【2026年11月最新】労働者名簿の書き方|社労士事務所が確認する必須項目・保存期間と資料回収をAIに任せる方法

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📌 この記事の結論
【2026年11月最新】労働者名簿の書き方|社労士事務所が確認する必須項目・保存期間と資料回収をAIに任せる方法
労働者名簿の書き方を社労士事務所向けに解説。必須9項目、様式第19号、履歴・退職事由の記入例、保存期間と電子化、顧問先の変更情報を回収する手順を整理します。帳簿作成は先生方に残し、資料回収や給与計算の下準備をAI社員AIKATAに任せる方法も紹介します。

01 労働者名簿の書き方は「必要項目・変更・保存」を一続きで考えます

労働者名簿は、氏名・生年月日・履歴などの法定事項をそろえ、事業場ごとに、労働者ごとの記録として作成します。厚生労働省の様式第19号が確認の出発点です。書式を埋めて終わりではなく、入社後の氏名・住所・異動などの変更を遅滞なく反映し、退職後も所定の期間保存します。社労士事務所では、記入方法と同時に、顧問先から変更情報を受け取る経路まで決めることが大切です。

顧問先から「名簿はあります」と言われても、連絡先一覧だけで履歴欄がなかったり、退職者を一覧から削除していたりすることがあります。確認すべきなのはファイル名ではなく、必要事項・対象者・更新状況・保管方法です。本記事は所長と職員の方が、顧問先の名簿を点検し、資料不足や確認の往復を減らすための実務ガイドです。

後半では、AI社員AIKATAが資料回収や一次対応、給与計算・勤怠集計などの事務作業を担う仕組みを説明します。労働者名簿そのものの作成をAI社員AIKATAに代行させる説明ではありません。帳簿書類の作成と提出手続きの代行は先生方が行い、その前の下準備を切り分けます。

✔️この記事でわかること:労働者名簿の対象者と、社員名簿・従業員名簿との違いです。
✔️法定9項目と、履歴・雇入年月日・退職事由の書き方です。
✔️様式第19号、Excel・Word・PDFのひな形を確認するポイントです。
✔️保存期間の原則と経過措置、起算日、電子データの保存条件です。
✔️変更情報の回収から帳簿間の照合、先生方の確認へつなぐ方法です。
✔️AI社員AIKATAに任せる事務作業と、事務所に残す1号・2号業務の境界です。
代表菅澤 代表菅澤
名簿の空欄を埋める前に、その情報を誰が持っていて、どこまで確認できているかを整理します。資料を探す作業と、先生方が判断する仕事を分けることから始めます。

出典:e-Gov法令検索「労働基準法」第107条(2026年11月確認)。

02 労働者名簿の必要項目・記入例・保存方法を、顧問先の実務に落とし込みます 対象者の確認から作成・更新・調査対応までの実務解説です

2-1. 労働者名簿とは?法定三帳簿と従業員名簿の違い

山崎 山崎
顧問先のファイルを受け取ったら、最初に項目を照合します。「社員名簿」という名前でも必要事項がそろっているかを確認します。

労働者名簿は、労働基準法第107条に基づき使用者が調製する帳簿です。対象は事業場の各労働者で、同条は日日雇い入れられる者を除いています。正社員だけの人事一覧を完成版とせず、パートタイム・アルバイト・契約社員も含めた対象者の確認が必要です。顧問先に担当部署がなくても、個人事業であっても、労働基準法が適用される労働者を雇用する場合の義務を見落とさないようにします。

📚 用語解説

法定三帳簿:実務で労働者名簿・賃金台帳・出勤簿などの勤怠記録をまとめて呼ぶ言い方です。人の情報、賃金の記録、労働時間の根拠という役割が異なります。「法定三帳簿」という単一様式が法律に定められているわけではありません。

社員名簿や従業員名簿は、連絡網や組織管理のための一覧を指すこともあります。労働者名簿として使うなら、履歴・雇入年月日・退職の年月日と事由など、必要事項がそろっていなければなりません。反対に、題名を「労働者名簿」に変えただけでは不足は解消しません。顧問先への説明では「どの欄が足りないか」「どの資料で確かめるか」を対にして示すと、修正依頼が具体的になります。

事務所での点検票は、労働者名簿に書く事項と、給与計算のために集める事項を分けて設計します。基本給、振込先、扶養情報などを同じ回収フォームに持つことはあっても、そのすべてを法定名簿の記載事項と説明する必要はありません。資料を一元管理することと、帳簿ごとの法定要件を区別することは両立します。

労働者名簿の調製義務を負うのは使用者です。顧問先の人事労務担当者が自社の名簿を作成することについて、労働基準法第107条が社労士資格を要求しているわけではありません。一方、外部の者が他人の求めに応じて報酬を得て帳簿書類を作成する業務は、社会保険労務士法の制限を確認する必要があります。顧問先本人の社内作業と、事務所・外部事業者が受託する業務を同じ扱いにしないようにします。

名簿の設置・作成方法を案内するときは、顧問先の本社だけでなく支店・工場などの事業所を確認し、法令上の事業場単位を整理します。「従業員全員を載せた一覧がある」という返答でも、対象外の人と対象の人の混在や、事業場別の取り出しに問題がないかを点検します。連絡先一覧を受け取るだけで調製義務への対応が完了したと判断しないことが注意事項です。

2-2. 対象者の範囲は雇用形態だけで決めません

山崎 山崎
役員、派遣、出向、家族従業者は、肩書きだけで一括判定しないようにします。事務所が確認すべき例外として一覧に残します。

労働者である正社員・契約社員・パートタイマー・アルバイトについて作成します。勤務が短時間であることや、在宅勤務であることだけで対象から外しません。休業中の労働者についても、雇用関係が続いているのに在籍者の名簿から削除しないようにします。給与支払いがない月の一覧だけを基準にすると、こうした人の記録が抜ける可能性があります。

確認する区分事務所が整理する内容回収する根拠の例
正社員・契約社員・パート等労働者として雇用されている人を対象にします。雇用契約、入社連絡、在籍情報です。
日雇い労働者第107条の「日日雇い入れられる者」の除外に当たるかを確認します。短期契約と同一視しません。契約期間と実際の雇用継続の状況です。
代表者・役員労働者でない者は対象外ですが、兼務役員などは実態の確認が必要です。役員就任の状況、担当業務、指揮命令関係です。
派遣労働者通常の労働者名簿は雇用主である派遣元で整備します。派遣先の管理台帳等とは区別します。派遣元・派遣先の区分と契約です。
在籍出向・転籍雇用関係や責任分担を確認し、出向元・出向先で必要な記録を整理します。出向契約、転籍の合意、在籍期間です。
個人事業主の親族・専従者税務上の呼び名だけで決めず、労基法の適用と労働者性を確認します。同居の状況、他の労働者の有無、就労実態です。

