認したルールを前提にします。法定の申請書や帳簿書類の作成、行政機関への提出手続きを、AI社員AIKATAが代行する図ではありません。
| これまで職員が行っていた事務作業 | AI社員AIKATAに任せた後 | 事務所に残す役割 |
|---|---|---|
| 顧問先へ必要な資料を依頼し、催促します。 | 資料回収や一次対応を受託します。 | 必要な資料と照会範囲を確認します。 |
| 労働保険番号や5号の控えの有無を、台帳へ一件ずつ手で書き写します。 | 登録した顧問先ごとのルールに沿って整理・更新します。 | 使う様式の判断と助言を行います。 |
| 確認項目と案内の下書きを、一件ずつ準備します。 | 今のシステムを使い、画面操作を含めて下書きまで進めます。 | 案内の内容と期限を確認し、承認します。 |
| 出来上がった集計を見直します。 | AIの処理結果を人が品質チェックします。 | 業務を受任する事務所として最終確認・承認します。 |
| 法定の書類作成や行政機関への手続きを行います。 | 前段階の資料整理・下準備を担います。 | 1号・2号業務そのものは先生方が行います。 |
4-2. 社労士法の線引きは、承認ボタンだけで済ませないことです
社労士法上の1号業務に関わる申請書等の作成・行政機関への提出手続きの代行、2号業務に関わる労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成は、先生方が行います。AI社員AIKATAはこれらの独占業務を引き受けません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算、勤怠集計、必要書類の下準備、顧問先への資料回収や一次対応など、その前の事務作業です。
今回のテーマでは、労災保険の請求書や届出書の作成・提出手続き、医療機関や労働基準監督署とのやり取りを、AI社員AIKATAの受託対象と明確に分けます。受託するのは、資料の整理と台帳の更新、案内の下書きまでで、判断と提出は先生方の業務です。
日々の定型的な受託業務では、事務所の作業は原則として計算済みの給与データや作成済みの帳票の最終確認・承認です。ただし、独占業務の実施、顧問先のルール変更に伴う判断、例外的な法的検討までなくなるという意味ではありません。専門業務を保持しながら、その前の集計や転記を手放す分担です。
出典:全国社会保険労務士会連合会「社労士についてのよくある質問」独占業務の説明(2026年10月確認)。
05 MAKE OR DELEGATE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない
4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここで比較する目的は、労災の連絡を受けてからの資料回収・台帳整理・案内の下書きを回す人・仕組みの管理まで、事務所が抱え続けずに済むかどうかです。特定の会社やソフトの品質を評価する比較ではありません。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やします。 | 担当者が増えれば処理できます。 | 採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期にも人件費と管理が残ります。 | ✕ |
| ②従来型の外注・BPOを使います。 | 入力工程を外へ出せます。 | 工程だけの委託では、例外の説明・受渡し・手直しを事務所が持ち続けます。 | ✕ |
| ③事務所でAIを自作します。 | 繰り返す作業を自動化できます。 | ルールの言語化・検証・改修を行う人と仕組みが事務所に残ります。 | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せます。 | 事務作業と仕組みの構築・運用を任せます。 | 事務所は専門業務と最終確認・承認を担う分担にします。 | ◎ |
5-1. 増員と工程単位の外注は、説明する仕事が残ります
増員では、新しい職員に法令と顧問先固有の扱いを覚えてもらう時間が必要です。前任者の表を渡すだけでは、なぜその取扱いを使っているかが伝わりません。顧問先ごとの労災の連絡先や、事業主の証明者の決め方、書類の保管場所は、担当者の頭の中にあることが多く、引き継ぎの資料にも残りにくい部分です。繁忙期に処理を増やすための採用が、新人の確認と教育を担当する熟練職員の仕事を増やす構造になります。
従来型の工程単位の外注では、資料を整える、例外を説明する、返ってきた結果を確認する、手直しを依頼する仕事が事務所に残ります。入力先と集計元が違い、顧問先のルール変更のたびに仕様を伝え直すなら、外へ出した工程の周囲を事務所がつなぐ状態です。委託件数が増えても、この負担がなくなるわけではありません。
5-2. AIの自作は、作った人しか直せない第二の属人化を生みます
