【2026年11月最新】欠勤控除の計算方法|対象ケース・違法になる境界・端数処理を整理し、社労士事務所が給与計算の手作業をAIに任せる方法
「欠勤控除の金額が、従業員から『おかしい』と言われました。顧問先の就業規則どおりに計算したはずなのですが……」——給与計算を請け負う事務所では、こうした問い合わせが月次で必ず起こります。欠勤控除は、一見すると単純な引き算ですが、どの日数・時間で割るか、どの手当を計算のもとに含めるか、端数をどう処理するかで金額が変わり、顧問先ごとにルールも違います。
結論から言うと、欠勤控除は「働かなかった分の賃金を差し引く」という考え方(ノーワーク・ノーペイの原則)にもとづく処理で、就業規則や給与規程に定めたルールのとおり、実際に働かなかった分だけを計算するのが基本です。違法になるのは、実際の欠勤・遅刻の分を超えて控除してしまう場合や、定めのない控除をする場合です。
この記事では、欠勤控除の対象になるケース・ならないケース、計算方法(3つの方式と遅刻・早退の時間計算)、端数処理、違法になる境界、社会保険・税金との関係を整理します。後半では、顧問先ごとに違う控除ルールを仕組みに登録し、計算と確認の下準備をAI社員AIKATAに任せる方法を紹介します。
01 BASICS 欠勤控除とは?ノーワーク・ノーペイの原則と、対象になるケース 「控除できる場合」と「控除できない場合」を、顧問先の就業規則で切り分ける
📚 用語解説
欠勤控除:従業員が欠勤した日や、遅刻・早退・私用外出をした時間について、働かなかった分の賃金を給与から差し引くこと。勤怠控除と呼ばれることもある。月給制でも、就業規則や給与規程に定めがあれば控除できる。
1-1. 根拠となる「ノーワーク・ノーペイの原則」
欠勤控除の根拠は、ノーワーク・ノーペイの原則、つまり「働かなかった時間には賃金が発生しない」という考え方です。賃金は労務の対価であり、労務の提供がなければ支払う義務がない、という整理です。労働基準法に「ノーワーク・ノーペイ」という文言があるわけではなく、民法の考え方や賃金の性質から導かれる原則として扱われます。そのうえで、労働基準法は賃金の全額払い(第24条)などの規制を置いているため、控除のルールを就業規則や給与規程に明記し、その範囲で計算することが求められます。
1-2. 欠勤・遅刻・早退・私用外出における控除の違い
| 区分 | 控除の単位 | 計算のもとになる額 |
|---|---|---|
| 欠勤 | 日単位(所定労働日の全日を休んだ場合) | 月給÷所定労働日数(方式により異なる)×欠勤日数 |
| 遅刻・早退 | 時間単位(実際に働かなかった時間分) | 月給÷月平均所定労働時間×遅刻・早退の時間数 |
| 私用外出 | 時間単位(勤務時間中に職場を離れた時間分) | 遅刻・早退と同様に時間単価で計算 |
| 半日休 | 半日単位(半日欠勤の扱いを就業規則に定める場合) | 1日分の控除額の半分、または時間単価による |
欠勤控除という言葉は、広い意味で遅刻・早退・私用外出まで含めて使われることがあります。顧問先の就業規則の用語(欠勤控除、勤怠控除、遅刻早退控除)をそろえておくと、従業員への説明がぶれません。なお、遅刻・早退の控除は、実際に働かなかった時間分だけが原則で、30分の遅刻を1時間の遅刻として控除すると、超過分は後述する減給の制裁の扱いになります。
1-3. 欠勤控除の対象になるケース
1-4. 欠勤控除の対象にならないケース
1-5. 欠勤・休職・休業・有給休暇・公休の違い
欠勤は、法律に定義がなく、就業規則で定めるのが実務です。休職は、私傷病などで長期に働けない場合に、雇用契約を続けたまま労務の提供を免除する会社独自の制度です。休業は、労働者が働く意思と能力があるのに、使用者側の事情などで働けない状態をいいます。公休は、あらかじめ休日と定められた日です。有給休暇は、賃金が支払われる休暇です。この5つを給与計算でどう扱うかを、顧問先ごとに一覧にしておくと、毎月の判定が安定します。
1-6. 従業員の欠勤理由の例と、規定の定め方
欠勤の理由には、病気、家族の看護、冠婚葬祭、交通事情、私用などがあります。就業規則に定める場合は、①欠勤の届出方法と期限、②診断書などの提出を求める基準、③無断欠勤の扱い、④欠勤時の賃金(控除)の取り扱い、を盛り込みます。欠勤の届出ルールがあいまいな顧問先ほど、給与計算の段階で事務所に確認が戻ってきます。
02 CALCULATION 欠勤控除の計算方法——月給制の3方式と遅刻・早退の時間計算 「何で割るか」で金額が変わる。顧問先の方式を最初に確認する
2-1. 月給制の欠勤控除は「何で割るか」で3方式に分かれる
| 方式 | 計算式 | 特徴・向く場面 |