同居の親族のみを使用する事業には労働基準法の適用除外があります。他の労働者も使用する個人事業では、親族について通常の従業員と同様の就労実態があるかなどを確認します。「専従者だから必ず対象外」「給与を払ったから必ず対象」という整理は避けます。対象者の判定結果と判断に使った事実を、事務所の確認メモに残してください。

また、労働者名簿の対象範囲と、社会保険の被保険者になる範囲は一致するとは限りません。役員の社会保険関係資料が必要な場面では、法定名簿の記載義務の話と別に必要資料を整理します。給与計算システムに登録がある人を、そのまま全員同じ帳簿区分へ流す設計にしないことが重要です。

出典:労働基準法第9条・第107条・第116条(2026年11月確認)。

2-3. 労働基準法第107条・施行規則第53条の必須9項目

山崎 山崎
退職と死亡を一つの欄にまとめる様式もあります。項目の数だけで判断せず、それぞれの年月日と事由・原因を記録できるかを見ます。

氏名・生年月日・履歴は労働基準法第107条に、性別・住所・従事する業務の種類・雇入の年月日・退職の年月日と事由・死亡の年月日と原因は施行規則第53条に定められています。ここでは退職と死亡を分けて9項目として整理します。両者をまとめて8項目と説明する資料もありますが、求められる内容の確認を優先してください。以下の表は条文の内容を事務所の点検用に整理したものです。

必須項目書く内容事務所での確認ポイント
氏名対象者の氏名です。給与データや届出資料と同じ人を指しているかを確認します。
生年月日本人の生年月日です。年月日の入力順と元資料の一致を確認します。
履歴当該労働者の履歴です。異動などの出来事と年月日が追えるようにします。
性別法令上の記載事項である性別です。未確認情報を氏名や外見から推測して入力しません。
住所労働者の住所です。転居の情報と適用日を確認します。
従事する業務の種類実際に従事する仕事の種類です。役職名だけで仕事内容が不明になっていないかを確認します。
雇入の年月日雇い入れた年月日です。採用決定日、本採用日との混同を確認します。
退職の年月日及びその事由退職日と事由です。解雇の場合はその理由を含めます。退職資料と食い違う場合は先生方が事実確認します。
死亡の年月日及びその原因死亡日と原因です。確認した事実を記録し、推測を混ぜません。

常時30人未満の労働者を使用する事業では、「従事する業務の種類」の記入を要しないという規定があります。これは名簿全体の作成義務をなくすものではありません。小規模だから名簿そのものは不要、と顧問先が理解していないか確認します。省略する運用を採るときも、適用の根拠と対象事業の人数を先生方が確認します。

入社時点で退職・死亡の事実がなければ、将来の年月日や事由を作って埋めるものではありません。一方、すでに退職している人で欄が空いているなら、単なる様式の空欄と資料未回収を区別する必要があります。点検票には「該当なし」「確認待ち」「記載済み」を持たせ、空欄を一律にエラー扱いすることも、すべて容認することも避けます。

出典:厚生労働省「労働基準法施行規則」第53条(2026年11月確認)。

2-4. 氏名・生年月日・性別・住所は元資料と結び付けます

山崎 山崎
同姓同名や旧姓の併用では、氏名の文字列だけでデータをつながないようにします。事務所独自の管理番号で同一人物を確認します。

本人から回収した情報と、顧問先が保有する人事資料を照合します。氏名の字体や旧姓・通称の扱いに差がある場合は、どの欄を正式な記録に用いるか、どの欄を社内表示に用いるかを明確にします。氏名が違うことだけを理由に別人を追加登録すると、給与データと名簿が分離してしまいます。変更の前後を同じ労働者として追えることが重要です。

住所については、転居日、顧問先への申告日、事務所が受け取った日を区別して管理すると、更新が止まった場所を確認できます。住民票の住所と実際の居住地に違いがある連絡を受けた場合は、顧問先に確認して記録を整理します。通勤手当や各手続きへの反映の要否は別に判断し、住所を更新したことだけで関連する処理が全部終わったとしないようにします。

生年月日の入力では、元号と西暦の取り違えや、表計算ソフトによる日付変換にも注意します。システム間で受け渡すときは、データの形式だけでなく、画面や出力結果で日付が一致するかまで見ます。性別などの個人情報は必要な範囲で取り扱い、担当者が不明事項を補完せず、確認待ちとして止められる運用にします。

2-5. 履歴・業務の種類の記入例は、出来事と日付を対にします

山崎 山崎
「履歴」は入社時の履歴書を貼り付けて完了する欄ではありません。どの職務にいつから就いていたかを追えるよう、顧問先の発令資料と結び付けます。

法令は「履歴」の記載を求めていますが、卒業歴をどこまで細かく書くかなどの一律の詳細までは定めていません。事務所では必要な内容を先生方が判断したうえで、顧問先ごとに記載方針をそろえます。入社、配属、異動、昇進、業務内容の変更などを、確認できる年月日とともに整理すると、現在の所属だけではわからない変化を確認できます。

記入の考え方架空の記入例照合する資料
雇入れと配属20XX年4月1日 雇入れ、物流部に配属です。雇用開始日がわかる資料と配属通知です。
業務変更20XX年10月1日 出荷管理から受注管理へ担当変更です。業務変更の発令・顧問先の確認記録です。
昇進・役割変更20XX年12月1日 受注管理の主任に就任です。役職変更の通知です。
業務の種類受注処理、納期調整です。所属名称だけではなく実際の担当業務を確認します。

これは書き方を説明するための架空例で、AI社員AIKATAの導入事例ではありません。実際の名簿には顧問先で確認した事実を記入します。異動先の名称だけでは業務がわからない場合には仕事内容を確認しますが、本人の評価や担当者の主観を履歴に書き込む必要はありません。人事評価記録と法定帳簿を混ぜず、用途に応じた情報範囲を保ちます。

異動や特定業務への従事歴は、後になって職務内容を確かめる手掛かりにもなります。ただし、労働者名簿を残していることだけで、安全衛生関係の別の記録義務をすべて満たすわけではありません。有害業務に関する記録などは該当する法令に基づいて別に管理し、名簿の保存年限だけで一括廃棄しないようにします。

2-6. 雇入年月日・退職事由・死亡原因は推測で埋めません

山崎 山崎
退職日と最終出勤日が違うことがあります。事務所では、日付の意味を確かめてから名簿と手続き資料を照合します。

雇入年月日は、採用内定を出した日ではなく、雇用が始まった日を基準に確認します。試用期間がある場合も、試用という名称だけでその期間を雇用から外さないようにします。雇用契約の開始日、実際の就労開始に関する連絡、給与計算の対象期間に食い違いがあれば、先生方が状況を確認して整理します。