Claude Code/Codexなどを使う場合も、顧問先の締め日、手当、勤怠区分、資料の置き方を言語化する必要があります。法的判断が必要な取扱いと、機械的に処理する条件を区別しなければ、誤った前提をそのまま繰り返す仕組みになります。給与計算の担当者が、その検証と改修まで兼務すると別の管理業務を抱えます。
通常のケースだけでなく、契約変更、申請の取消し、資料不足、退職などの場面を想定して検証します。担当者が異動したときに、処理の根拠と直し方を説明できる状態でなければ、表計算の属人化がAIの仕組みの属人化へ移るだけです。事務所の悩みが「入力する人が足りない」から「直せる人がいない」へ変わります。
06 AIKATA SERVICE AI社員AIKATAは、今のソフトで事務作業を丸ごと受託します
6-1. 勤怠集計から給与計算、資料回収までをAIと人で担います
AI社員AIKATAは、給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、帳票の作成、顧問先への資料回収や一次対応などを受託する業務代行サービスです。法定の申請書や帳簿書類の作成・提出代行は受託範囲から外し、先生方が行います。
労災や社会保険・労働保険の手続きの支援を入口に考えるなら、まず顧問先ごとの資料の回収状況と、台帳の更新の流れを棚卸しします。どの整理を任せ、どの判断と提出を事務所が行うかを明らかにすることで、突発的に発生する労災の連絡を孤立した作業として抱えず、給与計算や社会保険の手続きとのつながりで分担を整理できます。具体的な受託範囲は無料相談で確認します。
AI社員AIKATAは特定のソフトに限定しません。いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要がないため、事務所の改善のために、顧問先側の運用を一斉に入れ替えることを前提にしなくて済みます。
6-2. 個別ルールを残し、人が品質チェックしてから事務所へ戻します
AI社員AIKATAは、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理します。職員の記憶の中にある取扱いを、その職員が休んだときにも残る形にする考え方です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。判断の責任と事務処理の担当を混同しません。
日々の受託した定型事務では、事務所の作業は原則として計算済み給与データや作成済み帳票の承認です。ここでいう帳票は、社労士法の独占業務に当たる帳簿書類の作成をAI社員AIKATAへ移す意味ではありません。先生方の法定業務は保持し、そのための基礎資料を整える事務を任せます。
AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。相談時には、事務所で定めている保存先や受渡し方法を確認し、委託する資料の範囲を整理します。
6-3. 繁忙期の処理量を増やすために、採用と教育を重ねる必要がありません
AI社員AIKATAは、仕組みの構築と運用を行います。事務所にAIの知識は要りません。繁忙期にも人を採用・教育せずに処理量を増やせるため、事務作業のための増員と教育を繰り返す運営から切り替えられます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。
無料相談は60分のオンラインで、Google Meetを使い全国に対応します。業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを整理します。契約の義務はありません。所長だけで作業の細部を思い出そうとするより、実際に回収・入力・確認をしている職員の方の状況を整理すると、対象業務を具体化しやすくなります。
07 DECISION 残る道は「作業そのものを任せる」だけです
労災の連絡を受けてからの資料回収と台帳の更新を正しく運用するには、事務所の専門性が欠かせません。その専門性を資料探しや転記に使い続けないために、ここでは「事務作業を回す負担を手放す」という目的で3つの道を比較します。記号はこの目的に対する整理であり、製品の性能や法的適合性の優劣を表すものではありません。
| 比較する項目 | 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AI社員AIKATAに任せます |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 職員の回収・入力・照合が増えます。 | △ ソフト間の準備や確認を事務所が担います。 | ◎ 採用・教育をせずに受託事務の処理量を増やせます。 |
| 顧問先ごとのルール | ✕ 担当者の記憶と個別のメモに残ります。 | △ 設定と更新を事務所が管理します。 | ◎ 個別ルールを登録し、担当者が変わっても残ります。 |
| 顧問先への負担 | △ 不足資料の照会が繰り返されます。 | △ 新しい操作や受渡しの調整が必要です。 | ◎ 顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要がありません。 |