|---|---|---|
| ①月の平均所定労働日数で割る | 月給÷月平均所定労働日数×欠勤日数 | 毎月の控除単価が一定。年間の所定労働日数÷12で月平均を出す。従業員にとって分かりやすい |
| ②当月の所定労働日数で割る | 月給÷当月の所定労働日数×欠勤日数 | 月ごとの所定労働日数の差が控除額に反映される。休日の多い月は1日あたりが高くなる |
| ③暦日数(その月の日数)で割る | 月給÷当月の暦日数×欠勤日数 | 休日も含めて割るため、1日あたりの控除額が小さくなる。就業規則に明記が必要 |
3方式のうち、どれを採用するかは就業規則や給与規程の定めによることが基本で、実務では①または②を採用している顧問先が多く見られます。方式が決まっていない顧問先では、従来の運用を確認したうえで、規程に明記するよう提案します。方式を途中で変えると、従業員にとって不利になる場合は不利益変更の問題が出ます。
2-2. 計算例(説明用の仮の数字)
月給300,000円、年間の所定労働日数が240日の場合を例にします。月平均所定労働日数は240日÷12か月=20日です。
同じ2日の欠勤でも、方式によって控除額が最大1万円ほど変わります。顧問先に確認するときは、「欠勤1日あたりの控除額はいくらで運用してきたか」を聞くと、方式が特定しやすくなります。
2-3. 遅刻・早退の場合は時間単位で計算する
遅刻・早退・私用外出の控除は、月給を月平均所定労働時間で割った時間単価に、控除する時間数を掛けて計算します。たとえば月給300,000円、1日の所定労働時間が8時間、月平均所定労働日数が20日(月平均所定労働時間160時間)の場合、時間単価は300,000円÷160時間=1,875円です。45分の遅刻なら、1,875円×0.75時間=1,406.25円が控除額になります。
2-4. 欠勤控除の計算のベースに含める手当
控除の計算のもとにする賃金は、基本給だけにする顧問先と、役職手当・職務手当などを含める顧問先があります。一般に、通勤手当や家族手当のように、労働の量と無関係に支給する手当は、計算のベースから外すことが多く、反対に、労働の対価の性格が強い手当は含めることがあります。どの手当を含めるかは、必ず就業規則・給与規程で確認し、手当ごとの扱い(控除対象・非対象)を一覧にして残してください。
| 手当の種類 | 計算のベースに含める例 | 含めない例 |
|---|---|---|
| 基本給 | 含める | — |
| 役職手当・職務手当 | 労働の対価として含める顧問先が多い | 就業規則で外すと定めている顧問先もある |
| 通勤手当 | 欠勤日数に応じて減額する定めがある場合に別計算 | 通常は計算のベースに含めない |
| 家族手当・住宅手当 | — | 労働の量と無関係なため、含めないのが一般的 |
| 固定残業代(みなし残業代) | 控除の対象に含めるか、規程に明記する | 含めない扱いにする場合も規程に明記する |
2-5. 変形労働時間制・フレックスタイム制・裁量労働制の場合
変形労働時間制では、日ごとの所定労働時間が異なるため、時間単位で控除するほうが実態に合うことが多くなります。フレックスタイム制では、清算期間の総労働時間に対する不足時間が控除の対象になるのが基本です。裁量労働制では、労働時間の把握が前提と異なるため、欠勤した日の扱いは就業規則にもとづいて計算します。働き方の制度ごとに、控除の計算式が違うことを顧問先ごとに整理しておく必要があります。
03 LEGAL LINE 端数処理・違法になる境界・社会保険と税金の扱い 「控除してよい範囲」を超えないための、法的なライン
3-1. 端数処理のルール
欠勤控除の計算では、1日あたりの単価や時間単価に1円未満の端数が出ます。端数処理は、控除額を切り捨てるのが原則とされています。控除額を切り上げると、実際に働かなかった分を超えて賃金を減らすことになり、従業員に不利になるためです。実務では、1円未満の端数を切り捨てて控除額とし、その方法を就業規則に定めます。
| 処理 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| 控除額の1円未満を切り捨て | ✅ 一般的に問題なし | 控除額が実際の不就労分を超えないため |
| 控除額の1円未満を切り上げ | ❌ 不利益になる可能性 | 働いた分の賃金まで差し引くことになりうるため |
| 1時間単価の端数処理 | 就業規則に定めて統一 | 毎月同じルールで処理できるようにする |
| 支給総額の端数 | 賃金支払いの端数処理の通達に従い、規程で定める | 月の賃金総額の端数は、通達で認められた方法に限られる |
3-2. 控除してはいけない範囲——違法になるケース
