【2026年10月最新】法定調書合計表の書き方|社労士事務所の確認手順と2026年分の変更点

【2026年10月最新】法定調書合計表の書き方|社労士事務所の確認手順と2026年分の変更点

法定調書合計表の書き方は、対象年分と提出する調書の種類を確定し、提出者情報、各調書の人員・支払金額・源泉徴収税額、提出区分・提出媒体を順に整理するのが基本です。ただし、2026年分は前年の控えをそのまま転記できません。給与の「みなし提出」、退職所得の提出範囲、電子提出の義務基準に変更があります。社労士事務所では、給与データの確定と税理士への資料引継ぎを先に整えることが、年末調整後の手戻りを減らす近道です。

本記事は、顧問先の年末調整に関わる社労士事務所の所長・管理者・職員の方向けです。法定調書合計表は税務の書類であり、社労士資格だけで顧問先の税務書類の作成・税務代理・税務相談を引き受けられるという意味ではありません。税務判断と作成・提出は顧問先本人または権限のある税理士等が担い、事務所は契約と資格の範囲内で給与計算の基礎資料を整理します。

制度の説明は2026年10月時点で公開されている国税庁の令和8年分の手引に基づきます。この記事では金額基準の一覧を転載せず、各書類の提出範囲は公式の記載要領に接続して確認します。後半では、書類そのものの代行範囲を広げることなく、資料回収・勤怠集計・給与計算の手作業をAI社員AIKATAに任せる方法を説明します。

✔️法定調書合計表と6種類の法定調書の関係、準備する資料がわかります。
✔️給与・退職所得・報酬・不動産の各欄で、照合すべき元データがわかります。
✔️2026年分の期限、2027年提出時の電子提出・みなし提出の変更を確認できます。
✔️訂正・追加・該当なしの扱いと、提出後の証跡の残し方を整理できます。
✔️社労士法・税理士法の線引きを守りながら、AI社員AIKATAに任せる事務作業を分けられます。
代表菅澤 代表菅澤
合計欄だけを見て数字を合わせようとすると、元の給与データに戻る作業が増えます。誰がどの資料を確定し、税理士へ何を渡すかを先にそろえることが大切です。
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📌 この記事の結論
【2026年10月最新】法定調書合計表の書き方|社労士事務所の確認手順と2026年分の変更点
法定調書合計表の書き方を社労士事務所向けに解説。2026年分の提出期限、給与・退職・報酬・不動産の各欄、みなし提出、電子提出、訂正を整理。税理士との分担を守り、給与計算や資料回収をAI社員AIKATAに任せる方法も紹介します。

01 法定調書合計表とは?提出義務と作成前の準備 給与だけで完結しない書類だからこそ、事務所と顧問先・税理士の受け持ちを明確にします。

1-1. 法定調書と法定調書合計表の違い

山崎 山崎
個人ごとの明細と、その集計を説明する表を分けて考えると、提出書類の不足に気づきやすくなります。

法定調書は、所得税法などの定めにより税務署への提出が求められる資料です。給与所得の源泉徴収票や、報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書などが含まれます。一方、ここで扱う法定調書合計表の正式名称は「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」です。受給者ごとの明細をまとめ、どの種類の調書をどれだけ提出するかを示す役割があります。合計表を出せば必要な個別の調書が不要になる、という関係ではありません。

📚 用語解説

法定調書合計表:給与・退職所得・報酬・不動産に関する6種類の調書の集計内容を記載する表です。すべての法定調書に共通する万能の表ではなく、対象となる書類の種類が決まっています。

提出者は顧問先の支払者です。事務所が給与データを管理しているからといって、事務所自身が提出者になるわけではありません。また、給与支払報告書は市区町村向け、法定調書合計表は税務署向けであり、名前が似た「総括表」とも別の書類です。2027年からの給与の特例は、この提出先の区別をなくすものではなく、一定の提出によって国税側の提出をしたものと扱う制度です。

合計表の欄対応する主な調書事務所が資料の所在を確認する相手
1 給与給与所得の源泉徴収票給与担当者、年末調整の確認者
2 退職退職所得の源泉徴収票給与担当者、顧問先の退職金支払担当者
3 報酬報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書顧問先の経理、税理士
4 使用不動産の使用料等の支払調書賃貸借契約を管理する顧問先、経理
5 譲受不動産等の譲受けの対価の支払調書売買資料を管理する顧問先、税理士
6 斡旋不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書取引資料を管理する顧問先、税理士

出典:国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」。各調書で提出義務者・提出範囲は異なります。給与があるかどうかだけで、他の欄も含めた提出の要否を決めないことが出発点です。

1-2. 作成前に準備するものと、顧問先へ依頼する情報

山崎 山崎
依頼を「年末調整の資料一式」で終わらせず、給与の確定資料と経理側の資料に分けてください。回収状況が見えるようになります。

給与の側では、年末調整後の給与集計、賞与の記録、入退社の異動情報、前職の源泉徴収票を反映した対象者一覧、税額の還付・追加徴収の反映状況を準備します。退職所得については、通常の退職時の給与精算と退職手当の支給を混同しないよう、支給日・支給区分・受給者の資料を分けます。年末に退職した人がいるという事実だけでは、退職所得の源泉徴収票の対象かどうかは決まりません。

経理側には、報酬の支払先一覧、年間の支払集計、賃貸借契約、不動産の取得に関する資料、仲介手数料の明細などの所在を確認します。社労士事務所が会計資料まで独自に判断して税務書類を完成させるのではなく、顧問先と税理士が必要な情報をそろえられるよう、給与関係の確定日と受渡日を共有します。資料が届いていない欄を「対象なし」と決めてしまわないことが重要です。

✔️対象年分、顧問先の正式名称・所在地、税務上の確認窓口を一覧にします。
✔️給与ソフトの出力日時と、年末調整の再計算が残っている人を記録します。
✔️退職手当・報酬・不動産は、資料がないのか、取引自体がないのかを区別します。
✔️前年度の控えは比較用として準備し、今年の様式や提出範囲の根拠にはしません。
✔️不足資料の依頼先・回答期限・未確定の理由を同じ管理表に残します。

保険料控除の申告内容が未確定であれば、給与の最終値も動きます。回収段階の確認は年末調整の保険料控除を確認する実務とつなげて運用してください。合計表の作業を早く始めることより、どこまでが確定済みかを相手に伝えることのほうが、引継ぎ後の差し替え防止に役立ちます。

