【2026年11月最新】年俸制の残業代は出ない?支払いが必要なケース・計算方法・固定残業代の設計を社労士事務所向けに整理し、給与計算の手作業をAIに任せる方法
「年俸制の社員には残業代を払わなくていいんですよね?」——顧問先の社長や総務担当者から、こう確認された経験のある先生は多いのではないでしょうか。年俸制の残業代は、顧問先の誤解がそのまま未払い残業代のリスクになりやすく、事務所としても説明と給与計算の両方で気を遣う論点です。
結論から言うと、年俸制は「賃金を年単位で決める仕組み」にすぎず、それだけで残業代が不要になることはありません。管理監督者に当たる場合や、裁量労働制などの労働時間のみなし制を正しく導入している場合、固定残業代の要件を満たして運用している場合を除き、法定労働時間を超えた時間には割増賃金の支払い義務があります。一方で、「固定残業代を年俸に含める」運用は要件を外すと無効になりやすく、事務所が顧問先の契約書・給与明細を見る場面で最も確認が必要な所です。
この記事では、年俸制と残業代の基本、支払いが不要になる例外と注意点、算定基礎と割増率を使った計算例、固定残業代の設計と運用、事務所が顧問先に確認するチェックリストを整理します。後半では、毎月の勤怠回収・集計から給与ソフトへの入力・チェックまでを、AI社員AIKATAに任せる方法を、社労士法との線引きも含めて解説します。
01 BASIC RULE 年俸制とは?残業代が出る原則と、よくある3つの誤解 「年俸だから出ない」は誤解。年俸制は賃金の決め方であって、労働時間管理の免除ではない
年俸制とは、賃金の額を1年単位で決める制度です。毎月の給与が月ごとに変わる月給制に対し、契約時に年間の報酬総額を明示し、これを12分割(賞与を含めて14分割・16分割とする例もあります)して支払うのが一般的です。管理職・専門職・中途採用の高い職位などで使われることが多く、そのイメージから「年俸制=残業代込み」と受け取られがちです。
📚 用語解説
年俸制:賃金の額を1年単位で決める賃金制度。額の決め方(年単位)に関する制度であり、労働時間の管理や割増賃金の支払い義務を免除する仕組みではない。支払いは労働基準法24条の定めにより、毎月1回以上、一定の期日に行う必要がある。
1-1. 年俸制でも法定労働時間を超えれば割増賃金が必要
労働基準法は、1日8時間・1週40時間を法定労働時間とし、これを超えて働かせた場合は割増賃金を支払うよう定めています(同法32条・37条)。この規定は、賃金が時給制・日給制・月給制・年俸制のどれで決まっていても同じです。年俸制は賃金の「決め方」の話で、労働時間や割増賃金の「規制」とは別の話だからです。
1-2. 顧問先から出やすい3つの誤解
もう1点、年俸制は「年額で確定」というイメージから、支払いを年1回や賞与月に寄せたいという相談もあります。賃金は毎月1回以上、一定の期日に支払うことが原則(労働基準法24条)なので、年俸額を12分割(または賞与を含めた分割)して毎月支払う設計が必要です。
1-3. 年俸制の定義と支給方法、雇用形態ごとの考え方
年俸制の定義は「賃金の額を年単位で決める制度」で、残業代を不要にする制度ではありません。「年俸制=残業代不要」と思い込む誤解は、年俸制という名前から生まれます。支給方法は、年俸額を12分割する方法と、賞与月に上乗せして14分割・16分割とする方法が代表的で、いずれも毎月1回以上の支払いという原則を守る必要があります。
雇用形態の違いにも注意が必要です。正社員だけでなく、契約社員やパートタイマーが年俸制の場合も、労働者である以上は割増賃金の対象になります。給与体系を見直すときは、雇用形態ごとに、年俸の分割・賞与の有無・固定残業代の有無を整理した一覧を顧問先と作っておくと、確認が楽になります。
賃金請求権の消滅時効は、2020年4月の改正により、残業代を含む賃金について原則5年とされましたが、当面の間は3年とされています(労働基準法143条の2・厚生労働省)。年俸制でも同じで、顧問先が気づかないまま過去分の未払いが積み上がっていると、遡って請求されるリスクがあります。出典・適用は必ず厚生労働省の最新の案内でご確認ください。
02 EXCEPTIONS 年俸制で残業代が不要になるケースと、外せない条件 管理監督者・裁量労働制・固定残業代・業務委託。それぞれ要件と落とし穴がある
年俸制の社員に残業代の支払いが不要になるのは、年俸制だからではなく、別の制度に当たる場合です。代表的なものを、顧問先から相談を受ける順に整理します。
2-1. 管理監督者(労働基準法41条2号)
管理監督者に当たる場合、労働時間・休憩・休日の規定が適用除外になり、時間外・休日の割増賃金は不要です。ただし「課長」「部長」などの役職名だけで認められるわけではなく、次のような実態が問われます。
