【2026年10月最新】育児休業の延長はできる?条件・手続き・伝え方を社労士事務所向けに整理し、育休の事務作業をAIに任せる方法
「顧問先の従業員から、育休を延長したいと相談された」「保育園に入れなかったので、給付金も延長できるか聞かれた」——育児休業の延長は、社労士事務所の所長・職員の方に、顧問先の人事担当者から最も頻繁に届く相談の一つです。
結論から言うと、育児休業は要件を満たせば1歳6か月まで、さらに2歳まで延長できます。延長は従業員の権利にあたり、要件を満たしているのに会社が一方的に断ることは認められません。ただし実務で本当に重いのは制度の理解よりも、育児休業の延長に伴う、書類の回収・給付金の延長申請・社会保険料免除の手続きという、顧問先ごとに積み重なる事務作業のほうです。
この記事では、育児休業の延長の条件・期間・手続きと、2025年4月以降の確認の厳格化、延長を断られたときの対応までを、事務所の実務目線で整理します。後半では、顧問先ごとに違う育休の事務作業をAIで自動化する方法を、弊社の業務代行サービス「AI社員AIKATA」(運営: 株式会社GENAI)の考え方とともに解説します。
01 BASICS そもそも育休(育児休業)とは?原則の期間と延長の位置づけ 延長の話の前に、原則のルールを顧問先に説明できる形で押さえる
育児休業(育休)は、育児・介護休業法に基づき、1歳に満たない子を養育する労働者が、会社に申し出て取得できる休業です。男女を問わず取得でき、原則として子が1歳になる日(誕生日の前日)まで休むことができます。
📚 用語解説
育児・介護休業法:育児や介護を行う労働者の仕事と家庭の両立を支えるための法律。育児休業・介護休業・子の看護等休暇などの制度を定めている。育児休業は、原則として子が1歳になるまで、一定の事情があれば1歳6か月、さらに2歳まで延長できる(厚生労働省の案内による)。
1-1. 育休の期間は「原則1歳まで」、延長は例外的な扱い
育休の期間の原則は、子が1歳になる日までです。延長はあくまで例外的な扱いで、誰でも自由に延ばせるわけではありません。保育所に入れない、養育を予定していた人が養育できなくなったなど、法令で定められた事情がある場合に限って認められます。
顧問先の人事担当者は「1歳を過ぎたら延長するもの」と誤解していることがあります。事務所としては、まず原則は1歳まで、延長には理由が必要という前提を共有しておくことが、後の手続きの食い違いを防ぎます。
1-2. 育休を取っている人の実態と、事務所に届く相談
育休の取得は、近年は男性にも広がり、顧問先の規模を問わず対応する場面が増えています。取得者が増えるほど、延長の相談、給付金の申請、社会保険料の免除手続きが事務所に集まります。1人の従業員が育休に入ると、休業開始時・給付金の申請ごと・延長時・復帰時と、事務所が関わる場面が何度も発生します。
厚生労働省は、育児休業制度の最新の概要や様式を公式ページで案内しています。制度の数字や取得率は毎年更新されるため、顧問先に説明する際は、必ず最新の公式資料で確かめた数字を使ってください。
02 CONDITIONS 育休を延長できる条件と、延長できる期間(1歳6か月・2歳) 延長が認められる事情と、認められないケースを分けて整理する
育児休業の延長が認められるのは、子が1歳(または1歳6か月)に達する時点で、次のような事情がある場合です。以下は厚生労働省の育児・介護休業法の案内に基づく整理です。個別の判断は、最新の公式資料と労働局の見解で必ず確認してください。
2-1. 延長が認められる主な事情
いずれも、「延長しないと、子を養育できない」という客観的な事情が必要です。単に「もう少し子どもと過ごしたい」という希望だけでは、延長の理由にはなりません。
2-2. 延長できる期間:1歳6か月まで、さらに2歳まで
