【2026年10月最新】年末調整の還付金はいつ支払う?発生するケースと計算方法、令和8年度税制改正の影響まで社労士事務所が押さえる実務ポイント

【2026年10月最新】年末調整の還付金はいつ支払う?発生するケースと計算方法、令和8年度税制改正の影響まで社労士事務所が押さえる実務ポイント

「なぜこの従業員は還付で、こちらの従業員は追加徴収になるのか」——年末調整の時期になると、顧問先の給与計算担当者からこうした質問を受ける先生も多いのではないでしょうか。還付・追加徴収の仕組みは、毎月の源泉徴収が「概算」であることに起因しますが、その説明を毎回一から行うのは手間がかかります。

さらに2026年分(令和8年分)の年末調整は、令和8年度税制改正による基礎控除・給与所得控除の引き上げが令和8年12月1日に施行され、11月までの源泉徴収事務には変更が生じず、12月の年末調整でまとめて改正後の控除額を適用して精算するという特殊な年です(2026年10月時点・国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」)。例年より還付額が大きくなる従業員が多く見込まれ、問い合わせの増加に備える必要があります。

この記事では、年末調整で還付・追加徴収が発生する仕組みと10種類の典型ケース、5ステップの計算方法を整理したうえで、後半では顧問先からの質問対応・控除額の確認作業を、Claude Code/Codex(AIエージェント)とAI社員AIKATAで仕組み化する方法を解説します。

✔️年末調整で還付・追加徴収が発生する仕組み(源泉徴収は概算、年末調整で確定額に精算)
✔️還付・追加徴収が発生する10種類の典型ケース(家族状況の変化・保険料控除・住宅ローン控除など)
✔️令和8年度税制改正が令和8年分の年末調整に与える影響(12月にまとめて精算される理由)
✔️5ステップの計算方法と、還付・追加徴収それぞれの計算例
✔️還付金はいつ・どのように支払うかという実務上の基準
✔️Claude Code/Codexで顧問先からの質問対応・確認作業を自動化する具体的な仕組み
代表菅澤 代表菅澤
還付・追加徴収の仕組みを一言で言えば「毎月の天引きは概算、年末調整は確定額への精算」です。ここさえ押さえれば、顧問先への説明は驚くほどシンプルになります。
AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
今年は令和8年度税制改正の影響で、例年より還付額が大きくなる従業員が増える見込みです。顧問先への事前の周知が特に重要になりますね。
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📌 この記事の結論
【2026年10月最新】年末調整の還付金はいつ支払う?発生するケースと計算方法、令和8年度税制改正の影響まで社労士事務所が押さえる実務ポイント
年末調整の還付金・追加徴収がなぜ発生するのか、いつ従業員に支払うのか、11種類の典型ケースと5ステップの計算方法を整理。令和8年度税制改正により令和8年分は例年より還付額が大きくなる従業員が多い見込みである点もふまえ、顧問先からの質問対応や確認作業をAI社員AIKATAで仕組み化する方法も解説します。

01 なぜ年末調整で還付・追加徴収が発生するのか 毎月の源泉徴収は「概算」、年末調整で「確定額」に精算する

会社は毎月の給与から所得税を天引き(源泉徴収)していますが、この金額は「源泉徴収税額表」という早見表にもとづく概算額です。扶養親族の人数や毎月の給与額をもとに機械的に算出されるため、年間を通じた家族状況の変化や、年末にならないと確定しない控除(生命保険料控除・住宅ローン控除など)は、月々の天引き額に反映されていません。

年末調整では、1年間の給与総額と、年末にならないと確定しない控除をすべて反映した確定額(年調年税額)を計算し、すでに源泉徴収した合計額と比較します。源泉徴収した合計額の方が多ければ差額を従業員に還付し、少なければ差額を従業員から追加徴収します(2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。

📚 用語解説

源泉徴収税額表:毎月の給与から天引きする所得税額を、給与の金額と扶養親族の人数に応じて定めた国税庁の早見表。概算額を機械的に算出するためのものであり、年の途中の家族状況の変化や年末に確定する控除は反映されていない。

比較源泉徴収税額(毎月天引き)年調年税額(年末調整で確定)
性質概算額確定額
算出基準源泉徴収税額表(月額・扶養人数で機械的に判定)1年間の給与総額+すべての所得控除を反映
反映されない要素年の途中の家族状況の変化、生命保険料控除等(年末調整ですべて反映)
AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「なぜ天引きされた税額と年末調整後の税額が違うのか」という質問には、この表を見せながら説明すると納得してもらいやすいです。

源泉徴収税額の合計が年調年税額を上回っていれば過納額が生じて還付、下回っていれば不足額が生じて追加徴収となります。計算結果は源泉徴収簿の「差引超過額又は不足額」欄に記入し、最終的な給与・賞与の支給時に精算するのが一般的な実務です。

1-1. 会社員の所得税徴収の流れと、年末調整の対象になる人

代表菅澤 代表菅澤
顧問先の従業員の多くは「税金は会社が何とかしてくれる」と思っています。会社員の所得税徴収が「毎月の天引き」と「年末の再計算」の2段階だと先に伝えるだけで、還付・追加徴収の説明がぐっと通りやすくなります。

会社員(給与所得者)の所得税徴収は、2段階で進みます。まず給与を支払う会社が、支払のたびに源泉徴収税額表で税額を求めて給与から天引きし、国に納めます。次に、その年最後の給与を支払う時に、1年間の給与総額と各種の控除をもとに1年分の税額を再計算し、天引きしてきた合計額との差を精算します。この再計算があるため、給与のほかに所得がないなど一般的な会社員は、自分で確定申告をしなくても1年分の所得税が確定します。