年末調整業務の回収ガイドを事務所で用意する場合は、扶養控除等申告書、保険料控除申告書などの提出状況と、内容の確認状況を別々に記録します。ファイルが届いただけでは、対象年分や変更事項が確認できたとは限りません。職員が一次確認で見つけた不足は、顧問先の確認者へ戻し、税務判断が必要な内容は税理士等へつなぎます。前年から変更がないとの回答だけで申告内容を推定せず、その年分の確認済み資料を給与の確定に使います。こうした回収の業務効率化は、法定調書合計表作成の直前にまとめて問い合わせる負担を減らすための準備です。申告書の様式と説明は国税庁の年末調整のしかたで確認できます。

対象年分・担当を確認
→
給与と経理の資料を分けて回収
→
不足・未確定を記録
→
給与データを確定
→
顧問先・税理士へ引継ぎ

1-3. どこでもらえる?いつ届く?最新の用紙と様式を選ぶ

山崎 山崎
用紙の到着を待つより、公式の対象年分を確認するところから始めると、準備の遅れを防げます。

法定調書合計表の書式や記載例は国税庁のホームページで確認できます。税務署からの案内や用紙が届く場合でも、すべての顧問先に同じ時期・同じ形で届くとは限りません。届かなかったことを提出不要の根拠にせず、顧問先の提出状況と最新の公式案内を確認します。電子提出をする場合も、前年に使った画面の設定や保存済みファイルを無条件に流用しないようにします。

2026年9月の国税システム更改に伴い、書面提出の様式が変更されています。2026年分の手引は、国税庁ホームページから最新の様式をダウンロードして使用するよう案内しています。事務所の共有フォルダでは「法定調書合計表」というファイル名だけにせず、対象年分と取得日を残すと、旧様式で準備してしまう混乱を防げます。出典:国税庁・令和8年分手引 第1章「主な改正事項」。

PDFの書式を入手した後は、入力対象の欄と税務署が使用する欄を分けて読みます。国税庁の記載例の数字を、そのまま自分の顧問先の値として使わないことは当然ですが、入力欄の名称や税務署整理欄の位置も旧様式と比較してください。紙の見本とソフトの画面で並び方が異なるときは、位置ではなく項目名で対応づけると確認が安定します。

02 法定調書合計表に記載する内容と、欄ごとの確認手順 転記元・集計対象・例外の3点をセットにして確認します。

2-1. 提出者情報・整理番号・提出区分・提出媒体

山崎 山崎
顧問先の識別情報と提出方法は、給与の集計とは別の確認項目です。担当者の記憶だけで埋めないようにします。

提出者情報には、対象年分、提出年月日、提出先税務署、住所又は所在地、氏名又は名称、個人番号又は法人番号、代表者氏名、電話番号などを記載します。事業種目や作成担当者も確認対象です。法人名が似た関連会社、移転した顧問先、給与の支払事務をまとめている支店では、昨年の控えを流用すると取り違えが起こります。正式名称と支払者を、顧問先側の確認済み情報に合わせます。

整理番号は、税務署からの案内などで確認する情報です。個人番号・法人番号とは別のものとして扱い、不明なときに別の番号を代用しません。作成税理士の欄は実際の関与関係に合わせて税理士側で確認します。税理士番号の扱いなど、記載要領で任意とされているものもあるため、空欄を一律に不備と決めず、誰が確認する欄かを明確にします。税務署整理欄には記入しません。

提出区分コード確認すること
新規1その年分について当初提出する内容か
追加2当初の提出に含まれていなかった調書か
訂正3提出済みの誤った内容を正しい内容へ直すものか
無効4提出済みの誤った調書を無効にするものか

提出媒体も、調書の種類ごとに実際の提出方法へ合わせます。2026年分の記載例では、電子は14、CDは17、DVDは18、書面は30というコードです。様式に古い媒体のコードが印字されていても、それを理由に新たにその方法を選ぶ必要はありません。利用する方法の現行の手順と受付条件を確認します。また、給与のみなし提出で給与欄が不要となる場合は、給与の提出媒体欄も不要とされています。出典:国税庁・令和8年分手引 第8章「合計表の書き方」。

📚 用語解説

提出区分と提出媒体:提出区分は「今回の提出が新規・追加・訂正・無効のどれか」、提出媒体は「どういう方法で出すか」を表します。両者は別の項目であり、電子で訂正する場合にも区分の確認が必要です。

本店一括については、単に本店の担当者が支店のデータを集めているだけでは足りません。制度上の承認等の要件を確認します。光ディスク等による本店等一括提出では、合計表の本店一括欄と、支店等別・支払調書別の件数表などの付表も確認対象です。事務所内で顧問先をまとめて処理することと、顧問先の本支店を制度に基づきまとめて提出することを混同しないでください。

2-2. 給与所得の源泉徴収票合計表:まず「みなし提出」を確認する

山崎 山崎
給与の欄は、従来どおり必ず埋める欄だと思い込まないことが、2026年分では最初の確認になります。

2027年1月1日以降、市区町村へ給与支払報告書を提出した場合には、税務署へ給与所得の源泉徴収票を提出したものとみなす特例が適用されます。この特例により税務署へ給与所得の源泉徴収票を提出しない場合、合計表の「1 給与所得の源泉徴収票合計表」の記載は不要です。給与以外の調書がある場合は、その提出と合計表の必要部分の確認を別に行います。「給与の欄が不要」と「顧問先の法定調書がすべて不要」は同じではありません。

従業員への源泉徴収票の交付までなくなるわけではありません。また、eLTAXの従来の給与支払報告書・源泉徴収票の一元化による機能と、今回のみなし提出は区別します。国税庁は従来の一元化機能が2026年9月に終了したことも案内しています。古い手順書にある「税務署向けと市区町村向けを同時に送る」という説明だけで運用を決めず、顧問先・税理士と2027年提出分の手順を確認してください。出典:国税庁「源泉徴収票のみなし提出の特例について」。

📚 用語解説

源泉徴収票のみなし提出:市区町村への給与支払報告書等の提出を、税務署への対応する源泉徴収票の提出とみなす制度です。従業員への交付義務や、報酬・不動産など別種類の調書の確認まで省略できる制度ではありません。

税務署へ給与所得の源泉徴収票を提出し、給与欄を記載する場合は、A欄とB欄の集計条件を分けます。A欄は支払の確定した給与等の総額が基本です。2026年分の手引には、実際に提出する源泉徴収票のみを記載する扱いでも差し支えない旨の注記もあります。そのため、従来の説明だけを根拠に「提出対象外まで必ず全件含める」と断定しないようにします。採用する集計範囲は税理士等が確認し、資料の表題にも明記します。

確認項目給与欄の記載要領で確認する点事務所で残す補助情報
人員月ごとの延べ人数ではなく実人員。A欄は丙欄適用の日雇労務者の人員を含めない入退社を含む対象者一覧、日雇労務者の区分
源泉徴収税額のない者源泉徴収票の税額がゼロの人の数年末調整後の税額で判定した一覧
支払金額・税額A欄では前職分を含めず、B欄では前職分を含む扱いに注意自社支払分と前職分を分けた集計
丙欄の日雇労務者指定された欄へ区別して集計給与区分と集計元がわかる明細

