【2026年10月最新】派遣の3年ルールとは?事業所単位・個人単位の違いと例外、3年後の対応を社労士事務所向けに解説|顧問先の抵触日管理をAIに任せる方法
「派遣社員を受け入れて3年になるが、このまま続けてよいのか」「抵触日の通知や意見聴取は、いつ誰がやるのか」——派遣元・派遣先の顧問先から、よく相談される質問です。
結論から言うと、派遣の3年ルールには事業所単位の期間制限と個人単位の期間制限の2種類があり、どちらも原則は3年が限度です。事業所単位は、過半数労働組合などへの意見聴取を行えば、さらに3年まで延長できます。個人単位は、同じ組織単位では3年が限度ですが、組織単位が変われば同じ事業所で受け入れ続けられます。また、派遣元で無期雇用されている人や60歳以上の人など、一定のケースは期間制限の対象外です。
この記事では、社労士事務所の所長・職員の方に向けて、派遣の3年ルールの仕組み、対象外となる例外、3年を過ぎた場合の対応、無期転換の5年ルールとの違い、違反した場合の行政措置を、厚生労働省と労働局の公式資料で確認できる範囲で整理します。後半では、顧問先ごとの抵触日の管理や案内文の下書きを、弊社(株式会社GENAI)の業務代行サービス「AI社員AIKATA」に任せる方法も説明します。
01 RULE 派遣の3年ルールとは?2種類の期間制限と、対象者・背景 事業所単位と個人単位。どちらも原則3年が限度
1-1. 派遣の3年ルールとは
派遣の3年ルールとは、労働者派遣法に基づく、派遣労働者を受け入れられる期間の制限のことです。派遣は「臨時的・一時的な働き方」であることを原則としているため、同じ職場で長期間、派遣を受け入れ続けることには制限が設けられています。
📚 用語解説
労働者派遣法(派遣法):正式名称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」。派遣事業の許可、派遣期間の制限、派遣元・派遣先の義務、派遣労働者の待遇などを定めている。期間制限は派遣法第40条の2(事業所単位)と第40条の3(個人単位)。
1-2. 派遣の3年ルールには2種類ある
| 項目 | 事業所単位の期間制限 | 個人単位の期間制限 |
|---|---|---|
| 何に対する制限か | 派遣先の同一の事業所で、派遣を受け入れる期間 | 同一の派遣労働者を、同一の組織単位に受け入れる期間 |
| 原則の限度 | 3年 | 3年 |
| 延長 | 過半数労働組合等への意見聴取により、さらに3年まで延長できる(その後も同様に延長可能) | 延長はできない。組織単位(課など)が変われば、同じ事業所で受け入れ続けられる |
| 根拠 | 派遣法第40条の2 | 派遣法第40条の3 |
個人単位は、派遣労働者ごとの派遣開始日から数えます。事業所単位は、事業所が最初に派遣を受け入れた日から数え、途中で別の派遣労働者に替わっても期間は通算されます。顧問先が派遣労働者を入れ替えている場合でも、事業所単位の抵触日は動きません。
1-3. 派遣の3年ルールの対象者
3年ルールの対象となるのは、派遣元事業主と有期の労働契約を結んで派遣されている派遣労働者です。派遣元との間で無期の労働契約を結んでいる人、60歳以上の人などは、次の章で説明するとおり、期間制限の対象外になります。
1-4. 派遣の3年ルールができた背景:2015年の派遣法改正
現在の期間制限の仕組みは、2015年9月30日に施行された派遣法の改正で作られました。それ以前は、専門的な業務(いわゆる26業務)かそうでないかで、期間制限の有無が分かれていました。改正により、業務の種類による区別をなくし、事業所単位と個人単位の2本立てに整理されました。
1-5. 派遣法における抵触日とは
抵触日とは、期間制限に違反することになる最初の日、つまり期間制限の限度を超える最初の日のことです。事業所単位と個人単位の抵触日があります。
1-6. 派遣法改正による期間制限見直しの経緯:一般派遣(自由化業務)・専門的業務(政令26業種)・特定派遣
2015年の改正より前は、派遣の業務は大きく2つに分かれていました。政令で定められた専門的業務(いわゆる政令26業種)は、期間制限がありませんでした。それ以外の一般派遣(自由化業務)は、原則1年、意見聴取をすれば最長3年という期間制限がありました。また、派遣元の許可制と届出制(特定派遣)が併存していました。
2015年の改正で、この業務による区別と、特定派遣の届出制が廃止されました。どの業務でも、事業所単位と個人単位の3年という考え方に統一され、派遣元は許可制に一本化されました。経緯を知っておくと、顧問先が「26業務だから無期限」といった古い理解をしている場合に、すぐに誤りを指摘できます。
