【2026年11月最新】年末調整で雑所得は処理できる?書き方と確定申告の要否を社労士事務所向けに解説|年末調整の資料回収と確認をAIに任せる方法
01 ANSWER FIRST 年末調整で雑所得の税額は精算できません。ただし申告書の所得の見積額には含めます
結論から言うと、年末調整で雑所得を処理(精算)することはできません。年末調整は、勤務先が支払った給与について、毎月の源泉徴収税額と1年分の税額との差を精算する手続きです。顧問先が把握できるのは自社が支払った給与だけで、従業員が副業で得た報酬や、公的年金等の収入、暗号資産の取引による利益までは計算できません。
ただし「処理はできない」ことと「申告書に書かなくてよい」ことは別です。基礎控除申告書や配偶者控除等申告書には、給与所得以外の所得を含めた合計所得金額の見積額を書く欄があり、雑所得があれば所得金額(収入ではなく、必要経費を差し引いた後の金額)を記入します。この2点を分けて説明できるかどうかが、顧問先の従業員からの質問に答える際の分かれ目になります。
本記事では、所長・管理者・職員の方に向けて、雑所得の基本、年末調整との関係、申告書への書き方、確定申告が必要になる判定、住民税の扱いを、顧問先の担当者や従業員から質問を受けたときの答え方の順に整理します。後半では、年末調整の資料回収と確認の事務を、AI社員AIKATAがどこまで引き受け、先生方が何を担うのかを説明します。
出典:国税庁タックスアンサー No.1500 雑所得(2026年11月確認)。
02 OFFICE PRACTICE 雑所得の基本から、申告書の書き方・確定申告の要否・住民税までを、事務所の確認順に整理します
2-1. 雑所得とは、ほかの9種類の所得に当てはまらない所得です
📚 用語解説
雑所得:所得税法上の10種類の所得(利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑)のうち、ほかの9種類のどれにも当てはまらない所得です。公的年金等や、副業による原稿料・報酬などが代表例です。
国税庁の説明では、雑所得は公的年金等、非営業用の貸金の利子、副業による所得(原稿料やシェアリングエコノミーの所得など)が例として示されています。従業員が顧問先に勤めながら行う副業が、雇用されて給与を受ける形ではなく、業務委託や報酬の形で収入を得るものであれば、事業所得に当たらない限り雑所得として扱われる場面が多くなります。
雑所得は、令和4年分以後、公的年金等、業務に係るもの、それら以外の3つに区分して計算します。公的年金等は収入金額から公的年金等控除額を差し引きます。業務に係るもの(副業のうち営利を目的に継続して行うもの)と、それら以外(個人年金や暗号資産の取引など)は、総収入金額から必要経費を差し引いて所得を求めます。
事務所の職員が最初に確認するのは、従業員が話している副収入が「給与」なのか「給与以外」なのかです。副業先で雇用契約を結び、給与として支払を受けているなら給与所得で、そちらは別の論点になります。報酬や委託料として受け取り、源泉徴収の有無だけで判断できない場合は、先生方が税理士との役割分担を踏まえて、個別の判断は税務署や税理士へ案内する方針にしておきます。
出典:国税庁タックスアンサー No.1500 雑所得(2026年11月確認)。
2-2. 副業・暗号資産・年金の例を、従業員の言葉と区分で並べて確認します
| 従業員から聞く話 | 所得の区分の目安 | 事務所が確認すること |
|---|---|---|
| 業務委託やアフィリエイト、原稿料などの報酬 | 業務に係る雑所得(事業所得に当たる場合は別) | 継続して営利目的で行っているか、収入と必要経費の記録があるかを確認します。 |
| 個人年金や暗号資産の取引の利益 | それら以外の雑所得 | 年間の収入と、収入を得るためにかかった費用を確認します。 |
| 国民年金・厚生年金などの公的年金等 | 公的年金等に係る雑所得 | 再雇用で働く従業員が、勤務先の給与のほかに年金を受けていないかを確認します。 |
| 副業先で雇用され、給与として受け取るもの | 給与所得 | 2か所以上から給与を受ける場合の年末調整と確定申告の扱いを、別に確認します。 |
フリマアプリやネットオークションでの継続的な販売、動画配信の広告収入なども、事業所得に当たらなければ雑所得として扱われる場面があります。ただし、生活用の動産を売った場合のように、そもそも課税の対象になる所得か別の判断が必要なものもあります。事務所が個別の課税関係に踏み込むのではなく、「所得の区分や課税の有無は、税務署や税理士に確認してください」と案内する線を、先に決めておきます。