年末調整の対象になるのは、その会社に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している従業員です。1年を通じて勤務している人のほか、年の途中で入社して年末まで勤務している人も対象で、この場合は前の勤務先の源泉徴収票をもらって給与と税額を合算します。一方、副業先のように扶養控除等申告書を出していない勤務先から受ける給与は、その勤務先では年末調整の対象外です。年の途中で退職した人も、死亡による退職や、12月に支給される給与を受け取った後の退職など一部の場合を除いて、対象外になります。給与の収入金額が一定額を超える人も年末調整の対象外で、本人が確定申告をします(金額などの要件は国税庁の公式ページで確認)。

扶養控除等申告書は、毎月の源泉徴収の前提になる書類なので、その年の最初の給与を支払う前に受け取っておく必要があります。この提出時期に間に合わせるため、多くの会社では、年末調整の書類と同じ時期に翌年分の扶養控除等申告書もあわせて回収しています。つまり、令和8年分の年末調整で使う扶養控除等申告書は、前年の終わりごろに回収した令和8年分の申告書です。その後に結婚・出生・子の就職などで家族の状況が変わった従業員が異動の申告をしていないと、年末調整でずれが表に出て、還付・追加徴収の原因になります。

02 還付・追加徴収が発生する10の典型ケース 家族状況の変化から保険料控除・住宅ローン控除まで

還付・追加徴収が発生する主なケースを整理すると、大きく「家族状況が年の途中で変わった」「年末調整でしか反映できない控除がある」の2つに分かれます。

2-1. 家族状況の変化によるケース

✔️結婚・離婚・死別:配偶者控除・配偶者特別控除や寡婦控除・ひとり親控除の適用の有無が変わる
✔️扶養親族の人数の変化:出生・扶養親族の就職・死亡などにより扶養控除の対象人数が変わる
✔️19歳以上23歳未満の子などがいる場合:子のアルバイト収入によって特定扶養控除・特定親族特別控除の適用額が変わる
✔️ひとり親に該当する場合:婚姻歴や性別を問わず、一定要件を満たせばひとり親控除(控除額35万円)が適用される
✔️年収850万円超で23歳未満の扶養親族等がいる場合:所得金額調整控除の対象になり、夫婦双方が要件を満たせばともに適用できる
✔️本人や家族に障害がある場合:障害者控除(27万円)・特別障害者控除(40万円)・同居特別障害者控除(75万円)の対象になる

📚 用語解説

所得金額調整控除:給与等の収入金額が850万円を超える人のうち、本人が特別障害者に該当する、23歳未満の扶養親族がいる、などの要件を満たす場合に、給与所得から一定額を差し引ける控除。年末調整時に「所得金額調整控除申告書」の提出が必要で、夫婦ともに年収850万円超であれば、子をどちらの扶養控除の対象にしているかにかかわらず、要件を満たせば双方が適用できる。

2-2. 年末調整でしか反映できない控除によるケース

✔️生命保険料・地震保険料を支払った場合:生命保険料控除(上限12万円)・地震保険料控除(上限5万円)は毎月の源泉徴収に反映されず、年末調整ではじめて適用される
✔️個人で社会保険料を支払った場合:国民健康保険料・国民年金保険料などを本人が直接支払った分は、上限なく全額が社会保険料控除の対象になる
✔️iDeCoの掛金を支払った場合:小規模企業共済等掛金控除の対象で、加入者が拠出した掛金の全額が控除される。ただし、拠出できる掛金には加入者の区分に応じた拠出限度額がある(2026年10月時点・厚生労働省「iDeCoの概要」)
✔️住宅ローンがある場合:住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は税額控除のため、還付額が数十万円規模になることもある。初年度は本人の確定申告が必要だが、2年目以降は年末調整で適用できる
代表菅澤 代表菅澤
還付額が大きく変わりやすいのは、上限のない社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除と、税額から直接差し引ける住宅ローン控除です。顧問先への案内では特に重点的に説明したい部分です。

なお、生命保険料控除は令和8年分から、23歳未満の扶養親族がいる場合、一般の生命保険料(新契約)の適用限度額が4万円から6万円に引き上げられています(令和8年度税制改正により令和9年分まで延長、2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。この特例は、23歳未満の子などが配偶者の扶養控除の対象となっており本人は扶養控除を受けていない場合も対象になるため、共働き世帯への案内では扶養控除との違いを丁寧に説明する必要があります。

顧問先ごとに還付金が発生しやすい控除項目を確認する時は、年の途中で変わりやすいものから順に見ると漏れが減ります。扶養控除・配偶者控除・配偶者特別控除・特定親族特別控除のような家族に関する控除は、前年の終わりに回収した扶養控除等申告書の内容から家族の状況や所得の見積額が変わっていないか、配偶者控除等申告書など年末調整の時に出してもらう申告書の記載と食い違いがないかを確かめます。社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除・生命保険料控除・地震保険料控除(ここでは保険料等控除とまとめて呼びます)は、保険料控除申告書に書かれた金額と、添付された控除証明書の金額が合っているかを確かめます。住宅借入金等特別控除は、2年目以降の従業員から住宅借入金等特別控除申告書と必要な添付書類が出ているかを確かめます。

2-3. 年末調整では精算できず、従業員本人の確定申告が必要になる控除

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「医療費の領収書も年末調整で出せばいいですか?」という質問は毎年必ず来ます。会社で精算できる控除と、本人の確定申告に回す控除を先に線引きしておくと、顧問先への案内がぶれません。

年末調整で会社が精算できるのは、扶養控除等(異動)申告書・保険料控除申告書・住宅借入金等特別控除申告書など、年末調整の申告書で従業員から申告を受けた控除です。雑損控除・医療費控除・寄附金控除はこの申告書で会社に申告する控除ではなく、年末調整を受けた従業員でも、これらの控除を受ける場合は本人が確定申告をすると、源泉徴収された所得税が還付されることがあります(2026年10月時点・国税庁「給与所得者の確定申告」「No.2030 還付申告」)。

