【2026年10月最新】36協定の特別条項とは?上限時間・届出の手順・記載例・罰則を社労士事務所向けに解説し、残業時間の集計をAIに任せる方法
01 ANSWER FIRST 36協定の特別条項は、繁忙期の臨時的な事情に限り、原則の上限を超えて残業させるための取り決めです
36協定の特別条項とは、通常の上限(月45時間・年360時間)を超えて時間外労働をさせる必要がある臨時的な特別の事情に備え、36協定にあらかじめ定めておく追加の取り決めです。ただし、特別条項を付けても無制限に残業させられるわけではありません。厚生労働省の資料では、時間外労働は年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計は月100時間未満、2〜6か月の平均は80時間以内、月45時間を超えられるのは年6回までと整理されています。
社労士事務所にとっての実務は、協定届を書くことだけではありません。顧問先の繁忙期を聞き取り、協定の内容を決め、過半数代表者の選出を確認し、届出をし、その後は毎月の残業時間が上限に近づいていないかを見守ります。協定の中身を整えても、月次の集計が追いつかず、気づいたときには年6回の枠を使い切っていたということが起こり得ます。
本記事では、所長・管理者・職員の方に向けて、特別条項の上限時間、協定に書く事項と記載例、締結から届出までの手順、電子申請での注意点、罰則、顧問先から受けやすい質問への答え方を、事務所の確認順に整理します。後半では、毎月の残業時間の集計と管理表の更新といった事務作業をAI社員AIKATAに任せ、先生方が協定の判断と届出を担う分担を説明します。数字は厚生労働省の公表資料で確認できたものに限り、年度や出典を添えて書いています。
出典:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」(2026年10月確認)。
02 OFFICE PRACTICE 36協定の基本・特別条項の上限・記載事項・締結手順・罰則を、事務所の確認順に整理します
2-1. 36協定とは:時間外・休日労働をさせるための労使協定です
📚 用語解説
36協定:労働基準法36条に基づく、時間外労働・休日労働に関する労使協定の通称です。法定労働時間(原則1日8時間・週40時間)を超えて働かせるには、協定を締結し、所轄の労働基準監督署長に届け出る必要があります。
📚 用語解説
特別条項:臨時的な特別の事情があって、原則の限度時間(月45時間・年360時間)を超えて時間外労働をさせる必要がある場合に備え、36協定に付ける追加の定めです。
労働基準法は、労働時間を原則として1日8時間・1週40時間までと定めています。この法定労働時間を超えて働かせたり、法定休日に働かせたりするには、労働者の過半数で組織する労働組合、それがなければ労働者の過半数を代表する者と書面で協定を結び、所轄の労働基準監督署長に届け出る必要があります。この協定が36協定です。協定を結ばずに時間外労働をさせれば、1分でも違反になります。
36協定には、時間外労働をさせる必要のある具体的な事由、業務の種類、労働者数、対象期間(1年間に限ります)、1日・1か月・1年それぞれの延長できる時間などを定めます。延長できる時間は、原則として月45時間・年360時間以内です。1年単位の変形労働時間制(対象期間が3か月を超えるもの)では、月42時間・年320時間が限度となります。
特別条項は、この原則の限度を超える可能性があるときに、協定に付ける定めです。顧問先から「繁忙期は月60時間くらいになる」と聞いたときに、特別条項の要否を考えるのが出発点です。繁忙期の見込みを聞かずに通常の協定だけを届け出ると、実際の残業が限度を超えた月に違反が生じます。
出典:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」(2026年10月確認)。
2-2. 特別条項付き36協定が使える条件:臨時的な特別の事情が必要です
厚生労働省の指針では、特別条項を設けられるのは、通常予見することのできない業務量の大幅な増加などにより、臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合に限られます。「業務の都合上必要なとき」「業務上やむを得ないとき」のように、事由が限定されていない書き方は、臨時的な特別の事情を定めたものと認められません。
協定に書く事由は、できるだけ具体的に特定します。例えば、予算決算業務、ボーナス商戦に伴う業務の繁忙、納期のひっ迫、大規模なクレームへの対応、機械のトラブルへの対応のように、何が起きたときに限り超えるのかが分かる形にします。顧問先の経営者が「いつも忙しい」と話すときは、具体的に何月のどの業務が重なるのかを聞き出す必要があります。
年間を通じて常に月45時間を超える運用が前提になっている顧問先は、そもそも臨時的ではありません。この場合は、特別条項を整えるより先に、業務量や人員の配置の見直しが課題になります。社労士としては、協定の書き方だけでなく、実態との整合を顧問先と話し合う場面になります。
出典:厚生労働省「36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針」(2026年10月確認)。
2-3. 特別条項付き36協定の上限時間:4つのルールを一組で確認します
厚生労働省の資料に基づく上限は次の4つです。第一に、時間外労働は年720時間以内です。この年720時間には休日労働を含めません。第二に、時間外労働と休日労働の合計は、月100時間未満でなければなりません。第三に、時間外労働と休日労働の合計は、2か月平均から6か月平均までのすべてで、1か月あたり80時間以内でなければなりません。第四に、原則の限度である月45時間を超えられるのは、年6回(6か月)までです。