欠勤控除として認められるのは、実際に労務の提供がなかった分までです。たとえば、30分の遅刻に対して1時間分を控除する、半日欠勤なのに1日分を控除する、といった処理は、超過分の賃金を支払わないことになり、賃金全額払いの原則(労働基準法第24条)に反するおそれがあります。
3-3. 欠勤控除と「減給の制裁(懲戒処分)」の違い
欠勤控除は、働かなかった分の賃金を支払わないという処理で、懲戒処分ではありません。一方、減給の制裁は、就業規則に定めた懲戒として賃金を減額するもので、労働基準法第91条により、1回の減給額は平均賃金の1日分の半額を超えてはならず、総額も一賃金支払期の賃金総額の10分の1を超えてはならないという上限があります。欠勤控除の名目で実際の不就労分を超える額を差し引くと、この制裁の上限規制にかかる可能性があります。
3-4. 完全月給制の場合は欠勤控除できない
月給制には、欠勤しても給与が減らない完全月給制と、欠勤した分を控除する日給月給制があります。完全月給制を採用している場合や、就業規則に控除の定めがない場合は、欠勤があっても月給を減らせません。顧問先に「欠勤控除をしたい」と相談されたときは、まず就業規則に控除の定めがあるかを確認します。定めがなければ、将来に向けて規程を整備する提案になります。
3-5. 欠勤控除後の社会保険料・税金の計算
欠勤控除で支給額が減っても、健康保険・厚生年金の保険料は、原則として標準報酬月額にもとづいて決まるため、その月の支給額が減ったことだけでは変わりません(固定的賃金の変動などによる随時改定の条件を満たす場合を除く)。一方、雇用保険料は、その月に支払われる賃金の総額に料率を掛けて計算するため、控除後の支給額で計算します。所得税の源泉徴収は、控除後の支給額から社会保険料等を引いた額をもとに計算します。給与明細では、支給の部に欠勤控除を表示し、控除の部と混同しないことが、従業員への説明のしやすさにつながります。
3-6. 欠勤控除で給与がマイナスになったら
長期の欠勤などで、控除額が支給額を上回るケースが出ます。この場合、賃金を0円として、不足分を翌月の給与で控除(相殺)する扱いがありますが、賃金は全額を払う原則があるため、翌月への繰り越し控除には賃金控除に関する労使協定を結ぶなど、手続きを整える必要があります。社会保険料の本人負担分が引けない月は、翌月に合わせて控除するか、本人から集金する方法を、顧問先と取り決めておきます。
3-7. 欠勤の関連論点——解雇・残業相殺・みなし残業
04 OPERATION 運用の注意点——就業規則の明記事項・「おかしい」と言われたときの対応 計算ミスと説明不足を、仕組みで防ぐ
4-1. 就業規則・給与規程に明記する事項のチェックリスト
4-2. 不利益変更のリスクと従業員への事前説明
控除の方式や対象手当を、従業員にとって不利になる形に変えるときは、労働条件の不利益変更にあたり、従業員への説明や同意、周知の手続きが必要です。単に就業規則を書き換えて公表するだけでは、効力が争われる可能性があります。変更の前に、変更後の計算例を従業員向けに示す事前説明を徹底しましょう。
4-3. 従業員から「欠勤控除がおかしい」と言われたとき
| よくある原因 | 確認すること | 対処 |
|---|---|---|
| 休んでいないのに控除された | 勤怠データの区分ミス、打刻漏れ | 勤怠の修正申請を確認し、翌月の給与で戻し処理 |
| 有給休暇のはずが控除された | 有給の申請と承認の記録、残日数 | 有給に振り替えて再計算 |
| 金額が思っていたより大きい | 控除の方式(何で割るか)、対象手当の範囲 | 就業規則の方式を示し、計算の過程を説明 |
| 二重に控除されている | 遅刻控除と欠勤控除の重複、手当の減額との重複 | 重複分を戻し、チェックの手順を見直す |
| 端数が合わない | 端数処理の方法 | 就業規則の定めに沿って再計算 |
従業員側から見ると、まず確認したいのは①自分の勤怠記録、②有給休暇の申請状況、③就業規則の控除の定め、④給与明細の控除欄、⑤計算方法の5点です。事務所は、顧問先の人事担当者から問い合わせが入ったときに、どの勤怠データから、どの方式で、いくらを控除したかを即答できる記録を残しておく必要があります。
📚 用語解説
賃金全額払いの原則:労働基準法第24条が定める、賃金は通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならないという原則。法令に別段の定めがある場合や、労使協定がある場合を除き、使用者が一方的に賃金から差し引くことはできない。欠勤控除は、実際の不就労分に限って認められる考え方である。
📚 用語解説