| 職員の採用・教育 | ✕ 処理を増やす人の確保を抱えます。 | △ 運用する職員の教育が残ります。 | ◎ 構築・運用を任せ、AIの知識は不要です。 |
| 社労士法の線引き | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ◎ 前段階の事務を受託し、1号・2号業務は先生方が行います。 |
7-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道はAI社員AIKATAに任せることだけです。ここで手放す対象は、委託する集計・入力などの事務作業です。法的判断、独占業務、最終確認・承認は先生方が担います。
08 NEXT ACTION 次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
8-1. 資料の回収と台帳の更新から、どの作業を任せられるか決めます
人を増やす・ソフトを替えると決める前に、AI社員AIKATAの社労士事務所向け無料相談で、毎月繰り返す作業を棚卸ししてください。「労災の連絡のたびに資料の催促に時間がかかる」「労働保険番号や控えの有無を手で転記している」「期限の管理が属人的」といった工程から、どの作業を任せられるかを具体的に整理します。
事務所で使うシステム、顧問先ごとの締め日、職員が毎月行う作業、先生方の承認の流れを確認すれば、最初に任せる業務と事務所に残す専門業務を話し合えます。相談は60分、Google Meetによるオンラインで全国に対応し、契約の義務はありません。給与・人事データの受け渡しと保管は、NDAと事務所の規程に合わせてルールを決めます。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 労災6号様式とは何ですか?
A. 労災保険で治療を受けている途中に、別の労災指定の病院や薬局へ変わるときに出す届出です。正式名称は「療養補償給付たる療養の給付を受ける指定病院等(変更)届」で、通勤災害の場合は様式第16号の4を使います。
Q. 6号様式はどこに提出しますか?
A. 変更後の労災指定医療機関(病院・診療所・薬局)に提出します。その医療機関を経由して、所轄の労働基準監督署長に届きます。変更前の医療機関には、労災保険上の手続きは要りません。
Q. 誰が記入しますか?
A. 被災した労働者が届出人として記入します。事業主の証明欄や労働保険番号など会社側が把握している情報があるため、実務では会社の労務担当者が聞き取って下書きし、本人が確認して提出する形が多くなります。押印は、令和2年12月25日以降、不要とする見直しが行われています。
Q. 5号と6号の違いは何ですか?
A. 5号は、労災指定医療機関で最初に療養の給付を受けるときの請求書です。6号は、治療の途中で別の指定医療機関へ変わるときの届出です。元の病院が指定外で、指定の病院に移る場合は、6号ではなく5号を出します。
Q. 労災指定ではない医療機関に転院したらどうなりますか?
A. 6号では手続きできません。いったん治療費を自費で支払い、様式第7号(通勤災害は第16号の5)に領収書などを添えて、所轄の労働基準監督署長に療養の費用を請求します。領収書は必ず保管します。
Q. 薬局を変えるときも6号が必要ですか?
A. 院外処方で労災指定の薬局を使っている場合、別の指定薬局へ変えるときは、新しい薬局に6号(薬局用)を出します。院内処方であれば、あらためて届出は要りません。指定外の薬局では、7号による請求になります。
Q. 通勤災害の場合は、どの様式を使いますか?
A. 6号に当たる通勤災害用の様式は第16号の4です。最初の請求は第16号の3、費用の請求は第16号の5を使います。業務災害か通勤災害かで様式が変わるため、最初に災害の種類を確認します。
Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?
A. 業務の線引きが前提です。AI社員AIKATAは、給与計算・勤怠集計・資料回収の一次対応・書類の下準備などを担い、1号・2号業務である申請書等や法定帳簿書類の作成、行政機関への提出代行は引き受けません。最終確認・承認は先生方が行います。
Q. 今のソフトのままで使えますか?
A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、今の給与ソフト・勤怠システムを使って画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要はありません。どの資料回収・集計・入力から任せられるかは、無料相談で実際の業務を確認して整理します。
Q. 事務所にAIの知識がなくても相談できますか?
A. 相談できます。AI社員AIKATAが仕組みの構築・運用を行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分のオンラインで全国に対応します。業務の棚卸しと受託範囲を整理し、契約の義務はありません。
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