02 EXCEPT 抵触日の通知・意見聴取と、期間制限が例外になる5つのパターン 派遣元・派遣先の義務と、対象外となるケース
2-1. 派遣先から派遣元への抵触日の通知
派遣先は、派遣契約を締結する前に、派遣元事業主に対して、事業所単位の抵触日を通知する必要があります。他の派遣元からすでに派遣を受け入れている場合は、期間を通算するためです。この通知がないまま派遣契約を結ぶことはできません。
なお、派遣労働者を60歳以上の人または無期雇用の人に限定して受け入れる場合は、期間制限の対象外のため、抵触日の通知は不要とされています。
2-2. 事業所単位の期間制限を延長するための意見聴取
事業所単位の期間制限を超えて派遣を受け入れるには、抵触日の1か月前までに、派遣先の事業所の過半数労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)から意見を聴く必要があります。意見聴取の際は、延長しようとする期間と、派遣可能期間を延長する理由などを書面で通知します。
2-3. 派遣の3年ルールが例外になるパターン
次の5つのケースは、期間制限の対象外です。顧問先が「うちの派遣社員は3年を超えているが問題ない」と言う場合は、どの例外に当たるのかを確認します。
📚 用語解説
無期雇用派遣:派遣元事業主と、期間の定めのない労働契約を結んで派遣される働き方。派遣期間が終了しても派遣元との雇用は続くため、派遣先の期間制限の対象外となる。無期雇用の派遣労働者を募集する際は、正社員の募集と誤認されないよう「無期雇用派遣」などと明示する必要がある。
2-4. 部署移動(組織単位の変更)で、個人単位の制限は変わるか
個人単位の期間制限は、同一の組織単位に対するものです。同じ派遣労働者でも、組織単位(いわゆる課やグループ)が変われば、同じ事業所で3年を超えて受け入れることができます。ただし、組織単位は名称ではなく、業務のまとまりや指揮命令系統などの実態で判断されます。形式的に名称だけを変えても、実態が同じなら、同一の組織単位とみなされるおそれがあります。
また、個人単位の制限を回避できても、事業所単位の期間制限は別に満たしている必要があります。事業所単位の抵触日が来るときは、意見聴取の手続きが必要です。
2-5. 派遣の期間が空いた場合(クーリング期間)
派遣の受入れが終わったあと、一定の空白期間(3か月を超える期間)を置いてから新たに受け入れる場合は、新しい派遣として期間が数え直されるという考え方があります。ただし、空白期間を置いて同じ人を受け入れ直すことが、期間制限の潜脱に当たると判断される場合もあるため、厚生労働省のQ&Aや労働局の案内で個別に確認します。
2-6. 派遣元と派遣労働者が無期雇用派遣契約を締結する場合と、3年以内に部署異動する場合
派遣元と派遣労働者が無期雇用派遣契約を締結する場合は、例外のひとつとして、派遣先の期間制限の対象外になります。また、3年以内に部署異動する場合、つまり組織単位が変わる場合は、個人単位の期間制限が組織単位ごとに数え直されます。この2つは、顧問先から最もよく質問される例外です。
事業所単位と個人単位の抵触日の具体例を、顧問先に説明するための一覧にしておくと便利です。抵触日の通知書には、厚生労働省や労働局が公表している様式例(テンプレート)があるため、顧問先にはそれを使うよう案内します。
2-7. 抵触日の例:個人単位および事業所単位の抵触日にあたる例
| 場面 | 事業所単位の抵触日 | 個人単位の抵触日 |
|---|---|---|
| 派遣を最初に受け入れた日から3年が経つ | 3年を経過する日の翌日が抵触日(意見聴取をしなければ、以降の受入れは不可) | 派遣労働者ごとに、同一組織単位で3年を経過する日の翌日 |
| 意見聴取で延長した | 延長後の期間が経過する日の翌日 | 延長されない(組織単位を変えない限り、3年が限度) |
| 派遣労働者が替わった | 事業所単位の期間は通算される | 新しい派遣労働者の受入れ日から新たに数える |
03 AFTER 派遣の3年ルールが過ぎたらどうなる?4つの選択肢と、5年ルールとの違い 直接雇用・部署移動・無期雇用・派遣先の変更。無期転換との違いも整理
3-1. 派遣の3年を過ぎた場合の対応
同じ派遣労働者を同じ組織単位で受け入れ続けたい場合は、個人単位の抵触日までに、次のいずれかの対応を取ります。