雑所得の計算上生じた損失は、給与所得などほかの所得と損益通算できません。副業が赤字でも、給与の税額が減るわけではない点は、従業員が誤解しやすいところです。この点を説明資料の1行に入れておくだけで、問い合わせが減ります。
前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える場合は、現金預金取引等関係書類の保存が必要です。1,000万円を超える場合は、確定申告書に収支内訳書などを添付します。300万円以下の場合は、現金主義の特例を使えます(国税庁タックスアンサー No.1500)。
2-3. 年末調整の対象と、精算できる範囲を確認します
📚 用語解説
年末調整:勤務先が、毎月の給与から源泉徴収した所得税の合計と、1年間の給与について納めるべき税額との差額を、12月の給与などで精算する手続きです。対象は、勤務先が支払う給与に限られます。
年末調整の対象は、扶養控除等(異動)申告書を年末調整までに提出している人で、1年を通じて勤務している人や、年の中途で就職して年末まで勤務している人などです。年間の給与総額が2,000万円を超える人は、年末調整の対象から外れます。中途で退職した人は、死亡・海外転勤・著しい心身の障害、12月に支給されるべき給与の支払後の退職、パートタイマーなどで年間の給与総額が一定額以下の場合など、決まった場合だけが対象です。
顧問先が計算できるのは、自社が支払った給与と、従業員が申告書で申告した控除の内容です。副業の報酬の入金や、副業にかかった経費を、顧問先が確認することはできません。そのため雑所得は、年末調整の外側に置かれ、従業員本人が確定申告(または住民税の申告)で精算する整理になります。制度の不備ではなく、顧問先が計算できる範囲に合わせた線引きと説明すると伝わります。
出典:国税庁タックスアンサー No.2665 年末調整の対象となる人(2026年11月確認)。
2-4. 申告書には、雑所得を「所得」の金額で書きます
📚 用語解説
合計所得金額の見積額:給与所得の金額と、給与所得以外の所得の合計額を足した、その年の所得の見込みです。基礎控除や配偶者控除などの額を決める判定に使うため、雑所得があれば含めて書きます。
基礎控除申告書(様式は「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の形で、年分によって名称や欄が変わります)には、給与所得以外の所得の合計額を書く欄があります。雑所得があれば、他の所得と合わせてこの欄に記入し、給与所得の金額と合算した合計所得金額の見積額で、基礎控除の額などが決まります。
書くのは、収入の総額ではなく、必要経費を差し引いた後の所得の金額です。例えば、業務委託の報酬が年間で45万円、必要経費が18万円であれば、書く金額は27万円です。収入の45万円をそのまま書いてしまうと、見積額が過大になり、控除額が本来より小さく計算される場合があります。
年末調整の書類を集める11月の時点では、年間の金額が確定していないことも少なくありません。その場合は、12月末までの見込みで書きます。見込みと実績が大きく違えば、確定申告で整理し直すことになります。顧問先の従業員向けの案内には「見込みで構いません。分かる範囲で、所得の金額(収入から経費を引いた額)を書いてください」と添えると、記入のためらいが減ります。
配偶者控除等申告書や扶養控除等申告書に書く、配偶者や扶養親族の所得の見積額にも、その家族の雑所得を含めます。配偶者がフリマアプリや在宅の業務委託で収入を得ている場合に、給与の分だけで見積もると、所得要件の判定を誤ります。所得要件の金額は年分によって見直されることがあるため、書類を配る前に、国税庁の「年末調整がよくわかるページ」と、その年分の申告書の記載要領で、金額を確認します。
出典:国税庁「年末調整がよくわかるページ」(2026年11月確認)。
2-5. 書かなかった場合に何が起きるかを、事実だけで説明します
合計所得金額の見積額が実際と食い違うと、基礎控除や配偶者控除の額が正しく計算されず、後から精算し直す必要が生じる場合があります。顧問先にとっては、年末調整のやり直しや、翌年の源泉所得税の納付の調整といった事務の負担につながります。
さらに、雑所得を含む給与所得・退職所得以外の所得が20万円を超えるのに確定申告をしなければ、期限後の申告として扱われ、無申告加算税や延滞税がかかる場合があります。国税庁のタックスアンサーでも、確定申告を忘れたときの取扱いが案内されています。気づいた時点で早く申告するほど、負担は軽くなる傾向があります。