控除どんな時に使うか顧問先の担当者から従業員への伝え方
雑損控除災害や盗難、横領により住宅や家財などの資産に損害を受けた時年末調整の申告書には書かず、本人が確定申告で申告する
医療費控除病気やけがなどで一定の医療費を支払った時医療費の領収書は会社に出さず、本人が確定申告で申告する
寄附金控除ふるさと納税などの寄附をした時会社に寄附の受領証を出しても年末調整では反映されないため、本人が確定申告で申告する

こうした還付のための申告(還付申告)は、確定申告の時期に限らず、その年の翌年1月1日から5年間提出できます(2026年10月時点・国税庁「No.2030 還付申告」)。「年末調整の時期に医療費を出し忘れた」という相談を受けた場合も、本人の還付申告で取り戻せることを伝えれば足ります。

社労士事務所としては、年末調整の案内文に「会社で精算する控除」と「本人が確定申告で受ける控除」を並べて載せておくのが確実です。年の途中で生命保険に加入した、扶養対象者が増えたといった変化は会社に申告すれば年末調整で反映されますが、医療費やふるさと納税は会社に書類を出しても反映されません。この線引きを顧問先の担当者が自分の言葉で説明できるようにしておくと、「還付額が思ったより少ない」という問い合わせが事務所に回ってくる件数を減らせます。

03 令和8年度税制改正が年末調整に与える影響 改正は12月1日施行、11月までの源泉徴収事務には変更が生じない

⚠️ 控除の引き上げは令和8年12月1日施行、12月の年末調整でまとめて精算

令和8年度税制改正による基礎控除・給与所得控除等の引き上げは、原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税について適用されます。このため、令和8年12月に行う年末調整など、令和8年12月以後の源泉徴収事務には変更が生じますが、令和8年11月までの源泉徴収事務に変更は生じません(2026年10月時点・国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」)。

つまり、2026年1月から11月まで毎月天引きされてきた源泉徴収税額は、改正前の控除額を前提とした旧い税額表のままで計算されています。12月の年末調整ではじめて、改正後の引き上げられた基礎控除・給与所得控除の最低保障額を反映した確定額(年調年税額)を計算し、1年分まとめて精算します。この結果、令和8年分は例年より還付額が大きくなる従業員が多く見込まれます(2026年10月時点・国税庁公表情報)。

📅 1〜11月:改正前の税額表で源泉徴収(概算)
→
📈 12月1日:改正後の控除額が施行
→
📋 年末調整:改正後の控除額で年調年税額を計算
→
💰 1〜11月分との差額をまとめて精算(還付が多い見込み)

令和8年・9年分の基礎控除額は、本人の合計所得金額に応じて段階的に定められており、合計所得金額489万円以下であれば104万円(本則62万円+特例加算42万円)が適用されます。給与所得控除の最低保障額も65万円から74万円に引き上げられましたが、220万円超の区分には改正がなく、給与収入が69万1,000円以上220万円未満の場合は特例で定める金額が適用されるなど、所得水準によって改正の影響度合いが異なります。顧問先への説明では「全員が同じだけ還付額が増えるわけではない」という前提を添えることが大切です。

📚 用語解説

基礎控除の特例加算(時限措置):令和8年・9年分の基礎控除104万円(合計所得金額489万円以下の場合)は、本則部分62万円に時限的な特例加算42万円を上乗せした金額。この特例加算は令和8年・9年分の2年間に限った措置で、令和10年分以後の基礎控除額は、物価動向をふまえて2年ごとに見直す仕組みにもとづき改めて定められる。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「なぜ今年だけ還付額が多いのか」と聞かれたときは、12月1日施行・11月までは変更なしという施行時期の構造を説明すると、顧問先も納得しやすくなります。
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04 還付金・追加徴収税額の計算方法——5つのステップ 給与収入の集計から源泉徴収税額との差額確定まで

1
給与収入額を計算するその年1月1日から12月31日までに支払いが確定した給与・賞与の総額を、支給日基準(締め日ではない)で集計する。年の中途入社者は前職分も含める。
2
給与所得控除額を差し引き、給与所得額を計算する給与収入額から給与所得控除額(令和8年・9年分は最低保障額74万円)を差し引く。給与収入が69万1,000円以上220万円未満の場合は国税庁の特例の表で確認する。
3
所得控除を適用して課税給与所得金額を計算する給与所得の金額から、社会保険料控除・生命保険料控除・配偶者控除・扶養控除・基礎控除など、年末調整で適用できる所得控除(雑損控除・医療費控除・寄附金控除を除く)を差し引く。1,000円未満の端数は切り捨てる。
4
税率を適用して年調年税額を計算する課税給与所得金額に「年末調整のための算出所得税額の速算表」の税率(5%〜40%の6段階。2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)を適用し、住宅ローン控除があれば差し引いたうえで、102.1%(復興特別所得税分)を乗じる。
5
源泉徴収税額との差額を計算する1年間に源泉徴収した所得税の合計額と年調年税額を比較し、源泉徴収額の方が多ければ還付、少なければ追加徴収となる。
💰 給与収入
→
− 給与所得控除
→
− 所得控除(基礎控除等)
→
× 税率(×102.1%)
→
= 年調年税額 vs 源泉徴収額

📚 用語解説

年調年税額:年末調整で計算する、その年の確定した所得税額(復興特別所得税を含む)。課税給与所得金額に税率を適用した算出所得税額から、住宅ローン控除などの税額控除を差し引き、102.1%を乗じて100円未満を切り捨てて算出する。