延長の期間は、まず子が1歳6か月になるまでです。その時点でも同様の事情が続いていれば、さらに2歳になるまで再延長できます。つまり、育休は最長で子が2歳になる日まで取り続けることが可能です。
| 区分 | 育休の期間 | 主な根拠・条件 |
|---|---|---|
| 原則 | 子が1歳になる日まで | 育児休業の申出(原則) |
| 1回目の延長 | 1歳6か月になる日まで | 保育所に入れない等、法令の定める事情がある場合 |
| 2回目の延長(再延長) | 2歳になる日まで | 1歳6か月の時点でも、同様の事情が続いている場合 |
| パパ・ママ育休プラス | 子が1歳2か月まで(父母とも取得する場合) | 育休の取得可能期間は、1人あたり最大1年間 |
📚 用語解説
再延長:1歳6か月まで延長した育児休業を、さらに2歳まで延ばすこと。1歳6か月の時点でも、保育所に入所できない等の延長事由が続いている場合に利用できる。2025年4月以降は、延長の確認で求められる書類が厳格化されている。
2-3. パパ・ママ育休プラス制度を使った延長
父母の双方が育児休業を取得する場合の特例として、パパ・ママ育休プラスがあります。この制度を使うと、育休を取得できる期間の上限が子が1歳2か月まで延びます。ただし、1人あたりの育休取得期間の上限は最長1年間で、子が1歳6か月・2歳に達するまで延びる「延長」とは別の仕組みです。
2つの制度は混同されやすいため、顧問先の従業員から相談を受けたときは、「保育所に入れないための延長」なのか、「父母の双方が取得するための特例」なのかを、最初に分けて確認します。
2-4. 育休の分割取得(産後パパ育休を含む)
育児休業は、現在は2回まで分割して取得できます。出生直後に取得できる「産後パパ育休(出生時育児休業)」も別に設けられており、これらを組み合わせることで、父母が交代で休む・復帰して再び取るといった柔軟な取り方ができます。延長の相談を受けたときは、分割の取得状況と延長の事由を合わせて確認しないと、「すでに2回使っている」「1回目と2回目で延長の扱いが違う」といった食い違いが起きます。
03 REFUSAL 育休の延長が認められないケースと、会社は延長を拒否できるか 「会社が断れるのか」という相談に、法的な整理で答える
3-1. 育休の延長が認められないケース
次のようなケースでは、延長が認められない、または給付金の延長が認められない可能性があります。事務所として、顧問先への説明の場面で整理しておきたい点です。
会社が延長を認めない場合と、ハローワークが育児休業給付金の延長を認めない場合は、別の問題です。前者は雇用契約と育児・介護休業法の問題、後者は雇用保険(給付金の支給可否)の問題です。顧問先から「延長できませんでした」と言われたら、どちらの話なのかを最初に確認します。
3-2. 会社は育休の延長を拒否できるか
育児休業の延長について、要件を満たす従業員から申出があったとき、事業主はそれを拒否することができません。育児・介護休業法は、育児休業の申出を拒むことができないと定めています。「人手が足りない」「繁忙期だから」といった事業主都合での拒否は認められず、事業主都合の拒否は違法です。
ただし、法令が定める要件(保育所に入れない等)を満たしていない場合や、労使協定で適法に対象外とされた従業員の場合は、延長の対象になりません。断ってよいかどうかは、「理由」と「要件の確認」で決まると整理しておくと、顧問先に説明しやすくなります。
📚 用語解説
労使協定による除外:育児休業の対象から、入社1年未満の従業員や、1年以内に雇用関係が終了する従業員などを、労使協定を結ぶことで除外できる制度。除外できる範囲は法令で限定されており、協定がなければ除外できない。
3-3. 延長を断られた従業員が使える相談先(紛争の解決)
従業員が延長を断られた場合、まず会社との話し合いや、必要書類の再確認を行います。それでも解決しないときは、次の順で相談先が整理できます。