年の中途で就職した人の前職分は、A欄とB欄で扱いが異なります。年末調整後の源泉徴収票を単純に足し上げた数値と、顧問先自身が支払った給与の集計が一致しないことがあります。差額を無理に消すのではなく、前職分がどちらへ含まれているかを説明できる資料を残します。年末調整の差引超過額が支払者の徴収税額を上回る場合の税額欄についても、手引のゼロとする扱いを確認します。出典:国税庁・令和8年分手引 第8章の給与欄の記載要領。

事務所の照合表は、対象者・自社給与・前職給与・年末調整後税額・未確定の理由を分けて持つと整理しやすくなります。税務判断に関わる区分をAIに推測させず、確認済みの条件を集計へ反映します。合計が一致していても、一人の不足と別の人の過大計上が相殺されている可能性はあるため、個人別の照合も必要です。還付の反映時期については年末調整の還付金を給与に反映する実務も確認し、給与データの確定版をそろえてください。

2-3. 退職所得の源泉徴収票合計表:役員だけの抽出をやめる

山崎 山崎
前年の抽出条件を引き継ぐ場合は、退職所得の提出範囲が更新されているかを最初に確認してください。

2026年分以降、退職所得の源泉徴収票について、提出省略範囲を定める規定が廃止されました。国税庁は、すべての居住者に支払う退職手当等に係る退職所得の源泉徴収票を税務署へ提出することとしています。合計表の退職所得のA欄・B欄も、すべての受給者を記載する扱いです。旧来の「役員の退職金だけを税務署提出分にする」といった設定は、そのまま使えません。出典:国税庁・令和8年分手引 第3章「退職所得の源泉徴収票・特別徴収票」。

退職した人数と、退職手当の支払を受けた人数は必ずしも同じではありません。退職者名簿の人数を機械的に転記せず、退職手当の支払に対応した明細と合計表を照合します。退職時の未払給与、賞与、退職手当が同じ時期に処理されると、給与所得と退職所得が混ざりやすくなります。事務所は基礎資料上の支給区分を整理し、税務上の判定は税理士等へ確認します。

複数の退職金の支払が関係するケースや死亡退職の場合には、通常の給与の合計とは異なる確認が必要です。死亡に伴う退職手当等では、相続税関係の調書の検討が必要になる場合もあるため、名称に「退職」とあるだけでこの欄へ集約しません。受給者と支払理由が分かる資料をそろえ、退職金と税金の確認ポイントも参照しながら、税理士へ確認する論点を整理します。

2-4. 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書合計表

山崎 山崎
給与ソフトに登録されていない支払があるため、経理からの回答がないまま報酬欄を空欄にしないことがポイントです。

報酬等の欄には、原稿料・講演料等、弁護士・税理士等の報酬、診療報酬、職業野球選手・騎手・外交員等の報酬、芸能等の報酬、ホステス等の報酬、契約金、賞金という区分があります。請求書の件名だけで区分を決めず、支払の性質と相手先を税理士等が確認した資料を集計の基礎にします。源泉徴収をしていない支払だから支払調書も不要、と一律に結論づけないことも大切です。

人員は個人と個人以外を分け、実際の受給者を確認します。同じ相手に毎月支払っていても、その月数を人員として足すわけではありません。同じ受給者が複数の区分に現れるときも、総計欄の実人員について重複の扱いを確認します。表記の揺れや屋号の変更により同じ相手を別人として集計しないよう、顧問先側の支払先情報と照合してください。

支払金額、源泉徴収税額、提出対象分の集計は、それぞれの基準に合わせます。2026年分の合計表の記載要領には、報酬等について実際に提出する支払調書のみを記載する扱いも示されています。全体の支払一覧と提出用の抽出一覧を混同しないよう、どの範囲の資料であるかを明示します。提出範囲や源泉徴収の要否、金額基準は国税庁・令和8年分手引 第4章「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」で確認し、事務所が独自の税務判断を上乗せしないようにします。

2-5. 不動産関係の支払調書合計表は3つに分けて確認する

山崎 山崎
賃料、取得の対価、仲介手数料は、同じ不動産取引でも別の欄になります。契約書と支払明細を分けて引き継いでください。

不動産の使用料等の支払調書合計表では、使用料等の総額と、支払調書を提出するものの集計を確認します。貸主が個人か法人か、支払の性質が何かによって個別調書の提出範囲は異なるため、経費科目が地代家賃という理由だけで対象を確定しません。賃貸借契約の名義、契約変更、支払先の変更があった顧問先は、旧名義と新名義の重複や取り違えに注意します。

不動産等の譲受けの対価の支払調書合計表では、譲受けの対価の総額を確認します。手引で定められた補償金がある場合は総額に含め、その補償金を摘要欄へ記載する扱いです。物件名だけでは、取得の対価と付随費用の区別ができないことがあります。契約書、精算書、支払明細を顧問先と税理士が照合できるようにし、給与の担当職員だけで内容を推測しない運用にします。

不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書合計表では、仲介に関する支払を確認します。使用料等や譲受けの対価の調書に所定のあっせん手数料の情報を記載し、別の支払調書の作成・提出を省略する扱いをとる場合は、合計表の摘要の記載にも注意が必要です。省略した支払先の人員と支払金額の合計を摘要へ記載するなど、対応関係が分かる形で整理します。

欄照合する資料見落としやすいこと
4 使用料等賃貸借契約・支払先別明細貸主の属性や支払の性質を確認しないまま抽出すること
5 譲受けの対価売買契約・精算書・補償金の資料対価に含める内容と摘要の記載が対応していないこと
6 あっせん手数料仲介契約・請求書・他の支払調書他の調書への記載による省略と摘要の対応を見落とすこと

これらの総額欄についても、2026年分の手引には実際に提出する支払調書のみを記載する扱いが示されています。従来の資料と集計範囲を変更する場合は、その理由を税理士等と共有してください。各調書の提出義務者、提出範囲、具体的な記載項目は、第5章・不動産の使用料等、第6章・不動産等の譲受けの対価、第7章・あっせん手数料の公式手引で確認できます。

2-6. 計算と転記をチェックする:総額だけで合否を決めない

山崎 山崎
確認の単位を「顧問先・年分・種類・確定版」にそろえると、どこを直す必要があるかを説明できます。

集計表を照合するときは、人員、支払金額、源泉徴収税額の順で確認します。人数がずれている場合に金額だけを先に直すと、そもそもの対象者の不足が残ります。人員は月次の延べ人数ではないか、同姓同名や同じ屋号を別人として扱っていないか、退職者や中途入社者の情報が対象年分に含まれているかを確認します。その後に個人別の明細と集計値を突き合わせます。