退職した年月日と事由は、退職届や顧問先の記録と照合します。自己都合退職ならその事由を記載し、解雇の場合は理由も含めて整理します。自己都合だから事由欄そのものを空欄にしてよい、という意味ではありません。解雇の理由や労使間の認識に食い違いがあるときに、資料整理の担当者やAIが都合よく表現を整えてはいけません。事実確認と法的判断を先生方に戻します。

退職日を確かめる資料の受け取り方は、退職届の受け取りと退職日を確認する実務もあわせて確認できます。名簿の退職日、給与計算上の対象期間、社会保険・雇用保険の手続きで使う日付は、名称や意味が異なります。同じ数字を機械的に全欄へ転記する前に、どの事実に基づく日付かを確認してください。

死亡の場合も、年月日と原因を確認して記録します。家族からの連絡内容が不十分な段階で、担当者が病名や業務との関係を推定しないようにします。必要な確認の方法と閲覧範囲を絞り、名簿の記載と労災該当性などの判断を混同しないことが大切です。資料が不足している場合は、未確認部分と確認を行う担当者を明示します。

2-7. 様式第19号・Excel・Word・PDFのテンプレートを確認します

山崎 山崎
無料テンプレートは入口として役立ちます。ただし、ダウンロードした時点の見本と、顧問先が実際に使っている版を比べることが必要です。

📚 用語解説

様式第19号:労働基準法施行規則第53条に関係する労働者名簿の様式です。厚生労働省の主要様式ダウンロードコーナーで確認できます。施行規則第59条の2は、必要事項を満たす横書き・縦書きその他の異なる様式も妨げないとしています。

ひな形を選ぶときは、最初に公式の必要事項と欄の対応表を作ります。Excelの一覧形式なら、退職年月日と退職事由が同じ列の文字列に埋もれていないか、履歴が長くなったときに印刷範囲から切れないかを確認します。Wordの個人別様式なら、版が増えて古いファイルへ追記してしまわないよう、保存先と正式版の決め方をそろえます。

PDFは閲覧・出力した時点の確認に使いやすい一方、元データの更新が別に必要になる運用もあります。元のExcelや人事システムを直したのに、顧問先の保管用PDFが以前のままという状態を防ぐため、再出力が必要なタイミングを決めます。どの形式でも、変更の根拠、最新版、退職者分の保存先を結び付けておくことが実務上の要点です。

✔️氏名から死亡年月日・原因まで、必要事項の欄がそろっているかを確認します。
✔️事業場と対象者を特定でき、別の顧問先の情報が混ざらないかを確認します。
✔️履歴の追記や退職の記録が、画面表示・印刷の両方で欠けないかを確認します。
✔️数式や入力規則がある場合、空欄・再雇用・日付の変更でも意図どおり動くかを確認します。
✔️最新版の場所と変更権限を決め、旧版へ入力しないようにします。

一覧表に複数人をまとめること自体より、労働者ごとの必要情報を確実に取り出せるかが問題です。氏名一覧だけが印刷され、履歴は別シートを探さなければならない場合には、必要な記録を一緒に出せる手順を用意します。完成した見本だけでなく、住所が長い人、異動歴が多い人、退職した人の表示も確認すると、運用後の手戻りを減らせます。

顧問先がワードの社員情報管理シートを使っているなら、そのフォーマットを受け取り、法定の記載項目と回収用の任意項目を色分けして確認する方法もあります。新しいひな形を一から配る前に、すでに回収できている情報を確認すれば、同じ内容を書き直してもらう手間を減らせます。ただし、紙面を小さくするために履歴や退職事由の欄を削る変更は避け、見やすさと必要情報の両方を維持します。

出典:厚生労働省「主要様式ダウンロードコーナー」労働者名簿(2026年11月確認)。

2-8. 任意項目とマイナンバーの取り扱いを分けます

山崎 山崎
連絡に便利だからという理由で、すべての個人情報を名簿に集める必要はありません。見せる人と利用目的に応じて分けます。

フリガナ、緊急連絡先、社内の社員番号、雇用区分などを追加するときは、その目的と閲覧者を決めます。健康保険や雇用保険の関連情報を管理する場合も、それが法定の労働者名簿の必須項目なのか、手続きのための補助情報なのかを分けておきます。顧問先から受け取った人事情報管理シートを、そのまま広い共有先へ渡さないようにします。

マイナンバーは法令で利用範囲が制限されています。個人情報保護委員会のガイドラインは、社員管理のために個人番号を社員番号として利用することを認めていません。本人の同意を取れば何にでも使えるわけではありません。一般の労働者名簿にマイナンバー欄を追加して横断検索の鍵にする運用は避け、必要な法定事務のための情報としてアクセス範囲を分けます。

顧問先から番号入りの資料が届いた場合は、必要な業務の担当者が適切な保管先で扱うようにします。名簿点検のための資料や通常の照合表には、不要な番号を持ち込まない設計にしてください。事務所独自の管理番号を使えば、名簿・給与・勤怠を照合するためにマイナンバーを共通キーとして広げる必要はありません。

出典:個人情報保護委員会「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」(2026年11月確認)。

2-9. 記載内容の変更・更新手続きは、受付から完了まで追います

山崎 山崎
住所変更を受け取った人と、名簿を直す人が違う事務所ほど、引継ぎの記録が必要です。メールが届いたことを更新完了と取り違えないようにします。

労働基準法第107条第2項は、記入すべき事項に変更があった場合の遅滞ない訂正を求めています。年末や決算時にまとめて見直せば足りると決めつけず、変更が発生したときの連絡経路を用意します。定期的な照合は、日々の変更受付に加えて漏れを見つける手段として位置付けます。法定の更新タイミングと、事務所内の点検日を混同しないようにします。

顧問先から入社・身上変更の資料を受け取ります
→
対象者・変更日・根拠を照合します
→
不明事項を顧問先へ確認します
→
先生方が名簿を作成・訂正します
→
反映結果と保存先を確認します

実務の受付項目は、顧問先、対象事業場、対象者、変更事項、変更前後、変更日、受付日、根拠資料、確認担当者、完了日を基本にします。すべてを労働者名簿に書き込むという意味ではなく、事務所が更新を追跡するための補助記録です。いつ誰が受け取り、どの確認が残っているかを共有できれば、担当者が不在でも未処理の理由を説明できます。

たとえば氏名変更の連絡は届いたが、変更の適用日が書かれていない場合は、名簿の完成処理へ進めず確認待ちにします。異動の連絡が将来日付なら、発令済みの予定と現在の情報を区別します。給与計算の締め日と異動日がずれることもあるため、給与マスタの変更と名簿の訂正を同じ日付条件で一括処理しないようにします。

