【2026年11月最新】36協定の新様式とは?様式の種類・書き方・特別条項の注意点を社労士事務所向けに整理
01 ANSWER FIRST 36協定の新様式は、令和3年(2021年)4月1日から使われ、押印・署名の廃止とチェックボックスの新設が主な変更点です
36協定(時間外・休日労働に関する協定届)の新様式は、2021年4月1日から使われています。使用者の押印・署名が原則不要になり、協定当事者(労働者代表)の選出要件を確認するチェックボックスが新設され、e-Govからの電子申請ができるようになりました。特別条項を付ける場合は、一般条項の様式第9号とは別に、2枚組の様式第9号の2を使います。
社労士事務所には、毎年の更新時期(顧問先の協定の有効期間が切れる前)に、「新様式で何が変わったか」「どの様式を使うか」「労働保険番号や法人番号は必須か」「特別条項の書き方は」という相談が届きます。内容を間違えた届出は、限度時間を超える定めがあれば、無効として受理されないこともあります。更新の漏れは、協定のない時間外労働という、法令違反のリスクに直結します。
本記事では、所長・管理者・職員の方に向けて、新様式の種類と変更点、一般条項と特別条項の書き方、届出の注意点を整理します。後半では、顧問先ごとの協定の有効期間の管理や、更新時の資料回収といった事務作業を、AI社員AIKATAが引き受け、先生方が判断と届出手続きを担う分担を説明します。条文や様式は、厚生労働省の公表資料と、e-Gov法令検索で確認できる範囲で書いています。
出典:厚生労働省「36協定届の様式」(最新の内容は公式ページで確認してください)。
02 OFFICE PRACTICE 36協定の基礎・新様式の変更点・書き方・提出の注意点を、事務所の確認順に整理します
2-1. 36協定とは何か:時間外・休日労働をさせるための労使協定です
📚 用語解説
36協定:労働基準法第36条に基づく、時間外労働・休日労働に関する労使協定の通称です。労働者の過半数で組織する労働組合、または過半数を代表する者と使用者が書面で協定し、所轄の労働基準監督署長へ届け出ます。
📚 用語解説
法定労働時間:労働基準法で定められた労働時間の上限で、原則として1日8時間、1週40時間です。法定の休日は、毎週少なくとも1回(または4週4日以上)与える必要があります。
使用者は、法定労働時間を超えて労働させる場合や、法定休日に労働させる場合は、あらかじめ36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出なければなりません。協定を届け出ずに時間外労働をさせると、労働基準法違反になります。罰則は、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です(労働基準法第119条)。
協定は、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合、ない場合は労働者の過半数を代表する者と、書面で結びます。協定の締結だけでなく、所轄の労働基準監督署長への届出が必要で、届出をしてはじめて、時間外・休日労働が、罰則の対象にならない状態になります。
36協定は、事業場ごとに必要です。本社が一括して届け出る運用は、一定の条件のもとでのみ認められています(後述)。パート・アルバイトを含む、事業場の全労働者が、協定の対象の範囲を考える母数になります。18歳未満の労働者に時間外労働をさせることはできない点など、協定があっても例外が残る点は、顧問先に伝えます。
出典:e-Gov法令検索「労働基準法」第32条・第36条・第119条(最新の内容は公式ページで確認してください)。
2-2. 36協定の新様式への変更:2021年4月1日からの主な変更点です
2021年4月1日から、36協定届の様式が新しくなりました。第一に、使用者の押印と署名が不要になりました。ただし、協定届が協定書を兼ねる場合は、使用者と労働者代表の署名・押印が必要です。協定書を別に作る場合は、協定書の側で署名・押印を整えます。