ここで使う照合例は金額を仮定せず、差異の理由で整理できます。たとえば、給与集計とB欄で差が出たら前職分の含め方を確認します。退職者一覧と退職所得の人員が違ったら、退職手当の支払対象者かどうかを確認します。報酬の支払回数と人員が違っていても、同一人への複数回の支払であれば直ちに誤りとは限りません。差があること自体をエラーと決めず、差が説明できない状態を未確認として残します。

💡 事務所内の照合記録は「差異・理由・確認者」を残します

差異がないというチェックだけでは、後日修正が出たときに追跡できません。どの出力日時の資料を使い、どの範囲を集計し、誰が確認したかを記録すると、引継ぎ後の問い合わせに答えやすくなります。

手入力する場合の表記も確認します。数字の桁、氏名の文字、名称の省略、欄の取り違えは、集計ロジックが正しくても発生します。税額欄へ人数を入れていないか、提出媒体のコードを別の欄へ入れていないか、摘要へ必要な説明が残っているかを点検してください。ソフトで出力する場合も、画面の集計値だけでなく、実際に提出されるファイルや帳票の内容まで確認対象に含めます。

紙で手書きする場合、2026年分の記載要領は黒のボールペンを使い、欄からはみ出さないよう丁寧に書くことを求めています。金額欄に「¥」や「円」は記載しません。合計表の構成を理解し、個別調書の一部項目から何を集計して移すのかを確認してから記入します。誤記や読み取りにくい文字に気づいたときに再確認できるよう、印刷・発送までの予定にも余裕を持たせます。出典:国税庁・令和8年分手引 第8章の手書き時の注意事項。

03 提出期限・提出方法・訂正と、未提出を防ぐ管理 「作成完了」と「提出完了」を分け、対象年分の受付結果まで追跡します。

3-1. 2026年分の提出期限と提出先

山崎 山崎
事務所の内部締切は、資料回収日、給与確定日、税理士への引継日を分けて設定することをおすすめします。

2026年分の手引に示されている提出期限は、2027年2月1日(月)です。法定調書と法定調書合計表の提出先は所轄税務署です。給与支払報告書の市区町村への提出と混同しないよう、提出先を別の管理項目にします。郵送する場合は、内部事務のセンター化により業務センター宛となる対象税務署があります。昨年の封筒の宛先をそのまま使わず、国税庁の現在の案内を確認します。出典:国税庁・令和8年分手引 第1章「提出期限等」。

顧問先が複数ある事務所では、法定期限を全件の作業期限にしてしまうと確認が集中します。未回収、給与計算中、顧問先確認中、税理士へ引継済み、提出結果確認済みという状態を分けて管理します。回答待ちの顧問先が残っている間に、確定した顧問先の資料を先に引き継げるようにします。税理士側の受入期限がある場合は、その日を事務所の回収予定へ逆算して反映してください。

引継ぎ済みの資料に変更が出たときは、変更対象者と変更した項目、旧版が使われないようにする注意を明確に伝えます。「新しいファイルを置きました」だけでは、相手がどの差分を確認すべきか分かりません。税務書類の作成がどの段階まで進んでいるかに応じて、差し替えで済むのか訂正手続が必要かを担当する税理士等が判断できるようにします。

3-2. 書面・e-Tax・光ディスク・認定クラウドの提出方法

山崎 山崎
電子化の方法は一つではありません。利用開始の準備と、提出後に何を証跡として残すかまで確認して選びます。
提出方法公式手引にある仕組み事前に確認するもの
書面での郵送または持参紙で法定調書と必要な合計表を提出します最新様式、送付先、電子提出義務の有無
e-Tax国税電子申告・納税システムで作成・提出します開始手続、利用者識別番号、利用するソフトの手順
光ディスク(CD・DVD)など所定形式のデータを媒体に格納して提出します現行のデータ仕様、媒体の作成・送付手順
認定クラウド等提出領域へ記録し、税務署長にアクセス権限を付与します対象サービスとの契約、利用開始の届出、権限設定

認定クラウドによる提出は、通常のファイル共有にPDFを置くこととは異なります。所定のサービスと手続が必要です。光ディスク提出も、見た目が同じ表を保存すればよいわけではなく、公式のデータ形式に合わせる必要があります。社労士事務所から渡す給与データについては、提出用ファイルを誰が作るか、どの形式を受け取れるかを税理士側と先に確認すると、引継ぎ後の加工が減ります。

e-Taxでは、利用開始の手続と利用者識別番号などの準備を確認します。使用している給与ソフトやクラウドソフトにデータ出力の機能があっても、その機能の存在だけで今回の提出手順が完成するわけではありません。対象年分、対応する調書、出力と送信のどちらまでできるかを公式の操作案内で確認します。特定の製品の機能や対応状況は本記事では断定せず、現在の公式サイトで要確認とします。

📚 用語解説

電子提出とソフトでの作成:ソフトで帳票を作ることと、所定の方法で電子提出することは別の工程です。入力・出力が完了しても、送信、受付結果の確認、必要な証跡の保存が残っている場合があります。

用紙の配布・収集・確認をペーパーレス化するときも、読める形式で回収できるか、顧問先からの変更がどの版に反映されたかが重要です。年末調整をWeb化するメリットは、資料の所在や未回答の状態を共有しやすくなることです。一方、電子になっただけで内容確認が不要にはなりません。回収と税務判断を分け、記録を追える形にしてから提出へ進めます。

3-3. 電子申告・電子提出の義務化は「種類ごと・前々年」で判定する

山崎 山崎
今年の全種類の枚数を足して判断しないようにしてください。基準年と種類の取り違えを防ぐ表が必要です。

2027年1月以降に提出する法定調書は、前々年に提出すべきであった枚数が30枚以上である種類について、e-Tax、認定クラウド等または光ディスク等による提出が必要です。従来の100枚以上という基準から引き下げられます。2027年提出分を確認するときの基準年は2025年です。判定は法定調書の種類ごとに行い、給与・報酬・不動産などを単純に合算して判定するものではありません。出典:国税庁・令和8年分手引の電子提出義務基準。

事務所の管理表には、顧問先名、調書の種類、基準年に提出すべきであった枚数、確認した資料、今回の提出方法、担当者を記録します。前年の担当者から「紙で出していた」と聞いたことだけでは、今回も紙でよい根拠になりません。また、給与のみなし提出を利用する場合の実際の提出経路は、その特例の案内と合わせて整理します。全顧問先を一律の方法に固定せず、制度上必要な手順を確定してください。

