【2026年11月最新】女性活躍推進法とは?2026年4月改正の公表義務・行動計画の手順・えるぼし認定を整理し、社労士事務所が顧問先対応をAIで自動化する方法
「顧問先から、女性活躍推進法の改正で何をすればいいのかと聞かれました。うちの会社は対象ですか?」——2026年に入ってから、こうした相談を受けた社労士事務所は多いのではないでしょうか。2026年4月1日の改正で、男女間賃金差異と女性管理職比率の情報公表義務が、常時雇用する労働者101人以上の事業主に広がりました。これまで対象外だった101人〜300人の顧問先が、新たに動かなければならなくなったのです。
結論から言うと、女性活躍推進法への対応は「状況把握・課題分析」「行動計画の策定と届出」「情報公表」の3本柱で、顧問先の規模によって求められる範囲が変わります。難しいのは制度の理解よりも、顧問先ごとに人事データを集め、定義をそろえて計算し、公表用の数字に整える作業です。この作業量が、事務所の負担として静かに積み上がります。
この記事では、女性活躍推進法の目的・対象・手順・算出方法・えるぼし認定を、厚生労働省など公式の情報にもとづいて整理します。そのうえで後半では、顧問先ごとのデータ集計と書類の下準備を、AI社員AIKATAに任せる方法を紹介します。
01 OVERVIEW 女性活躍推進法とは?目的・背景・3つの基本原則 制度の趣旨を押さえると、顧問先への説明がぶれなくなる
📚 用語解説
女性活躍推進法:正式名称は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」。2015年に成立し、2016年4月に全面施行された。仕事で活躍したい女性がその力を十分に発揮できる環境を整えるため、国・地方公共団体と事業主に、取り組みの計画づくりと情報の公表などを求めている。
1-1. 法律の目的は「働く女性が力を発揮できる環境づくり」
女性活躍推進法の目的は、職業生活で活躍したいと希望するすべての女性が、その個性と能力を十分に発揮できる社会をつくることです。罰則で縛る法律というより、事業主に「自社の現状を数字で把握し、課題を見つけ、計画を立てて取り組み、結果を公表する」というサイクルを回させる法律です。この「状況把握→計画→公表」という型は、2026年の改正後も変わっていません。
顧問先に説明するときは、「女性を優遇しなさい」という法律ではないことをはっきり伝えると、経営者の警戒感が和らぎます。求められているのは、採用・継続就業・労働時間・管理職登用といった場面で、性別による差や偏りが自社にあるかを確かめ、あれば改善の計画を持つことです。
1-2. 制定された3つの背景
背景を押さえておくと、顧問先への説明に説得力が出ます。「法律があるからやる」ではなく、「働き手が減る時代に、人が辞めない・応募が集まる会社にするための仕組みづくり」として伝えると、行動計画を形だけで終わらせない会社が増えます。
1-3. 基本原則は3つ
女性活躍推進法には、取り組みの土台となる基本原則が3つあります。
1-4. 関連する法律との違い
| 法律 | 主な内容 | 女性活躍推進法との違い |
|---|---|---|
| 男女雇用機会均等法 | 募集・採用・配置・昇進などでの性別を理由とする差別の禁止、セクハラ・妊娠出産等に関するハラスメント防止措置 | 「してはいけないこと」を定める法律。女性活躍推進法は、現状分析・計画・公表で「前向きな取り組みを促す」法律 |
| 次世代育成支援対策推進法 | 仕事と子育ての両立支援のための一般事業主行動計画の策定・届出、くるみん認定 | 行動計画という型は似ているが、対象は子育て支援。女性活躍推進法は採用・登用・賃金など職場全体の男女差が対象 |
| 育児・介護休業法 | 育児休業・介護休業などの制度の定め | 個別の制度を定める法律。女性活躍推進法は、制度が使われているかも含めて現状を把握する枠組み |
顧問先によっては、次世代育成支援対策推進法の行動計画をすでに策定・届出していることがあります。この場合、女性活躍推進法の行動計画と一体のものとして策定・届出ができる仕組みが用意されていますので、手続きの重複を避けるために、顧問先の既存の計画を最初に確認しましょう(届出様式は厚生労働省・労働局の最新の案内で確認してください)。
1-5. 企業にとってのメリット
義務として説明するだけでは、顧問先の動きは鈍くなります。取り組むことで得られるメリットも合わせて伝えると、前向きに動いてもらいやすくなります。
1-6. なぜ今、女性活躍推進の必要性が高まっているのか