第二に、協定当事者に関するチェックボックスが新設されました。労働者代表が、管理監督者でないこと、使用者の意向に基づく選出でないこと、投票・挙手などの民主的な方法で選出されたことを、確認する欄です。第三に、e-Govからの電子申請が可能になりました。本社一括届出は、紙でも各事業場の協定内容が同一であるなど一定の要件を満たせば可能ですが、電子申請では要件が緩和され、事業場ごとの労働者代表が異なる場合でも、本社が一括して届け出ることができるとされています。電子署名や電子証明書の添付は、不要とされています。
第四に、様式の構成が変わりました。特別条項付きの36協定は、様式第9号の2という、2枚組の別様式になりました。このほか、労働保険番号と法人番号の記載欄が加わり、対象期間と有効期間の区別、所定労働時間を超える延長時間の記載欄の追加が行われました。1日の所定労働時間と所定休日は、任意の記載項目になりました。
| 変更点 | 内容 | 事務所の確認点 |
|---|---|---|
| 押印・署名 | 使用者の押印・署名は原則不要。協定書を兼ねる場合は必要。 | 協定書と届出書を分けているか。 |
| チェックボックス | 労働者代表の要件の確認欄を新設。 | 選出方法の記録。 |
| 電子申請 | e-Govから申請可能。本社一括届出の条件あり。 | 顧問先の事業場の数。 |
| 特別条項の様式 | 様式第9号の2(2枚組)に分離。 | 一般条項だけで足りるか。 |
| 記載欄の追加 | 労働保険番号・法人番号・所定労働時間を超える延長時間。 | 番号の記載漏れ。 |
出典:厚生労働省「36協定届の様式」(最新の内容は公式ページで確認してください)。
2-3. 新様式の種類:様式第9号〜第9号の7の使い分けです
様式第9号は、特別条項のない一般条項の36協定で、法定の限度時間(月45時間、年360時間など)の範囲で、時間外労働・休日労働をさせる場合に使います。様式第9号の2は、特別条項付きの36協定で、臨時的な特別の事情があって限度時間を超えて働かせる場合に使います。
様式第9号の3は、新技術・新商品等の研究開発業務に従事する労働者に関する協定届です。様式第9号の4から第9号の7は、時間外労働の上限規制の適用が猶予されていた事業・業務(建設業、自動車運転者、医師など)に関する様式で、適用猶予は2024年3月31日で終了しているため、現在の取扱いは、厚生労働省の最新の様式一覧で確認します。
顧問先の業種が、研究開発、建設、運送、医療などにあたる場合は、一般の様式では足りないことがあります。上限の数字や、使える様式が異なるため、更新の前に、事業の内容を聞き取って判断します。
| 様式 | 用途 | ひとことで |
|---|---|---|
| 第9号 | 特別条項のない一般条項。 | 多くの顧問先が使う基本の様式。 |
| 第9号の2 | 特別条項付き(2枚組)。 | 繁忙期に限度時間を超える顧問先。 |
| 第9号の3 | 新技術・新商品等の研究開発業務。 | 研究開発の業務に限る。 |
| 第9号の4〜第9号の7 | 適用猶予事業・業務向け(猶予は2024年3月31日に終了)。 | 最新の様式一覧で現行の扱いを確認。 |
2-4. 時間外労働の上限規制:限度時間と特別条項の上限です
📚 用語解説
限度時間:36協定で延長できる時間外労働の原則的な上限で、1か月45時間、1年360時間です(1年単位の変形労働時間制で対象期間が3か月を超える場合は、1か月42時間、1年320時間)。
📚 用語解説
特別条項:臨時的な特別の事情があって、限度時間を超えて労働させる必要がある場合に、あらかじめ協定に定めておく条項です。上限は、年720時間以内など、法律で定められています。
時間外労働の上限は、原則として月45時間、年360時間です。特別条項を設けると、臨時的な特別の事情がある場合に限り、これを超えることができますが、年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満、2か月から6か月の平均がいずれも月80時間以内(休日労働を含む)、月45時間を超える時間外労働は年6か月(6回)までという上限があります。
限度時間を超える延長時間を定めた届出は、法令の上限を超えているため、無効として受理されません。数字の確認は、一般条項の欄だけでなく、特別条項の欄でも行います。「月100時間未満」「平均80時間以内」は、時間外労働と休日労働を合わせた数字で、様式の欄にも、その旨の記載とチェックがあります。