事務所としては、こうした不利益を強い口調で伝えて不安をあおるのではなく、「書く欄がある」「申告が必要かどうかは20万円で判定する」「分からないときは税務署や税理士へ」という案内を、書類の配布と同時に渡すほうが、顧問先の従業員にとって実用的です。
2-6. 確定申告が必要になる20万円の判定は、「所得」で行います
📚 用語解説
20万円の判定(確定申告不要制度):給与を1か所から受け、その全額が源泉徴収の対象で、年末調整で精算される人は、給与所得と退職所得以外の所得の合計が20万円以下であれば、原則として確定申告をしなくてよいという取扱いです。判定は、収入ではなく所得の金額で行います。
国税庁のタックスアンサーでは、給与所得者で確定申告が必要な人として、給与の年間収入金額が2,000万円を超える人、1か所から給与を受け全額が源泉徴収されている人で給与・退職所得以外の所得が20万円を超える人、2か所以上から給与を受けている人で年末調整されなかった給与と給与・退職所得以外の所得の合計が20万円を超える人などが示されています。副業などで得た所得は、この20万円の判定に含まれます。
例えば、アフィリエイトの収入が年間30万円で、必要経費が15万円なら、所得は15万円です。20万円以下のため、所得税の確定申告の義務は生じません。収入の30万円で判定すると、不要な申告をしてしまうことになります。経費の集計を先に済ませるよう案内します。
一方で、20万円以下でも申告が必要な場面があります。医療費控除や寄附金控除などで還付を受けるために確定申告をする場合は、申告書に20万円以下の雑所得も含めて記載します。20万円の基準は、確定申告をしなくてよい場合を決めたもので、確定申告をするときに20万円以下の所得を除いてよいという意味ではありません。ふるさと納税のワンストップ特例を使っていた従業員が、確定申告をすると、その特例の申請が無効になる点も、案内に添えると親切です。
出典:国税庁タックスアンサー No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(2026年11月確認)。
| 従業員の状況 | 所得税の確定申告 | 事務所の案内の要点 |
|---|---|---|
| 給与1か所のみ・副業の所得が20万円以下 | 原則として不要 | 所得(収入−経費)で判定します。住民税の扱いは別に案内します。 |
| 給与1か所のみ・副業の所得が20万円超 | 必要 | 翌年の確定申告期に、本人が申告します。経費の記録を残すよう案内します。 |
| 2か所以上から給与を受けている | 年末調整されない給与と他の所得の合計で判定 | 先生方が個別に確認し、税務署・税理士への案内も検討します。 |
| 医療費控除などで還付申告をする | 申告書に雑所得も含めて記載 | 20万円以下でも、雑所得を除かずに記載します。 |
2-7. 住民税には、20万円の基準で申告を省く扱いがありません
所得税の確定申告が不要とされる20万円以下の場合でも、住民税については、市区町村への申告が必要になる場面があると案内されています。住民税は、その年の1月1日時点で住所のある市区町村が、前年の所得をもとに税額を計算します。副業などの所得の情報が届かなければ、正しい税額を計算できないためです。
確定申告をした場合は、その内容が税務署から市区町村へ送られるため、別に住民税の申告をする必要は原則としてありません。申告書の様式や受付期間は市区町村ごとに案内されています。事務所の案内は「所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合があります。お住まいの市区町村の案内を確認してください」という形にとどめ、個別の判断は市区町村や税務署へ案内します。
副業の収入が給与所得として住民税の特別徴収(給与天引き)に反映される場合と、雑所得として別に申告する場合では、顧問先に届く住民税の通知にも違いが出ます。副業が顧問先に知られることを心配する従業員もいますが、年末調整の申告書は、あくまで税額を計算するための書類で、副業の可否を判断する資料ではない、という線引きを、顧問先と共有しておくと、従業員が記載をためらう状況を減らせます。
2-8. 公的年金等の雑所得は、速算表で計算します
公的年金等の雑所得は、年金の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて計算します。控除額は、受給者の年齢(65歳未満か65歳以上か)と、公的年金等に係る雑所得以外の合計所得金額に応じて、計算式が分かれます。具体的な速算表は、国税庁のタックスアンサー No.1600 に年ごとに掲載されているため、事務所の資料に数字を写すのではなく、公式ページへのリンクを置いて、毎年確認する運用が確実です。