重要なのは、第二と第三のルールが特別条項の有無にかかわらず適用され、しかも休日労働の時間を含めて数える点です。36協定の範囲内で運用していても、実際の合計が月100時間以上になれば違反です。例えば時間外労働が44時間で、休日労働が56時間であれば、合計が100時間に達し、違反になります。協定上は特別条項を使わない月でも、休日労働を加えて確認する必要があります。
顧問先から月ごとの時間外労働と休日労働の実績を受け取り、「単月」「直近2〜6か月の平均」「年の累計」「45時間超の回数」の4つの数字を並べて見る表を作っておくと、先生方が顧問先へ助言する際に使いやすくなります。
| 確認する項目 | 上限 | 休日労働の扱い |
|---|---|---|
| 原則の限度時間 | 月45時間・年360時間(1年単位の変形労働時間制で対象期間が3か月超なら月42時間・年320時間) | 含めません(時間外労働のみ) |
| 特別条項の年間上限 | 年720時間以内 | 含めません(時間外労働のみ) |
| 単月の上限 | 月100時間未満 | 含めます(時間外+休日の合計) |
| 複数月の平均 | 2〜6か月のどの平均も1か月あたり80時間以内 | 含めます(時間外+休日の合計) |
| 限度を超えられる回数 | 月45時間超は年6回(6か月)まで | 時間外労働が45時間を超えた月で数えます |
出典:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」(2026年10月確認)。
2-4. 1カ月・1年・2〜6カ月の上限を、顧問先の実績で確認する方法
1か月の確認は、時間外労働の時間数と、休日労働の時間数を分けて集計し、合計を出します。時間外労働が45時間を超えた月は、特別条項を使った月として回数に数えます。法定休日に当たらない所定休日の労働は、週40時間を超えた分が時間外労働として数えられます。法定休日の労働が休日労働に該当します。分け方を顧問先と共有していないと、集計の元データがずれます。
1年の確認は、協定で定めた起算日から1年間の累計です。年度初めからか、4月1日からか、協定で起算日を決めておきます。年720時間は時間外労働だけで数えるため、休日労働の時間は別枠の確認になります。起算日を途中で変えると、累計の計算が複雑になるため、顧問先には起算日を固定するよう助言します。
2〜6か月の平均は、ある月を終点として、2か月前までから5か月前までのそれぞれの平均を出します。例えば今月と前月の2か月平均、今月から2か月前までの3か月平均、というように6か月平均までを順に計算し、そのどれもが80時間以内であることを確認します。表計算ソフトで式を組んでいても、休日労働を足し忘れる誤りが多い部分です。
2-5. 変形労働時間制・危険有害業務・適用除外の業務の扱い
1年単位の変形労働時間制を採る顧問先では、対象期間が3か月を超える場合に、原則の限度時間が月42時間・年320時間になります。1か月単位や1週間単位の変形労働時間制では、法定労働時間の枠の考え方が変わるため、時間外労働の数え方を就業規則と合わせて確認します。変形労働時間制の顧問先は、協定の様式の記載欄も通常とは異なります。
坑内労働など、健康上特に有害な業務については、1日の時間外労働を2時間以内とする制限があります。こうした業務がある顧問先は、そもそも特別条項の考え方が通常とは異なるため、業務の内容を先に聞き取って確認します。危険有害業務がある事業所を見逃さないよう、顧問先の業種を登録した情報と、実際の現場の業務を照合します。
建設業、自動車運転の業務、医師は、上限規制の適用が猶予されていましたが、2024年4月から適用されています。ただし、それぞれ上限の取扱いに特例があります。新技術・新商品などの研究開発業務は、上限規制の適用除外ですが、月100時間を超える場合は医師による面接指導が義務づけられています。特例の内容は業種ごとに異なるため、厚生労働省の業種別の案内で確認します。
出典:厚生労働省「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」(2026年10月確認)。
📚 用語解説
2024年問題:2024年4月から、建設業・自動車運転の業務・医師にも時間外労働の上限規制が適用されたことで生じる、人手不足や物流への影響を指す通称です。業種ごとに特例の上限が設けられています。
2-6. 特別条項付き36協定で定める必要がある事項と記載例
特別条項に定める事項は、次のとおりです。①臨時的に限度時間を超えて労働させることができる具体的な事由、②限度時間を超えて労働させることができる回数(年6回以内)、③限度時間を超えて労働させる場合の1か月の時間外・休日労働の合計時間(100時間未満)と、1年の時間外労働の時間(720時間以内)、④限度時間を超えて労働させる場合の手続き、⑤限度時間を超えて労働させる労働者の健康と福祉を確保するための措置、⑥限度時間を超えた労働に係る割増賃金率です。
記載例の考え方を示します。事由は「決算期に伴う業務の集中により、通常の業務量を大きく超える業務が発生したとき」のように、事象が特定できる書き方にします。回数は「年6回」、1か月の合計時間は「80時間」などと、上限の範囲内の具体的な数字を書きます。数字は、顧問先の実態に合わせて、上限いっぱいではなく、実際に想定される範囲で定める運用が望ましいといえます。
手続きは、「労使の協議により、事前に届け出る」「労働者代表に通知する」のように、限度を超える前に何をするかを書きます。この手続きが実際に行われた記録も残す必要があります。協定の文言だけを整え、運用が伴っていない場合、後から手続きを行っていなかったことが指摘されます。