いずれの場合も、派遣労働者本人の希望の確認が欠かせません。派遣元には、本人の希望を聴いたうえで、雇用安定措置を講じる義務があります。
📚 用語解説
組織単位:派遣先の事業所の中で、業務のまとまりがあり、指揮命令や予算・決算などの権限を持つ組織のこと。いわゆる「課」や「グループ」などが該当し、名称ではなく実態で判断される。個人単位の期間制限は、同一の組織単位ごとに数える。
3-2. 雇用安定措置:派遣元の義務
派遣元事業主は、派遣先の同一の組織単位に継続して3年派遣される見込みのある有期雇用の派遣労働者などについて、派遣終了後も雇用を継続させるための措置(雇用安定措置)を講じる義務があります。同一の組織単位への派遣が継続して1年以上見込まれる場合は、努力義務です。
措置の内容は、派遣元が、本人から希望を聴取して決めます。派遣元の顧問先では、聴取の記録と、講じた措置の記録が、派遣元管理台帳に記載されているかも確認項目になります。
3-3. 派遣先の直接雇用に関する努力義務
派遣先にも、直接雇用に関する義務や努力義務があります。派遣の受入れが終わったあと、同じ業務で新たに労働者を雇い入れる場合に、一定の条件に合う派遣労働者を雇い入れるよう努める義務があります。条件には、本人が就業の継続を希望していること、同一業務に1年以上継続して従事した有期雇用の派遣労働者であること、派遣元から直接雇用の依頼があることなどが含まれます。
また、同一の事業所で1年以上継続して派遣されている派遣労働者には、正社員の募集情報を周知する必要があります。
3-4. 派遣の3年ルールのメリット・デメリット
| 立場 | メリット | デメリット・課題 |
|---|---|---|
| 企業(派遣先) | 期間制限があることで、人材の入れ替えや直接雇用の判断をする機会になる。直接雇用への切替で、定着を期待できる | 抵触日の管理と意見聴取の事務負担。3年で人が替わると、業務の引継ぎが必要 |
| 派遣社員 | 3年を機に、直接雇用や無期雇用への道が開ける。キャリアアップ措置を受けられる | 3年で就業先が変わる可能性がある。雇用の継続が保証されない場合がある |
3-5. 派遣の3年ルールと5年ルールの違い
派遣の3年ルール(派遣法)と、5年ルール(労働契約法の無期転換ルール)は、よく混同されます。根拠となる法律も、対象も、効果も異なります。
| 項目 | 派遣の3年ルール | 5年ルール(無期転換ルール) |
|---|---|---|
| 根拠となる法律 | 労働者派遣法 | 労働契約法第18条 |
| 何を制限・保護するか | 派遣先が派遣を受け入れられる期間 | 有期労働契約の労働者が、無期契約への転換を申し込める権利 |
| 数える主体 | 派遣先の事業所/組織単位ごと | 同一の使用者(派遣の場合は派遣元)との通算契約期間 |
| 3年・5年を超えたとき | 同じ組織単位では受け入れられない。対応が必要 | 派遣労働者本人が申し込めば、無期労働契約に転換される |
📚 用語解説
無期転換ルール:有期労働契約が通算5年を超えて更新された場合に、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約に転換される制度(労働契約法第18条)。派遣労働者の場合、使用者は派遣元事業主であり、通算の対象は派遣元との契約期間。
3-6. 2018年問題とは:有期雇用契約と、2つの法改正
有期雇用契約とは、契約期間が定められている雇用契約のことです。労働契約法の無期転換ルールが2013年4月に施行され、5年後の2018年4月から、無期転換の申込みが実際に始まる時期を迎えたことから、「2018年問題」と呼ばれました。派遣では、2015年の派遣法改正による期間制限の見直しが重なり、派遣元・派遣先ともに、契約の整理が必要になった時期です。
3-7. 企業側がすべき準備、対応は
助成金の申請書類の作成と提出手続きの代行は社労士の業務ですので、事務所の側で行います。要件や金額は年度ごとに変わります。
3-8. 2018年問題に関係する2つの法改正:改正労働契約法・改正労働者派遣法
2018年問題に関係する法改正のひとつ、改正労働契約法は、無期転換ルールを定めたもので、派遣労働者にも派遣元との関係で適用されます。もうひとつの改正労働者派遣法は、派遣先の期間制限と、派遣元の雇用安定措置を定めたものです。派遣社員の立場からは、この2つが重なって、3年と5年の節目がそれぞれ別の意味を持つことになります。
3-9. 3年経過した後の選択肢を、顧問先と一緒に整理する