再雇用で働く高齢の従業員が、勤務先の給与のほかに公的年金等を受けている場合、年金の収入は年金の支払者から届く源泉徴収票や通知書で確認できます。給与所得と公的年金等の雑所得は、確定申告で合算して税額を求めます。顧問先の従業員が給与1か所で全額源泉徴収されている場合でも、公的年金等以外の所得が20万円を超えるかどうかは、先ほどの判定のとおり、別に確認します。
出典:国税庁タックスアンサー No.1600 公的年金等の課税関係(2026年11月確認)。
2-9. 公的年金等以外の雑所得は、総収入金額から必要経費を引きます
📚 用語解説
必要経費:その収入を得るために直接かかった費用です。私用と共用している費用は、業務で使った割合に応じて按分する整理が一般的で、領収書や取引の記録を残しておくことが前提になります。
公的年金等以外の雑所得は、総収入金額から必要経費を差し引いた金額です。必要経費として認められるのは、その収入を得るために直接かかった費用です。自宅の家賃や通信費のように、私用と共用している費用は、業務で使った割合に応じて按分する整理が一般的です。領収書や取引の記録は、後から確認できるように残しておくよう案内します。
先物取引や外国為替証拠金取引による所得は、ほかの所得と合算せずに税額を計算する申告分離課税の対象になるなど、課税の方法が違います。暗号資産の取引など、課税関係が複雑な所得については、事務所が説明を試みるより、「国税庁の公式情報を確認し、必要なら税理士へ相談してください」と案内する線にとどめるのが安全です。
社労士事務所が行うのは、年末調整に必要な申告書の回収、記載の漏れや矛盾の確認の依頼、顧問先への制度の一般的な説明です。個別の所得の計算や申告書の作成の代行、税務相談は、税理士の業務に当たる場面があります。職員の方が従業員から質問を受けたときに、どこまで答えて、どこから案内に回すかを、事務所の対応票にしておくと、判断が揃います。
年末調整の事務の説明と、個別の所得の計算・税務相談は、分けて考えます。事務所の説明は制度の一般的な案内にとどめ、個別の判断は税務署や税理士に案内する、という線引きを職員の全員が同じ言葉で言える状態にします。
2-10. 従業員から質問されたときの答え方を、順番を決めて案内します
案内の順番は、次の4つにそろえると伝わりやすくなります。1つ目は、給与以外の所得は年末調整の対象外であること。2つ目は、ただし基礎控除申告書などの所得の見積額には含めること。3つ目は、所得が20万円を超えるなら、翌年に確定申告をすること。4つ目は、20万円以下でも住民税の申告が必要な場合があること。この4つを1枚にまとめて、年末調整の書類の配布時に添えると、個別の問い合わせが減ります。
申告書の記載内容に責任を負うのは、提出した従業員本人です。顧問先に、所得の内容まで確認する義務はありません。顧問先に求められるのは、申告書を回収し、記載された金額に基づいて年末調整を行うことです。副業の内容や金額の妥当性にまで踏み込む必要はなく、個別の税額の相談は、税務署や税理士への案内に回します。顧問先の担当者が、従業員の副業の中身を聞き出そうとして、トラブルになることを避けるためにも、この線引きを事務所から顧問先へ伝えておきます。
2-11. 令和8年分の見直しの確認と、年末調整の資料の持ち方を整えます
令和8年度の税制改正で、基礎控除や給与所得控除、扶養親族等の所得要件などの見直しが行われ、令和8年12月に行う年末調整から反映されると、各種の解説で案内されています。具体的な金額や要件は、国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」と、同年分の申告書の記載要領で、事務所が確認します。本記事では、公式資料で確認できていない金額を記載しません。顧問先へ案内するときも、金額は国税庁の資料を示します。
年末調整の時期に備えて、事務所の側で整えておくものは次のとおりです。顧問先ごとの申告書の回収状況の一覧、所得の見積額の記載で確認が必要な従業員の一覧、2か所以上から給与を受ける従業員や中途退職者の扱いの確認票、従業員への案内文の最新版です。年ごとに様式や金額が変わるため、案内文は前年の使い回しにせず、毎年、最新の公式資料と照らして更新します。
出典:国税庁「年末調整がよくわかるページ」(2026年11月確認)。
03 BOTTLENECK 年末調整の資料回収と確認を、職員の手作業だけで回す限界です
3-1. 顧問先ごとの回収状況と確認の差が、11月から12月の職員の時間を埋めます