必要性の根拠は、先ほどの3つの背景に集約されます。ひとつは労働力不足の解消です。少子化で働き手が減る中、働く意欲のある女性が出産・育児・介護の時期に仕事を続けることの困難を抱えたままでは、人手不足は解消しません。もうひとつは、諸外国と比べた女性管理職割合の低さです。意思決定の場に女性が少ないことは、商品開発や職場づくりの視点の偏りにもつながります。顧問先にとって重要なのは、この法律を「負担」ではなく「人材戦略の入口」として捉えることです。
1-7. 数字の可視化が、従業員の不満や本音に気づく入口になる
男女別の継続勤務年数や時間外労働のデータを可視化すると、これまで見えなかった従業員の不満や本音の手がかりが得られます。たとえば、特定の部署だけ女性の離職が多い、育児休業から戻った人の時間外労働が長い、といった偏りです。こうしたデータに加えて、従業員エンゲージメントを測る社内アンケート(エンゲージメントサーベイ)を併用する顧問先もあります。アンケートの設計や運用は顧問先の判断ですが、行動計画の数値目標と結びつけておくと、離職防止の効果を測りやすくなります。休暇制度や福利厚生を増やす前に、まず数字で現状を見るのが順番です。
また、人事・労務の年間業務カレンダーに、女性活躍推進法の作業(データ集計・計画の見直し・公表・届出)を組み込んでおくと、毎年の山を見落としません。顧問先ごとのカレンダーに、事業年度末を起点とした作業予定を入れておくことをおすすめします。
02 WHO IS COVERED 対象事業主と規模別の義務——改正の流れ(2020年→2022年→2026年) 「常時雇用する労働者」の数え方と、101人・301人の線引きを押さえる
2-1. 「常時雇用する労働者」の範囲
女性活躍推進法の対象規模は、「常時雇用する労働者」の数で決まります。ここでいう常時雇用する労働者は、正社員だけではありません。期間の定めなく雇用されている人に加えて、有期契約でも、過去1年以上引き続き雇用されている人や、雇入れ時から1年以上引き続き雇用される見込みの人は含まれます。パートタイム・アルバイトも、この条件に当てはまれば数えます。
顧問先が「うちは正社員が90人だから対象外」と考えていても、パート・有期契約で1年以上働く人を足すと101人を超えることがあります。対象かどうかの判定は、必ず雇用形態別の人数表を作って確認してください。基準日や数え方の細かな扱いは、厚生労働省の最新の解説で確認します。
2-2. 規模別に求められる対応
| 常時雇用する労働者 | 状況把握・課題分析 | 行動計画の策定・届出 | 情報公表(2026年4月以降) |
|---|---|---|---|
| 301人以上 | 義務 | 義務 | 義務。男女間賃金差異に加え、女性管理職比率も必須の公表項目に |
| 101人〜300人 | 義務 | 義務(2022年4月1日から) | 義務。男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が2026年4月1日から必須に |
| 100人以下 | 努力義務 | 努力義務 | 努力義務 |
100人以下の顧問先は、法律上は努力義務にとどまります。ただし、えるぼし認定の取得や助成金の活用、採用での訴求を考えるなら、義務ではなくても取り組む意味があります。義務の有無で説明を終えず、「やると何が得か」までセットで提案するのが、事務所の付加価値になります。
2-3. 改正の流れ
あわせて、法律の有効期限が2026年3月末から2036年3月末まで10年間延長されています。つまり、女性活躍推進法は一時的な制度ではなく、今後10年にわたって顧問先が毎年向き合う制度になりました。
📚 用語解説
一般事業主行動計画:企業が自社の状況を分析したうえで、計画期間・数値目標・取組内容・実施時期を定める計画。策定したら社内の労働者に周知し、外部にも公表し、都道府県労働局に届け出る。女性活躍推進法と次世代育成支援対策推進法の2つに、それぞれ行動計画の仕組みがある。
03 PRACTICE 行動計画から情報公表まで——顧問先対応の6ステップ 対象判定→データ集め→定義統一→計画策定→公表→認定の検討
ここからは、顧問先の対応を進める順番に沿って、事務所が確認すべき点を整理します。流れは次のとおりです。
3-1. STEP1〜2:対象規模の確認と、状況把握に必要なデータ集め
最初に、先ほどの「常時雇用する労働者」の数え方で顧問先の規模を確定します。そのうえで、状況把握・課題分析を行います。女性活躍推進法では、すべての事業主が最低限把握する項目(基礎項目)が決まっています。
301人以上の顧問先では、これらを雇用管理区分(総合職・一般職など、雇用管理のしくみが異なる区分)ごとに把握する必要があります。顧問先が大きいほど、データを分けて集める手間が増えます。
3-2. STEP3:算出ルールの統一