紙の訂正方法や電子データの更新履歴は、変更内容を追えるように運用を定めます。法令が一律に電子印鑑の使用を義務付けているわけではありません。変更前の値、変更の根拠、確認した担当者を確認できる仕組みを選び、特定の担当者の記憶だけで修正理由を説明する状態をなくします。

2-10. 保存期間は原則5年、当分の間3年です

山崎 山崎
保存期間は名簿の作成日から数えません。在職中の記録を古いファイルだからと削除しないよう、退職者の記録と分けて管理します。

📚 用語解説

保存期間の起算日:保存する年数を数え始める基準日です。労働者名簿は、施行規則第56条により労働者の死亡・退職・解雇の日を基準にします。給与計算の締め日や会計年度末、名簿の最終更新日とは異なります。

2026年11月確認時点で、労働基準法第109条は5年間の保存を定め、第143条第1項の経過措置により当分の間3年間としています。事務所から顧問先へ説明するときは「3年」と「5年」を別の見解のように扱わず、原則と経過措置としてセットで伝えます。経過措置の終了時期を裏付けなく決め打ちすることもしません。

保存の起算日は死亡・退職・解雇の日です。長く在籍している労働者について、入社から一定年数が過ぎたことを理由に名簿を消すことはできません。退職者に切り替える際は、退職日の確認、事由の記載、在職者用の表示からの分離、保管先の確認を一組で行います。画面上から非表示にする操作と、データを削除する操作は分けてください。

退職金や労務トラブルへの対応などで、最低限の期間を超えて資料が必要になる場合もあります。期間が過ぎたら自動的に全件削除する前に、別の法令上の保存義務、進行中の案件、顧問先の文書管理規程を確認します。長く保存する場合も理由とアクセス範囲を定め、用途が不明なコピーをいつまでも残す運用とは区別します。

顧問先の社内規程で「保管期間」と呼んでいる場合も、法定保存義務との対応を確認します。たとえば退職等の日から5年間保存する社内運用を定めた場合には、当分の間3年という経過措置と、社内で採る保存の運用を分けて説明します。更新頻度は年数の問題とは別で、在職中の変更は遅滞なく反映します。保存年限の一覧表だけでは日々の更新の管理を代替できません。

✔️在職者の記録と、保存期間の起算が始まった退職者等の記録を分けます。
✔️起算日とその根拠資料を確認し、保存期限の判断根拠を残します。
✔️名簿・賃金台帳・勤怠記録の起算日を同一と決めつけません。
✔️廃棄候補は、別の保存義務や継続中の確認事項を点検してから承認します。
✔️ファイルの移動・システムの解約時にも、保存中の記録が取り出せるか確認します。

出典:厚生労働省「賃金台帳等の労働契約関係の書類の保存期間は何年ですか?」(2026年11月確認)。

出典:労働基準法施行規則第56条(起算日)(2026年11月確認)。

2-11. 電子化・クラウド管理は、すぐ表示・印刷できることが出発点です

山崎 山崎
クラウドにデータがあることと、調査の場で必要な記録を出せることは別に確認します。顧問先の各事業場で実際に取り出せるかを試します。

労働者名簿は紙だけでなく電子データによる保存もできます。厚生労働省のQ&Aでは、法令上の要件を満たして画面表示・印字できること、労働基準監督官の臨検時等に必要事項を直ちに明らかにして提出できること、誤って消去されないこと、長期保存できることなどが示されています。帳簿の電子化は、単に紙をスキャンして置く作業ではなく、必要事項の確認と出力・保存を含む運用です。

📚 用語解説

電子保存:帳簿の情報を電子データで保存することです。労働者名簿では、必要事項を満たすことに加え、画面表示や印刷、調査時の提出、誤消去の防止、長期保存に対応できる運用を確認します。

事業場ごとの整備という原則は、電子化しても確認が必要です。本社がデータ入力を集約することと、支店で必要な名簿を取り出せないことを同じ話にしないでください。共通のシステムを使う場合は、事業場別に対象者を取り出せるか、その場で表示・印刷するための環境があるか、権限を持つ担当者が不在でも対応できるかを点検します。

クラウド管理のメリットには、検索や変更情報の共有、複数拠点での参照があります。ただし、実際にどこまでできるかは契約している製品・機能・権限設定によって異なります。本記事では個別ソフトの未確認の機能を断定しません。エクスポート、退職者データの保持、履歴の出力、解約時の取り出しは、利用中のソフトの公式サイトで要確認です。

事務所では、仮の対象者を使った出力確認で、履歴の折り返し、住所欄の欠け、複数ページへの分割、事業場名の表示まで点検します。保存用データが読めるだけでなく、必要な内容が紙面に出ているかを見るためです。バックアップがあっても復元方法がわからなければ、障害時に使えません。復元と長期保存の手順も顧問先と共有します。

出典:厚生労働省「労務関係の書類をパソコンで作成して保存したいのですが、可能でしょうか。」(2026年11月確認)。

2-12. 個人情報漏えい・誤送信を防ぐために閲覧範囲を決めます

山崎 山崎
複数の顧問先を扱う事務所では、正しい資料を作ることに加え、正しい相手にだけ渡すことが欠かせません。送付前の確認を業務の一部にします。

労働者名簿には、氏名・住所・生年月日・履歴などの個人情報が含まれます。事務所の担当者全員が全顧問先の情報を見られる状態を当然とせず、担当業務に応じて権限を設定します。紙なら施錠と持ち出しの管理、電子データなら閲覧・編集・出力・削除の権限を区別します。退職や担当変更に合わせた権限の見直しも必要です。

個人情報の取得・利用では、利用目的を整理し、必要な通知・公表などを行うことが基本です。すべての場面で一律に本人同意だけを求めればよい、という整理にはしません。第三者提供や委託に当たるか、法令に基づく対応かなどは、取り扱いの実態に応じて先生方が確認します。業務委託契約や秘密保持の取り決めも、実際の受け渡し・保管ルールと一緒に運用します。

メールに資料を添付するなら、宛先、対象顧問先、事業場、対象者、対象期間を照合します。共有リンクなら、閲覧できる相手と期間、編集を許すかを確認します。個人の端末や私用アカウントへコピーする運用は避け、作業が終わった後にどの複製を残すかまで決めます。利便性を上げるほど情報を拡散させるのではなく、必要な人が必要な記録へ到達できるようにします。

教育では抽象的に「漏えいに注意」と伝えるだけでは足りません。別の顧問先の資料を開いたとき、宛先候補が複数出たとき、番号入りの資料を受け取ったときなど、具体的な場面で処理を止める条件を共有します。情報漏洩の防止は、システムの設定と職員の行動の両方で支える必要があります。