休業手当:使用者の責めに帰すべき事由で労働者を休業させた場合に、平均賃金の6割以上を支払うことを求める制度(労働基準法第26条)。会社都合の休業は欠勤ではないため、欠勤控除の対象にならない。
📚 用語解説
日給月給制と完全月給制:日給月給制は、月給を定めつつ、欠勤・遅刻・早退の分を控除する方式。完全月給制は、欠勤や遅刻があっても月給を減額しない方式。欠勤控除を行えるのは、前者を採用し、控除の定めを就業規則に記載している場合である。
4-4. 給与明細の見方と、手当別の控除対象・非対象の整理
給与明細では、欠勤控除は支給の部のマイナス項目として表示する顧問先と、控除の部に表示する顧問先があります。税金や社会保険料の計算にも関わるため、表示の位置は顧問先ごとに統一しておきます。明細を見た従業員から問い合わせが来たときのために、各種手当の扱い(手当別の控除対象・非対象)を一覧にして、事務所と顧問先の両方が持っておくと、説明が正確になります。
4-5. 端数処理のOK・NG早見表と、具体的な計算の確認ポイント
| 場面 | OK | NG |
|---|---|---|
| 控除額の端数 | 1円未満を切り捨てて控除額とする | 1円未満を切り上げて、控除額を実際より大きくする |
| 遅刻の時間 | 実際の遅刻時間(分)を、時間単価で按分する | 30分の遅刻を1時間として切り上げて控除する(超過分は減給の制裁の扱い) |
| 半日欠勤 | 半日分(1日の控除額の半分、または時間単価)を控除する | 半日の欠勤を1日分として控除する |
| 規程の記載 | 端数処理の方法を就業規則に明記する | 規程に定めがないまま、担当者の判断で処理する |
具体的な計算の確認ポイントは、①どの方式で割るか、②対象手当は何か、③端数の処理、④最低賃金を下回らないか、⑤二重控除がないか、の5つです。この5点を毎月確認する運用を、チェックポイントとして固定します。
4-6. 違法性が問われるケースと、記載のない控除は無効になる可能性
欠勤控除の違法性が問われるのは、実際の不就労分を超えた控除、最低賃金を下回る控除、就業規則に記載のない控除などです。就業規則に記載のない控除は、無効と判断される可能性があります。労基法違反の状態が続くと、労働基準監督署の是正指導の対象になります。人事担当者側から従業員に対して、控除の根拠となる規程の条文と計算の過程を示せる状態にしておくことが、トラブルの防止につながります。
4-7. 「休んでいないのに控除された」パターン別の原因と対処法、会社側の対処
パターン別の原因は、先ほどの表のとおり、勤怠データの区分ミス、打刻漏れ、有給の取り込み漏れ、二重控除などです。対処法として、会社側は①勤怠データを確認して誤りを特定する、②翌月の給与で戻し処理をする、③再発防止として区分のチェック手順を定める、の順で進めます。社保料や源泉所得税の計算にも影響するため、戻し処理の際は、社会保険料や所得税への影響も確認します。控除額が大きくなり、給与がゼロ以下になる場合は、前述の翌月相殺と労使協定の整備が関係します。
確認作業を効率化するコツは、勤怠の入力から給与計算までの流れを可視化し、人が見るべき箇所を絞ることです。給与計算ソフトを活用して控除額を自動で計算する顧問先も多いですが、ソフトの設定が顧問先の就業規則と一致しているかを定期的に確認する作業は、ソフトを入れても残ります。裁判員等に選ばれたときの休暇の扱いや、各種手当の扱いなど、例外的な場面の取り扱いも、規程に定めておくことで適正な処理が可能になります。欠勤による給与への影響を従業員に正確に説明し、労務管理上の問題を防ぐことが、人事担当者に求められています。
4-8. 給与計算の関連記事
給与計算の周辺では、所得税の税率を整理した記事、年末調整の保険料控除の書き方と計算方法を整理した記事、年末調整の還付金の扱いを整理した記事もあわせてご覧ください。
05 THE LIMITS 事務所の手作業では、顧問先ごとの「控除ルールの照合」に限界がある 計算式より、ルールの違いと確認の量が事務所を圧迫する
欠勤控除そのものの計算は難しくありませんが、顧問先の数だけ存在するルールを、毎月、間違えずに適用し続けることが事務所の負担です。ソフトを替えても、顧問先が使う勤怠システムまでは事務所が決められません。ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります。
06 AUTOMATE THE WORK 【核心】給与計算の勤怠集計・控除計算をAIで「無人で回る仕組み」にする 効率化ではなく自動化。毎月の締めに合わせて作業が動く
6-1. 「AIに聞く」と「AIが毎月の作業を回す」は別物