3年経過した後の選択肢は、前述の4つ(直接雇用、部署移動、無期雇用への変更、派遣先の変更)です。派遣の3年ルールを正しく理解して適切に対応するには、派遣労働者本人の希望、派遣元の方針、派遣先の人員計画を、抵触日の半年前くらいから突き合わせることが大切です。
3-10. 派遣法における無期雇用派遣と、正社員の違い
無期雇用派遣は、派遣元事業主と期間の定めのない労働契約を結ぶ働き方ですが、派遣先の正社員とは別の存在です。雇用主は派遣元であり、勤務先は派遣先、給与・社会保険の手続きは派遣元が行います。一般に、派遣元の正社員(無期雇用)として派遣される形と、派遣先に直接雇用される正社員とは、混同しないよう説明します。
04 VIOLATION 派遣法に違反した場合:行政措置・みなし制度・罰則と、実務の確認ポイント 派遣先・派遣元それぞれの責任と、顧問先への助言
4-1. 労働契約申込みみなし制度
派遣先が、期間制限を超えて派遣を受け入れた場合などの違法派遣を行ったとき、その時点で、派遣先が派遣労働者に対して、直接雇用の申込みをしたとみなされる制度があります。派遣労働者が承諾した時点で、労働契約が成立します。対象となる違法派遣には、期間制限違反のほか、派遣禁止業務への派遣、無許可事業主からの派遣、いわゆる偽装請負などがあります。
みなし制度は、派遣先が違法派遣であることを知らず、かつ知らなかったことに過失がなかった場合を除いて適用されます。抵触日の管理を怠ると、派遣先に思わぬ雇用責任が生じるため、顧問先には強く注意を促します。
📚 用語解説
労働契約申込みみなし制度:派遣先が違法派遣を受け入れた時点で、派遣先から派遣労働者に対し、その時点の労働条件と同じ内容の直接雇用の申込みをしたものとみなす制度(派遣法第40条の6)。派遣労働者が承諾すれば、労働契約が成立する。
4-2. 派遣法に違反した場合:行政措置・行政処分
労働者派遣法の違反や、関連する職業安定法の違反には、罰則(懲役や罰金)も定められています。罰則の内容は違反の種類により異なるため、具体的な相談を受けたときは、条文と厚生労働省の資料で確認します。
4-3. 派遣法の違反事例
よくある違反の例としては、二重派遣(派遣先がさらに別の会社へ労働者を派遣すること)や、偽装請負(請負契約の形で、実際は派遣先が指揮命令を行うこと)があります。二重派遣は職業安定法に違反するおそれがあり、派遣元だけでなく、派遣先も責任を問われる場合があります。
4-4. 派遣の均等・均衡待遇:2020年4月施行の同一労働同一賃金
派遣労働者の待遇については、2020年4月から、派遣先の労働者との均等・均衡待遇が義務になっています。方式は2つあり、派遣先の通常の労働者との均等・均衡を確保する「派遣先均等・均衡方式」と、派遣元が過半数労働組合などと労使協定を結び、一般の労働者の賃金水準以上の賃金を確保する「労使協定方式」です。
4-5. 派遣法違反の罰則とは
派遣法には、違反の内容に応じた罰則があります。主なものは次のとおりです(2025年6月から、刑法の改正により「懲役」は「拘禁刑」に変わっています)。
両罰規定もあり、違反した本人だけでなく、法人にも罰金が科される場合があります。最新の条文は、e-Gov法令検索で確認します。
4-6. 派遣法の違反事例:二重派遣と職業安定法違反
二重派遣により派遣元や派遣先が改善命令などの処分を受けた事例や、職業安定法違反により派遣先企業に罰金が科された事例が、公表されています。いずれも「契約の形」ではなく、「実態」で判断されます。顧問先に、請負や業務委託で受け入れている外部人材について、実態が派遣に当たらないかの点検を促します。
4-7. 労働条件通知書・雇用契約書と、時間外労働の管理:派遣元と派遣先の役割分担
派遣では、労働基準法上の使用者の責任が、派遣元と派遣先に分かれます。労働条件通知書(派遣元から派遣労働者へ交付する就業条件明示の書面を含む)や雇用契約書は、派遣元が交付します。一方で、労働時間、休憩、休日、時間外労働の管理は、実際の指揮命令を行う派遣先が責任を負う部分が多くあります。
労働時間管理の基本は、労働基準法の改正内容の記事とあわせて確認すると整理しやすくなります。
4-8. 事務所の確認ポイント
60歳以上の派遣労働者の取扱いは、定年退職の年齢と関連法の記事も参考にしてください。労働基準法など他の法改正への対応は、労働基準法の改正内容の記事で整理しています。