出典:厚生労働省「36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針」(2026年10月確認)。
| 協定に定める事項 | 書き方の考え方 | 書き漏れ・不備の例 |
|---|---|---|
| 臨時的な特別の事情(具体的な事由) | 決算業務、納期のひっ迫など、事象を特定して書きます。 | 「業務の都合上必要なとき」など、限定がない書き方です。 |
| 超えられる回数 | 年6回以内で、実態に合わせた回数を書きます。 | 「随時」「必要に応じて」と書き、回数が特定できません。 |
| 超える場合の時間数 | 1か月は100時間未満(休日労働を含む)、1年は720時間以内で書きます。 | 休日労働を含めた合計の確認欄が空白です。 |
| 超える場合の労使の手続き | 協議、通知など、超える前に行う手順を書きます。 | 手続きを書いたが、運用の記録がありません。 |
| 健康・福祉確保措置 | 面接指導、休息の確保など、実際に行える措置を選びます。 | 実施できない措置を並べ、運用で守られていません。 |
| 割増賃金率 | 限度時間を超えた労働の割増率を書きます。 | 法定の率を下回る率を書いています。 |
2-7. 健康・福祉を確保する措置と、限度時間を超えた労働の割増賃金率
指針では、限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康と福祉を確保するための措置として、例えば、医師による面接指導の実施、深夜業の回数制限、終業から始業までの休息時間(勤務間インターバル)の確保、代償休日・特別な休暇の付与、健康診断の実施、連続休暇の取得促進、心とからだの健康相談窓口の設置、配置転換、産業医等による助言・指導や保健指導などが示されています。協定には、これらから実際に実施できるものを選んで書きます。
協定に書いた措置は、実際に行う必要があります。面接指導を措置に書いたのに、限度時間を超えた労働者に実施した記録がない、ということが起こり得ます。顧問先に、措置の実施記録をどこに残すか、誰が担当するかを確認します。
割増賃金率については、時間外労働の割増は法定で25%以上です。指針では、限度時間(月45時間)を超える時間外労働について、法定の25%を超える率とするよう努めることが求められています。月60時間を超える時間外労働は、法定で50%以上です。協定には、限度時間を超えた労働に係る割増賃金率を書く必要があります。率の欄が空白のまま届け出ると、不備になります。
2-8. 特別条項付き36協定を締結する手順:交渉から届出まで
📚 用語解説
過半数代表者:労働者の過半数で組織する労働組合がない事業場で、労働者の過半数を代表して労使協定を結ぶ人です。管理監督者でないことが要件で、投票や挙手などの民主的な方法で選出します。
手順の第一は、労使の交渉です。労働者の過半数で組織する労働組合があればその組合と、なければ労働者の過半数を代表する者と協議します。過半数代表者は、労働基準法上の管理監督者でないことが要件で、投票や挙手などの民主的な方法で選出される必要があります。使用者が指名した人は、過半数代表者として認められません。この選出の方法は、届出の様式にも確認欄があります。
第二は、協定の締結です。協定書を作成し、労使双方が合意します。第三は、就業規則の変更です。時間外労働をさせることがある旨や、特別条項に関する定めが就業規則に必要です。常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則の変更を労働基準監督署に届け出ます。第四は、労働者への周知です。協定の内容を、書面の交付や、掲示、電子データでの閲覧などの方法で、すべての労働者に知らせます。第五は、所轄の労働基準監督署長への届出です。
届出をしてから、協定の有効期間が始まります。有効期間の初日より前に届け出る必要があります。有効期間が始まってから届け出た場合、その間の時間外労働は違反になる可能性があります。協定の期間が切れる前に、次の協定を届け出るため、事務所の管理表に有効期間の終了日と更新の期限を入れておくことが重要です。
出典:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」(2026年10月確認)。
2-9. 36協定届の新様式と、電子申請(e-Gov)での届出・差し戻しの注意点
特別条項付きの協定届は、様式第9号の2を使います。通常の協定届(様式第9号)とは別の様式で、特別条項の事項を書く欄があります。新様式には、上限規制の要件を満たしているかを確認するチェック欄があり、チェックがないと、協定が有効と認められない場合があります。過半数代表者の選出方法に関するチェック欄も、同様に確認します。
届出は、窓口への持参、郵送、電子申請(e-Gov)のいずれでもできます。電子申請では、様式に沿って項目を入力し、必要に応じて協定書を添付します。差し戻しになりやすいのは、事業の名称や所在地が登録情報と異なる場合、労働者数の欄の誤り、時間数の欄の入力ミス、特別条項の事由が具体的でない場合などです。
電子申請を使うと、提出のたびに窓口へ行く時間が省けます。ただし、入力前に顧問先ごとの情報(事業場の名称、所在地、労働保険番号、業種、労働者数)をそろえておかないと、入力の途中で手が止まります。事務所として、顧問先ごとの協定届の記入内容を、前年の控えと比べて確認する運用にしておくと、更新の漏れが減ります。
2-10. 特別条項付き36協定の良い設定例と悪い設定例
良い設定例は、事由が具体的で、回数と時間が実態に即しており、超える前の手続きと健康確保措置が実際に運用できる内容になっているものです。例えば、決算期の経理業務について、年に3回、1か月の時間外・休日の合計を80時間以内、1年の時間外労働を600時間以内と定め、超える前に労使で協議し、面接指導の実施を措置とする、といった具合です。協定の数字に余裕を持たせ、実績の管理で上限に達しないことが確認できます。