次に、数字を出すルールを顧問先内でそろえます。たとえば「管理職」の範囲、「平均継続勤務年数」の対象者、「平均年間賃金」に含める手当や賞与の範囲などです。ここがばらつくと、前年と比べられない数字になり、行動計画の効果測定もできなくなります。算出ルールは文書にして残し、翌年以降も同じ定義で計算できるようにすることが、毎年回る仕組みの出発点です。
3-3. 男女間賃金差異の算出と公表
📚 用語解説
男女間賃金差異:男性労働者の賃金の平均に対する、女性労働者の賃金の平均の割合(%)。厚生労働省の算出方法では、「全労働者」「正規雇用労働者」「非正規雇用労働者」の3区分で、それぞれ女性の平均年間賃金÷男性の平均年間賃金×100で求める。数値が100に近いほど男女差が小さい。
算出のポイントは、まず3つの区分それぞれで計算することです。全体の数字だけを出して終わりにしてはいけません。次に、パートタイム労働者など所定労働時間が短い人の賃金は、フルタイムに換算して比べる扱いがあります(具体的な換算方法は厚生労働省の算出マニュアルで確認してください)。
| 確認ポイント | つまずきやすい点 | 事務所が見るところ |
|---|---|---|
| 対象期間 | 事業年度ごとに集計するため、年の途中で締め日が違う顧問先は混乱しやすい | 顧問先の事業年度を最初に確認する |
| 賃金の範囲 | 基本給だけで計算するのか、手当・賞与を含めるのか | 賃金台帳の支給項目と突き合わせて定義する |
| 人員の範囲 | 休職者・出向者・退職者の扱い | 算出ルールの文書に明記し、毎年同じにする |
| 雇用区分 | 正規・非正規の区分が就業規則の定義とずれている | 就業規則・雇用契約書の区分と照合する |
賃金差異が大きく出たとき、顧問先の経営者は驚くことがあります。差異の原因は、男女で職種や管理職比率、勤続年数が違うことが背景にあるケースが多く、数字そのものが「不当な差別」を意味するとは限りません。公表の際には、必要に応じて説明欄に背景を補足できます。この補足文の下書きは、事務所の腕の見せどころです。
3-4. 女性管理職比率の算出と公表
女性管理職比率は、管理職に占める女性労働者の割合です。ここで最も揉めるのが「管理職」の範囲です。女性活躍推進法上の管理職は、課長級以上の役職にある人を基本に、顧問先の役職体系に合わせて整理します(労働基準法上の管理監督者とは必ずしも一致しないため、混同に注意してください)。
残業代の対象外となる労働基準法上の管理監督者と、女性活躍推進法の管理職比率の「管理職」は、定義の目的が違います。就業規則の役職名を見て機械的に当てはめず、厚生労働省の算出方法の解説を確認したうえで、顧問先ごとに範囲を決めて文書に残してください。
3-5. STEP4:行動計画の策定・社内周知・届出
現状の数字から課題が見えたら、一般事業主行動計画を策定します。計画に入れるのは、計画期間、数値目標、取組内容、取組の実施時期です。2026年の改正を機に、既存の計画がある顧問先は、賃金差異と管理職比率の現状を踏まえて数値目標と取組内容を見直しておくと、次の公表で説明がしやすくなります。
3-6. STEP5:情報公表
情報公表は、女性の活躍推進企業データベース(厚生労働省が運営)や自社ホームページなど、求職者が見られる場所で行います。2026年4月1日からは、101人以上の事業主は、男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が必須です。事業年度が3月末の会社の場合、各労働局の案内では6月30日までに公表するとされています(事業年度が違う顧問先の期限は、厚生労働省の最新の案内で確認してください)。
301人以上の顧問先は、これまで選択項目だった女性管理職比率が、新たに必須の公表項目に加わる点に注意が必要です。賃金差異を毎年公表している顧問先でも、管理職比率の整備が新たに必要になります。
3-7. 改正前後の比較表と、企業規模別の義務対応一覧
| 項目 | 改正前 | 改正後(2026年4月1日から) |
|---|---|---|
| 101〜300人の情報公表 | 情報公表は義務。ただし賃金差異・管理職比率は選択項目の扱い | 男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が必須 |
| 301人以上の情報公表 | 男女間賃金差異は必須(2022年7月から)。管理職比率は選択項目の扱い | 女性管理職比率も必須の公表項目に追加(追加義務) |
| 100人以下 | 努力義務 | 努力義務のまま |
| 法律の期限 | 2026年3月末まで | 2036年3月末まで延長 |