事務所の立場では、従業員側の相談に直接対応するのではなく、顧問先が「断ってはいけない場面で断ってしまう」リスクを事前に取り除くことが役割です。顧問先向けに、延長の要件と手続きの流れを整理した案内文を用意しておくと、対応が早くなります。
04 PROCEDURE 育休の延長に必要な手続きと書類(会社への申出・給付金・社会保険料免除) 延長が決まってから、誰が・何を・いつまでに出すのかを順番に整理する
育休の延長に必要な手続きは、大きく3つの流れに分かれます。①従業員から会社への申出、②育児休業給付金の延長申請、③社会保険料免除の延長申請です。顧問先がどこまで自社で対応し、事務所がどこから関わるのかは、顧問先ごとに異なります。
4-1. STEP1:従業員から育休延長の申し出を受ける
延長を希望する従業員は、会社に対して育児休業の延長を書面で申し出ます。法令上の申出の期限は、延長して休業を開始する日の2週間前までが目安です。ただし、給付金の延長手続きや保育所の入所結果が出る時期との兼ね合いで、実際はそれより早い段階で相談が始まります。
申出を受けた事業主は、休業の開始日・終了予定日・延長の理由を確認し、必要な書類を従業員に依頼します。保育所に入れないことを理由とする延長では、市区町村が発行する書類が必要になります。
4-2. STEP2:育児休業給付金の延長申請を行う
育児休業給付金を延長して受け取るには、事業主を通じてハローワーク(公共職業安定所)に、延長の手続きを行う必要があります。延長の事由を確認するため、市区町村が発行した保育所の入所保留通知書(利用できない旨の通知)などの書類を添付します。
📚 用語解説
育児休業給付金:雇用保険の被保険者が育児休業を取得したときに、一定の要件のもと支給される給付金。支給額は、休業開始から一定期間は休業開始前の賃金の67%、その後は50%(厚生労働省・ハローワークの案内による。最新の支給率は公式ページで要確認)。延長した期間も、要件を満たす限り支給の対象になる。
4-3. STEP3:社会保険料免除の延長申請を行う
育児休業期間中は、事業主が年金事務所または健康保険組合へ申し出ることで、健康保険料・厚生年金保険料が、本人負担分・事業主負担分とも免除されます。育休を延長した場合は、延長期間についても免除が続くよう、申出書の提出が必要になります。
免除の開始月・終了月の考え方(月末時点で休業しているかどうか、同月内で14日以上の休業があるかどうか等)は、細かい判定が必要になる箇所です。詳しくは、日本年金機構・協会けんぽの公式ページで最新の取り扱いを確認してください。
4-4. 延長手続きで事務所が確認する書類の一覧
| 確認する項目 | 内容 | 主な提出先・確認先 |
|---|---|---|
| 育児休業申出書 | 従業員から会社への延長の申出 | 会社(事業主) |
| 延長の理由を示す書類 | 保育所の入所保留通知書、配偶者の状況を示す書類など | ハローワーク(給付金の延長) |
| 育児休業給付金の延長手続きの書類 | 支給申請書・延長を確認する書類 | ハローワーク |
| 育児休業等取得者申出書 | 社会保険料の免除を受けるための申出 | 年金事務所・健康保険組合 |
| 賃金台帳・出勤簿 | 休業前後の賃金や出勤状況の確認 | 事務所・顧問先で保管 |
保育所に入れない場合は市区町村の書類、配偶者の病気・けがの場合は診断書などの書類、婚姻の解消の場合は住民票の写しなど、事由によって必要な書類が異なります。事務所側で事由別の書類一覧を用意しておくと、顧問先への依頼がぶれません。
05 REVISION 2025年4月以降の延長手続きの厳格化と、給付金・実務の落とし穴 改正後の確認ポイントと、延長を巡る最近の動きを押さえる
5-1. 2025年4月以降、育児休業給付金の延長手続きは厳格化した?