悪い設定例は、事由が「業務の都合上必要なとき」のように限定がないもの、回数が定められていないもの、年6回や年720時間、月100時間未満ぎりぎりの数字を、実態と関係なく並べたものです。上限いっぱいに設定した協定は、実際にその時間働かせることが前提だと受け取られかねず、労働基準監督署の調査で運用の実態を確認される際にも、説明がしにくくなります。
働き方改革関連法の施行により、特別条項の上限は法律で定められました。以前は上限が告示にとどまり、特別条項を付けると事実上、上限なく延長できましたが、現在は法律上の上限が罰則つきで適用されます。顧問先に古い協定の書式をそのまま使っている事業所がないか、新様式への切り替えが済んでいるかも確認します。
2-11. 特別条項の利用は必要なときだけ:割増賃金と健康面・安全面への配慮
特別条項を使った月は、割増賃金の支払いの対象になる時間が増えます。法定時間外労働は25%以上、月60時間を超えた部分は50%以上です。協定に書いた限度時間超の割増率が、法定を上回る場合は、その率で支払う必要があります。給与計算の担当者に、どの月が特別条項の月に当たるかを共有しないと、率の適用漏れが起きます。
健康面の配慮も欠かせません。労働安全衛生法に基づき、時間外・休日労働が月80時間を超え、疲労の蓄積が認められる労働者が申し出た場合、医師による面接指導を行う義務があります。事業者は、月80時間を超えた労働者に対して、その時間数の情報を通知する必要があります。過労死ラインと呼ばれる月80時間・100時間は、労災の認定にも関わる目安です。
使用者には、労働者の安全に配慮する義務があります。協定で定めた範囲内であっても、実際に過重な労働で健康を害した場合、使用者が責任を問われる可能性があります。社労士事務所としては、協定の上限だけでなく、顧問先に対して、80時間を超える前に声をかける運用を提案します。
出典:厚生労働省「時間外・休日労働と割増賃金」(2026年10月確認)。
2-12. 36協定の特別条項に違反した場合の罰則とリスク
時間外労働の上限規制に違反した場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。罰則の対象になる典型は、①特別条項付きの協定を締結しないまま、月45時間・年360時間の限度を超えさせた場合、②特別条項の上限(年720時間・月100時間未満・平均80時間・年6回)を超えさせた場合、③臨時的で特別な事情がないのに限度時間を超えさせた場合、④協定を届け出ていないのに時間外労働をさせた場合です。
刑事罰のほか、行政指導や是正勧告の対象になります。悪質な場合は、送検や企業名の公表につながることもあります。未払いの残業代があれば、その支払いを求められます。賃金請求権の消滅時効は、経過措置により当分の間3年です。
罰則以外のリスクとして、採用への悪影響、従業員の離職、労災認定に伴う民事上の損害賠償があります。特別条項があるから罰則を回避できるわけではないことを、顧問先に丁寧に説明します。特別条項は上限を超えない範囲で例外を認める仕組みで、上限そのものを超えた場合の免責にはなりません。
📚 用語解説
過労死ライン:脳・心臓疾患の労災認定の目安とされる時間外労働の水準です。発症前1か月におおむね100時間、または発症前2〜6か月に1か月あたりおおむね80時間を超える時間外労働があると、業務と発症の関連性が強いと評価されます。
2-13. 顧問先から受けやすい質問:Q&Aの答え方
「特別条項の締結は義務ですか」には、義務ではなく、原則の限度を超える可能性がある場合にだけ必要だと答えます。ただし、繁忙期に月45時間を超える見込みがあるなら、あらかじめ結んでおかないと違反になる点を添えます。「80時間を超えたらどう対応しますか」には、協定上の上限内でも、面接指導の対象になり得ること、80時間を超える前に本人と上司に声をかける運用が望ましいことを答えます。
「トラブルを防ぐ方法はありますか」には、事由を具体的に書くこと、実績を毎月確認すること、措置の実施記録を残すことの3つを答えます。「特別条項を定めれば罰則を回避できますか」には、特別条項は上限の範囲内で例外を認めるだけで、上限を超えれば罰則の対象になると答えます。
回答には必ず、確認した年月と出典を添えます。上限規制は適用猶予の業種が段階的に変わってきたため、古い情報のまま回答すると、顧問先の業種によっては誤りになります。
2-14. 残業上限を守るためのポイント:モニタリングと業務効率化
遵守のポイントは、第一に適切な締結と届出、第二に残業時間のモニタリングと上限管理、第三に長時間労働の削減と業務効率化、第四に従業員への周知と適正な運用、第五に健康管理と働き方の見直しです。このうち事務所が継続的に支えられるのは、第二のモニタリングです。
モニタリングでは、月の途中の時点で、時間外労働が30時間、40時間に達した人を把握し、上限に近づいた段階で顧問先に知らせる運用が効果的です。月末に締めてから気づいても、すでに上限を超えているためです。勤怠システムにアラート機能があれば、その設定内容が協定の上限と合っているかを確認します。
業務効率化の面では、顧問先の業務の偏りや属人化が長時間労働の背景にあることが多いため、業務の棚卸しや人員配置の見直しを助言します。この領域は、先生方の専門性を発揮できる、顧問先への付加価値の高い部分です。そのためにも、毎月の集計と管理表の更新は、手間をかけずに済ませる必要があります。
2-15. 36協定の基本的な概要:労働基準法における位置づけ・必要性・対象範囲(サブロク協定)