雑所得に関する質問は、年末調整の時期に増える多くの問い合わせの一つにすぎません。顧問先ごとに、申告書がそろっているか、記載の漏れや矛盾がないか、提出が遅れている従業員は誰か、といった確認が重なります。職員の方は、顧問先へ資料の催促を送り、返ってきた書類を開いて確認し、給与ソフトへ入力し、さらに別の管理表に進捗を書き写します。
同じ時期に、算定基礎届の結果の確認、賞与の支払、労働保険の年度更新後の処理などが続く事務所もあります。電子申請を使っていても、申請の前に必要な資料の回収と確認がなくなるわけではありません。繁忙期に確認が先送りされると、12月の給与に年末調整の結果を反映する時期に、確認と修正が一度に押し寄せます。
顧問先ごとに違う締め日や、従業員の異動・中途入社・中途退職の扱いは、担当職員の頭の中にある場合が少なくありません。担当者が休んだとき、または辞めたときに、その確認の手順が引き継がれていなければ、事務所の品質がその職員に依存します。まず、回収・確認・入力・承認の流れを、見える形にする必要があります。
3-2. ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります
個別の税務相談への案内の線引きや、顧問先への助言、年末調整の結果の最終確認は、先生方が担う部分です。一方で、申告書の回収状況の確認、記載漏れの一次チェック、給与ソフトへの入力データの準備といった作業は、手順と分担を整理できる事務作業です。「年末調整のすべて」を一度に変えようとするより、どの資料を受け取り、どの状態で事務所へ戻すかまで具体化するほうが進めやすくなります。
AI社員AIKATAは、今の給与ソフト・勤怠システムを使って、職員がパソコンで行う事務作業を、AIと人の二重体制で受託します。ソフトの乗り換えを顧問先へ頼む前に、年末調整を含む毎月・毎年の事務作業のどこから任せられるかを整理する道があります。
04 AUTOMATION AI社員AIKATAが事務作業を回し、先生方が判断と承認を担います
4-1. AIに聞く効率化と、毎月の作業を回す自動化は違います
Claude Code/CodexなどのAIツールに、年末調整の資料回収と確認の式や確認項目の案を聞くことは効率化です。ただ、職員がその都度質問し、資料を選び、結果を転記する運用では、毎月の作業を起動する人が必要です。制度の説明をAIから得る場合も、法令や公的資料に照らして先生方が内容を確認します。
自動化で目指すのは、毎月発生する資料の回収・集計・入力・チェックを、一連の工程として回すことです。AI社員AIKATAはこの事務作業を受託し、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などのルールを登録して処理します。顧問先ごとの申告書の回収状況の確認、記載の漏れや矛盾の一次チェック、給与ソフトへの入力データの下準備を、一連の工程として処理します。仕組みの構築と運用は、事務所が自ら持ち続ける必要がありません。
次の図は、AI社員AIKATAが受託する事務作業と、事務所が保持する業務の分担を示します。個別の判断事項は、事務所が確認したルールを前提にします。法定の申請書や帳簿書類の作成、行政機関への提出手続きを、AI社員AIKATAが代行する図ではありません。
| これまで職員が行っていた事務作業 | AI社員AIKATAに任せた後 | 事務所に残す役割 |
|---|---|---|
| 顧問先へ申告書の提出を催促し、回収状況を管理表に写します。 | 資料回収や一次対応を受託します。 | 催促の範囲と、提出が遅れている顧問先への対応方針を確認します。 |
| 申告書の記載の漏れや矛盾を1枚ずつ確認します。 | 登録した顧問先ごとのルールに沿って、一次チェックをします。 | 所得の判断や、税務署・税理士への案内が必要な場面を判断します。 |
| 年末調整の結果を給与ソフトへ入力します。 | 今のソフトを使い、画面操作を含めて自動化します。 | 計算済みのデータを最終確認・承認します。 |
| 出来上がった集計を見直します。 | AIの処理結果を人が品質チェックします。 | 業務を受任する事務所として最終確認・承認します。 |
| 法定の書類作成や行政機関への手続きを行います。 | 前段階の資料整理・下準備を担います。 | 1号・2号業務そのものは先生方が行います。 |
4-2. 社労士法の線引きは、承認ボタンだけで済ませないことです