管理監督者には時間外・休日の割増は適用されませんが、22時〜翌5時の深夜労働に対する割増賃金は適用除外にならないとされています。年俸額に深夜分が含まれているかどうかを確認せず、「管理職だから一切不要」と処理してしまうのは、顧問先でよくあるミスです。
2-2. 裁量労働制(専門業務型・企画業務型)
裁量労働制は、実際に働いた時間にかかわらず、あらかじめ定めた時間を働いたものとみなす制度です。専門業務型は研究開発や情報処理システムの設計など、厚生労働省令などで定められた業務に限られ、労使協定が必要です。企画業務型は事業運営に関する企画・立案・調査・分析を行う業務が対象で、労使委員会の決議と届出が必要です。
📚 用語解説
みなし労働時間制:実際の労働時間にかかわらず、労使で定めた時間を働いたものとみなす制度の総称。事業場外みなし(労基法38条の2)、専門業務型裁量労働制(同38条の3)、企画業務型裁量労働制(同38条の4)がある。いずれも、深夜・法定休日の割増賃金や、みなし時間が法定を超える場合の割増は別に考える必要がある。
2-3. 高度プロフェッショナル制度と事業場外みなし
高度プロフェッショナル制度は、高度な専門知識を要する業務に就き、一定の年収要件(年間1,075万円以上とされています。最新の要件は厚生労働省の案内でご確認ください)を満たす労働者を対象に、労働時間・休日・深夜の規定を適用除外にする制度ですが、労使委員会の決議、本人の同意、健康確保措置などの要件が多く、導入している顧問先は多くありません。事業場外みなし労働時間制は、外回りの営業などで労働時間を算定しにくい場合に限られ、これも「年俸制だから」では使えません。
2-4. 個人事業主(業務委託)として契約している場合
雇用ではなく業務委託として契約した個人事業主には労働基準法が適用されず、残業代の問題は生じません。ただし、会社の指揮命令を受けて決まった時間に働くなど、実態が労働者と変わらなければ、労働者として扱われる可能性があります。契約書の名称ではなく実態が見られる点は、顧問先に必ず伝える論点です。
年俸制の社員について「残業代を払っていない」という運用があるときは、①管理監督者、②みなし労働時間制、③固定残業代のどれを根拠にしているのかを、顧問先に必ず確認してください。根拠が説明できない場合は、要件を満たしていない可能性が高く、早めの是正提案が必要です。
03 CALCULATION 年俸制の残業代の計算方法(算定基礎・割増率・賞与の扱い) 年俸額から1時間あたりの単価を出し、割増率と残業時間を掛ける
年俸制の残業代の計算は、月給制の計算と同じ考え方です。年俸額を月額に直し、そこから割増賃金の基礎となる時間単価を出して、割増率と残業時間を掛けます。
3-1. 基本の計算式
📚 用語解説
1か月の平均所定労働時間:月ごとに所定労働時間が違う会社で、時間単価を出すための平均値。一般には(365日 − 年間休日)× 1日の所定労働時間 ÷ 12 で求める(うるう年は366日)。年間休日が多いほど時間単価は高くなるため、顧問先の就業規則と年間カレンダーに基づいて確認する。
計算例です。年俸480万円を12分割し、毎月40万円を支払う社員で、顧問先の1か月の平均所定労働時間が168時間、ある月の法定時間外労働が20時間だったとします。
| 項目 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 月額 | 4,800,000円 ÷ 12 | 400,000円 |
| 1時間あたりの賃金単価 | 400,000円 ÷ 168時間 | 約2,381円 |
| 割増後の単価(25%増) | 約2,381円 × 1.25 | 約2,976円 |
| 時間外手当(20時間) | 約2,976円 × 20時間 | 約59,524円(端数処理は就業規則に従う) |
端数処理(1円未満の切り上げ・切り捨て)は、就業規則などで定めたルールに従います。労働基準法の趣旨に反しない範囲で、1時間あたりの賃金額や割増賃金の1円未満の端数を四捨五入することが認められています(厚生労働省)。顧問先ごとのルールを確認し、毎月同じ処理になるよう記録しておきます。
3-2. 賞与を含む年俸の算定基礎
年俸制で気をつけたいのが、賞与部分の扱いです。就業規則で賞与が「臨時に支払われる賃金」または「1か月を超える期間ごとに支払われる賃金」に当たる場合、割増賃金の算定基礎から除外できます(労働基準法施行規則21条)。ところが、年俸額を14分割して12回を月給、2回を賞与として「あらかじめ額が確定している」形で支払う場合、その賞与は実質的に毎月の賃金の一部と扱われ、年俸全体を算定基礎に含める考え方が一般的です(厚生労働省の通達に基づく考え方。最新の通達は公式ページでご確認ください)。
| 賞与の形 | 算定基礎 | 理由 |
|---|---|---|