2025年4月から、保育所に入れないことを理由とした育児休業給付金の延長について、ハローワークでの確認が厳格化されました。厚生労働省は、延長の趣旨に沿った申込みであることを確認するため、延長の手続きで必要な書類や確認事項の見直しを案内しています。
具体的には、保育所等への利用申込書の写しや、入所保留通知書などに加えて、速やかな職場復帰のために入所を希望していることが確認できる内容が求められます。詳細な様式や記載内容は、厚生労働省・ハローワークの公式ページで必ず最新のものを確認してください。
5-2. 新たに必要になる書類と、事務所の確認事項
厳格化後は、入所の申込み方法そのものが、給付金の延長の可否に影響します。従業員が書類を揃えるのは入所結果が出た後になることも多く、顧問先と事務所が「いつ・何を集めるか」を早い段階で共有していないと、手続きに間に合わないリスクがあります。
5-3. 延長した育休中のお金:給付金の額と出生後休業支援給付
延長中の育児休業給付金は、休業開始から一定期間が賃金の67%、その後が50%という水準で支給されます(最新の支給率は厚生労働省・ハローワークの公式ページで確認)。加えて、2025年4月からは、両親がともに育児休業を取得した場合などに、出生後休業支援給付金が上乗せされる制度が始まり、手取りが休業前の水準に近づく仕組みが整いました。
📚 用語解説
出生後休業支援給付金:子の出生直後の一定期間に、両親がともに育児休業を取得するなど、法令で定める要件を満たした場合に、育児休業給付金に上乗せして支給される給付。2025年4月に創設された(厚生労働省の案内による。対象期間・支給率などの詳細は公式ページで要確認)。
従業員から「延長するとお金はどうなるのか」と聞かれたとき、事務所が確認したいのは延長期間中も給付金の支給が続くのか、上乗せの給付の対象になるのかという2点です。社会保険料の免除が続く点とあわせて説明できると、本人の安心につながります。
5-4. 延長を断られた・延長が難しいときの現実的な選択肢
保育所に入れず延長もできない、あるいは延長の要件を満たさないといった場合、従業員には次のような選択肢があります。事務所が顧問先に助言する際の選択肢として覚えておくと役立ちます。
5-5. 会社への延長の伝え方(例文の骨子)
従業員が会社へ延長を伝えるとき、伝えるべき内容は共通です。事務所から顧問先の人事担当者に、次の項目を共有しておくと、申出の受付がスムーズになります。
メールの文面としては、「お世話になっております。保育所の入所保留の通知を受け取りましたので、育児休業を〇〇まで延長したくご連絡いたしました。必要な書類は〇月〇日までにご提出いたします」といった、事実と書類の予定を簡潔に伝える形が基本です。
5-6. 育休の手続きテンプレートと、事務所が備えておきたい書式
育休関連の手続きは、書式の種類が多く、様式が毎年見直されます。事務所として備えておきたい書式は、育児休業申出書、延長の申出書、休業中の連絡票、復帰の申出書、給付金・社会保険料免除の各申請書類などです。様式は厚生労働省・日本年金機構・ハローワークの公式ページに掲載されているため、最新版を確認して使います。
5-7. 育休延長時の申請手続きと、申請時に事務所が見る延長条件・延長理由
育休延長時の申請手続きで、事務所が最初に見るのは延長条件を満たすかどうかと延長理由が正当な理由に当たるかの2点です。延長条件を満たさないまま申請すると、書類の再提出を求められ、最悪の場合は育休手当(育児休業給付金)の延長が認められません。申請時は、延長理由を示す書類と、延長審査で求められる書類をセットで確認します。
5-8. 育休期間の現状と、調査結果で見る延長の実態
育休期間は、原則1年未満で復帰する人が多いと言われます。厚生労働省の調査結果でも、育児休業の取得期間は男女で大きく異なり、延長を利用する人は一部にとどまるのが現状です(最新の数字は、厚生労働省の雇用均等基本調査など公式の調査結果で確認してください)。ただし、保育所に入れない地域では延長の需要が高く、顧問先の所在地によって相談の頻度が変わります。事務所としては、育児休暇という言葉で相談が来ても、育児休業と同じ制度の話なのかを最初に確認しておきます。
また、育児休暇延長申請という言い方で相談が来ることもあります。法律上の正式名称は育児休業であり、育児休暇は会社独自の制度を指す場合もあるため、呼び方の違いで書類を取り違えないように注意します。
5-9. 改正育児・介護休業法の施行と法改正の要点
育児・介護休業法は、2022年4月・10月に段階的に改正育児・介護休業法が施行され、育児休業の分割取得と産後パパ育休は2022年10月から始まりました。前回の改正内容は、取得しやすい環境整備と分割取得が中心です。今回の法改正(2025年4月・10月の施行分)では、育児休業給付の拡充(出生後休業支援給付金)や、柔軟な働き方を実現するための措置などが段階的に始まっています。改正内容と施行日は、厚生労働省の公式ページで必ず確かめたうえで、顧問先に案内します。