36協定(サブロク協定)は、労働基準法36条に基づく労使協定です。労働基準法における位置づけは、法定労働時間と法定休日の原則に対する例外を認める手続きです。原則どおりであれば、1日8時間・1週40時間を超えて働かせることも、法定休日(週1日または4週4日)に働かせることもできません。この例外を使うために、協定が必要になります。
必要性は、残業や休日出勤が1度でも発生し得るかどうかで判断します。従業員が1人しかいない会社でも、法定労働時間を超える可能性があれば必要です。対象範囲は、時間外労働・休日労働をさせる労働者で、パートタイマーやアルバイトも含みます。一方、管理監督者は労働時間の規定の適用除外ですが、深夜労働の割増は別に必要です。事業場ごとに協定を結ぶため、複数の店舗や支店を持つ顧問先は、事業場ごとの協定の有無を確認します。
徹底解説の記事を顧問先に紹介するよりも、事務所が持つ「協定の有無・有効期間・特別条項の有無」の一覧表のほうが、顧問先にとっての使い勝手が高くなります。基本的な部分を顧問先に説明する資料は、事務所の標準として整えておくと、担当者が変わっても同じ説明ができます。
2-16. 特別条項付き36協定の適用条件と、上限時間の拡大は年6回まで(1ヶ月・2ヶ月〜6ヶ月)
特別条項付き36協定の適用条件は、臨時的な特別の事情が予想される場合に限られることです。予想というのは、年間を通じた恒常的な繁忙ではなく、決算や納期のひっ迫のように、一定の時期や出来事に結びつく見込みを指します。限度時間超過が認められる回数は年間6回までで、これを上限拡大の枠と考えます。上限時間の拡大は年6回までであり、7回目の月は、特別条項があっても月45時間以内に収める必要があります。
時間外労働上限時間の確認は、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と順に6ヶ月まで、平均の数字を見る方法をとります。時間外労働と休日労働の合計上限時間は、月100時間未満で、2ヶ月~6ヶ月平均では80時間以内です。1ヶ月の合計時間数は、特別条項に書いた数字の範囲に収まるようにします。この限度時間超過の回数と合計時間数を一覧で見ると、あと何回使えるかが分かります。
年間の上限は、時間外労働のみで720時間以内です。合計上限時間の計算に休日労働を含めるかどうかで、確認の表の作り方が変わるため、時間外労働の列と休日労働の列を分けておくことが、事務所にとって実用的です。上限の数字の未満等の表記(100時間未満、80時間以内、720時間以内)は、未満と以内を取り違えないよう、事務所の管理表の見出しに注記します。
2-17. 特別条項付き36協定で必要な記載内容と、労使間の団体交渉から締結方法まで
記載内容の1つ目は、臨時的に限度時間を超えて労働させる具体的事由です。2つ目は、超過する時間数とその回数、つまり限度を超えて働かせる回数です。3つ目は、1ヶ月の時間外労働+休日労働の合計時間数と、1年の時間外労働の時間数です。4つ目は、手続き、5つ目は、健康福祉確保措置、6つ目は、限度時間を超えた労働に係る割増賃金率です。割増賃金率は、法定の25%以上で、最低でも法定の水準を下回れません。
締結方法は、労使間での交渉から始まります。労働組合がある事業場では、団体交渉の形をとる場合があります。労働組合がなければ、過半数代表者との協議です。その後、特別条項付き36協定を締結し、就業規則を変更し、労働者に説明し、労働基準監督署へ届出を提出します。労使間の合意の内容は、議事録や協定書として残します。
具体的な記載例は、顧問先の業種によって変わります。製造業なら受注の集中、小売業なら繁忙期の販売、IT業なら納品前の対応といった、事象が特定できる書き方に直します。記載内容を一度に完成させようとせず、顧問先の過去12か月の実績から、実際にどれほど超えたかを見て、数字の範囲を決めます。
2-18. 労働時間管理で労基法違反を防ぐ:企業名公表・安全配慮義務・努力義務の整理
労働時間管理の基本ルールは、実際の労働時間を客観的な記録で把握し、36協定の範囲に収めることです。労基法違反を防ぐには、協定の締結・届出だけでなく、毎月の実績確認が必要です。行政指導を受けても是正されない場合などは、企業名公表につながる場合があります。
使用者は労働者に対する安全配慮義務を負います。従業員に対する健康面・安全面の配慮措置は、協定に書く事項であると同時に、民事上の責任を考える観点でもあります。努力義務として定められているものもあり、例えば限度時間を超える時間外労働の割増率を、法定を超える率とするよう努めることなどが指針に示されています。
長時間労働削減と、残業上限規制を遵守する取り組みは、顧問先にとって働きやすい労働環境を作る機会でもあります。特別条項を適切に活用し、必要な時だけ使い、使った月は振り返る運用にすると、労働環境の改善につながります。社労士の支援を活用して、運用を確実にする場面が、事務所の付加価値になります。危険有害業務に従事する人がいる顧問先や、適用除外業種に当たる顧問先は、特例の内容を個別に確認し、働き方改革法による上限規制の適用範囲を整理して伝えます。
03 BOTTLENECK 協定届の後に続く毎月の残業時間の集計を、職員の手作業だけで回す限界です
3-1. 顧問先の数だけ、毎月の集計と管理表の更新が積み上がります
特別条項を持つ顧問先が増えると、毎月、各社の時間外労働と休日労働の実績を受け取り、単月・平均・年累計・回数を計算し、上限との差を確認します。顧問先ごとに締め日や勤怠の様式が違えば、集計の前に形をそろえる作業が必要です。ここに、算定基礎届、労働保険の年度更新、年末調整といった繁忙期の作業が重なります。
担当者が変われば、顧問先ごとの注意事項の引き継ぎが必要です。「この会社は休日労働の記録が別表で来る」「この会社は締め日が月の途中」といった情報が、前任者の記憶にしかないことがあります。引き継ぎが不十分だと、休日労働を含めない集計になり、100時間未満の確認が抜け落ちます。