セキュリティとプライバシーの点検では、変更の担当者と閲覧だけの担当者を分け、担当替えの際に権限を見直す日を決めます。労務管理業務で使う情報であっても、全員へ同じ範囲を共有する必要があるとは限りません。誤送信のミスを防ぐために送付前の対象者確認を設けるなど、注意を呼び掛けるだけでなく実際の操作に確認を組み込みます。従業員情報を必要な範囲で利用できる状態にすることが、情報の一元管理と保護を両立する出発点です。

2-13. 賃金台帳・出勤簿との連携は、相違の理由を確認します

山崎 山崎
名簿、給与、勤怠の人数が違っても、すぐにどれかが誤りとは限りません。対象期間と休業・退職の状況を確かめます。

名簿は雇用関係や履歴、賃金台帳は賃金計算・支払の記録、出勤簿などの勤怠資料は労働時間の根拠を扱います。基本情報は整合している必要がありますが、それぞれの対象期間と役割は異なります。退職後に精算の給与が発生する場合など、名簿の在職者一覧と当月の給与処理対象者が一致しない理由を確認できるようにします。

照合する箇所起きやすい相違事務所が確認する順序
氏名・管理番号旧姓と新姓で別人として登録されています。対象者を確認し、変更履歴と対応表を整理します。
雇入年月日と勤怠開始名簿の開始日より前に勤怠があります。契約・実際の勤務・資料の誤記を確認します。
退職日と給与対象期間退職者が給与一覧に残っています。精算の有無と計算対象期間を確認します。
異動と手当職務変更の連絡が給与計算に届いていません。発令内容、適用日、顧問先の手当ルールを確認します。
休業者の扱い支給のない人が名簿からも消えています。在籍・休業の状態と抽出条件を確認します。

連携を始める前に、各システムの項目名と値の意味を対応表にします。「入社日」という同じラベルでも、過去の移行時に本採用日が入っていることがあります。データを一括で上書きする前に、正とする情報、確認が必要な相違、反映先を決めてください。相違を見つける仕組みと、相違を解消する判断は別に設計します。

人材管理のシステムと給与・勤怠を連動させる場合にも、整合性を実現するには更新元の優先順位が必要です。顧問先が人事システムで変更した住所を、事務所に残る古い給与データで上書きしてしまう運用を避けます。項目ごとに正しい情報の管理元を定め、いつ受け渡し、相違があれば誰へ戻すかを決めます。ソフト間の連携という言葉だけで、情報の正しさまで自動的に確保されるわけではありません。

給与・勤怠の情報は年度更新などの下準備にもつながります。年度更新に向けた顧問先資料の確認も参照し、名簿の対象者を整える作業と、各手続きの集計対象を判断する作業を分けて進めます。名簿の人数だけで保険関係の対象人数を決めることは避けてください。

2-14. 労働基準監督署・年金事務所等の調査に備える確認手順

山崎 山崎
調査への備えは、帳簿をまとめて印刷するだけではありません。求められた対象期間・対象者に対して、根拠資料と説明をそろえます。

労働者名簿は作成するたびに一律に提出する書類ではありませんが、労働基準監督署の調査等で提示・提出を求められる場面に備える必要があります。年金事務所やハローワークからの照会・調査では、届いた案内に基づき必要資料を確認します。求められる書類や期間を事務所の過去の経験だけで決めず、今回の依頼内容に合わせて準備します。

準備の順序は、対象事業場の確認、対象者の抽出、必要事項と更新状況の確認、関連する給与・勤怠資料との照合、出力結果の確認です。労働者名簿に空欄がある場合は、事実の不存在なのか、資料不足なのか、更新の漏れなのかを分けます。説明できない箇所を後から帳尻合わせで書き換えるのではなく、根拠を確かめ、実際に行った訂正がわかる形にします。

労基調査対応の準備票には、提出する資料名、対象期間、事業場、確認担当者、出力確認の結果を記入します。名簿だけを最新にしても、同じ人の雇用契約や勤怠資料との関係が説明できなければ確認が止まります。必要な情報を提出用の一式に集結させるときも、原本の保存先を動かさず、今回の提出用控えと区別しておけば、調査後の追加確認にも対応しやすくなります。

作成・訂正・保存の義務に違反すると、是正指導や罰則の対象となる可能性があります。労働基準法第120条には第107条から第109条までの違反に関する罰則が定められています。指導が必ず先に来る、あるいは名簿の不備があれば必ず直ちに処罰される、といった順序の断定は避けます。日常の点検で不足を把握し、必要な対応を進めることが基本です。

法令の変更を点検する手順は、労働基準法の改正内容を確認する方法ともつなげておくと便利です。保存期間や様式に関係する変更があれば、顧問先への案内だけでなく、事務所のチェック表、テンプレート、システムの運用手順も同時に見直します。

出典:労働基準法第101条・第107条・第109条・第120条(2026年11月確認)。

2-15. 作成から保管までの手順を、顧問先ごとの確認票にします

山崎 山崎
最終的には、対象者、資料、未確認事項、作成、保存の状態を一枚の進捗表で追えるようにします。ファイルの数だけでは完了を判断できません。
事業場と対象者を確定します
→
必要事項と資料の不足を点検します
→
先生方が作成・訂正します
→
表示・印刷と照合結果を確認します
→
在職・退職別に保存し更新を続けます

新たに受託した顧問先では、既存名簿の有無、利用しているソフト、事業場の一覧、資料の提出窓口を確認します。過去の記録が不足している場合には、当月からの正しい運用を始めることと、過去分を確認して補うことを分けます。最初の点検で全部がそろわないからといって、未確認の情報を仮入力して完成扱いにしないようにします。

進捗表の「完了」は、職員がファイルを保存した時点ではなく、必要事項の確認、先生方による作成・訂正、保管先と出力の確認まで終わった状態と定義します。顧問先に確認してほしい事項が残るなら、誰の返答を待っているかを表示します。未回収の案件を担当者個人の受信箱に埋もれさせないことが、更新漏れを防ぐ体制づくりにつながります。

業務改善の確認では、単に名簿の件数を数えるより、確認待ちがどこで止まっているか、同じ質問を繰り返していないか、担当交代時に根拠を探し直していないかを見ます。これは導入成果の実績値ではなく、事務所が自分たちの業務を点検する観点です。資料回収の入口と作成・保存の出口を一続きで見れば、次に手を入れる場所が具体的になります。