3-4. 該当なし・支払なし・提出しなくていい人の判断

山崎 山崎
何も届いていない状態と、取引を確認して該当がない状態を区別すると、見落としを減らせます。

「法定調書合計表を出さなくていい人か」という問いには、まず給与以外の報酬・不動産・退職所得も含め、提出すべき個別調書があるかを確認する必要があります。ある欄の支払がないこと、源泉徴収税額がゼロであること、給与のみなし提出で給与欄が不要であることは、それぞれ違う事情です。合計表の一つの欄が空欄だから、全体の提出が不要と判断することはできません。

e-Taxの既存FAQは、提出すべき調書がない場合に、摘要欄へ「該当なし」と入力して合計表のみを送信する方法を案内しています。ただし、このFAQは2020年更新で、2027年からのみなし提出より前の説明です。給与のみなし提出を利用し、給与以外の調書も提出しない場合には合計表は不要となるため、旧FAQをすべての顧問先へ一律に当てはめません。税務署から案内を受けた場合の回答方法を含め、個別の状況は税理士等と所轄税務署へ確認します。事務所では「確認前」「該当なし確認済み」「提出対応済み」を区別して記録すると、単なる資料不足と混ざりません。

出典:e-Tax「今回提出すべき調書がなかった場合」(2020年7月1日更新)、国税庁・源泉徴収票のみなし提出の特例。提出不要の判断は、給与計算担当者が他の支払を知らないまま行わず、顧問先側で支払情報を把握する担当者と確認して残します。

3-5. 提出後の修正方法:訂正・無効・追加を分ける

山崎 山崎
訂正時は、全件をもう一度送ればよいとは限りません。誤った調書と正しい調書を対応づけて確認します。

提出前に誤りを発見した場合は、まず元データを修正し、提出用データを作り直して再照合します。提出後に誤りが分かった場合は、国税庁の訂正・追加の手順に従います。紙の訂正では、提出済みの誤った内容と同じ調書を無効分として用意し、正しい内容の調書を訂正分として作成する手順が示されています。合計表の提出区分も、無効分と訂正分を分けて確認します。

2026年分の手引では、無効分の合計表の提出区分は4、訂正分は3です。個別調書の無効区分は合計表の提出区分とは別の項目で、誤った内容を無効にする調書では1、正しい内容の調書では0として扱う手順が示されています。追加は、未提出だった分の調書に対応する合計表を作成し、提出区分を2とします。いずれも今回の処理に該当する分を集計し、関係のない全件まで重複提出しないよう確認します。

📚 用語解説

訂正と追加:訂正は、すでに提出した調書の誤りを正しい内容へ直す処理です。追加は、当初提出していなかった調書を後から提出する処理です。提出済みデータを無効にする手順が必要かどうかも含めて、処理を分けます。

提出済みの版を確認
→
誤り・漏れの対象を特定
→
税理士等が訂正か追加かを確認
→
対象分の調書と合計表を作成
→
提出結果と変更履歴を保存

e-Taxで訂正する場合にも、無効分と訂正分をそれぞれの合計表と対応づける手順を確認します。送信済みのファイルを編集して再送信すれば自動的に上書きされる、と考えないようにします。提出期限後であっても誤りを放置せず、提出担当者が該当年分の訂正手順を確認します。出典:国税庁・令和8年分手引 第9章「法定調書の訂正・追加について」。

事務所から引き継いだ給与資料が原因で訂正が必要になった場合は、元データ、最初の出力、変更後の出力の関係を説明できるようにします。変更理由、変更項目、確認者、引継日を残すことで、同じデータの再利用による再発を防げます。修正後のファイルだけを残して旧版をすべて消すと、何を訂正したか確認できなくなるため、閲覧権限を管理しながら履歴を残してください。

3-6. マイナンバー・未提出・保管の注意点

山崎 山崎
提出期限の管理と、個人情報の管理を同じ担当者の記憶に頼らないようにします。誰がどこまで扱うかを決めておくことが必要です。

法定調書にはマイナンバーの記載が必要となるものがあります。提出者の個人番号・法人番号と、個別調書の支払を受ける人の個人番号を混同しないようにします。番号の提供を受ける際の本人確認、安全な受渡し、閲覧できる担当者の制限なども確認対象です。事務所の通常の給与集計表やメールの件名に、必要のないマイナンバーを入れない運用にしてください。

番号の提供を受けられない場合は、事情と確認経緯を記録し、提出担当者が国税庁の公式案内や税務署への照会で対応を確認します。番号を推測して埋めたり、別人の番号を流用したりしてはいけません。提出用、従業員への交付用、事務所内の照合用では必要な記載内容が異なる場合があるため、どの用途の帳票かも明確にします。マイナンバーの取得・利用・保管・安全管理についての出典:国税庁・令和8年分手引「源泉徴収事務・法定調書作成事務におけるマイナンバー制度の概要」。

提出義務のある法定調書を提出しないことや虚偽の記載には、法令上の罰則が設けられています。ただし、単なる記載ミスと意図的な不提出を同一に説明したり、罰則だけを理由に判断を急がせたりするべきではありません。期限内の提出を基本とし、遅れや誤りが分かった場合は顧問先・税理士・所轄税務署と対応を確認します。制度の入口は国税庁「法定調書の提出義務者」で確認できます。

提出後は、提出した内容、受付結果、確認者、元にした給与資料の版を整理します。給与資料、税務関係書類、マイナンバーを含む資料は性質が異なるため、「年末調整フォルダは全部同じ期間保管」と一括で決めないようにします。法令・契約・事務所規程に応じて保存期間と削除手順を定め、必要な記録を残すことと、不要な個人情報を持ち続けないことを両立させます。

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04 合計表の前で詰まるのは、毎月の回収・転記・確認です 年末だけ頑張る運用では、給与データの確定が最後まで遅れます。

4-1. 顧問先ごとのルールと年末調整の集中が、確認待ちを増やす

代表菅澤 代表菅澤
年末の合計表だけを早く作ろうとしても、毎月の給与データが確定していなければ待ち時間は減りません。

社労士事務所では、顧問先ごとに勤怠の締め日、給与の支給日、手当、勤怠データの形式が異なります。年末には通常の給与計算に加え、控除申告の回収、年末調整の再確認、退職者への対応が重なります。年の途中に確認が終わっていない変更が残っていると、合計表の準備時に給与データそのものへ戻る必要が出てきます。

属人化は、計算式を知っている人だけの問題ではありません。「この顧問先の資料はいつも後から差し替わる」「この手当は確認が必要」といった判断の前提が個人の記憶に残っていることも原因になります。担当者が休んだとき、次の職員は数字の確認から始められず、過去のメールを読み直すところから再開します。作業の手順だけでなく、未確定の理由と確認先を残す必要があります。