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05 THE LIMIT 派遣の抵触日管理だけではない——事務所の手作業の限界 ルールを覚えて手順を整えても、繁忙期の負荷が減らない理由
制度の中身を理解していても、事務所の負荷は大きくは変わりません。時間を取られているのは、顧問先ごとの期日管理と、通知・案内文の準備という、判断の前後の事務だからです。
これらは、派遣の抵触日管理の知識を深めても解決しません。集める・転記する・確認するという定型の事務作業を、人が毎回やっていることが根本の原因だからです。顧問先が増えるほど、この作業は足し算ではなく掛け算で膨らみます。
ここで「ソフトを替えれば楽になる」と考えたくなります。しかし、ソフトを替えれば顧問先ごとの設定のやり直しと、職員への再教育が発生します。入力する主体が人間のままなら、同じ種類のミスと繁忙期の負荷はそのまま残ります。
06 AUTOMATE WITH AI 【核心】派遣の抵触日管理まわりの事務作業をAIで自動化する 「AIに聞く」効率化ではなく、作業そのものを渡す自動化へ
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。ChatGPTのような「質問に答えるAI」と違い、指示を受けてパソコン上のデータ集計・ファイル操作・文書作成などの作業そのものを実行できる。日本語の指示だけで業務の仕組みを組み立てられるため、事務所のバックオフィス業務の自動化にも使われている。
6-1. 「AIに聞いて早くする」と「AIが毎回の作業を自動で回す」は別物
Claude Code/Codexに派遣の抵触日管理について質問するのは効率化です。調べ物は速くなりますが、集計も入力も確認も、作業の主体は人間のままです。担当者が変われば、また同じ調べ物から始まります。
一方で本当に効果が出るのは自動化です。派遣契約の開始や更新があったら、顧問先ごとの台帳を確認し、抵触日と期限を一覧にして、意見聴取や通知の確認文案と案内文の下書きまで整えるという流れを最初に一度設計しておけば、以降は決まったタイミングで仕組みが回り続けます。人の仕事は、仕上がった結果を確認して承認することだけになります。
今お使いの給与ソフト・勤怠システム・申請ソフトは、そのまま使い続けます。AIが画面操作を含めて、データの回収→集計→ソフトへの入力→チェック→承認待ちまでを回し、事務所は最後の承認だけを行う形です。
6-2. 社労士法との線引きを先に決める
ここで最も大切なのが、社労士法上の業務の切り分けです。行政機関への提出手続きの代行や、帳簿書類の作成(1号・2号業務)は、社会保険労務士である先生方の業務です。AIも、AIを使った事務代行サービスも、ここを引き受けることはできません。
AIが担当するのは、給与計算・勤怠集計・書類の下準備・資料回収の一次対応といった事務作業です。台帳の収集、抵触日の算出と一覧化、期限の確認連絡文と案内文の下書きは、AIが担える事務作業の範囲です。最終確認と承認は事務所が行い、行政機関への提出と帳簿書類の作成は先生方が行います。この線引きを曖昧にしたまま自動化を進めると、社労士法上のリスクになります。
6-3. 職員の作業とAIに任せた後の違い
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 派遣契約書や管理台帳を開いて、開始日を確認する | 登録した顧問先のルールに沿って、台帳から開始日・組織単位を収集 |
| 抵触日を、一件ずつ手計算する | 事業所単位・個人単位の抵触日を一覧に自動で整理 |
| 意見聴取や通知の期限を、カレンダーに入れる | 期限の一覧管理と、期限が近いものの確認連絡文案の作成 |
| 例外に該当するかを、書類で確認する | 無期雇用・年齢などの根拠書類の有無をチェック一覧にまとめる |
| 顧問先への案内文を、一社ずつ書く | 規模や状況に合わせた案内文の下書きを自動で作成 |
Claude Code/Codexという名前を出しましたが、事務所の側でこのツールを触る必要はありません。仕組みを組むのも動かすのも、あとで説明するAI社員AIKATA側の仕事です。事務所に必要なのは、顧問先ごとのルールを教えていただくことと、上がってきた結果を承認することだけです。
07 BUILD OR OUTSOURCE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つの選択肢のうち3つは、悩みを別の悩みに置き換えるだけ