この表は、顧問先の「義務内容」を説明する一覧として、そのまま案内の冒頭に使えます。前述の企業規模別の義務対応一覧とあわせて、対象企業かどうか、何をいつまでにするのかを1枚で示すと、顧問先の理解が早くなります。表の項目は、厚生労働省の最新の案内で必ず確認してください。
3-8. 公表例と、情報公開義務の範囲
公表のイメージを共有するため、顧問先に示す公表例の型を整理しておくと便利です。たとえば「男女間賃金差異:全労働者 〇%、正規雇用労働者 〇%、非正規雇用労働者 〇%(対象期間:〇年4月〜〇年3月)、女性管理職比率:〇%(管理職の範囲:課長級以上)」のように、数字・対象期間・定義の3点をセットで書きます。必要に応じて、差異の背景を説明する文章を添えます。2022年4月に始まった情報公開義務の対象拡大以降、公表の形式を整える顧問先が増えていますので、定義の書き方は一度ひな形にしておくと、毎年使い回せます。
3-9. 301人以上の顧問先と101〜300人の顧問先で、案内を分ける
顧問先への案内文は、規模ごとに分けて作ると伝わりやすくなります。101人〜300人の顧問先には、「初めての公表になるので、データの集め方から一緒に進める」案内を。301人以上の顧問先には、「既存の公表に女性管理職比率を足す」案内を。同じ法律でも、顧問先ごとに必要な作業が違うため、一斉メールでは足りません。
04 CERTIFICATION えるぼし認定・助成金・取り組まなかった場合——改善施策まで 公表で終わらせず、認定と採用の武器につなげる
4-1. えるぼし認定とプラチナえるぼし認定
📚 用語解説
えるぼし認定:女性活躍推進法にもとづき、行動計画を策定・届出した企業のうち、女性の活躍に関する取り組みの実績が一定の基準を満たした企業を、厚生労働大臣が認定する制度。基準を満たした項目数に応じて、3段階の認定がある。
えるぼし認定は、次の5つの評価項目を基準に、満たした項目数で段階が決まります。
5つのうち、満たした項目が1〜2つで1段階目、3〜4つで2段階目、5つすべてで3段階目となります。具体的な基準値は、厚生労働省の最新の認定基準で確認してください。認定を取るには、基準の実績を情報公表していることが前提になります。
さらにその上位に、プラチナえるぼし認定があります。えるぼし認定を受けた企業のうち、行動計画の目標を達成し、女性活躍の取り組みが特に優良と認められた企業が対象で、2020年6月に創設されました。2026年の改正にあわせて、認定の要件にもハラスメント防止措置の公表が加わる扱いが各社の解説で紹介されています。認定取得を狙う顧問先には、厚生労働省の最新の認定基準を必ず確認したうえで案内してください。
4-2. 助成金
女性の活躍推進や両立支援の取り組みでは、厚生労働省の両立支援等助成金(女性活躍加速化コースなど)の対象になる場合があります。ただし、助成金は年度ごとに要件や支給額が変わるため、案内する前に必ず厚生労働省の最新のページで要件を確認し、顧問先ごとに該当するかを確かめます。助成金の申請書類の作成や提出は、社労士法上の手続きの業務であり、先生方が行う領域です。
4-3. 取り組まなかった場合どうなるか
顧問先から必ず聞かれるのが「やらなかったら罰則はあるのか」という質問です。女性活躍推進法には、行動計画や情報公表をしなかったことに対する、直接の罰金の定めは基本的にありません。ただし、厚生労働大臣による指導・勧告があり、勧告に従わない場合は企業名が公表されることがあります。また、国が行う報告の求めに対して報告をしなかったり、虚偽の報告をしたりした場合には、過料の定めがあります。
直接の罰金がなくても、公表をしていない会社は、求職者や取引先から「情報を出していない会社」と見られます。採用や取引で選ばれる側に立つ現在、公表の有無そのものが評価になります。顧問先には、リスクと機会の両面で説明してください。
4-3の補足. 認定要件を参考に、女性活躍の実績づくりを進める
えるぼし認定の認定要件は、実績づくりの目標としても参考になります。まず自社の女性活躍実績(採用・継続就業・労働時間・管理職比率・キャリアコース)を5項目で棚卸しし、足りない項目を行動計画の取組に入れます。他社事例は、取組の発想を得るために見るのは構いませんが、数字や制度をそのまま写すのではなく、顧問先の規模や業種に合うかを確かめてください。社内では、管理職・現場リーダーへの意識改革の研修や、育児と仕事の両立を支える制度の周知も、実績の土台になります。
4-4. 情報公表を採用ブランディングに活かす
数字を出すだけでなく、数字の背景と取り組みを一緒に伝えると、採用の場面で効果が出ます。たとえば、平均継続勤務年数の男女差が小さいことを、育児と仕事の両立支援の制度とセットで伝える。管理職比率が低い場合は、「いつまでにどこまで上げるか」という数値目標とともに公表する。現状が完璧でなくても、改善の計画が見えることが、求職者の信頼につながります。