問題は、計算式を知らないことではなく、繰り返し発生する事務作業の量と、確認の抜けやすさです。ソフトを替えても、勤怠データの回収と整合の確認という手間は残ります。
3-2. 協定の判断と届出は事務所、集計と下準備は任せる道があります
特別条項の事由や数字の設計、顧問先への助言、協定届の作成と届出は、先生方が担います。一方で、勤怠データの回収、時間外・休日労働の集計、上限に対する残りの計算、管理表の更新、顧問先への不足資料の一次連絡は、手順を決められる事務作業です。
AI社員AIKATAは、今の給与ソフト・勤怠システムを使って、職員がパソコンで行う事務作業を、AIと人の二重体制で受託します。顧問先にソフトの乗り換えを求める前に、毎月の集計と管理の前工程のどこを任せられるかを整理する道があります。
04 AUTOMATION AI社員AIKATAが事務作業を回し、先生方が判断と承認を担います
4-1. AIに聞く効率化と、毎月の作業を回す自動化は違います
Claude Code/CodexなどのAIツールに、36協定の上限管理に関わる残業時間の集計と管理表の更新の式や確認項目の案を聞くことは効率化です。ただ、職員がその都度質問し、資料を選び、結果を転記する運用では、毎月の作業を起動する人が必要です。制度の説明をAIから得る場合も、法令や公的資料に照らして先生方が内容を確認します。
自動化で目指すのは、毎月発生する資料の回収・集計・入力・チェックを、一連の工程として回すことです。AI社員AIKATAはこの事務作業を受託し、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などのルールを登録して処理します。顧問先から回収した勤怠データを、顧問先ごとのルールで時間外・休日労働に区分して集計し、単月・平均・年累計・回数を管理表に反映して、確認待ちの状態にする流れを、一連の工程として処理します。仕組みの構築と運用は、事務所が自ら持ち続ける必要がありません。
次の図は、AI社員AIKATAが受託する事務作業と、事務所が保持する業務の分担を示します。個別の判断事項は、事務所が確認したルールを前提にします。法定の申請書や帳簿書類の作成、行政機関への提出手続きを、AI社員AIKATAが代行する図ではありません。
| これまで職員が行っていた事務作業 | AI社員AIKATAに任せた後 | 事務所に残す役割 |
|---|---|---|
| 顧問先へ勤怠データを求め、集めます。 | 資料回収や一次対応を受託します。 | 必要な資料と照会範囲を確認します。 |
| 時間外・休日労働の時間を手で集計し、平均と累計を計算します。 | 登録した顧問先ごとのルールに沿って集計し、管理表の更新を下準備します。 | 特別条項を使うかどうかなど、協定上の判断を行います。 |
| 集計結果を管理表やソフトに転記します。 | 今のソフトを使い、画面操作を含めて自動化します。 | 作成済みの内容を最終確認・承認します。 |
| 出来上がった集計を見直します。 | AIの処理結果を人が品質チェックします。 | 業務を受任する事務所として最終確認・承認します。 |
| 法定の書類作成や行政機関への手続きを行います。 | 前段階の資料整理・下準備を担います。 | 1号・2号業務そのものは先生方が行います。 |
4-2. 社労士法の線引きは、承認ボタンだけで済ませないことです
社労士法上の1号業務に関わる申請書等の作成・行政機関への提出手続きの代行、2号業務に関わる労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成は、先生方が行います。AI社員AIKATAはこれらの独占業務を引き受けません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算、勤怠集計、必要書類の下準備、顧問先への資料回収や一次対応など、その前の事務作業です。
今回のテーマでは、特別条項の事由や数字の設計、36協定届の作成と届出、顧問先への助言を、AI社員AIKATAの受託対象と明確に分けます。受託するのは、勤怠データの回収、時間の集計、管理表の下準備までで、協定の判断と届出は先生方の業務です。1号・2号の書類の作成と提出も、事務所の業務のままです。
日々の定型的な受託業務では、事務所の作業は原則として計算済みの給与データや作成済みの帳票の最終確認・承認です。ただし、独占業務の実施、顧問先のルール変更に伴う判断、例外的な法的検討までなくなるという意味ではありません。専門業務を保持しながら、その前の集計や転記を手放す分担です。
出典:全国社会保険労務士会連合会「社労士についてのよくある質問」独占業務の説明(2026年10月確認)。
05 MAKE OR DELEGATE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない
4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここで比較する目的は、36協定の上限管理に関わる残業時間の集計と管理を回す人・仕組みの管理まで、事務所が抱え続けずに済むかどうかです。特定の会社やソフトの品質を評価する比較ではありません。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やします。 | 担当者が増えれば処理できます。 | 採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期にも人件費と管理が残ります。 | ✕ |
| ②従来型の外注・BPOを使います。 | 入力工程を外へ出せます。 | 工程だけの委託では、例外の説明・受渡し・手直しを事務所が持ち続けます。 | ✕ |