| 業績に応じて額が決まる賞与(事前に額が確定していない) | 含めない | 臨時・1か月を超える期間ごとの賃金に当たる |
| 年俸の一部を賞与月に確定額で配分(例: 年俸の14分の2) | 含める | 額があらかじめ確定している賃金 |
年俸を16分割して賞与を2回(各2か月分)と決めている顧問先は多くあります。その賞与の額が年俸の中で確定しているなら、算定基礎には賞与部分も入ります。賞与を除いた12か月分だけで時間単価を出している場合、残業代が過少になっている可能性があります。
3-3. 算定基礎から除ける手当
割増賃金の算定基礎から除外できる手当は、労働基準法施行規則21条で限定列挙されています。
名称が家族手当や住宅手当であっても、一律支給で実質が基本給と同じなら除外できないとされています。「手当は全部除外」という運用は、年俸制の顧問先でも確認が必要です。
04 FIXED OVERTIME 固定残業代(みなし残業代)を年俸に含めるときの設計と運用 含めること自体は可能。ただし区別・明示・差額精算の3点が欠けると無効になりやすい
年俸制の顧問先で最も多い相談が、「年俸に残業代を含めたい」という設計です。固定残業代制度は、あらかじめ一定時間分の割増賃金を定額で支払う仕組みで、適切に設計・運用すれば有効です。ただし、次の要件を欠くと、固定残業代として支払ったものと認められず、別途割増賃金を請求されるおそれがあります。
📚 用語解説
固定残業代(みなし残業代):時間外労働などの割増賃金にあたる金額を、あらかじめ定額で支払う制度。基本給とは区別して「何時間分の割増賃金か」を明示し、実際の残業が定めた時間を超えた場合は、差額を支払うことが求められる。手当として支払う方法と、基本給に組み込む方法がある。
4-1. 有効とされるための3つの視点
最高裁の平成29年7月7日判決(医療法人社団康心会事件)では、年俸1,700万円の医師について、時間外労働の割増賃金を年俸に含める合意があっても、通常の労働時間の賃金にあたる部分と割増賃金にあたる部分が判別できない場合には、割増賃金が支払われたとはいえないと判断されています。年俸制でも、区別が曖昧な設計は支払いと認められないということです(詳細は判決文および厚生労働省の解説でご確認ください)。
4-2. 設計例と超過分の計算
月額50万円(年俸600万円を12分割)の社員に、30時間分の固定残業代を含める設計の例です。平均所定労働時間は168時間とします。
| 項目 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| 基本給 | 1時間あたり約2,429円 | 408,000円 |
| 固定残業手当(30時間分) | 約2,429円 × 1.25 × 30時間 = 約91,071円以上が必要 | 92,000円 |
| 月額合計 | 500,000円 | |
| 実際の時間外が38時間だった月の追加払い | 超過8時間 × 約3,036円 | 約24,286円 |
固定残業手当が、30時間分の法定割増賃金を下回ると、不足分を支払う必要が出ます。この例では、基本給から時間単価を逆算して固定残業手当が下回っていないことを確認しています。実務では、基本給や手当の改定、所定労働時間の変更があるたびに、この確認をやり直します。
4-3. 現状の年俸制に近い給与体系を、適法に実現する考え方と労務リスクの回避
「年俸制のように毎月の人件費を一定に保ちたい」という顧問先の希望は、現状の年俸制に近い形を固定残業代で実現することで、適法に応えられる場合があります。ただし、固定残業代の時間数を超えた分は精算が必要で、基本給と固定残業代の区別・時間数の明示・差額の支払いの3点を外せません。この設計を実現するときは、契約書と賃金規程を先に整え、そのうえで給与計算の運用に載せます。労務リスクを回避する一番の近道は、設計と運用の記録を残すことです。
4-4. 契約書・給与明細で必ず確認する項目
固定残業代があっても、実際の労働時間の把握は欠かせません。労働時間が把握されていなければ、超過分の精算ができず、「払っている」と言い切れなくなります。賃金台帳にも労働時間数を記入する必要があります(労働基準法108条)。
05 OFFICE CHECK 社労士事務所が顧問先で確認する年俸制のチェックリスト 契約書・賃金規程・給与明細・勤怠の4点を、毎月の運用の中で見る
年俸制の残業代で事務所が見る資料は、大きく4つです。顧問先が増えるほど、この4点を毎月どこまで見られるかが、事務所の品質を分けます。
| 確認する資料 | 見る点 | ありがちな不備 |
|---|---|---|
| 雇用契約書・労働条件通知書 | 年俸額、分割の仕方、固定残業代の金額・時間数 | 「年俸に残業代を含む」としか書かれていない |