4-5. 賃金差異・管理職比率の改善施策の例
| 課題 | 施策の例 | 事務所が支援できること |
|---|---|---|
| 女性管理職比率が低い | 管理職候補者の育成研修、昇進要件の見直し、ロールモデルとなる社員の紹介 | 役職体系と昇格要件の整理、就業規則・賃金規程の見直し案づくり |
| 継続勤務年数の男女差が大きい | 育児休業からの復帰支援、短時間勤務・フレックス制度の整備 | 育児・介護休業規程の整備と、制度の周知文書づくり |
| 長時間労働が女性の離職に影響 | 業務量の平準化、時間外労働の上限管理 | 月ごとの時間外労働データの集計と、超過の見える化 |
| 賃金差異が大きい | 職務・等級ごとの賃金体系の点検、評価基準の透明化 | 賃金台帳からの男女別・区分別の集計と、差異の要因分解の下準備 |
あわせて確認したい:ハラスメント対策と法改正の周知
2026年の改正は、女性活躍の公表義務の拡大だけでなく、ハラスメント対策の強化も含まれます。職場のハラスメントの防止措置については、職場でのハラスメントの種類と対策を整理した記事で詳しく解説しています。また、その他の労働関係の法改正の動向は、労働基準法の改正と実際に動く制度を整理した記事もあわせてご覧ください。
05 THE LIMITS 事務所の手作業では、顧問先ごとの「集計と公表」に限界がある 制度の理解より、毎年のデータ集めと書類づくりが事務所を圧迫する
こうした作業は、判断よりも「集める・そろえる・計算する・書式に整える」という事務作業が大半です。顧問先が増えるほど、事務所の職員の時間は制度の相談ではなくデータの整形に使われることになります。ソフトを替えても、顧問先が使うソフトまでは事務所が決められません。ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります。
06 AUTOMATE THE WORK 【核心】顧問先ごとの集計と書類の下準備をAIで「無人で回る仕組み」にする 効率化ではなく自動化。毎年の公表作業を決まった流れで回す
6-1. 「AIに聞く」と「AIが毎年の作業を回す」は別物
AIに「男女間賃金差異の計算方法を教えて」と聞くのは効率化です。調べる時間は短くなりますが、顧問先ごとにデータを集めて計算し、書式に整える作業は、人間が続けることになります。
一方、Claude Code/Codexで構築するのは自動化です。「顧問先から人事データ・賃金台帳を回収し、事務所で決めた算出ルールで男女別・区分別に集計し、公表用の数字と行動計画の下書きまでを作る」という流れを一度設計しておけば、翌年以降は決まったタイミングで作業が走り、事務所は結果を確認するだけになります。
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。指示を受けてデータの読み込み・集計・突合・判定・文書作成といった作業そのものを実行できる。プログラミング不要で、日本語の指示だけで業務の仕組みを構築できるため、バックオフィス業務の自動化にも使われている。
6-2. 任せられる作業と、事務所に残る作業
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 顧問先ごとに人事・賃金データの提出を依頼し、催促する | 回収の依頼と一次対応をAIが行い、未提出の顧問先だけを事務所に報告 |
| データの形式をそろえ、雇用区分を整える | 顧問先ごとに登録したルールで自動的に整形 |
| 男女別・区分別の平均賃金、管理職比率、平均継続勤務年数を手計算 | 登録した算出ルールで自動集計し、前年との差を表示 |
| 行動計画・公表用の様式に数字を転記 | 様式に沿った下書きを自動作成 |
| 前年の定義を探して同じ基準でそろえる | 顧問先ごとのルールが仕組みに残り、担当者が変わっても同じ基準で処理 |
6-3. 社労士法との線引き
行動計画の届出など行政機関への提出手続きの代行や、帳簿書類の作成(社労士法の1号・2号業務)、そして最終確認と承認は、先生方が行う業務として変わりません。AIが担うのは、その前段にあるデータの回収・整形・集計・書類の下準備です。公表する数字の最終確認と、提出・届出の実行は、必ず事務所に残ります。
07 BUILD OR DELEGATE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つの選択肢のうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ
女性活躍推進法の対応を含め、毎年の集計・書類作成の負担を減らす方法として、事務所が考える選択肢は4つあります。このうち3つは、悩みを別の悩みに置き換えるだけです。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 人手が増えれば集計も書類づくりも追いつく | 繁忙期に間に合わず、閑散期には人件費が残る。顧問先ごとの定義を覚えた人に作業が集まり、属人化が進む | ❌ |
| ②従来型の外注・BPO | 事務所の手を離せる | 顧問先ごとのルールを外注先に説明する手間と、納品物の手直しが事務所に残る | ❌ |
| ③事務所でAIを自作する | ツールを買えば自動化できる | 顧問先ごとの定義の言語化、検証の型づくり、作った人しか直せない第二の属人化の壁がある | ❌ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 集計と書類の下準備をまるごと預けられる | (該当なし) | ✅ |
08 WHAT IS AIKATA AI社員AIKATAとは——事務所の事務作業を丸ごと受託するサービス 増員・外注・自作のどの壁にも引っかからない、4つめの選択肢
AI社員AIKATA(AI社員AIKATAを運営する弊社・株式会社GENAI)は、給与計算・勤怠の集計・入退社手続きの書類の下準備・算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備・帳票の作成・顧問先への資料回収や一次対応など、職員がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する業務代行サービスです。女性活躍推進法の対応で言えば、顧問先からの資料回収や、集計・帳票の下準備にあたる作業が対象になります。
仕組みの構築・運用はAIKATAが行うため、事務所にAIの知識は不要です。無料相談は60分・オンライン(Google Meet)で、業務の棚卸しと、どこまで任せられるかの整理を行います。契約の義務はありません。全国対応で、NDAを締結し、給与・人事のデータの受け渡し・保管ルールは事務所の規程に合わせて個別に決めます。料金は月額の定額制で、業務量が増えても料金は変わりません。
AIKATAを使う社労士事務所では、顧問先ごとの算出ルールや締め日を登録し、AIが資料を回収して集計・帳票の下準備を行い、事務所が承認するという形で運用しています。
09 COMPARISON & CONCLUSION 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業・ソフトの乗り換え・AIKATA、3つを並べて比較する
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ❌ 顧問先が増えるほど職員に集中 | △ 入力は楽になるが、回収と確認は残る | ✅ 人を増やさず処理量を増やせる |
| 顧問先ごとのルール | △ 職員の頭の中にある | △ ソフトの設定で一部吸収 | ✅ 仕組みに登録され、担当が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | ✅ ソフト変更なし | ❌ ソフトの乗り換えを依頼する必要あり | ✅ いまのソフトのまま変更不要 |
| 職員の採用・教育 | ❌ 採用難と属人化が続く | △ 操作研修が必要 | ✅ 事務所にAIの知識は不要 |
| 社労士法の線引き | ✅ 全部事務所が行うので明確 | ✅ 明確 | ✅ 1号・2号業務は事務所に残し、事務作業のみ受託 |
9-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けることになります。作業そのものを手放せる道は、AIKATAに任せることだけです。女性活躍推進法の集計で仕組みを作れば、同じ考え方を給与計算・算定基礎の下準備・年度更新といった他の定型業務にも広げていけます。
次の公表時期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
顧問先ごとのデータ回収・集計・帳票の下準備は、給与計算や算定基礎の準備と同じく、決まった手順で回せる事務作業です。
無料相談(60分・オンライン)では、いまの事務所の業務を棚卸しし、どの作業から任せられるかをその場で整理します。人を増やす、ソフトを替えると決める前に、一度お話しください。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 女性活躍推進法の対象になるのは、どのような会社ですか?