派遣の抵触日管理に限らず、繁忙期の事務作業を軽くする方法は、大きく4つに整理できます。先に結論を言うと、4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 人が増えれば繁忙期を乗り切れる | 採用と教育に時間がかかり、繁忙期に間に合わない。閑散期は人件費が残り、顧問先ごとのルールが個人の頭に溜まる | ✕ |
| ②従来型の外注・BPO | 作業を外に出せば手が空く | 依頼内容の説明と仕上がりの手直しが事務所に残る。顧問先ごとの細かい例外に追従しにくい | ✕ |
| ③事務所でAIを自作する | Claude Code/Codexで自分たちで組める | 顧問先ルールの言語化・検証の型・作った人しか直せない状態という壁があり、本業の合間では止まりやすい | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 作業そのものを手放したい | 事務所に残るのは最終確認・承認と、1号・2号業務のみ | ◎ |
7-1. 「①増員」「②外注」で片づかない理由
7-2. 「③自作」の3つの壁
Claude Code/Codexは、非エンジニアでも扱えるツールです。ただし、事務所の本番業務に載せるには、ツールの操作とは別の壁があります。
08 WHAT IS AIKATA 「AI社員AIKATA」とは——事務所の定型事務作業を丸ごと代行 提出手続きと最終確認は先生方のまま、その手前の作業を預ける仕組み
増員・外注・自作のどれも選ばずに、事務作業そのものを預ける道があります。それが、弊社(株式会社GENAI)が運営する業務代行サービス「AI社員AIKATA」です。
📚 用語解説
AI社員AIKATA:株式会社GENAIが運営する業務代行サービス。社労士事務所などのバックオフィス業務のうち、パソコン上で行う定型的な事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する。特定の給与ソフト・勤怠システムに縛られず、事務所が使っている既存の環境をそのまま使って自動化する点が特徴。
8-1. AIKATAが引き受ける事務作業
8-2. 派遣の抵触日管理まわりで、どう運用されるか
AIKATAを使う社労士事務所では、顧問先ごとの台帳の置き場所や確認の型を仕組みに登録し、台帳の収集、抵触日の算出、期限の一覧化、確認連絡文と案内文の下書きまで進め、事務所は仕上がった結果を確認して承認するという形で運用しています。事務所名や顧問先名、数字を示せる段階の話ではなく、仕組みの説明としてお読みください。
8-3. 先生方に残る仕事と、AIKATAが引き受けない仕事
無料相談(60分・オンライン/Google Meet)では、事務所の業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを一緒に整理します。契約の義務はありません。ご契約後は、NDAを結んだうえで、給与・人事のデータの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。
09 COMPARISON & SUMMARY 残る道は「作業そのものを任せる」だけ——3つの道の比較 手作業のまま/ソフトの追加・乗り換え/AIKATAに任せる
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AI社員AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 件数に比例して増える | △ 一部は軽くなるが入力する人は変わらない | ◎ 処理量が増えても事務所側の作業は変わらない |
| 顧問先ごとのルール | ✕ 担当者の記憶に依存する | △ 製品の仕様の範囲内で設定し直しが必要 | ◎ 仕組みに登録され、担当者が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | △ 資料の催促が毎回発生する | ✕ 乗り換えの説明と移行作業をお願いすることになる | ◎ 今のソフトのまま。乗り換えを頼まない |
| 職員の採用・教育 | ✕ 繁忙期ほど人が足りなくなる | △ 新しいソフトの操作教育が必要 | ◎ 増員も教育も不要。AIの知識も要らない |
| 社労士法の線引き | ○ 全て職員が行う | ○ 変わらない | ◎ 1号・2号業務は先生方のまま。AIはその手前のみ |
9-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