| ③事務所でAIを自作します。 | 繰り返す作業を自動化できます。 | ルールの言語化・検証・改修を行う人と仕組みが事務所に残ります。 | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せます。 | 事務作業と仕組みの構築・運用を任せます。 | 事務所は専門業務と最終確認・承認を担う分担にします。 | ◎ |
5-1. 増員と工程単位の外注は、説明する仕事が残ります
増員では、新しい職員に法令と顧問先固有の扱いを覚えてもらう時間が必要です。前任者の表を渡すだけでは、なぜその取扱いを使っているかが伝わりません。顧問先ごとの休日労働の記録の受け取り方や、協定の起算日の扱いは、前任者の頭の中にあることが多く、引き継ぎの資料にも残りにくい部分です。繁忙期に処理を増やすための採用が、新人の確認と教育を担当する熟練職員の仕事を増やす構造になります。
従来型の工程単位の外注では、資料を整える、例外を説明する、返ってきた結果を確認する、手直しを依頼する仕事が事務所に残ります。入力先と集計元が違い、顧問先のルール変更のたびに仕様を伝え直すなら、外へ出した工程の周囲を事務所がつなぐ状態です。委託件数が増えても、この負担がなくなるわけではありません。
5-2. AIの自作は、作った人しか直せない第二の属人化を生みます
Claude Code/Codexなどを使う場合も、顧問先の締め日、手当、勤怠区分、資料の置き方を言語化する必要があります。法的判断が必要な取扱いと、機械的に処理する条件を区別しなければ、誤った前提をそのまま繰り返す仕組みになります。給与計算の担当者が、その検証と改修まで兼務すると別の管理業務を抱えます。
通常のケースだけでなく、契約変更、申請の取消し、資料不足、退職などの場面を想定して検証します。担当者が異動したときに、処理の根拠と直し方を説明できる状態でなければ、表計算の属人化がAIの仕組みの属人化へ移るだけです。事務所の悩みが「入力する人が足りない」から「直せる人がいない」へ変わります。
06 AIKATA SERVICE AI社員AIKATAは、今のソフトで事務作業を丸ごと受託します
6-1. 勤怠集計から給与計算、資料回収までをAIと人で担います
AI社員AIKATAは、給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、帳票の作成、顧問先への資料回収や一次対応などを受託する業務代行サービスです。法定の申請書や帳簿書類の作成・提出代行は受託範囲から外し、先生方が行います。
36協定の上限管理を入口に考えるなら、まず勤怠データの回収と、時間外・休日労働の集計、管理表の更新という前工程を棚卸しします。どの集計を任せ、どの判断と届出を事務所が行うかを明らかにすることで、協定の管理だけを孤立した作業として抱えず、月次の給与処理とのつながりで分担を整理できます。具体的な受託範囲は無料相談で確認します。
AI社員AIKATAは特定のソフトに限定しません。いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要がないため、事務所の改善のために、顧問先側の運用を一斉に入れ替えることを前提にしなくて済みます。
6-2. 個別ルールを残し、人が品質チェックしてから事務所へ戻します
AI社員AIKATAは、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理します。職員の記憶の中にある取扱いを、その職員が休んだときにも残る形にする考え方です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。判断の責任と事務処理の担当を混同しません。
日々の受託した定型事務では、事務所の作業は原則として計算済み給与データや作成済み帳票の承認です。ここでいう帳票は、社労士法の独占業務に当たる帳簿書類の作成をAI社員AIKATAへ移す意味ではありません。先生方の法定業務は保持し、そのための基礎資料を整える事務を任せます。
AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。相談時には、事務所で定めている保存先や受渡し方法を確認し、委託する資料の範囲を整理します。
6-3. 繁忙期の処理量を増やすために、採用と教育を重ねる必要がありません
AI社員AIKATAは、仕組みの構築と運用を行います。事務所にAIの知識は要りません。繁忙期にも人を採用・教育せずに処理量を増やせるため、事務作業のための増員と教育を繰り返す運営から切り替えられます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。
無料相談は60分のオンラインで、Google Meetを使い全国に対応します。業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを整理します。契約の義務はありません。所長だけで作業の細部を思い出そうとするより、実際に回収・入力・確認をしている職員の方の状況を整理すると、対象業務を具体化しやすくなります。
07 DECISION 残る道は「作業そのものを任せる」だけです
36協定の上限管理を正しく運用するには、事務所の専門性が欠かせません。その専門性を資料探しや転記に使い続けないために、ここでは「事務作業を回す負担を手放す」という目的で3つの道を比較します。記号はこの目的に対する整理であり、製品の性能や法的適合性の優劣を表すものではありません。
| 比較する項目 | 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AI社員AIKATAに任せます |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 職員の回収・入力・照合が増えます。 | △ ソフト間の準備や確認を事務所が担います。 | ◎ 採用・教育をせずに受託事務の処理量を増やせます。 |