AIに「欠勤控除の計算式を教えて」と聞くのは効率化です。調べる時間は短くなりますが、顧問先ごとに勤怠を集計し、ルールを当てはめて計算する作業は人間が続けます。
一方、Claude Code/Codexで構築するのは自動化です。「締め日になったら、顧問先の勤怠データを回収し、顧問先ごとに登録した控除ルールで欠勤・遅刻・早退を集計し、控除額を計算し、給与ソフトへの入力まで行い、チェック結果を事務所に報告する」という流れを設計しておけば、毎月、決まったタイミングで作業が走り、事務所は承認するだけになります。
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。指示を受けて、データの読み込み・集計・突合・判定・文書作成といった作業そのものを実行できる。プログラミング不要で、日本語の指示だけで業務の仕組みを構築できるため、バックオフィス業務の自動化にも使われている。
6-2. 任せられる作業
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 顧問先ごとに勤怠データの提出を依頼し、催促する | 締め日に合わせて自動で依頼し、未提出の顧問先だけを事務所に報告 |
| 欠勤・休業・有給の区分を目視で確認する | 就業規則のルールと照合し、区分が疑わしい行を抽出 |
| 顧問先ごとの方式・対象手当で控除額を計算する | 登録したルールで自動計算し、前月との差を表示 |
| 計算結果を給与ソフトへ入力する | いま使っているソフトの画面操作を自動化して入力 |
| 最低賃金や二重控除を目視で検算する | 自動でチェックし、問題のある行だけを報告 |
6-3. 社労士法との線引き
行政機関への提出手続きの代行や、帳簿書類の作成(1号・2号業務)、そして最終確認と承認は、先生方が行う業務として変わりません。AIが担うのは、その前段にある勤怠の集計、控除の計算、給与データの入力、チェックといった事務作業です。計算済みの給与データを確認して承認する作業は、事務所に残ります。
07 BUILD OR DELEGATE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つの選択肢のうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ
給与計算の事務作業を減らす方法は、大きく4つあります。このうち3つは、悩みを別の悩みに置き換えるだけです。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 人手が増えれば、締めの集中も乗り切れる | 繁忙期に間に合わず、閑散期には人件費が残る。顧問先のルールを覚えた職員に作業が集まる | ❌ |
| ②従来型の外注・BPO | 事務所の手を離せる | 顧問先ごとのルールを外注先に説明する手間と、納品物の再確認が事務所に残る | ❌ |
| ③事務所でAIを自作する | ツールを買えば自動化できる | 顧問先ごとのルールの言語化、検証の型づくり、作った人しか直せない第二の属人化の壁がある | ❌ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 勤怠の回収から計算の下準備までをまるごと預けられる | (該当なし) | ✅ |
08 WHAT IS AIKATA AI社員AIKATAとは——事務所の事務作業を丸ごと受託するサービス 増員・外注・自作のどの壁にも引っかからない、4つめの選択肢
AI社員AIKATA(AI社員AIKATAを運営する弊社・株式会社GENAI)は、給与計算・勤怠の集計・入退社手続きの書類の下準備・算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備・帳票の作成・顧問先への資料回収や一次対応など、職員がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する業務代行サービスです。欠勤控除の計算で言えば、勤怠の集計や、顧問先ごとのルールにもとづく計算、給与ソフトへの入力が対象になります。
仕組みの構築・運用はAIKATAが行うため、事務所にAIの知識は不要です。無料相談は60分・オンライン(Google Meet)で、業務の棚卸しと、どこまで任せられるかの整理を行います。契約の義務はありません。全国対応で、NDAを締結し、給与・人事のデータの受け渡し・保管ルールは事務所の規程に合わせて個別に決めます。料金は月額の定額制で、業務量が増えても料金は変わりません。
AIKATAを使う社労士事務所では、顧問先ごとの締め日・支給日・手当のルールを登録し、AIが勤怠を集計して給与データを作り、事務所が承認するという形で運用しています。