育休手当の給付額は、実質で手取り10割に近づく仕組みが整いました。給付額の計算は賃金の範囲や上限額が毎年見直されるため、公式の最新額を確認して使います。
5-10. 育休中のお金の要点と、実務対応・業務引継書
産休・育休に入る従業員の業務を一時不在用に引き継ぐ業務引継書は、社内の人員配置と経営状況に直結します。顧問先の人事担当者に、育休時の引継ぎ書式を提案できると、顧問業務の幅が広がります。
5-11. 育休延長が認められない・断られたときの正当な対応
延長を断られたときは、延長理由が正当な理由に当たるかを、会社と従業員で再確認します。会社が断る背景には、知識不足や誤解のほか、人員配置や経営状況への不安もあります。必要書類の再提出で解決することが多く、それでも解決しないときは、社内の相談窓口や、外部の専門機関(都道府県労働局の雇用環境・均等部門)、育児・介護休業法に基づく紛争解決援助制度が利用できます。不安を感じる従業員には、家族みんなで育児を支える観点から、時短勤務や在宅勤務の活用も案内します。
06 THE LIMIT 育休の延長対応で見える、事務所の手作業の限界 なぜ制度の知識だけでは、育休が重なる時期は楽にならないのか
ここまで見てきたとおり、育休の延長そのものの制度は、整理すれば難しくありません。しかし事務所を回していると、問題は「制度を知っているか」ではなく、その手前と後ろにある事務作業の積み重ねにあることが分かります。
これらは、育休の制度の理解を深めても解決しません。データを集める・入力する・確認する、という定型の事務作業そのものを、人が毎回やっていることが根本の原因だからです。
07 AUTOMATE WITH AI 【核心】育休の事務作業をAIで自動化する 「AIに聞く」効率化ではなく、作業そのものを渡す自動化へ
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。ChatGPTのような「質問に答えるAI」と違い、指示を受けてパソコン上のデータ集計・ファイル操作・文書作成などの作業そのものを実行できる。日本語の指示だけで業務の仕組みを構築できるため、事務所のバックオフィス業務の自動化にも使われている。
7-1. 「AIに聞く」と「AIが毎月の作業を自動で回す」は別物
Claude CodeやCodexに「育休の延長手続きを教えて」と聞くのは効率化です。調べ物が速くなるだけで、入力作業や確認作業そのものは人間がやる必要があります。
一方で本当に効果が出るのは自動化です。「育休中の従業員の延長期限が近づいたら、顧問先ごとに必要書類のリストを作成し、資料の提出依頼文案を準備し、給付金の申請に使う賃金データを集計しておく」という一連の流れを最初に一度設計しておけば、以降は決まったタイミングで仕組みが自動で回ります。人の仕事は、仕上がった内容を確認して承認することだけになります。
7-2. 社労士法との線引きを必ず入れる
ここで最も重要なのが、社労士法上の業務の切り分けです。行政機関への提出手続きの代行や、帳簿書類の作成(社労士法の1号・2号業務)は、社会保険労務士である先生方の専権業務であり、AIやAI活用の事務代行サービスが行うことはできません。
AIが担当できるのは、給与計算・勤怠集計・育休関連の手続きに必要なデータの下準備・書類の下書き作成・顧問先への資料回収の一次対応など、提出手続きそのものより前の事務作業です。最終的な内容確認・承認と、ハローワーク・年金事務所などへの提出は、必ず事務所の先生方が行います。この線引きを曖昧にした仕組みは、社労士法上のリスクになります。
7-3. Claude Code/Codexに任せられる事務作業
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 顧問先ごとの育休者と延長期限を表で管理 | 休業開始日から1歳・1歳6か月・2歳の到達日を自動で算出し一覧化 |
| 賃金台帳から休業前の賃金を転記・集計 | データを読み込んで自動集計し、差分を提示 |
| 延長の事由ごとの必要書類を、都度調べて顧問先へ案内 | 事由ごとの書類リストと依頼文案を自動作成 |
| 書類の不足・日付のずれを目視で確認 | 不整合を自動チェックして、確認が必要な箇所だけ提示 |
| 顧問先への資料提出の催促 | 期限に合わせた依頼文案を自動作成 |
ポイントは、ハローワークや年金事務所への提出は、そのまま事務所(先生方)が行い、その手前の「集める・集計する・整える」部分だけをAIに渡すことです。提出先や申請の方法を変える必要はありません。
08 BUILD OR OUTSOURCE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ
育休や繁忙期の事務作業を楽にする方法は、大きく4つの選択肢に整理できます。このうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 人が増えれば、繁忙期も回る | 採用難・教育に時間がかかる。閑散期は人件費が残り、属人化も増える | ✕ |