具体例で確認してみましょう。給与収入800万円、社会保険料控除120万円、基礎控除67万円(合計所得金額610万円のため)、適用税率20%という前提の場合、生命保険料控除などの年末調整でしか反映できない控除が新たに加わると、その分だけ課税給与所得金額が下がり、年調年税額が下がります。源泉徴収税額の合計はすでに天引き済みで変わらないため、年調年税額が下がった分だけ還付金が発生します。逆に、年の途中で扶養親族が減るなど控除が減る変化があった場合は、年調年税額が上がり、追加徴収が発生します。

代表菅澤 代表菅澤
還付か追加徴収かは、結局「年の途中の天引きが多すぎたか、少なすぎたか」の一点に尽きます。控除が増える変化は還付、控除が減る変化は追加徴収、とまず大枠で押さえると説明がぶれません。

4-1. 控除別に見る還付額の目安——簡単なシミュレーション

代表菅澤 代表菅澤
顧問先から「この控除でいくら戻りますか」と聞かれた時は、控除額に税率を掛けるだけの目安を先に示すと話が早いです。正確な金額は、あくまで年末調整の計算で確定します。

新たに増えた所得控除が還付額にどれだけ効くかは、「控除額 × その人の課税所得額(課税給与所得金額)に適用される税率 × 102.1%」で簡単に見積もれます。令和8年分の年末調整のための算出所得税額の速算表では、課税給与所得金額が195万円以下なら5%、195万円超330万円以下なら10%、330万円超695万円以下なら20%です。年調年税額は、算出所得税額(住宅借入金等特別控除があれば差し引いた後の額)に102.1%を掛け、100円未満を切り捨てて求めます(2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。

控除別の例(年の途中で増えた控除)控除額の例税率5%の人税率10%の人税率20%の人
年の途中で生命保険に加入し、生命保険料控除が増えた4万円約2,000円約4,100円約8,200円
地震保険料控除が増えた5万円約2,600円約5,100円約1万200円
iDeCoの掛金(月1万円)を払い始めた12万円約6,100円約1万2,300円約2万4,500円
一般の控除対象扶養親族として扶養対象者が1人増えた38万円約1万9,400円約3万8,800円約7万7,600円

住宅借入金等特別控除は税額控除のため、税率に関係なく、算出所得税額の範囲内で控除額に102.1%を掛けた分だけ年調年税額が下がります。控除額が算出所得税額より多く、年末調整で所得税から控除しきれない部分は、翌年度の個人住民税から控除されます。個人住民税で控除できるのは、前年分の所得税の課税総所得金額等の5%(97,500円が限度)までで、居住年や住宅の取得の区分によっては7%(136,500円が限度)までとなり、この控除を受けるための市区町村への申告は不要です(2026年10月時点・総務省「所得税から住宅ローン控除額を引ききれなかった方」)。

この表は、控除が増えても税率の区分をまたがない場合の目安です。実際の還付額は、年調年税額と1年間の源泉徴収税額の合計との差分で決まるため、1〜11月の天引きが多めだったか少なめだったかによって、同じ控除が増えても還付額は人によって変わります。顧問先への説明では「目安」と「確定額」を分けて伝えることが大切です。

年収別の還付金早見表は、手早く目安をつかむには便利ですが、社会保険料の額や扶養の状況といった表の前提が従業員ごとに違います。顧問先から「還付金の平均額はどれくらいか」と聞かれることもありますが、平均額で説明すると「自分は少ない」という不満につながりやすいため、その従業員に何の控除が増えたかで説明する方が正確です。

4-2. 還付・追徴の判定方法と、「還付金がマイナス」と言われた時の説明

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
顧問先の担当者から「還付金がマイナスになった」と相談されることがありますが、これは追加徴収のことです。判定の向きを一度表にしておくと、説明を取り違えません。

還付か追徴(追加徴収)かの判定方法は、1年間に源泉徴収した所得税の合計額と、年末調整で計算した年調年税額を比べるだけです。源泉徴収の合計額の方が多ければその差額(過納額)を還付し、年調年税額の方が多ければその差額(不足額)を追加で徴収します。両方が同じなら過不足はなく、精算は生じません。「還付金がマイナス」という言い方は、この差が不足の側に出たことを指しており、従業員にとっては還付ではなく追加徴収になります。

判定比べた結果従業員への伝え方
還付源泉徴収税額の合計 > 年調年税額毎月の天引きが多すぎた分が、会社から返金される
追徴(追加徴収)源泉徴収税額の合計 < 年調年税額天引きが少なかった分を、年末調整を行う月の給与などから差し引く
過不足なし源泉徴収税額の合計 = 年調年税額毎月の天引きが、ちょうど1年分の税額と一致した

判定を間違えやすいのは、比べる側の「源泉徴収税額の合計」の集め方です。年の途中で入社した従業員は前の勤務先で源泉徴収された税額を、賞与を支給した顧問先では賞与から源泉徴収した税額を、それぞれ合計に含めてから比べます。顧問先に結果を伝える時は、還付・追徴の別だけでなく「何の控除が増えたか・減ったか」を1行添えると、従業員への説明にそのまま使えます。追徴になった従業員の不足額の徴収方法は、第5章の5-4で整理します。

05 還付金はいつ・どのように支払うか 最終給与・賞与での精算が一般的、過不足が大きい場合の対応も

年末調整による還付金・追加徴収税額をいつ支払うかについて、法律上の明確な期日は定められていませんが、実務上はその年最後の給与または賞与の支給時にあわせて精算する運用が一般的です。12月支給の給与で年末調整を行う会社が多いため、12月の給与明細に「年末調整還付金」または「年末調整追加徴収」として反映されるケースが大半です。

✔️12月支給の給与で精算:最も一般的なパターン。12月の給与明細に還付・追加徴収額が反映される
✔️翌年1月支給の給与で精算:年末調整の事務処理が年内に間に合わない会社で採用されることがある
✔️賞与での精算:12月に賞与を支給する会社では、賞与とあわせて精算するケースもある
⚠️ 源泉徴収票の交付期限は翌年1月31日まで