給与ソフトへの転記と、別の表での照合を繰り返す運用では、入力できたことが仕事の終わりになりがちです。しかし、合計表に必要なのは確認済みのデータです。入力後の変更を追跡できず、集計するたびにファイルの版を探し直しているなら、職員の処理速度を上げるだけでは限界があります。資料回収から確定までの流れそのものを見直す必要があります。

✔️回収状況を確認するために、メール・チャット・共有フォルダを毎回巡回しているなら、入口の整理が必要です。
✔️顧問先ごとの給与ルールを担当者へ口頭確認しているなら、ルールを残す仕組みが必要です。
✔️再計算のたびに集計表へ手で転記しているなら、同じ作業の繰り返しを見直す必要があります。
✔️所長が計算や転記まで抱えているなら、最終判断に使う時間が作業時間へ置き換わっています。

ソフトの機能を増やしても、資料を集め、入力し、差異を見つけ、確認依頼を作る人の仕事が残ることがあります。ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります。AI社員AIKATAが引き受けるのは、こうした毎月の事務作業です。法定調書の税務判断を外へ出す話と、給与データが整うまでの作業を任せる話を、ここで分けて考えます。

05 AIに聞く効率化から、毎月の事務作業を任せる自動化へ 現在のソフトを使いながら、承認前の定型作業を整理します。

5-1. 「AIに聞いて早くする」と「AIが毎月の作業を回す」の違い

代表菅澤 代表菅澤
一度の質問で答えが出ても、翌月の回収や転記は残ります。減らしたいのは、その都度やり直す作業です。

Claude Code/Codexへ手順を質問したり、表の見方を整理してもらったりする使い方は、職員の判断や作業を支える効率化です。職員が資料を集めて渡し、出力を受け取り、必要な画面へ転記する状態では、業務を開始して終わらせる役割は職員に残ります。回答が早くなっても、顧問先の数に応じて発生する作業自体は消えません。

自動化では、どの資料がそろえば処理を進めるか、どのルールで集計するか、どの例外で止めるか、誰へ確認を返すかを決め、月ごとの作業をつなぎます。ここで示す確認項目は、事務所が業務を整理するための設計例であり、特定のAIツールを導入すればそのまますべて実現するという約束ではありません。税務判断を自動化の対象へ混ぜず、確認済みのルールに基づく給与計算・勤怠集計・資料整理から切り出します。

勤怠・資料の回収
→
確認済みルールで集計
→
今の給与ソフトへ入力
→
AIの処理結果を人がチェック
→
事務所の最終確認・承認待ち
これまで職員がやっていた作業AIに任せた後の作業分担事務所に残す確認
資料の未回収先を確認し、一次連絡するAI社員AIKATAへ資料回収や一次対応を任せます例外への判断と顧問先との重要な調整
勤怠を集計して給与データへ反映するAI社員AIKATAが既存ソフトと個別ルールに沿って処理します計算済みデータの最終確認・承認
毎回手当や締め日を担当者へ聞くAI社員AIKATAが登録された顧問先ルールを使いますルールの追加・変更内容の確認
確認資料を一から作り直すAI社員AIKATAへ対象範囲内の帳票等の事務作業を任せます独占業務に当たる帳簿書類の作成と最終判断

年末の合計表へつながる効果は、給与の基礎データが整理された状態で引き継げることです。法定調書合計表の作成・税務代理までAI社員AIKATAへ任せるという説明ではありません。給与の確定資料と税理士側で判断する資料を分けたまま、手前の回収や計算の作業を減らすことが、事務所の責任分担を保つ方法です。

5-2. 社労士法と税理士法の線引きは、作業を始める前に決める

山崎 山崎
最後に先生が承認すれば何でも任せられる、という整理にはしません。任せる作業の中身を先に分けます。

社労士法上の1号・2号業務に当たる提出手続きの代行や帳簿書類の作成は、先生方が行います。AI社員AIKATAが担うのは、その前の給与計算、勤怠集計、書類の下準備、資料回収の一次対応などの事務作業です。AIの結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。独占業務そのものを、最終承認だけを残して外へ出す説明にはしません。

さらに、今回の法定調書合計表は税務の書類です。税務代理、税務書類の作成、税務相談については、税理士法上の範囲を別に確認する必要があります。社労士事務所が給与計算を受託していることや、税理士が最後に目を通すことだけで、無資格者による税務書類作成が許されるという意味ではありません。顧問先本人または権限のある税理士等が税務判断と書類作成・提出を担う体制にします。

国税庁の案内では、他者が指示した内容を機械的に代書するような行為と、自らの判断で税務書類を作成する行為を区別しています。ただし、この区別を理由に事務所や委託先の業務範囲を自己判断で広げないでください。契約する前に、業務の実態、資格、責任者を確認します。出典:国税庁「税理士制度に関するQ&A・税理士業務」、全国社会保険労務士会連合会「社労士についてのよくある質問」。

⚠️ 「承認は事務所」と「独占業務も委託できる」は別です

AI社員AIKATAは社労士法の1号・2号業務を引き受けません。本記事の給与資料の整理は、法定調書の税務判断・税務書類作成・税務代理を代行するという意味でもありません。任せるのは適法な範囲の事務作業であり、先生方の専門業務を置き換えるものではありません。

06 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない ここでは「事務所が作業を抱え続けずに済むか」という基準で比較します。

6-1. 4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ

代表菅澤 代表菅澤
人数や道具を増やしても、それを教え、直し、回し続ける仕事が事務所に残れば、所長の負担は別の形で続きます。

4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここで比較するのは、採用そのものの価値や、特定のサービスの品質ではありません。毎月の給与計算や年末の資料回収について、所長と職員が作業と運用を抱え続ける状態を終えられるか、という選択です。仕組みの構築・運用まで任せるAI社員AIKATAを、この基準で選びます。

選択肢よくある期待実際に行き詰まる所判定
職員を増やす手が増えれば年末を越えられると期待します採用と教育を事務所が抱え、繁忙期の前に習熟が間に合わない問題が残ります✕
従来型の外注・BPOまとめて渡せば作業がなくなると期待します説明・資料の整形・差し戻し対応を事務所に残す運用では負担が移るだけです✕
事務所でAIを自作する自分たちの手順に合わせて自動化できると期待します顧問先ルールの整理、検証、修正、運用を事務所が抱え続けます✕
AI社員AIKATAに任せる現在のソフトで事務作業と仕組みの運用を任せます対象業務と個別ルールを整理し、事務所は最終確認・承認を担います◎