| ②従来型の外注・BPO | 作業を外に出せば、楽になる | 外注先への説明と手直しが事務所に残る。顧問先ごとのルール対応に限界がある | ✕ |
| ③事務所でAIを自作する | 自分たちで作れば、安く済む | 仕様の言語化・検証・作った人しか直せない属人化という壁がある | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 作業そのものを手放したい | 事務所に残るのは最終確認・承認と1号・2号業務のみ | ◎ |
8-1. 「①増員」「②外注」で片づかない理由
8-2. 「③自作」の壁
Claude CodeやCodexは非エンジニアでも扱えるツールですが、自作した仕組みを安全に本番運用するには3つの壁があります。
09 WHAT IS AIKATA 「AI社員AIKATA」とは——事務所の定型事務作業を丸ごと代行 提出手続き・最終確認は先生方のまま、その手前の作業を預ける仕組み
この3つの壁を事務所自身で越えなくても、事務作業そのものを丸ごと預ける道があります。それが弊社(株式会社GENAI)が運営する業務代行サービス「AI社員AIKATA」です。
📚 用語解説
AI社員AIKATA:株式会社GENAIが運営する業務代行サービス。社労士事務所などのバックオフィス業務のうち、パソコン上で行う定型的な事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する。特定の給与ソフト・勤怠システムに縛られず、事務所が使っている既存の環境をそのまま使って自動化する点が特徴。
無料相談(60分・オンライン/Google Meet)では、事務所の業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを一緒に整理します。契約の義務はありません。利用にあたってはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。料金は、業務量が増えても変わらない月額の定額制です。
育休の延長でいえば、AIKATAを使う社労士事務所では、休業者の延長期限の管理、賃金データの集計、必要書類のリスト作成、顧問先への資料依頼の文案作成といった下準備をAIKATAが回し、事務所は仕上がった内容を確認して、提出と承認を行う、という形で運用しています。
10 COMPARISON & SUMMARY 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業のまま/ソフトの追加・乗り換え/AIKATAに任せる 比較とまとめ
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AI社員AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 件数増に比例して増大 | △ ソフト次第で一部軽減 | ◎ 処理量が増えても事務所側の作業は変わらない |
| 顧問先ごとのルール対応 | ✕ 担当者の記憶に依存 | △ 製品仕様の範囲内 | ◎ 仕組みに登録し、担当者が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | ○ 変更なし | ✕ 乗り換えの依頼・周知が必要 | ◎ 今のソフトのまま、顧問先に依頼不要 |
| 職員の採用・教育 | ✕ 繁忙期ほど必要性が高まる | △ ソフト操作の教育が必要 | ◎ 増員・教育なしで処理量を増やせる |
| 社労士法の線引き | ○ 全て職員が実施 | ○ 変更なし | ◎ 1号・2号業務は先生方のまま。AIはその手前のみ |
10-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
育休の延長は、制度を理解すれば対応できる手続きです。しかし事務所の本当の課題は、延長を含む育休関連の事務が顧問先の数だけ積み重なる、そのデータ集計・入力・確認という事務作業の総量にあります。増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続ける道です。作業そのものを手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけだと、弊社は考えています。
あわせて読みたい:同じテーマの記事
次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
育休の延長のような、顧問先ごとに積み重なる事務作業を、人を増やす・ソフトを替えると決める前に、一度棚卸ししてみませんか。無料相談では、どの作業から任せられるかを、事務所の実業務を見ながらその場で整理します。
AI社員AIKATAは、今お使いのソフト・やり方を変えずに、事務作業の下準備から人の確認・承認までの流れを整理し、丸ごとお預かりします。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 育児休業はいつまで延長できますか?