年末調整の結果を記載した源泉徴収票は、原則として翌年1月31日までに従業員へ交付する必要があります(所得税法)。還付金・追加徴収の精算時期を12月給与にするか1月給与にするかは会社の運用に委ねられますが、源泉徴収票の交付期限は動かせないため、年末調整事務全体のスケジュールを先に固めておくことが重要です。

追加徴収税額が給与の手取り額に対して大きい場合、従業員から「なぜこんなに引かれるのか」という問い合わせが集中しやすい時期でもあります。扶養親族の増減や社会保険料の変動など、追加徴収の原因を事前に把握できていれば、給与明細を渡す前に顧問先の担当者へ説明用の資料を準備しておくことができます。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
追加徴収は従業員からの問い合わせが一番増える場面です。原因(扶養親族の減少が多いです)を事前に顧問先と共有しておくと、現場の説明がぐっと楽になります。

5-1. 還付金を従業員に返金する方法と、会社で還付しきれない場合

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
従業員の中には「還付金は税務署から振り込まれる」と思っている人もいます。会社から返金されることを、給与明細を渡す前に伝えておくと問い合わせが減ります。

年末調整の還付金は、税務署から従業員に直接振り込まれるものではありません。会社(給与の支払者)が、年末調整を行った月分(通常は12月分)として納付する源泉徴収税額から過納額を差し引き、過納となった従業員に返金します。それでも還付しきれない場合は、その後に納付する源泉徴収税額から順次差し引いて還付します(2026年10月時点・国税庁「No.2675 年末調整の過不足額の精算」)。

返金の方法は、給与とあわせて口座へ振り込むのが一般的ですが、給与を現金で支給している顧問先では、還付金も現金の手渡しで精算することがあります。時期も、12月中の最終給与で返金する会社と、事務処理が年をまたいで翌年1月下旬の給与で返金する会社があります。どの方法・時期でも、給与明細に「年末調整還付金」と独立した項目で載せておくと、従業員が金額を確かめやすくなります。

⚠️ 会社で還付しきれない見込みなら、税務署への還付請求を検討する

解散や廃業などで給与の支払者でなくなった場合、徴収して納付する税額が全くなくなった場合、納付する源泉徴収税額に比べて過納額が多額で、還付することとなった日の翌月から2か月を経過しても還付しきれないと見込まれる場合は、「源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額還付請求書兼残存過納額明細書」を所轄税務署に提出し、税務署から還付を受けます(2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。令和8年分は還付額が大きくなる従業員が多く見込まれるため、従業員が少なく毎月の源泉徴収税額が小さい顧問先では、12月の納付予定額と還付見込額を早めに比べておくと安心です。

5-2. 年末調整後に修正が必要になった時(翌年1月31日以前と2月1日以後)

代表菅澤 代表菅澤
年末調整が終わった後の「実は家族の状況が変わっていました」は毎年あります。いつ気づいたかで、会社でやり直すのか、本人の確定申告に回すのかが変わります。

扶養親族などの判定はその年12月31日の現況で行いますが、年末調整は最後の給与を支払う時に行うため、その後に事情が変わると税額にずれが生じます。年末調整の後に扶養親族等の数が変わった場合、配偶者や大学生の子供など特定親族の所得の見積額と確定額に差が出た場合、生命保険料などを追加で支払った場合、住宅借入金等特別控除申告書が後から提出された場合は、「給与所得の源泉徴収票」を交付する翌年1月末日までであれば、年末調整のやり直しができます(2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。

翌年1月31日以前に修正する場合は、異動の内容に応じた申告書を提出してもらい、年税額を計算し直して過不足額を精算します。2月1日以後に気づいた場合は扱いが分かれます。徴収不足税額が生じる場合は、翌年1月末日以降であっても会社が年末調整のやり直しをして不足額を徴収する必要があります。一方、扶養が増えたなどで還付になる場合は、会社でのやり直しの期限を過ぎているため、従業員本人が確定申告をして還付を受けることになります(2026年10月時点・国税庁「No.2671 年末調整の後に扶養親族等の人数が異動したとき」)。

また、保険料の控除証明書を翌年1月末日までに提出することを条件に控除して年末調整をした従業員が、期日までに提出しなかった場合は、その保険料を除いて計算し直し、不足額を徴収します(2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。

✔️12月の給与計算の締め前に、「年末調整後に家族の状況が変わったら1月中に連絡を」と顧問先から従業員へ案内してもらう
✔️翌年1月31日以前の修正は、源泉徴収票を交付する前に、修正後の申告書を回収して計算し直す
✔️2月1日以後に不足額が出る修正は、会社でやり直して徴収する(本人の確定申告に任せない)
✔️2月1日以後に還付になる修正は、源泉徴収票を渡して、本人の確定申告で還付を受けるよう案内する

5-3. 申告書の用紙の配布・収集と、年末調整のペーパーレス化

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
12月中に還付金を返金できるかどうかは、申告書がいつ揃うかでほぼ決まります。紙の用紙を配って回収する顧問先ほど、締め切り間際に滞りやすいです。

還付金の精算時期を左右するのは、扶養控除等(異動)申告書や保険料控除申告書などの用紙の配布と収集にかかる日数です。紙の用紙を配布し、控除証明書を添付して収集し、内容を確認する流れでは、提出の遅れた従業員が1人いるだけで、12月の給与計算に年末調整の結果を間に合わせられなくなることがあります。

年末調整の手続は電子化(ペーパーレス化)もできます。給与の支払者が電磁的な提供を受けるための措置を講じるなど一定の要件を満たしていれば、従業員は書面の申告書の代わりに、申告書に書く事項を電子データで提供できます。保険料控除申告書を電子データで提供する場合は、保険会社などが発行した控除証明書の電子データを、紙の証明書の代わりにあわせて提供することもできます。国税庁は、従業員が控除申告書を作るための「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア」を無償で提供しています(2026年10月時点・国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」)。