09 COMPARISON & CONCLUSION 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業・ソフトの乗り換え・AIKATA、3つを並べて比較する
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ❌ 顧問先が増えるほど職員に集中 | △ 入力は楽になるが、回収と確認は残る | ✅ 人を増やさず処理量を増やせる |
| 顧問先ごとのルール | △ 職員の頭の中にある | △ ソフトの設定で一部吸収 | ✅ 仕組みに登録され、担当が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | ✅ ソフト変更なし | ❌ ソフトの乗り換えを依頼する必要あり | ✅ いまのソフトのまま変更不要 |
| 職員の採用・教育 | ❌ 採用難と属人化が続く | △ 操作研修が必要 | ✅ 事務所にAIの知識は不要 |
| 社労士法の線引き | ✅ 全部事務所が行うので明確 | ✅ 明確 | ✅ 1号・2号業務は事務所に残し、事務作業のみ受託 |
9-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けることになります。作業そのものを手放せる道は、AIKATAに任せることだけです。欠勤控除の計算で仕組みを作れば、同じ考え方を残業代の計算、入退社手続きの下準備、年末調整といった他の定型業務にも広げていけます。
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よくある質問
Q. 欠勤控除とは何ですか?
A. 従業員が欠勤した日や、遅刻・早退・私用外出をした時間について、働かなかった分の賃金を給与から差し引く処理です。ノーワーク・ノーペイの原則にもとづき、就業規則や給与規程に控除の定めがあれば、月給制でも控除できます。完全月給制や、控除の定めがない場合は、欠勤があっても月給を減らせません。
Q. 欠勤控除の計算方法を教えてください。
A. 月給制の場合は、月給を日割りの基準で割って、欠勤日数を掛けます。日割りの基準には、月平均所定労働日数、当月の所定労働日数、暦日数の3つがあり、どれを採用するかは就業規則の定めによります。遅刻・早退は、月給を月平均所定労働時間で割った時間単価に、控除する時間数を掛けて計算します。
Q. 欠勤控除の対象にならないのは、どのような場合ですか?
A. 年次有給休暇を取得した場合、就業規則で有給と定められた特別な休暇、会社都合による休業(休業手当の支払い義務があります)などは、控除の対象になりません。業務上の負傷・病気による休業や、産前産後休業・育児休業・介護休業は、通常の欠勤とは別に扱い、就業規則の定めや各種給付との関係を確認します。
Q. 欠勤控除が違法になるのは、どのようなケースですか?
A. 実際に働かなかった分を超えて控除した場合(遅刻30分を1時間として控除するなど)、就業規則に定めのない控除をした場合、控除後の賃金が最低賃金を下回る場合などは、賃金全額払いの原則などに反するおそれがあります。懲戒としての減給は、労働基準法第91条により、1回の額が平均賃金の1日分の半額まで、総額は賃金総額の10分の1までという上限があります。
Q. 欠勤控除の端数処理は、切り上げと切り捨てのどちらですか?
A. 控除額は切り捨てるのが原則とされています。控除額を切り上げると、実際に働かなかった分を超えて賃金を減らすことになり、従業員に不利になるためです。端数処理の方法は就業規則に定め、毎月同じルールで処理します。
Q. 社労士法上、勤怠の集計や控除の計算をAIに任せて問題ありませんか?
A. 行政機関への提出手続きの代行や、帳簿書類の作成にあたる1号・2号業務、そして最終確認と承認は、先生方が行う業務として変わりません。AI社員AIKATAが担うのは、勤怠の集計、顧問先ごとのルールにもとづく計算、給与データの入力といったその前の事務作業です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。
Q. 今使っている給与ソフトや勤怠システムのままで、AI社員AIKATAを使えますか?
A. 使えます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要はありません。顧問先ごとの控除ルールなどの個別ルールを仕組みに登録して処理するため、担当者が変わってもルールが残ります。
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