社労士法上の1号業務に関わる申請書等の作成・行政機関への提出手続きの代行、2号業務に関わる労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成は、先生方が行います。AI社員AIKATAはこれらの独占業務を引き受けません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算、勤怠集計、必要書類の下準備、顧問先への資料回収や一次対応など、その前の事務作業です。
今回のテーマでは、従業員の副収入の所得の判断や、個別の税務相談への対応を、AI社員AIKATAの受託対象と明確に分けます。AI社員AIKATAが担うのは、申告書の回収状況の確認や記載漏れの一次チェックなどの事務作業で、制度の判断と顧問先への助言は、先生方の業務です。
日々の定型的な受託業務では、事務所の作業は原則として計算済みの給与データや作成済みの帳票の最終確認・承認です。ただし、独占業務の実施、顧問先のルール変更に伴う判断、例外的な法的検討までなくなるという意味ではありません。専門業務を保持しながら、その前の集計や転記を手放す分担です。
出典:全国社会保険労務士会連合会「社労士についてのよくある質問」独占業務の説明(2026年11月確認)。
05 MAKE OR DELEGATE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない
4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここで比較する目的は、年末調整の資料回収と入力を回す人・仕組みの管理まで、事務所が抱え続けずに済むかどうかです。特定の会社やソフトの品質を評価する比較ではありません。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やします。 | 担当者が増えれば処理できます。 | 採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期にも人件費と管理が残ります。 | ✕ |
| ②従来型の外注・BPOを使います。 | 入力工程を外へ出せます。 | 工程だけの委託では、例外の説明・受渡し・手直しを事務所が持ち続けます。 | ✕ |
| ③事務所でAIを自作します。 | 繰り返す作業を自動化できます。 | ルールの言語化・検証・改修を行う人と仕組みが事務所に残ります。 | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せます。 | 事務作業と仕組みの構築・運用を任せます。 | 事務所は専門業務と最終確認・承認を担う分担にします。 | ◎ |
5-1. 増員と工程単位の外注は、説明する仕事が残ります
増員では、新しい職員に法令と顧問先固有の扱いを覚えてもらう時間が必要です。前任者の表を渡すだけでは、なぜその取扱いを使っているかが伝わりません。顧問先ごとに違う申告書の提出期限や、中途入社・中途退職・2か所給与の従業員の扱いは、前任者の頭の中にあることが多く、引き継ぎの資料にも残りにくい部分です。繁忙期に処理を増やすための採用が、新人の確認と教育を担当する熟練職員の仕事を増やす構造になります。
従来型の工程単位の外注では、資料を整える、例外を説明する、返ってきた結果を確認する、手直しを依頼する仕事が事務所に残ります。入力先と集計元が違い、顧問先のルール変更のたびに仕様を伝え直すなら、外へ出した工程の周囲を事務所がつなぐ状態です。委託件数が増えても、この負担がなくなるわけではありません。
5-2. AIの自作は、作った人しか直せない第二の属人化を生みます
Claude Code/Codexなどを使う場合も、顧問先の締め日、手当、勤怠区分、資料の置き方を言語化する必要があります。法的判断が必要な取扱いと、機械的に処理する条件を区別しなければ、誤った前提をそのまま繰り返す仕組みになります。給与計算の担当者が、その検証と改修まで兼務すると別の管理業務を抱えます。
通常のケースだけでなく、契約変更、申請の取消し、資料不足、退職などの場面を想定して検証します。担当者が異動したときに、処理の根拠と直し方を説明できる状態でなければ、表計算の属人化がAIの仕組みの属人化へ移るだけです。事務所の悩みが「入力する人が足りない」から「直せる人がいない」へ変わります。
06 AIKATA SERVICE AI社員AIKATAは、今のソフトで事務作業を丸ごと受託します
6-1. 勤怠集計から給与計算、資料回収までをAIと人で担います
AI社員AIKATAは、給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、帳票の作成、顧問先への資料回収や一次対応などを受託する業務代行サービスです。法定の申請書や帳簿書類の作成・提出代行は受託範囲から外し、先生方が行います。