社労士事務所としては、顧問先の人事向けの案内に「用紙の配布日・提出期限・未提出者への声かけの日」を先に書き込み、還付・追加徴収の仕組みを従業員に理解してもらうための説明文もあわせて渡しておくと、収集の遅れと精算後の問い合わせを同時に減らせます。電子化に切り替えるかどうかは顧問先ごとに事情が違うため、まずは紙のままでも、提出期限を12月の給与計算の締めから逆算して決めるところから始めるのが現実的です。

5-4. 還付金がマイナスになる時——不足額の徴収方法と徴収繰延べの申請

代表菅澤 代表菅澤
追加徴収は、金額そのものより「急に手取りが減った」ことへの驚きで問い合わせになります。徴収方法と、手取りが大きく減る時の繰延べの制度を、12月の給与の前に顧問先と確かめておきたいところです。

年末調整で不足額が出た場合、会社は年末調整を行った月の給与(賞与を含む)から不足額を差し引いて徴収し、その月の源泉徴収税額とあわせて納付します。その月の給与から徴収しきれない時は、その後に支払う給与から順次徴収します。従業員本人が税務署に追加で納めるのではなく、会社の給与計算の中で精算する点は、還付の場合と同じです。

ただ、不足額を一度に徴収すると、その月の手取りが大きく減ってしまう従業員もいます。このような場合に備えて、一定の要件を満たす時は、「年末調整による不足額徴収繰延承認申請書」を所轄税務署長に提出して承認を受けることで、不足額の徴収を翌年に繰り延べる制度があります。申請の期限、繰延べができる要件(手取りの減り方の基準)、繰り延べた不足額を徴収する月は、申請の前に国税庁の公式ページで確認してください。

💡 追加徴収が大きくなりそうな従業員は、12月の給与計算の前に洗い出す

不足額が大きくなる原因には、年の途中で扶養親族が減った、配偶者や扶養親族の所得が見積額より増えて控除が受けられなくなった、などがあります。12月の給与計算の締めの前に、こうした変化のあった従業員を顧問先と一緒に洗い出しておくと、繰延べの申請を検討する時間が取れ、給与明細を渡す前に「何が変わったから不足が出たのか」を本人に伝える準備もできます。

5-5. 給与明細書での還付金の確認方法

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「源泉徴収票を見ても還付額が分からない」という質問もよく来ます。還付額は精算した月の給与明細書で確かめるものだと、先に案内しておくと安心です。

従業員が還付金の額を確かめる時に見るのは、源泉徴収票ではなく、年末調整の精算をした月の給与明細書です。源泉徴収票の源泉徴収税額の欄には、年末調整で確定した1年分の所得税額(年調年税額)が載りますが、毎月の天引きの合計との差額である還付額・不足額そのものは載りません。顧問先から確認方法を聞かれたら、「1年分の税額は源泉徴収票、還付金・追加徴収の額は精算した月の給与明細書」と分けて伝えるのが確実です。

給与明細の基本的な構成は、会社によって書式は違いますが、基本給や各種手当の「支給」、社会保険料や所得税・住民税の「控除」、出勤日数や残業時間の「勤怠」の3つに分かれているのが一般的です。年末調整の還付金がどう表示されるかは顧問先の給与計算の設定によって異なり、「年末調整還付金」のような独立した項目で載る場合のほか、その月の所得税の欄が還付分だけ減ってマイナス表示になる場合もあります。

✔️精算した月(12月または翌年1月)の給与明細書に、還付・追加徴収の項目が出ているか
✔️所得税の欄がマイナス表示になる設定の顧問先では、従業員向けの案内に「マイナスは還付の意味」と書いてあるか
✔️給与明細書の還付・追加徴収の額が、源泉徴収簿の過不足額と一致しているか
✔️源泉徴収票の源泉徴収税額が、年末調整で計算した年調年税額と一致しているか

06 顧問先が増えるほど、還付・追加徴収の確認作業は事務所の手作業が限界に近づく 10種類のケースの判定と、令和8年度税制改正の影響説明が重なっている

✔️10種類の典型ケースのどれに該当するかを、顧問先の従業員ごとに確認する手間が発生している
✔️令和8年度税制改正の影響(12月にまとめて精算される理由)を、顧問先ごとに説明する必要がある
✔️還付が多い従業員・追加徴収が多い従業員からの問い合わせが、年末調整の時期に集中する
✔️源泉徴収票の交付期限(翌年1月31日)に向けて、精算スケジュールと事務処理を並行して進める必要がある

ここで従来の発想は「給与計算ソフトを最新の税制に対応したクラウド版へ乗り換える」ことでした。有効な選択肢の一つですが、顧問先ごとの移行作業・操作案内という新たな負担が生じます。今のソフトを変えずに、該当ケースの確認・顧問先への説明資料作成・問い合わせ対応の一次受けという事務作業の部分だけをAIに任せるという道もあります。

代表菅澤 代表菅澤
年末調整の還付・追加徴収は毎年発生する業務です。そのたびにソフトを乗り換えるのではなく、確認・説明という事務作業を仕組み化しておく方が、長い目で見て負担が小さくなります。
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07 【核心】AIで該当ケースの確認・説明資料作成を自動化する 効率化ではなく自動化。公的情報の確認から顧問先への説明までをワークフローごと渡す

📚 用語解説

Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。指示を受けてファイル操作・データ集計・文書作成などの作業そのものを実行できる。プログラミング不要で、日本語の指示だけで業務の仕組みを構築できるため、非エンジニアのバックオフィス担当者の業務自動化手段として注目されている。