03 名簿を整えても、資料回収・転記・確認を職員だけで抱える限界があります

3-1. 顧問先ごとの締め日・手当・連絡経路が確認を増やします

代表菅澤 代表菅澤
一つの変更が、名簿、給与、勤怠、手続きの確認へつながります。作業の種類を分けないと、職員が同じ資料を何度も開くことになります。

労働者名簿の項目自体は共通でも、事務所へ情報が届く形は顧問先ごとに異なります。人事システムから一覧が届く顧問先もあれば、メール本文、紙の届出、給与計算用の連絡表に変更が混在する顧問先もあります。職員はその都度、対象者を探し、日付を確認し、必要な担当者へ回しています。この整理が終わらなければ、先生方が帳簿を作成するための確認へ進めません。

さらに、締め日・支給日・通勤手当・役職手当のルールが違えば、同じ異動や住所変更でも給与計算への反映の仕方が変わります。名簿を直すための情報はそろっているのに、給与の適用月だけ確認待ちになることもあります。すべてを一括して「変更済み」とすると、終わっていない作業が隠れます。確認の単位を細かくすると正確になりますが、その分だけ手作業の進捗管理は増えます。

3-2. 繁忙期の集中と担当者への依存は、ソフトだけでは片づきません

山崎 山崎
算定基礎や年度更新、年末調整の時期にも、入退社と身上変更は止まりません。先生方の判断の前に積み上がる作業を見直します。

繁忙期は、いつもの給与計算・勤怠集計に加え、算定基礎届や労働保険の年度更新、年末調整の資料確認が重なります。顧問先へ不足資料を依頼し、届いたファイルを開いて照合し、別のソフトへ入力する作業を増員だけで吸収しようとすると、教育と確認の役割も事務所に残ります。経験のある職員ほど難しい判断と単純な資料整理の両方を抱えがちです。

既存ソフトに保存先や入力欄があっても、その前に必要な情報をそろえる仕事は別にあります。どのソフトを使っているかという問題だけでなく、誰が毎回その作業を担うかという問題として捉える必要があります。ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります。先生方に残す判断・帳簿作成・提出と、その前段の事務作業を分けることが、その出発点です。

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04 AIに聞いて早くする段階から、申請前の事務作業を継続して任せる段階へ

4-1. 効率化と自動化は、毎回の実行を誰が担うかが違います

山崎 山崎
AIへ質問して回答を得ても、その後の回収・入力・照合を職員が行うなら作業は残ります。工程全体を誰が回すかまで考えます。

「この項目は何を意味しますか」とAIへ質問し、職員が答えを確認して作業するのは効率化です。これに対して、決めた業務ルールに沿って資料回収、整理、入力、チェックを進め、確認結果を人へ渡す流れを継続して回すのが自動化です。AIの回答があることと、顧問先ごとの毎月の仕事が完了することは同じではありません。

Claude Code/CodexのようなAIツールを事務所内で利用する検討でも、何を入力させ、どこで処理を止め、誰が判断するかという業務設計が必要です。ツール名を覚えることだけでは、顧問先ごとの締め日や例外、資料不足の扱いは決まりません。AI社員AIKATAは、事務所にAIの知識を求めず、仕組みの構築と運用を担う業務代行サービスとして、この前段の事務作業を受託します。

📚 用語解説

承認待ち:作業結果を確認するために人へ引き渡した状態です。法定帳簿や提出書類をAIが完成させたとみなす状態ではありません。事務所が必要な確認・作成・提出を行うための段階を区別します。

今の勤怠システムで資料を回収します
→
AIが勤怠を集計し下準備します
→
今の給与ソフトへ入力します
→
人が処理結果を品質チェックします
→
事務所の最終確認・承認を待ちます

この図は給与計算などの事務作業の流れです。AI社員AIKATAは、現在の給与ソフト・勤怠システムを使い、画面操作を含めて自動化します。労働者名簿に関しては、資料回収や一次対応、先生方へ渡す下準備が対象です。法定名簿そのものの作成・訂正を、上の「ソフトへの入力」と同じ工程として丸ごと受託する意味ではありません。

これまで職員がやっていた作業AIに任せた後の事務作業事務所が行うこと
顧問先へ必要な資料を依頼し、受け取ります。AI社員AIKATAが資料回収や一次対応を担います。必要な業務範囲と確認事項を整理します。
勤怠を集計し、給与計算の入力を進めます。今のソフトを使って事務作業を処理します。結果の最終確認・承認を行います。
顧問先ごとの締め日・手当を担当者が覚えています。個別ルールを仕組みに登録して処理します。ルールの内容と変更を確認します。
入退社や算定などの資料を探して整理します。書類作成前の下準備を担います。法定帳簿・申請書類の作成と提出手続きを行います。

4-2. 社労士法の1号・2号業務と、下準備の線引きを明確にします

代表菅澤 代表菅澤
名簿は法定帳簿です。最後に先生が確認すれば、その前の作成を誰にでも任せてよいという説明にはしません。

AI社員AIKATAは、社労士法の独占業務である行政機関への提出手続きの代行や帳簿書類の作成を引き受けません。労働者名簿を含む法定帳簿の作成、申請書等の作成・提出の代行、最終確認・承認は、先生方が行います。社会保険労務士法第2条と第27条の業務区分を踏まえ、委託する作業の名称だけでなく、実際に行う内容で範囲を確認します。

資料を回収すること、勤怠を集計すること、給与計算を行うこと、書類の下準備をすることと、他人の求めに応じて報酬を得て法定帳簿や申請書等を作成する業務は区別します。下準備という名前に変えただけで、帳簿作成を委託できるわけではありません。具体的な作業が境界にかかる場合は、事務所が行う業務に戻して役割を決めます。

⚠️ 名簿の作成は先生方が行います

本記事でAI社員AIKATAに任せると説明しているのは、給与計算・勤怠集計・資料回収の一次対応・書類の下準備などです。労働者名簿の作成や提出手続きの代行までをAI社員AIKATAが受託するものではありません。

出典:e-Gov法令検索「社会保険労務士法」第2条・第27条(2026年11月確認)。

05 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づきません

4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここでの比較軸は「資料回収や集計・入力の作業と、それを回す人や仕組みの運用を事務所が抱え続けるか」です。法定帳簿の作成や提出手続きを先生方に残す前提で、日々の事務作業をどう手放すかを比較します。

選択肢よくある期待実際に行き詰まる所判定
①職員を増やします。手が増えれば繁忙期を乗り切れると期待します。採用・教育・確認役を事務所が持ち、繁忙期後も人の管理が残ります。✕
②従来型の外注・BPOを使います。作業を渡せば完了すると期待します。資料の準備、説明、手直しの指示を事務所が抱える構造が残ります。✕
③事務所でAIを自作します。仕組みを作れば継続して動くと期待します。ルールの言語化、検証、修正を担う人を事務所が持ち続けます。✕
④AI社員AIKATAに任せます。今のソフトのまま事務作業を任せます。AIと人の二重体制で処理し、事務所は最終確認・承認と独占業務を担います。◎