年末調整の業務を入口に考えるなら、まず申告書の回収状況の確認、記載漏れの一次チェック、給与ソフトへの入力データの準備といった前工程を棚卸しします。どの資料の整理を任せ、どの判断を事務所が行うかを明らかにすることで、年末調整だけを孤立した作業として抱えず、月次の給与処理や算定基礎・年度更新とのつながりで分担を整理できます。具体的な受託範囲は無料相談で確認します。
AI社員AIKATAは特定のソフトに限定しません。いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要がないため、事務所の改善のために、顧問先側の運用を一斉に入れ替えることを前提にしなくて済みます。
6-2. 個別ルールを残し、人が品質チェックしてから事務所へ戻します
AI社員AIKATAは、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理します。職員の記憶の中にある取扱いを、その職員が休んだときにも残る形にする考え方です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。判断の責任と事務処理の担当を混同しません。
日々の受託した定型事務では、事務所の作業は原則として計算済み給与データや作成済み帳票の承認です。ここでいう帳票は、社労士法の独占業務に当たる帳簿書類の作成をAI社員AIKATAへ移す意味ではありません。先生方の法定業務は保持し、そのための基礎資料を整える事務を任せます。
AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。相談時には、事務所で定めている保存先や受渡し方法を確認し、委託する資料の範囲を整理します。
6-3. 繁忙期の処理量を増やすために、採用と教育を重ねる必要がありません
AI社員AIKATAは、仕組みの構築と運用を行います。事務所にAIの知識は要りません。繁忙期にも人を採用・教育せずに処理量を増やせるため、事務作業のための増員と教育を繰り返す運営から切り替えられます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。
無料相談は60分のオンラインで、Google Meetを使い全国に対応します。業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを整理します。契約の義務はありません。所長だけで作業の細部を思い出そうとするより、実際に回収・入力・確認をしている職員の方の状況を整理すると、対象業務を具体化しやすくなります。
07 DECISION 残る道は「作業そのものを任せる」だけです
年末調整の資料回収と確認を正しく運用するには、事務所の専門性が欠かせません。その専門性を資料探しや転記に使い続けないために、ここでは「事務作業を回す負担を手放す」という目的で3つの道を比較します。記号はこの目的に対する整理であり、製品の性能や法的適合性の優劣を表すものではありません。
| 比較する項目 | 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AI社員AIKATAに任せます |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 職員の回収・入力・照合が増えます。 | △ ソフト間の準備や確認を事務所が担います。 | ◎ 採用・教育をせずに受託事務の処理量を増やせます。 |
| 顧問先ごとのルール | ✕ 担当者の記憶と個別のメモに残ります。 | △ 設定と更新を事務所が管理します。 | ◎ 個別ルールを登録し、担当者が変わっても残ります。 |
| 顧問先への負担 | △ 不足資料の照会が繰り返されます。 | △ 新しい操作や受渡しの調整が必要です。 | ◎ 顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要がありません。 |
| 職員の採用・教育 | ✕ 処理を増やす人の確保を抱えます。 | △ 運用する職員の教育が残ります。 | ◎ 構築・運用を任せ、AIの知識は不要です。 |
| 社労士法の線引き | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ◎ 前段階の事務を受託し、1号・2号業務は先生方が行います。 |