7-1. 「AIに聞く」と「AIが確認・説明資料作成まで回す」は別物

ChatGPTに「年末調整の還付金はなぜ発生するのか教えて」と聞くのは効率化です。一方、Claude Code/Codexで組むのは自動化で、「従業員ごとの申告内容を10種類の典型ケースと突き合わせて該当パターンを抽出する」「令和8年度税制改正の影響をふまえた説明資料の下書きを顧問先別に作る」「追加徴収額が大きい従業員を自動抽出して事前案内のリストを作る」という一連の流れを設計しておけば、年末調整のたびに職員がゼロから確認し直す必要がなくなります。

🔍 従業員の申告内容を10ケースと突き合わせ
→
⚠️ 還付・追加徴収の該当パターンを抽出
→
✍️ 顧問先向け説明資料の下書きを自動作成
→
📊 追加徴収額が大きい従業員を自動抽出
→
✅ 事務所が内容を確認・顧問先へ案内

7-2. これまで職員がやっていた作業 vs AIに任せた後

これまで職員がやっていた作業AIに任せた後
従業員ごとに該当する控除ケースを個別に確認申告内容を自動で突き合わせ、該当パターンを抽出
税制改正の影響を顧問先ごとに説明する資料をゼロから作成説明資料のたたき台を自動生成し、職員は最終チェックのみ
追加徴収額が大きい従業員への事前連絡を個別に判断追加徴収額が一定基準を超える従業員を自動抽出し一覧化
源泉徴収票の交付期限に向けたスケジュール管理を手作業で実施精算スケジュールと事務処理の進捗を自動で可視化

7-3. 社労士法の線引き——AIが担うのは確認・下書きまで

⚠️ 最終的な税務判断・年末調整の実施は事務所が行う

個別の税務相談や年末調整の最終的な数値確認は、引き続き事務所の確認のもとで行われるべき業務です。AI社員AIKATAが担うのは、申告内容の突き合わせ・説明資料の下書き作成・対象者リストの抽出といった事務作業の一次対応であり、最終的な税務判断・顧問先への回答は事務所が行います。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「AIに税務判断そのものを任せるのでは」と誤解されることがありますが、AIが担うのは確認と下書きという手前の部分です。最終判断は、これまでどおり事務所に残ります。

08 増員・ソフト乗り換え・自作では、年末調整の繁忙期は片づかない 4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ

選択肢よくある期待実際に行き詰まる所判定
①職員を増やす年末調整の繁忙期に手が回る繁忙期は年に1回のため、そのための採用・教育は非効率✕
②給与計算ソフトの乗り換え最新の税制に自動対応できる乗り換え自体に移行作業・顧問先への操作案内の負担が生じる✕
③事務所でAIを自作する低コストで自動化できる毎年の制度改正ロジックの検証が属人化し、作った職員しか直せなくなる✕
④AI社員AIKATAに任せる確認・説明の作業を手放せる仕組みの構築・運用はAIKATA側が担うため、事務所にAIの知識は不要◎
代表菅澤 代表菅澤
どれも「人か仕組みを事務所が抱え続ける」道です。年末調整のように年1回・短期間に集中する業務ほど、検証の型を持たない自作は長続きしません。

09 AI社員AIKATAとは 事務所の定型事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと引き受ける業務代行

AI社員AIKATA(運営: AI社員AIKATAを運営する弊社、株式会社GENAI)は、給与計算・勤怠の集計・入退社手続きの書類の下準備・年末調整の該当ケース確認・顧問先への説明資料の下書き・従業員からの問い合わせの一次対応など、職員がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する業務代行サービスです。

✔️特定のソフトに限定しない:いま事務所が使っている給与計算ソフトをそのまま使い、画面操作を含めて自動化する
✔️顧問先ごとの個別ルールを登録:控除の判定基準・説明資料のフォーマットなどの個別ルールを仕組みに登録して処理する。担当者が変わってもルールが残る
✔️最終確認と承認は事務所が行う:AIの処理結果は人が品質チェックし、事務所の日々の作業は原則「確認済みデータの承認」だけになる
✔️社労士法の独占業務は引き受けない:行政機関への提出手続きの代行・帳簿書類の作成(1号・2号業務)は先生方が行う
✔️年末調整のように年1回・短期間に集中する繁忙期も、人を増やさず処理量を増やせる

仕組みの構築・運用はAIKATAが行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分・オンライン(Google Meet)で、業務の棚卸しとどこまで任せられるかの整理を行います。契約の義務はなく、全国対応です。データの受け渡し・保管はNDAを結んだうえで、事務所の規程に合わせてルールを決めます。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「月額の定額で、業務量が増えても料金は変わらない」という点は、年末調整の時期だけ作業量が跳ね上がる給与計算業務との相性がよいポイントです。
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10 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業・ソフト乗り換え・AIKATA、3択の比較

手作業のままソフトの乗り換えAIKATAに任せる
該当ケースの確認スピード✕ 職員が従業員ごとに個別確認△ ソフト側の機能に依存◎ 申告内容を自動で突き合わせ
顧問先への説明△ 毎回ゼロから資料を作成△ 製品の標準フォーマットに依存◎ 説明資料のたたき台を自動生成
顧問先への負担○ 変化なし✕ 乗り換えの周知・操作案内が必要○ 今のソフトのまま変化なし
繁忙期の処理量✕ 年1回の集中に人力で対応△ ソフト側の処理速度に依存◎ 定額のまま処理量を増やせる
社労士法の線引き○ 明確(すべて人が実施)○ 明確(ソフトは支援のみ)◎ 最終確認は事務所、作業はAIと明確に分離

10-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由

✔️今のソフトのまま、画面操作を含めて事務作業を自動化できる
✔️顧問先ごとのルールが仕組みに残り、担当者が変わっても引き継ぎが要らない
✔️事務所の日々の作業は、確認済みデータの承認だけになる
✔️年末調整のように年1回・短期間に集中する繁忙期も、定額のまま処理量を増やせる
✔️AIの知識は不要。社労士法の独占業務とAIが担う事務作業の線引きが明確