| 就業規則(賃金規程) | 賃金の計算方法、割増賃金、超過分の支払い、賞与の定め | 年俸制の規定がなく、月給制の規程のままになっている |
| 給与明細・賃金台帳 | 固定残業手当と時間外手当の区別、労働時間数の記入 | 時間外手当の欄がなく、超過分が支払われていない |
| 勤怠記録 | 実際の時間外・深夜・休日の労働時間、36協定の範囲 | 管理職扱いの社員の勤怠が取られていない |
5-1. 顧問先へのヒアリング項目
5-2. 事務所が毎月繰り返している作業の流れ
固定残業代がある年俸制の社員を、毎月の給与計算で処理する典型的な流れは次のとおりです。
この流れは、顧問先が1社なら難しくありません。しかし、顧問先ごとに締め日・勤怠の形式・固定残業代の時間数・割増の端数処理が違い、年俸制の社員を抱える顧問先が複数になると、毎月の集計・差額計算・入力・確認がすべて手作業という状況になります。
①固定残業代の時間数を超えた月に、超過分が支払われていない ②年俸改定後の賃金で割増賃金の単価が更新されていない ③年の途中の所定労働時間の変更が、時間単価に反映されていない ④管理監督者扱いの社員の深夜割増が漏れている——どれも「その月だけ」では気づきにくく、数か月たってから発覚します。
06 THE LIMIT 年俸制の顧問先が増えるほど、毎月の集計・差額計算・確認は手作業の限界に近づく 顧問先ごとに違うルールと、繁忙期の集中が、職員の手作業に重なっている
年俸制の残業代は、制度の理解だけでなく、毎月の作業を正確に回し続けられるかが問われます。事務所の現場では、次のような状態になっていませんか。
こうした状態が続くと、年俸制のような「例外の多い給与」ほど確認の優先順位が下がり、未払いの芽が見逃されやすくなります。ここで従来の発想は、人を増やす、給与ソフトを乗り換える、というものでした。どちらも有効な場面はありますが、ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があるというのが、この記事の後半の主題です。
6-1. ソフトを替えても、転記と確認の二度手間は残る
勤怠・給与のソフトを新しいものに替えれば、入力や計算は速くなることがあります。ただし、顧問先ごとに違う締め日や手当の設定のやり直し、顧問先への操作の案内、移行期間中の二重運用といった負担が新たに生まれます。そして、毎月の勤怠データの回収、集計、確認という作業そのものは、ソフトが替わっても職員の手に残ります。
07 AUTOMATE WITH AI 【核心】AIで毎月の勤怠集計・差額計算・チェックを「自動で回る仕組み」にする 効率化ではなく自動化。勤怠の回収から承認待ちまでを、ワークフローごと渡す
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。質問に答えるだけのAIと違い、指示を受けてファイル操作・データ集計・画面操作・文書作成などの作業そのものを実行できる。プログラミング不要で、日本語の指示だけで業務の仕組みを組み立てられるため、事務所のバックオフィス作業の自動化手段として注目されている。
7-1. 「AIに聞いて早くする」と「AIが毎月の作業を自動で回す」は別物
ChatGPTなどに「年俸制の残業代の計算式を教えて」と聞くのは効率化です。作業の主体は職員のままで、AIは調べ物や文面作成を速くしてくれるだけです。この使い方では、毎月の集計や確認の手間そのものは変わりません。
一方、Claude Code/Codexで組むのは自動化です。「締め日に顧問先の勤怠データを回収し、時間外・深夜・休日に集計し、固定残業代との差額を計算して給与ソフトに入力し、チェック結果とあわせて承認待ちにする」という一連の流れを最初に設計します。一度仕組みにしてしまえば、決まったタイミングで職員が張り付かなくても走り続けます。職員の仕事は、上がってきた結果の確認と承認です。
7-2. これまで職員がやっていた作業 vs AIに任せた後
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 顧問先から届く勤怠データの形式を整え、集計する | 顧問先ごとの形式に合わせて回収・整形し、時間外・深夜・休日を自動集計 |
| 固定残業代の時間数を超えた分を、電卓や表計算で差額計算 | 顧問先ごとの設定(時間数・金額・端数処理)に従って、差額を自動計算 |
| 集計結果を給与ソフトに転記 | 今使っている給与ソフトに、画面操作を含めて自動入力 |
| 入力ミスや前月との差を目視で確認 | 前月との差・異常値・要確認の社員を自動で検知して一覧化 |
| 年俸改定や所定労働時間の変更を、思い出しながら反映 | 顧問先ごとのルールとして仕組みに登録され、担当者が変わっても残る |