| 顧問先ごとのルール | ✕ 担当者の記憶と個別のメモに残ります。 | △ 設定と更新を事務所が管理します。 | ◎ 個別ルールを登録し、担当者が変わっても残ります。 |
| 顧問先への負担 | △ 不足資料の照会が繰り返されます。 | △ 新しい操作や受渡しの調整が必要です。 | ◎ 顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要がありません。 |
| 職員の採用・教育 | ✕ 処理を増やす人の確保を抱えます。 | △ 運用する職員の教育が残ります。 | ◎ 構築・運用を任せ、AIの知識は不要です。 |
| 社労士法の線引き | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ◎ 前段階の事務を受託し、1号・2号業務は先生方が行います。 |
7-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道はAI社員AIKATAに任せることだけです。ここで手放す対象は、委託する集計・入力などの事務作業です。法的判断、独占業務、最終確認・承認は先生方が担います。
08 NEXT ACTION 次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
8-1. 残業時間の集計と管理表の更新から、どの作業を任せられるか決めます
人を増やす・ソフトを替えると決める前に、AI社員AIKATAの社労士事務所向け無料相談で、毎月繰り返す作業を棚卸ししてください。「勤怠データの回収に時間がかかる」「平均と累計を手で計算している」「繁忙期に確認待ちがたまる」といった工程から、どの作業を任せられるかを具体的に整理します。
事務所で使うソフト、顧問先ごとの締め日、職員が毎月行う作業、先生方の承認の流れを確認すれば、最初に任せる業務と事務所に残す専門業務を話し合えます。相談は60分、Google Meetによるオンラインで全国に対応し、契約の義務はありません。給与・人事データの受け渡しと保管は、NDAと事務所の規程に合わせてルールを決めます。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 36協定の特別条項とは何ですか?
A. 原則の限度時間(月45時間・年360時間)を超えて時間外労働をさせる必要がある臨時的な特別の事情に備え、36協定に付ける追加の定めです。付けても無制限ではなく、年720時間以内、月100時間未満、2〜6か月平均80時間以内、年6回までの上限があります。
Q. 特別条項付き36協定の上限時間はどうなっていますか?
A. 厚生労働省の資料では、時間外労働が年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満で、2〜6か月のどの平均も80時間以内です。月45時間を超えられるのは年6回までです。業種によっては特例があります。
Q. 特別条項付き36協定の締結は義務ですか?
A. 義務ではありません。原則の限度を超える可能性がある場合に必要です。繁忙期に月45時間を超える見込みがあるのに結ばないまま超えさせると、違反になります。
Q. 特別条項の協定届はどの様式を使いますか?
A. 特別条項付きの場合は様式第9号の2を使います。上限規制の要件を満たしていることの確認欄や、過半数代表者の選出方法の欄があります。窓口・郵送・電子申請(e-Gov)で届け出られます。
Q. 特別条項に違反するとどうなりますか?
A. 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。協定を結ばずに限度を超えさせた場合、上限を超えさせた場合、臨時的な事情がないのに超えさせた場合、届出を怠った場合が典型です。特別条項があっても、上限を超えれば免責されません。
Q. 36協定の特別条項の管理を社労士事務所が任せる場合、どこまで任せられますか?
A. 勤怠データの回収、時間外・休日労働の集計、管理表の更新、不足資料の一次連絡などの事務作業は、AI社員AIKATAに任せられます。特別条項の事由や数字の設計、協定届の作成と届出、顧問先への助言は、事務所の業務のままです。
Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?
A. 業務の線引きが前提です。AI社員AIKATAは、給与計算・勤怠集計・資料回収の一次対応・書類の下準備などを担い、1号・2号業務である申請書等や法定帳簿書類の作成、行政機関への提出代行は引き受けません。最終確認・承認は先生方が行います。
Q. 今のソフトのままで使えますか?
A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、今の給与ソフト・勤怠システムを使って画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要はありません。どの資料回収・集計・入力から任せられるかは、無料相談で実際の業務を確認して整理します。
Q. 事務所にAIの知識がなくても相談できますか?
A. 相談できます。AI社員AIKATAが仕組みの構築・運用を行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分のオンラインで全国に対応します。業務の棚卸しと受託範囲を整理し、契約の義務はありません。
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