A. 育児休業は、原則として子が1歳になる日までです。保育所に入所できない等、法令の定める事情がある場合は、1歳6か月まで延長でき、1歳6か月の時点でも同様の事情が続いていれば、2歳になる日までさらに延長できます。個別の判断は、厚生労働省の最新の案内で確認してください。
Q. 育休の延長を、会社は拒否できますか?
A. 要件を満たす従業員から延長の申出があったとき、事業主はそれを拒否できません。人手不足や繁忙期といった事業主都合での拒否は認められず、違法となります。ただし、法令の延長事由に当てはまらない場合や、適法な労使協定で対象外とされた従業員の場合は、延長の対象になりません。
Q. 育休の延長に必要な手続きと書類は何ですか?
A. 従業員から会社への延長の申出、育児休業給付金の延長申請(ハローワーク)、社会保険料免除の延長に関する申出(年金事務所・健康保険組合)の3つが基本です。保育所に入れないことが理由の場合は、市区町村が発行する入所保留通知書などの書類が必要です。様式や必要書類は事由によって異なるため、公式ページで最新のものを確認してください。
Q. 2025年4月以降、育児休業給付金の延長手続きは変わりましたか?
A. 2025年4月から、保育所に入れないことを理由とした育児休業給付金の延長について、ハローワークでの確認が厳格化されました。保育所等の利用申込書の写しなど、入所を希望していることが確認できる書類が求められます。詳細は厚生労働省・ハローワークの公式ページで必ず確認してください。
Q. パパ・ママ育休プラスと、育休の延長は同じ制度ですか?
A. 別の制度です。パパ・ママ育休プラスは、父母の双方が育児休業を取得する場合に、取得できる期間の上限が子が1歳2か月まで延びる特例です。一方、延長は、保育所に入れない等の事情がある場合に、子が1歳6か月・2歳まで育児休業を延ばす仕組みです。従業員から相談を受けたときは、どちらの話かを最初に確認します。
Q. 育休の事務作業をAIに任せても、社労士法上問題ありませんか?
A. 行政機関への提出手続きの代行や帳簿書類の作成(社労士法の1号・2号業務)は、社会保険労務士である先生方の専権業務であり、AIが代わりに行うことはできません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算・勤怠集計・育休関連の手続きに必要なデータの下準備・資料回収の一次対応など、提出手続きより前の事務作業に限られます。最終確認・承認と行政機関への提出は、必ず事務所の先生方が行う設計です。
Q. 今使っている給与ソフト・勤怠システムのままでAIに事務作業を任せられますか?
A. 任せられます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、事務所が現在使っている給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先にソフトの乗り換えを依頼する必要はなく、顧問先ごとの締め日・手当などの個別ルールも仕組みに登録して処理するため、担当者が変わってもルールが引き継がれます。
AI社員AIKATAへのお問い合わせ
この記事を読んで気になった方へ。
専門スタッフが、御社に最適な
業務自動化・業務代行プランを無料でご提案します。