ポイントは、いま事務所が使っている給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い続けられることです。顧問先にソフトの乗り換えをお願いする必要はなく、AIが画面操作を含めて、回収・集計・入力・チェックという手作業の部分を担います。
7-3. 社労士法との線引き——AIが担うのは事務作業の一次対応まで
行政機関への提出手続きの代行や、帳簿書類の作成(社労士法の1号・2号業務)は、引き続き先生方が行います。AI社員AIKATAが担うのは、その前段にあたる勤怠の回収・集計、給与計算、書類の下準備、資料回収の一次対応といった事務作業です。AIの処理結果は人が品質チェックしたうえで、最終確認と承認を事務所が行います。
線引きを整理すると、次のとおりです。
08 FOUR OPTIONS 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ
結論から言うと、4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。年俸制を含む給与計算の確認作業を考えるとき、事務所が思いつく選択肢は大きく4つに整理できます。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 職員が増えれば、確認の時間が取れる | 採用と教育に時間がかかり、間に合う頃には繁忙期が終わる。閑散期にも人件費が残り、ルールが担当者の頭の中に溜まって属人化が増える | ✕ |
| ②従来型の外注・BPO | 作業を外に出せば、事務所の手が空く | 外注先への説明と手直しが事務所に残る。顧問先ごとのルールを毎回伝え直す必要があり、結局チェックの負担は減らない | ✕ |
| ③事務所でAIを自作する | 低コストで自動化できる | 顧問先ごとのルールの言語化、検証の型の用意、作った職員しか直せない第二の属人化という3つの壁が残る | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 集計・差額計算・入力という作業を手放せる | 仕組みの構築・運用はAIKATAが担う。事務所にAIの知識は要らず、事務所は承認に集中できる | ◎ |
8-1. 「増員」「外注」で片づかない理由
8-2. 「自作」の壁——作った人しか直せない第二の属人化
09 ABOUT AIKATA AI社員AIKATAとは 事務所の定型事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと引き受ける業務代行
AI社員AIKATA(運営: AI社員AIKATAを運営する弊社、株式会社GENAI)は、給与計算・勤怠の集計・入退社手続きの書類の下準備・算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備・帳票の作成・顧問先への資料回収や一次対応など、職員がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する業務代行サービスです。年俸制や固定残業代のように例外が多く、毎月の集計・差額計算・確認が重い給与計算も、この中で受託する対象です。
仕組みの構築・運用はAIKATAが行うため、事務所にAIの知識は要りません。月額の定額で、業務量が増えても料金は変わらない形です。
9-1. 無料相談で決まること(60分・オンライン)
無料相談は60分・オンライン(Google Meet)で、業務の棚卸しと、どこまで任せられるかの整理を行います。契約の義務はなく、全国に対応しています。給与・人事のデータは、NDAを結んだうえで、受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。
10 COMPARISON & SUMMARY 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業・ソフトの追加や乗り換え・AIKATA、3択の比較
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 年俸制や固定残業代の確認が、繁忙期にも毎月の給与計算に重なる | △ 入力は速くなるが、転記と確認は職員のまま | ◎ 定額のまま処理量を増やせる |
| 顧問先ごとのルール | △ 担当職員の頭の中に依存 | △ 製品の標準設定の範囲に依存 | ◎ 仕組みに登録され、担当者が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | ○ 変化なし | ✕ 乗り換えの周知・操作案内が必要 | ○ 今のソフトのまま変化なし |
| 職員の採用・教育 | ✕ 繁忙期に向けて人を増やし続ける | △ 新しい操作の教育が必要 | ◎ 採用・教育なしで処理量を増やせる |