5-1. ①増員と②外注は、説明・教育・手直しの仕事を残します

山崎 山崎
仕事を振る相手が増えても、どの資料が正しいかを毎回説明し続けるなら、事務所の負担は形を変えて残ります。
✔️①増員:採用してから顧問先のルールを覚えるまでの時間が必要で、繁忙期に間に合わない問題が残ります。
✔️①増員:閑散期にも人件費と管理が残り、担当者の記憶に依存する範囲が増えます。
✔️②外注:資料の分け方や顧問先独自のルールを事務所が説明し続ける負担が残ります。
✔️②外注:相違の確認や手直しの指示を事務所が持つと、作業を渡しても管理の往復が減りません。

これは特定の会社やサービスの品質を評価した表ではありません。採用や従来型の外注によって作業の担当先を変えても、事務所が運用を抱える構造を問題にしています。名簿の更新前の資料整理では、同じ顧問先でも異動、入社、退職で必要な確認が変わります。渡す資料を毎回職員が組み直す状態のままでは、繁忙期の仕事が別の名前で残ります。

5-2. ③自作には、顧問先ルールと検証、第二の属人化の壁があります

山崎 山崎
自動化の処理が動いた日が完成ではありません。資料の形式やルールが変わった日に誰が直すのかまで、事務所の仕事になります。
✔️顧問先ごとの締め日、支給日、手当、資料の違いを、処理できる形に言語化する必要があります。
✔️欠落、重複、変更日未確認などの入力で、どこまで処理し、どこで止めるかという検証の型が必要です。
✔️作った人しか直せない仕組みになると、手作業とは別の第二の属人化が生まれます。
✔️名簿作成や提出の権限を混ぜないよう、処理範囲と人の確認箇所を維持する必要があります。
代表菅澤 代表菅澤
どれも、人か仕組みを事務所が抱え続ける道です。事務所でAIの運用担当を育て続けることまで含めると、作業を手放す目的から離れてしまいます。

06 AI社員AIKATAは、今のソフトを使う事務作業をAIと人で担います

6-1. 顧問先ごとのルールを残し、資料回収から給与計算の事務を任せます

山崎 山崎
先生方が普段使っている給与ソフトや勤怠システムを前提にします。顧問先へ一斉に乗り換えを頼むことから始める必要はありません。

AI社員AIKATAは、職員がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する業務代行サービスです。給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、顧問先への資料回収や一次対応などを扱います。作成する帳票の範囲は、社労士法の独占業務である帳簿書類の作成を含まないように区別します。

AI社員AIKATAは特定のソフトに限定しません。現在の給与ソフト・勤怠システムを使い、画面操作を含めて自動化するため、顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要がありません。顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録し、担当者が変わってもルールが残る形で処理します。

AI社員AIKATAを使う社労士事務所では、AIの処理結果を人が品質チェックし、事務所が最終確認と承認を行う形で運用しています。これは運用の仕組みの説明であり、特定の事務所の導入効果や削減実績を示すものではありません。名簿のテーマでは、先生方が必要な帳簿作成へ進めるよう、前段の事務作業と作成そのものを分けてお考えください。

6-2. 構築・運用、繁忙期の処理、情報の受け渡しを整理します

山崎 山崎
事務所が持つべきなのは、AIの技術知識ではなく、顧問先のルールと確認・承認の役割です。仕組みの構築と運用はAI社員AIKATAが行います。

AI社員AIKATAは仕組みの構築・運用を担うため、事務所にAIの知識は要りません。算定基礎・年度更新・年末調整などの繁忙期も、事務所が人を採用・教育せずに処理量を増やせます。料金は月額の定額で、業務量が増えても料金は変わりません。繁忙期だけでなく、毎月繰り返す事務作業を継続して任せる形で検討できます。

AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。名簿の資料には個人情報が含まれるため、相談時には現在の資料の受け取り方や保管方法も整理します。NDAがあることだけで法令上の判断やすべての情報管理が不要になるわけではなく、実際の取り扱い範囲を明確にします。

📚 用語解説

NDA:秘密保持契約のことです。AI社員AIKATAではNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。

AI社員AIKATAの対象となる日々の事務作業では、事務所は原則として計算済みの給与データや作成済み帳票の承認を担います。一方、名簿などの法定帳簿の作成、行政機関への提出手続き、最終的な専門判断は先生方の仕事として残ります。「承認だけ」という説明を、これらの独占業務まで不要になる意味に広げないことが大切です。

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07 残る道は「作業そのものを任せる」だけです

労働者名簿を正しく作るための要点は、必要な情報がそろい、変更が届き、先生方が根拠を確認できることです。その前段にある資料回収・集計・入力の負担を手放すという目的で、手作業、ソフトの追加・乗り換え、AI社員AIKATAへの委託を比べます。記号はこの目的に対する本記事の整理であり、特定製品の機能評価や効果保証ではありません。

比較項目手作業のままソフトの追加・乗り換えAI社員AIKATAに任せます
繁忙期の負荷✕ 回収・転記・確認を職員が抱えます。△ ソフトの運用と入力前の資料整理が残ります。◎ 事務作業をAIと人の二重体制で担います。
顧問先ごとのルール✕ 担当者の記憶や個別メモに依存しがちです。△ 設定と維持を事務所が担います。◎ 個別ルールを仕組みに登録して残します。
顧問先への負担△ 資料確認の往復が残ります。△ 新しいソフトへの移行調整が生じます。◎ ソフトの乗り換えを頼む必要がありません。
職員の採用・教育✕ 処理量を担う人の確保が課題です。△ 操作・運用の教育が残ります。◎ 事務所が人を採用・教育せず処理量を増やせます。
社労士法の線引き○ 先生方が帳簿作成・提出を行います。○ ソフト利用でも責任範囲の確認は必要です。◎ 帳簿作成・提出と最終確認は先生方、前段の事務を受託します。

7-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由

代表菅澤 代表菅澤
名簿を起点に業務を見ると、資料回収と給与計算の下準備がつながっています。作業を手放す対象を明確にすれば、先生方の確認へ集中できます。
✔️今のソフトのまま:AI社員AIKATAは現在の給与ソフト・勤怠システムを使い、画面操作を含めて自動化します。
✔️顧問先ごとのルールが残ります:締め日・支給日・手当などを仕組みに登録し、担当者が変わっても残します。
✔️事務所は承認が中心です:受託する日々の事務作業では、処理済みデータ等を確認・承認します。帳簿作成と提出は先生方が行います。
✔️繁忙期も人を増やさず定額です:事務所が採用・教育せず処理量を増やせ、月額の定額で業務量が増えても料金は変わりません。
✔️AIの知識は不要で線引きが明確です:構築・運用はAI社員AIKATAが担い、1号・2号業務は引き受けません。