派遣の抵触日管理の知識を整え、手順を整理するところまでは、事務所の力で十分に進められます。しかし、増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続ける道です。作業そのものを手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけです。
派遣の次は、有期雇用の無期転換、パート・有期雇用の同一労働同一賃金など、期日管理を伴う顧問先対応にも、同じ考え方を広げられます。型がそろっている作業ほど、任せやすい領域です。
次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
無料相談(60分・オンライン)では、派遣の抵触日管理をはじめ、いま職員が時間を取られている作業のうちどれから任せられるかを、その場で整理します。顧問先ごとの台帳の管理方法や、期日が近づいたときの案内の流れなど、事務所の実際のやり方を伺いながら進めます。
人を増やす、ソフトを替えると決める前に、一度、作業そのものを手放す道を確かめてみてください。契約の義務はなく、全国から参加できます。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
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よくある質問
Q. 派遣の3年ルールとは何ですか?
A. 労働者派遣法に基づく期間制限で、事業所単位(派遣先の同一事業所で受け入れられる期間)と個人単位(同一の派遣労働者を同一の組織単位に受け入れられる期間)の2種類があり、どちらも原則3年が限度です。
Q. 3年を超えて派遣を受け入れるにはどうすればよいですか?
A. 事業所単位は、抵触日の1か月前までに、過半数労働組合等から意見を聴くことで、さらに3年まで延長できます。個人単位は延長できませんが、組織単位を変えれば、同じ事業所で受け入れ続けられます。直接雇用や無期雇用派遣への切替も選択肢です。
Q. 3年ルールの例外はありますか?
A. 派遣元で無期雇用されている派遣労働者、60歳以上の派遣労働者、有期プロジェクト業務、日数限定業務(月10日以下かつ通常の労働者の所定労働日数の半分以下)、産前産後・育児・介護休業の代替業務は、期間制限の対象外です。
Q. 派遣の3年ルールと無期転換の5年ルールはどう違いますか?
A. 3年ルールは派遣法に基づき、派遣先が受け入れられる期間を制限するものです。5年ルールは労働契約法第18条に基づき、有期労働契約が通算5年を超えた労働者が、無期労働契約への転換を申し込める権利で、派遣労働者の場合は派遣元との契約期間で通算します。
Q. 期間制限に違反するとどうなりますか?
A. 派遣先には労働契約申込みみなし制度が適用される場合があり、指導・助言、勧告、企業名の公表などの行政措置があります。派遣元には、改善命令、事業停止命令、許可の取消しなどの行政処分があります。
Q. 派遣の抵触日管理に関する事務作業をAIに任せても、社労士法上問題ありませんか?
A. 行政機関への提出手続きの代行や帳簿書類の作成(社労士法の1号・2号業務)は、社会保険労務士の業務であり、AIやAIを使った事務代行サービスが代わりに行うことはできません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算・勤怠集計・書類の下準備・資料回収の一次対応など、提出や作成より前の事務作業です。最終確認と承認、行政機関への提出、帳簿書類の作成は、事務所の先生方が行う設計です。個別のケースで判断に迷う場合は、所属の社会保険労務士会などにも確認してください。
Q. 今使っている給与ソフト・勤怠システムのままで、AIに事務作業を任せられますか?
A. 任せられます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、事務所がいま使っている給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先にソフトの乗り換えをお願いする必要はありません。顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールも仕組みに登録して処理するため、担当者が変わってもルールが残ります。
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