| 社労士法の線引き | ○ すべて人が実施 | ○ ソフトは支援のみ | ◎ 提出と帳簿は先生方、事務作業はAIと人の二重体制と明確に分離 |
10-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
職員を増やす・外注する・事務所でAIを自作する・ソフトを乗り換える——どの道を選んでも、勤怠の回収・集計、差額計算、給与ソフトへの転記と確認という作業か、それを回す人・仕組みのどちらかが事務所に残り続けます。増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続ける道です。作業を手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけです。
次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
年俸制や固定残業代の確認、毎月の勤怠集計と差額計算は、顧問先が増えるほど職員の負担が積み上がります。人を増やす・ソフトを替えると決める前に、無料相談(60分・オンライン)で現在の運用を伺い、どの作業から任せられるかをその場で整理します。契約の義務はありません。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
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よくある質問
Q. 年俸制なら残業代を払わなくていいのですか?
A. 払わなくてよいとは限りません。年俸制は賃金を年単位で決める仕組みで、労働時間の規制や割増賃金の支払い義務を免除する制度ではありません。法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた時間には、管理監督者や裁量労働制などの例外に当たる場合を除き、割増賃金の支払い義務があります。
Q. 年俸に残業代を含める(固定残業代にする)ことはできますか?
A. できますが、基本給部分と固定残業代部分を明確に区別し、何時間分かを雇用契約書や就業規則に明示すること、実際の割増賃金が固定残業代を上回る場合は差額を支払うことが必要です。区別が曖昧なままでは、固定残業代を支払ったと認められず、別途割増賃金の請求を受けるおそれがあります。
Q. 管理職には年俸制で残業代を払わなくてよいですか?
A. 労働基準法41条2号の管理監督者に当たる場合は、時間外・休日の割増賃金は不要です。ただし役職名ではなく、経営者と一体的な立場、労働時間の裁量、地位にふさわしい待遇という実態で判断されます。また、管理監督者であっても22時〜翌5時の深夜労働の割増賃金は必要とされています。
Q. 年俸制の残業代はどう計算しますか?
A. 年俸額のうち算定基礎に入る部分を12で割って月額を出し、1か月の平均所定労働時間で割って1時間あたりの賃金単価を求め、割増率(時間外は25%以上)と残業時間を掛けます。賞与があらかじめ額が確定している形で年俸に含まれている場合は、算定基礎に含めて計算します。端数処理は就業規則などで定めたルールに従います。
Q. 未払いの残業代は何年前までさかのぼって請求されますか?
A. 賃金請求権の消滅時効は、2020年4月の改正により原則5年とされていますが、当面の間は3年とされています(労働基準法143条の2)。年俸制の社員でも同じです。適用は厚生労働省の最新の案内で確認してください。
Q. 社労士法上、年俸制の勤怠集計や差額計算をAIに任せて問題ありませんか?
A. 行政機関への提出手続きの代行や帳簿書類の作成(1号・2号業務)は先生方が行う業務であり、AI社員AIKATAは引き受けません。AIKATAが担うのは、顧問先からの勤怠データの回収・集計、給与計算、固定残業代との差額の計算、給与ソフトへの入力、異常値の検知、資料回収の一次対応といった、その手前の事務作業です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。この線引きが明確であれば、事務作業の自動化と独占業務の独占性は両立します。
Q. 今使っている給与ソフト・勤怠システムのままで、AI社員AIKATAを使えますか?
A. 使えます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、いま事務所が使っている給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて事務作業を自動化します。顧問先にソフトの乗り換えをお願いする必要はなく、周知や操作研修の負担も発生しません。
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