職員を増やす・ソフトを乗り換える・事務所でAIを自作する——どの道を選んでも、該当ケースの確認・説明資料の作成という作業か、それを回す人・仕組みのどちらかが事務所に残り続けます。作業そのものを手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけです。

令和8年分の年末調整は、12月1日施行の税制改正により例年より還付額が大きくなる従業員が多い、特殊な年です。毎回ゼロから確認するのではなく、確認・説明という事務作業を今のうちに仕組み化しておくことが、繁忙期の負担を左右します。

代表菅澤 代表菅澤
年末調整の対応は入口にすぎません。同じ型は、所得税の壁・保険料控除・算定基礎・入退社手続きの事務作業にもそのまま当てはまります。1つの繁忙期業務で仕組みを体験すれば、他の業務にも横展開できます。

年末調整の繁忙期対応を、職員を増やさずに乗り切る準備を始めませんか

還付・追加徴収の該当ケース確認や顧問先への説明資料作成は、人を増やす・ソフトを替えると決める前に、作業の任せ方を見直すだけで負荷が下がることがあります。無料相談(60分・オンライン)では、現在の年末調整の運用を伺い、どの作業から任せられるかをその場で整理します。

AI鬼管理山崎 AI鬼管理山崎
「年末調整の時期だけ問い合わせ対応に追われる」という事務所ほど、整理してみると共通化できる部分が見つかります。まずは今の運用を見せてください。

職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。

AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。

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よくある質問

Q. 年末調整の還付金・追加徴収はなぜ発生するのですか?

A. 毎月の給与から天引きされる所得税は、源泉徴収税額表にもとづく概算額です。年末調整では、1年間の給与総額と、年末にならないと確定しない控除(生命保険料控除・住宅ローン控除など)をすべて反映した確定額(年調年税額)を計算し、源泉徴収した合計額との差額を精算します。源泉徴収額の方が多ければ還付、少なければ追加徴収となります。

Q. 令和8年分の年末調整は例年と何が違いますか?

A. 令和8年度税制改正による基礎控除・給与所得控除の引き上げは、令和8年12月1日に施行されます。令和8年11月までの源泉徴収事務には変更が生じず、12月の年末調整ではじめて改正後の控除額を反映してまとめて精算するため、例年より還付額が大きくなる従業員が多く見込まれます(2026年10月時点・国税庁公表情報)。

Q. 還付金・追加徴収税額はいつ従業員に支払われますか?

A. 法律上の明確な期日は定められていませんが、実務上はその年最後の給与または賞与の支給時にあわせて精算するのが一般的です。12月支給の給与で年末調整を行う会社が多く、12月の給与明細に反映されるケースが大半です。なお、源泉徴収票は原則として翌年1月31日までに従業員へ交付する必要があります。

Q. 還付額が大きくなりやすいのはどんなケースですか?

A. 上限のない社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除(iDeCoの掛金など)や、税額から直接差し引ける住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、還付額が数十万円規模になることもあります。年の途中で扶養親族が増えた場合や、生命保険料・地震保険料を支払った場合も還付が発生しやすいケースです。

Q. 追加徴収が発生するのはどんなケースですか?

A. 年の途中で扶養親族が減った場合(子の就職・結婚など)や、配偶者の所得が増えて配偶者控除・配偶者特別控除の対象から外れた場合など、控除額が年の途中の想定より少なくなる変化があった場合に追加徴収が発生します。

Q. 社労士法上、還付・追加徴収の該当ケース確認や説明資料の作成をAIに任せても問題ありませんか?

A. 個別の税務相談や年末調整の最終的な数値確認は事務所が行う業務であり、AIがその最終判断を代行するものではありません。AI社員AIKATAが担うのは、申告内容の突き合わせによる該当ケースの抽出、説明資料・案内資料の下書き作成といった事務作業の一次対応です。最終確認と承認を事務所が行うという線引きが明確であれば、事務作業の自動化と専門業務の独占性は両立します。

Q. 今使っている給与計算ソフトのままでAI社員AIKATAを使えますか?

A. 使えます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、いま事務所や顧問先が使っている給与計算ソフトをそのまま使い、画面操作を含めて事務作業を自動化します。ソフトの乗り換えを顧問先に依頼する必要がなく、周知や操作研修の負担も発生しません。

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監修 最終更新日: 2026年10月22日
菅澤孝平
菅澤 孝平 株式会社GENAI 代表取締役
  • AI業務自動化サービス「AI鬼管理」を運営 — Claude Code を活用し、経営者の業務を「AIエージェントに任せる仕組み」へ転換するパーソナルトレーニングを 伴走構築 で提供。日報・採用・問い合わせ対応・経費精算・議事録・データ集計・営業リスト等の定型業務を、AIに代行させる体制を経営者と一緒に作り込む
  • Claude Code 実装ノウハウを 経営者・法人クライアント に直接指導。生成AIを「便利ツール」ではなく 「業務を任せる存在」 として運用する手法を体系化
  • 「やらせ切る管理」メソッドの開発者。シンゲキ株式会社(2021年設立・鬼管理専門塾運営)にて累計3,000名以上の学習者を志望校合格に導いた管理メソッドを、AI × 経営者支援 に転用
  • 著書『3カ月で志望大学に合格できる鬼管理』(幻冬舎)、『親の過干渉こそ、最強の大学受験対策である。』(講談社)
  • メディア出演: REAL VALUE / カンニング竹山のイチバン研究所 / ええじゃないかBiz 他
  • 明治大学政治経済学部卒
現在は AI鬼管理(Claude Code活用の伴走型パーソナルトレーニング)を主事業とし、経営者と二人三脚で「AIに業務を任せる仕組み」を実装。「実行を強制する環境」を AI で構築する手法を、自社の実運用知見をもとに発信している。