①増員では、採用できるまでの時間に加えて、顧問先ごとの給与ルールを教える時間が必要です。繁忙期だけの作業増に対して、人を抱える責任は閑散期にも続きます。②外注では、依頼するたびに事務所がデータを作り直し、説明し、返ってきた内容を手直しする運用のままだと、作業の前後を先生方が抱えます。ここで否定しているのは、事務所に運用負担が残る選択の形です。

③事務所でClaude Code/Codexを使ってAIを自作する場合も、最初に処理が動くことだけでは終わりません。顧問先の締め日や手当の変更を誰が登録するか、誤った計算をどう発見するか、ソフトの画面が変わったときに誰が直すかが残ります。作成者しか触れない仕組みになると、職員個人への依存がAI担当者への依存に変わるだけです。年末調整の最中に、その担当者へすべての確認が集中することは避けたいはずです。

✔️①増員は、採用・教育が繁忙期に間に合わない問題と、閑散期にも続く人員管理を抱えます。
✔️①増員で顧問先を担当者へ振り分けるだけでは、個人にしか分からないルールが増えます。
✔️②外注は、事務所に残る説明・資料の加工・差し戻し対応を減らさなければ、手放したことになりません。
✔️③自作は、顧問先ルールの言語化と検証の型を、先生方自身が整える必要があります。
✔️③自作は、作った人しか直せない第二の属人化を生まない運用まで事務所が持ちます。
代表菅澤 代表菅澤
増員・外注・自作は、どれも人か仕組みを事務所が抱え続ける道です。給与計算の承認へ仕事を戻すには、作業と仕組みの運用を一緒に任せる必要があります。
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07 今のソフトのまま、給与計算と資料回収の作業を任せる 先生方が守るべき業務を残し、職員が繰り返している事務作業を切り出します。

7-1. AIと人の二重体制で、顧問先ごとのルールを残して処理する

代表菅澤 代表菅澤
AI社員AIKATAは、ツールの使い方を覚えていただくサービスではなく、事務作業を引き受けるサービスです。

AI社員AIKATAは、給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、対象範囲の帳票作成、顧問先への資料回収や一次対応などを、AIと人の二重体制で受託する業務代行サービスです。職員がパソコンで行っている事務作業を任せることで、事務所の日々の仕事を原則として計算済みの給与データや作成済み帳票の承認へ寄せます。独占業務に当たる帳簿書類の作成は先生方に残ります。

特定のソフトへ限定せず、事務所が現在使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先にソフトの乗り換えをお願いする必要はありません。顧問先ごとの締め日、支給日、手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理するため、担当者が変わってもルールが残ります。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。

年末調整の時期だけでなく、算定基礎や年度更新の繁忙期にも、人を採用・教育せずに処理量を増やせます。月額の定額で、業務量が増えても料金は変わりません。仕組みの構築・運用はAI社員AIKATAが行うため、事務所側にAIの知識は不要です。具体的にどこから任せるかは、顧問先ごとの業務と先生方の責任範囲を整理して決めます。

法定調書合計表の文脈では、「給与の確定に必要な資料を回収する」「勤怠と給与データを整える」といった前工程から考えます。報酬や不動産の税務判断をAI社員AIKATAが行うことや、税務書類を代理作成・提出することを説明しているのではありません。事務所から顧問先・税理士へ渡す前の、適法な範囲の事務作業を整えることが役割です。

7-2. NDAとデータの受け渡し・保管ルールを先に決める

山崎 山崎
給与や人事のデータを任せる際は、作業内容だけでなく、受け渡しと保管のルールもそろえます。

AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。まず、どの事務作業にどの情報が必要かを整理し、先生方が承認する内容と、委託する作業の範囲を共有します。必要な資料を決めずに給与関係のフォルダ全体を渡すのではなく、対象業務に沿った受け渡しを検討してください。

AI社員AIKATAを使う社労士事務所では、顧問先ごとの個別ルールを仕組みに登録し、AIの処理結果を人がチェックしたうえで、事務所が最終確認・承認する形で運用しています。これは具体的な事務所名や削減実績を示すものではなく、役割分担の説明です。給与計算を任せても、先生方が顧問先への専門的な説明や法定業務を担う関係は維持します。

サービスの対象範囲はAI社員AIKATAの社労士事務所向け案内で確認できます。無料相談では、現在の業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを整理します。法定調書の作成を丸ごと任せる前提ではなく、給与計算・勤怠集計・資料回収のどこから負担を外すかを具体化します。

08 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 合計表を作る前の繁忙を、毎年同じ人数の頑張りだけで支えないための比較です。

手作業・ソフトの追加や乗り換え・AI社員AIKATAを比較する

代表菅澤 代表菅澤
ソフトの性能を比べる表ではありません。作業と運用を誰が引き受けるかを比べています。
比較する項目手作業のままソフトの追加・乗り換えAI社員AIKATAに任せる
繁忙期の負荷✕ 職員が回収・入力・確認を抱えます△ 作業と運用の担い手は事務所に残ります◎ AIと人の二重体制で事務作業を受託します
顧問先ごとのルール✕ 担当者の記憶へ依存する運用が残ります△ 登録・検証・運用を事務所が担います◎ 個別ルールを仕組みに登録し、担当変更後も残します
顧問先への負担△ 資料回収のやり取りを事務所が続けます△ 変更に伴う説明や調整を事務所が担います◎ 今のソフトを使い、乗り換えを求めません
職員の採用・教育✕ 作業量への対応を職員に依存します△ 新しい運用を事務所が覚え、教えます◎ 繁忙期も採用・教育せず処理量を増やせます
社労士法の線引き○ 先生方が法定業務と確認を担います○ ソフトを替えても法定業務は先生方に残ります◎ 1号・2号業務は引き受けず、事務所が最終確認・承認します

表の評価は、事務所が給与計算などの事務作業を抱え続ける状態を変える、という本記事の目的に対するものです。特定の会社・ソフト・サービスの優劣や性能を評価したものではありません。優れたソフトがあっても、資料を回収し、画面へ入力し、確認を進める運用を先生方が抱えれば、作業は残ります。AI社員AIKATAは、今あるソフトを使ってその作業を引き受けます。

8-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由

山崎 山崎
年末だけの対処から、毎月の給与計算を承認中心にする体制へ変えていきます。
✔️今のソフトのまま任せられます。給与ソフト・勤怠システムを使い続け、顧問先へ乗り換えを頼む必要がありません。
✔️顧問先ごとのルールが残ります。締め日・支給日・手当などを仕組みに登録して処理します。
✔️事務所の日々の事務作業は原則として承認へ寄せられます。AIの結果を人が品質チェックし、事務所が最終確認・承認します。
✔️繁忙期も人を増やさず対応できます。採用・教育をせずに処理量を増やせ、月額の定額で業務量が増えても料金は変わりません。
✔️AIの知識は不要です。AI社員AIKATAが構築・運用し、社労士法の1号・2号業務は先生方が担う線引きを守ります。