7-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道はAI社員AIKATAに任せることだけです。ここで手放す対象は、委託する集計・入力などの事務作業です。法的判断、独占業務、最終確認・承認は先生方が担います。
08 NEXT ACTION 次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
8-1. 年末調整の事務から、どの作業を任せられるか決めます
人を増やす・ソフトを替えると決める前に、AI社員AIKATAの社労士事務所向け無料相談で、毎月・毎年繰り返す作業を棚卸ししてください。「申告書の回収と催促に時間がかかる」「記載漏れの確認を1枚ずつ手作業で行っている」「繁忙期に確認待ちがたまる」といった工程から、どの作業を任せられるかを具体的に整理します。
事務所で使うソフト、顧問先ごとの締め日、職員が毎月行う作業、先生方の承認の流れを確認すれば、最初に任せる業務と事務所に残す専門業務を話し合えます。相談は60分、Google Meetによるオンラインで全国に対応し、契約の義務はありません。給与・人事データの受け渡しと保管は、NDAと事務所の規程に合わせてルールを決めます。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 年末調整で雑所得を精算してもらえますか?
A. 精算できません。年末調整の対象は、勤務先が支払う給与です。給与以外の所得は、勤務先が金額を確認できないため、年末調整の外側に置かれ、本人が確定申告などで手続きします。ただし、基礎控除申告書などの所得の見積額には、雑所得を含めて書きます。
Q. 申告書には、収入と所得のどちらを書きますか?
A. 所得です。収入の総額ではなく、必要経費を差し引いた後の所得の金額を書きます。年間の金額が未確定の時期は、12月末までの見込みで書きます。
Q. 副業の所得がいくらを超えると、確定申告が必要ですか?
A. 給与を1か所から受け、全額が源泉徴収されている場合は、給与所得と退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。収入ではなく所得で判定します。2か所以上から給与を受ける場合など、判定が変わる場面もあるため、国税庁の案内で確認します。
Q. 20万円以下なら、何も申告しなくてよいのですか?
A. 所得税の確定申告は原則として不要ですが、住民税については申告が必要な場合があります。医療費控除などで確定申告をする場合は、20万円以下の雑所得も含めて申告書に記載します。市区町村と税務署の案内を確認します。
Q. 社労士事務所が、従業員の副業の所得の計算を代行できますか?
A. 個別の所得の計算や申告書の作成、税務相談は、税理士の業務に当たる場面があります。事務所は、年末調整の事務と制度の一般的な案内にとどめ、個別の判断は税務署や税理士に案内する線引きにします。
Q. 年末調整の資料回収や確認を、AIに任せられますか?
A. AI社員AIKATAは、申告書の回収状況の確認、記載漏れの一次チェック、給与ソフトへの入力データの下準備などの事務作業を受託します。結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。どの作業から任せられるかは、無料相談で整理します。
Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?
A. 業務の線引きが前提です。AI社員AIKATAは、給与計算・勤怠集計・資料回収の一次対応・書類の下準備などを担い、1号・2号業務である申請書等や法定帳簿書類の作成、行政機関への提出代行は引き受けません。最終確認・承認は先生方が行います。
Q. 今のソフトのままで使えますか?
A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、今の給与ソフト・勤怠システムを使って画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要はありません。どの資料回収・集計・入力から任せられるかは、無料相談で実際の業務を確認して整理します。
Q. 事務所にAIの知識がなくても相談できますか?
A. 相談できます。AI社員AIKATAが仕組みの構築・運用を行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分のオンラインで全国に対応します。業務の棚卸しと受託範囲を整理し、契約の義務はありません。
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