増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけです。ここで手放すのは資料回収や給与計算などの事務作業であり、先生方が担う帳簿作成、提出手続き、最終確認・承認は引き続き事務所に残します。

代表菅澤 代表菅澤
労働者名簿の確認で見つかった資料回収の負担は、給与計算や年度更新の下準備にもつながります。名簿の作成は先生方に残したまま、その手前の作業から整理していきます。

08 名簿の資料回収から、次の繁忙期に向けて事務作業を見直します

次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか

山崎 山崎
いま届いている資料の種類と、確認のために何度も開いているファイルを整理すると、どの作業から任せられるかが具体的になります。

人を増やす・ソフトを替えると決める前に、労働者名簿の更新に必要な資料回収、給与計算、勤怠集計の流れを整理しませんか。AI社員AIKATAの無料相談では、業務を棚卸しし、どの作業から任せられるか、どの帳簿作成・提出・判断を先生方に残すかをその場で整理します。名簿の作成を委託する相談ではなく、その前の事務作業を任せる範囲を明らかにする相談です。

無料相談は60分、オンラインのGoogle Meetで行い、全国に対応しています。契約の義務はありません。現在のソフト、顧問先ごとの資料の受け取り方、繁忙期に集中する作業を確認し、AI社員AIKATAに任せる入口を一緒に整理します。

職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。

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9. 労働者名簿の書き方と事務作業の委託についてのFAQ

Q. 労働者名簿には何項目を書けばよいですか?

山崎 山崎
必要項目の数え方に迷ったら、様式の欄と条文を照合します。

A. 氏名・生年月日・履歴に、施行規則の性別・住所・従事する業務の種類・雇入年月日・退職年月日と事由・死亡年月日と原因を加えた9項目で整理できます。退職と死亡をまとめて8項目とする説明もありますが、数より必要な内容を確認します。常時30人未満の労働者を使用する事業で業務の種類の記入を要しない規定は、名簿全体を不要にする規定ではありません。

Q. 履歴には学歴をすべて書く必要がありますか?

山崎 山崎
顧問先ごとの記載方針をそろえ、出来事の根拠を追えるようにします。

A. 法令は履歴の記載を求めますが、その詳細を一律には定めていません。事務所で必要な内容を判断し、入社、配属、異動、昇進、業務変更などを確認資料と日付に結び付けて整理します。最新の部署名だけで過去の情報が消える運用は避けます。

Q. ExcelやWordのテンプレートで作成できますか?

山崎 山崎
見本の画面だけでなく、履歴が増えた後の印刷結果まで確認します。

A. 必要事項を満たす様式を使えます。厚生労働省の様式第19号と照合し、Excelの一覧やWordの個人別様式でも必要情報が欠けないか確認します。電子保存では、画面表示・印字、調査時の提出、誤消去の防止、長期保存に対応できる運用が必要です。

Q. 労働者名簿は3年保存ですか、5年保存ですか?

山崎 山崎
原則と経過措置を一緒に説明し、起算日の取り違えを防ぎます。

A. 2026年11月に確認した労働基準法では原則5年間、経過措置により当分の間3年間です。起算日は死亡・退職・解雇の日です。在職中の記録を入社日から数えて削除しないようにし、保存期間を過ぎたものも他の保存義務や継続中の案件を確認して扱います。

Q. 従業員名簿があれば労働者名簿は別に必要ですか?

山崎 山崎
ファイル名を変えるより、不足している項目を確認することが先です。

A. 名称だけでは判断できません。従業員名簿に法定事項がそろい、事業場ごとの管理、変更時の訂正、保存などの要件に対応しているかを確認します。単なる氏名・電話番号の一覧なら不足するため、必要事項を補う整理が必要です。

Q. 氏名や住所の変更は年末にまとめてよいですか?

山崎 山崎
受け取った連絡を更新完了まで追跡することが大切です。

A. 記載事項に変更があった場合は遅滞なく訂正することが求められます。定期点検だけに依存せず、顧問先からの変更連絡を受け取り、事実確認、先生方による訂正、反映確認まで追える運用にします。

Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?

山崎 山崎
資料の下準備と、法定帳簿そのものの作成を分けます。

A. 作業範囲を区別する必要があります。AI社員AIKATAは資料回収の一次対応、給与計算、勤怠集計、書類の下準備などを担い、行政機関への提出手続きの代行や法定帳簿の作成は引き受けません。労働者名簿の作成を含む1号・2号業務と最終確認・承認は先生方が行います。最後に承認すれば帳簿作成まで委託できるという意味ではありません。

Q. 今の給与ソフトや勤怠システムのままで使えますか?

山崎 山崎
ソフトの選定より先に、毎月残っている事務作業を整理します。

A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、現在の給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要はありません。無料相談で現在の業務を棚卸しし、任せる範囲を整理します。

Q. 無料相談では何を確認しますか?

山崎 山崎
業務の棚卸しを通じて、任せる範囲と事務所に残す役割を整理します。

A. 60分のオンライン相談で、資料回収、給与計算、勤怠集計などの業務を棚卸しし、どの作業から任せられるかを整理します。Google Meetを使い、全国対応で契約の義務はありません。帳簿作成や提出を先生方に残す前提で、事務作業の範囲を具体化します。

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監修 最終更新日: 2026年11月7日
菅澤孝平
菅澤 孝平 株式会社GENAI 代表取締役
  • AI業務自動化サービス「AI鬼管理」を運営 — Claude Code を活用し、経営者の業務を「AIエージェントに任せる仕組み」へ転換するパーソナルトレーニングを 伴走構築 で提供。日報・採用・問い合わせ対応・経費精算・議事録・データ集計・営業リスト等の定型業務を、AIに代行させる体制を経営者と一緒に作り込む
  • Claude Code 実装ノウハウを 経営者・法人クライアント に直接指導。生成AIを「便利ツール」ではなく 「業務を任せる存在」 として運用する手法を体系化
  • 「やらせ切る管理」メソッドの開発者。シンゲキ株式会社(2021年設立・鬼管理専門塾運営)にて累計3,000名以上の学習者を志望校合格に導いた管理メソッドを、AI × 経営者支援 に転用
  • 著書『3カ月で志望大学に合格できる鬼管理』(幻冬舎)、『親の過干渉こそ、最強の大学受験対策である。』(講談社)
  • メディア出演: REAL VALUE / カンニング竹山のイチバン研究所 / ええじゃないかBiz 他
  • 明治大学政治経済学部卒
現在は AI鬼管理(Claude Code活用の伴走型パーソナルトレーニング)を主事業とし、経営者と二人三脚で「AIに業務を任せる仕組み」を実装。「実行を強制する環境」を AI で構築する手法を、自社の実運用知見をもとに発信している。