増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道はAI社員AIKATAに任せることだけです。ここで手放すのは、給与計算・勤怠集計・資料回収などの事務作業です。社労士法の独占業務と専門判断は先生方に残し、法定調書の税務判断・書類作成・提出は顧問先本人または権限のある税理士等が担います。

代表菅澤 代表菅澤
法定調書合計表の前に給与資料がそろわないなら、次の年末まで待つ必要はありません。毎月の勤怠回収と給与計算から任せれば、算定基礎や年度更新の下準備も含めて、先生方が承認に集中する体制を考えられます。

次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか

代表菅澤 代表菅澤
人を増やす・ソフトを替えると決める前に、今の作業のどこから任せられるかを整理しましょう。税務書類の作成ではなく、その前の給与計算や回収の負担から確認します。

AI社員AIKATAの無料相談は60分、Google Meetで全国から参加できます。現在の業務を棚卸しし、給与計算・勤怠集計・顧問先への資料回収のうち、どの作業から任せられるか、その場で対象範囲を整理します。契約の義務はありません。年末の確認が集中する前に、先生方が担う業務と任せる事務作業を分けるところから始めてください。

職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。

AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。

NEXT STEP

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AI社員に任せてみませんか?

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よくある質問

Q. 法定調書合計表の書き方で、最初に確認することは何ですか?

山崎 山崎
まず年分と種類を決めることが、旧制度の混入を防ぎます。

A. 対象年分、提出する法定調書の種類、提出者を確定します。2026年分は給与のみなし提出、退職所得の提出範囲、電子提出義務の変更を先に確認してください。前年の控えは比較資料として使い、今年の提出要否や集計範囲の根拠にはしません。

Q. 2026年分の法定調書合計表の提出期限はいつですか?

山崎 山崎
法定期限と事務所の内部締切を分けて管理してください。

A. 国税庁の令和8年分手引では2027年2月1日(月)です。提出先は所轄税務署で、郵送先が業務センターとなる場合は現在の案内を確認します。事務所では、給与確定日と税理士への資料引継日を別に設定して進捗を管理します。

Q. 給与支払報告書を出せば、合計表もすべて不要になりますか?

山崎 山崎
給与の扱いと、給与以外の調書の扱いを切り分けます。

A. 一律には不要になりません。2027年1月以降のみなし提出を利用し、税務署へ給与所得の源泉徴収票を提出しない場合は、合計表の給与欄の記載は不要です。しかし、報酬・不動産・退職所得など別の調書の提出があるかを確認し、必要な合計表の扱いを整理します。

Q. 提出する法定調書がない場合はどうしますか?

山崎 山崎
該当なしの確認も、資料を集めたうえで行う作業です。

A. e-Taxの2020年更新のFAQには、摘要へ「該当なし」と入力して合計表のみを送信する案内があります。ただし、給与のみなし提出を利用し、給与以外の調書も提出しない場合は合計表は不要です。旧FAQを一律に当てはめず、届いた案内への対応は税理士等や所轄税務署へ確認します。

Q. 提出後に間違いが見つかった場合は、全件を再提出しますか?

山崎 山崎
訂正では、どの提出済みデータを直すかが重要です。

A. 全件の再送信で上書きできると考えず、国税庁の訂正・追加の手順を確認します。訂正は無効分と正しい訂正分を対応づけ、追加は未提出だった分を対象とします。合計表の提出区分と個別調書の無効区分を混同しないことが必要です。

Q. 社労士事務所が法定調書合計表を作成して提出できますか?

山崎 山崎
税務の責任分担を決めてから、給与資料を引き継ぎます。

A. 社労士資格だけで税務書類の作成・税務代理・税務相談を受託できるわけではありません。税務判断と書類作成・提出は顧問先本人または権限のある税理士等が担います。事務所は契約と資格の範囲内で給与計算の基礎資料を整理し、税理士等へ引き継ぐ役割を明確にします。

Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?

山崎 山崎
業務の中身を分け、先生方が担う法定業務を明確にします。

A. 業務を分けることが前提です。AI社員AIKATAは給与計算・勤怠集計・資料回収・書類の下準備などの事務作業を担い、1号・2号業務の提出手続き代行や帳簿書類の作成は引き受けません。最終確認と承認は先生方が行います。最終承認だけを残せば独占業務も委託できる、という意味ではありません。

Q. 今のソフトのままで使えますか?

山崎 山崎
現在の運用を棚卸しして、回収や入力の作業から整理します。

A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、現在使っている給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先に乗り換えを求める必要はありません。無料相談で業務を棚卸しし、任せる作業の範囲を整理します。

Q. 事務所にAIの知識がなくても相談できますか?

山崎 山崎
ツールを学ぶ前に、任せたい業務を具体的にしてください。

A. AI社員AIKATAが仕組みの構築・運用を行うため、AIの知識は不要です。60分のオンライン無料相談で、どこまで任せられるかを整理できます。全国対応で契約の義務はありません。給与や人事のデータの受け渡し・保管は、NDAと事務所規程に合わせたルールを決めます。

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監修 最終更新日: 2026年10月26日
菅澤孝平
菅澤 孝平 株式会社GENAI 代表取締役
  • AI業務自動化サービス「AI鬼管理」を運営 — Claude Code を活用し、経営者の業務を「AIエージェントに任せる仕組み」へ転換するパーソナルトレーニングを 伴走構築 で提供。日報・採用・問い合わせ対応・経費精算・議事録・データ集計・営業リスト等の定型業務を、AIに代行させる体制を経営者と一緒に作り込む
  • Claude Code 実装ノウハウを 経営者・法人クライアント に直接指導。生成AIを「便利ツール」ではなく 「業務を任せる存在」 として運用する手法を体系化
  • 「やらせ切る管理」メソッドの開発者。シンゲキ株式会社(2021年設立・鬼管理専門塾運営)にて累計3,000名以上の学習者を志望校合格に導いた管理メソッドを、AI × 経営者支援 に転用
  • 著書『3カ月で志望大学に合格できる鬼管理』(幻冬舎)、『親の過干渉こそ、最強の大学受験対策である。』(講談社)
  • メディア出演: REAL VALUE / カンニング竹山のイチバン研究所 / ええじゃないかBiz 他
  • 明治大学政治経済学部卒
現在は AI鬼管理(Claude Code活用の伴走型パーソナルトレーニング)を主事業とし、経営者と二人三脚で「AIに業務を任せる仕組み」を実装。「実行を強制する環境」を AI で構築する手法を、自社の実運用知見をもとに発信している。