A. 常時雇用する労働者が101人以上の事業主は、状況把握・課題分析、一般事業主行動計画の策定・届出、情報公表が義務です。100人以下の事業主は努力義務です。常時雇用する労働者には、正社員のほか、1年以上継続して雇用されている(見込みを含む)有期契約労働者やパートタイム労働者も含まれるため、雇用形態別の人数表で判定します。
Q. 2026年4月の改正で何が変わりましたか?
A. 2026年4月1日から、男女間賃金差異と女性管理職比率の情報公表義務が、常時雇用する労働者101人以上の事業主に拡大されました。301人以上の事業主にとっては、女性管理職比率が新たに必須の公表項目となります。あわせて、女性の健康上の特性への配慮が盛り込まれ、法律の有効期限が2036年3月末まで延長されています。
Q. 男女間賃金差異は、どのように計算しますか?
A. 厚生労働省の算出方法では、全労働者・正規雇用労働者・非正規雇用労働者の3区分で、それぞれ女性の平均年間賃金を男性の平均年間賃金で割って100を掛け、%で表します。パートタイム労働者などは、フルタイム換算の扱いがあります。賃金に含める範囲や対象者の定義は、顧問先ごとに文書で決めて、毎年同じ基準で計算してください。
Q. 情報公表はいつまでに、どこで行いますか?
A. 公表先は、厚生労働省が運営する女性の活躍推進企業データベースや、自社のホームページなどです。各労働局の案内では、事業年度が3月末の会社は6月30日までに公表するとされています。事業年度が異なる顧問先の期限は、厚生労働省の最新の案内で確認してください。
Q. 行動計画や情報公表をしなかった場合、罰則はありますか?
A. 行動計画や情報公表をしなかったことへの直接の罰金は基本的にありませんが、厚生労働大臣による指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名が公表されることがあります。報告を求められたのに報告しない、または虚偽の報告をした場合には過料の定めがあります。公表の有無が採用や取引での評価にもつながるため、罰則がなくても取り組む意味があります。
Q. えるぼし認定を取るには、何が必要ですか?
A. 行動計画を策定・届出したうえで、採用・継続就業・労働時間等の働き方・管理職比率・多様なキャリアコースの5つの評価項目の基準を満たし、その実績を情報公表している必要があります。満たした項目数に応じて3段階の認定があり、さらに上位にプラチナえるぼし認定があります。具体的な基準値は厚生労働省の最新の認定基準で確認してください。
Q. 社労士法上、集計や書類の下準備をAIに任せて問題ありませんか?
A. 行政機関への提出手続きの代行や、帳簿書類の作成にあたる1号・2号業務、そして最終確認と承認は、先生方が行う業務として変わりません。AI社員AIKATAが担うのは、顧問先からの資料回収、データの整形・集計、書類の下準備といったその前の事務作業です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。
Q. 今使っているソフトのままで、AI社員AIKATAを使えますか?
A. 使えます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、いま事務所が使っている給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要はありません。顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理するため、担当者が変わってもルールが残ります。
あわせて読みたい:同じテーマの記事
AI社員AIKATAへのお問い合わせ
この記事を読んで気になった方へ。
専門スタッフが、御社に最適な
業務自動化・業務代行プランを無料でご提案します。