建設業、自動車運転者、医師など、別の上限が定められている業種があります。顧問先の業種を確認し、一般の数字をそのまま使わないようにします。上限の最新の数字は、厚生労働省の公表資料で確認します。
出典:e-Gov法令検索「労働基準法」第36条(最新の内容は公式ページで確認してください)。
2-5. 一般条項(様式第9号)の書き方:欄ごとの確認点です
様式の上部には、事業の名称、事業場の名称、所在地、電話番号、労働保険番号、法人番号を記載します。労働保険番号と法人番号の記載欄は、新様式で加わった項目です。番号が未記入のままだと、届出が受理されない場合があるため、事前に顧問先から番号を確認します。
協定の有効期間と、起算日を記載します。有効期間は、通常1年とするのが一般的です。1年を超える有効期間も、法令上は禁止されていませんが、毎年見直すことが望ましいとされています。起算日は、時間外労働の上限を管理する日で、年360時間を数え始める日を指します。有効期間の初日と起算日は、一致させる運用が多く見られます。
時間外労働をさせる必要のある具体的事由、業務の種類、労働者数、所定労働時間(任意)、法定労働時間を超える時間数、休日労働の日数・時間数を記載します。具体的事由は、「受注の集中」「納期の逼迫」「月末の決算業務」など、できるだけ具体的に書き、「業務の都合上必要なとき」のような抽象的な書き方は避けます。業務の種類は、部署や職種ごとに分けて記載します。
2-6. チェックボックス・代表者の情報・署名押印の確認です
📚 用語解説
労働者の過半数を代表する者:36協定や就業規則の意見聴取で、労働者側の当事者になる人です。管理監督者でないこと、使用者の意向でなく投票・挙手などの方法で選出されていることが必要です。
協定当事者の欄では、労働者代表の職名・氏名と、使用者の職名・氏名を記載します。チェックボックスは、労働者代表が管理監督者でないこと、36協定を締結する者を選出することを明らかにして、投票・挙手などの方法で選出されたこと、使用者の意向に基づき選出されたものでないことを確認するものです。チェックが入っていない場合は、協定が有効とされない可能性があります。
労働者代表の選出方法は、就業規則の意見聴取の場合と同じ考え方です。会社が指名した人を、そのまま代表にしてはいけません。顧問先で、毎年同じ人が自動的に代表になっている場合は、選出の記録(選出日、方法、投票や挙手の結果)を残しているかを、更新のたびに確認します。
署名・押印は、協定届が協定書を兼ねる場合に必要です。新様式で押印が不要になった分、協定書を別に作り、署名・押印を整える運用が、実務では増えています。協定書の保存と、届出控えの保存は、顧問先と事務所で役割を決めておきます。
2-7. 特別条項付き(様式第9号の2)の書き方:2枚組の記載項目です
特別条項付きの様式は、1枚目は限度時間内の時間外労働・休日労働の定めです。2枚目は特別条項(限度時間を超える場合の事由・回数・時間数・割増賃金率)と、手続き、健康および福祉を確保するための措置です。特別条項の記載項目は、起算日、臨時的に限度時間を超えて労働させることができる場合、業務の種類、労働者数、限度時間を超えて労働させることができる回数、延長することができる時間数(1か月・1年)、限度時間を超えた労働に係る割増賃金率です。
臨時的に限度時間を超える場合は、「予算・決算業務」「ボーナス商戦に伴う業務の繁忙」「納期のひっ迫」「大規模なクレームへの対応」など、通常予見できない業務量の大幅な増加などを、具体的に記載します。「業務の都合上必要なとき」「業務上やむを得ないとき」のような、恒常的な長時間労働を招くおそれのある書き方は、指針で認められないとされています。
限度時間を超えて労働させる回数は、年6回以内です。延長できる時間数は、1か月は時間外労働と休日労働の合計で100時間未満、1年は時間外労働で720時間以内です。限度時間を超えた労働に係る割増賃金率は、法定の25%を超える率とするよう努めることが、指針で求められています。
2-8. 限度時間を超える場合の手続きと、健康および福祉を確保する措置です
限度時間を超えて労働させる場合の手続きは、労使協議、通告など、どの手続きを、いつまでに行うかを記載します。実務では、「労使協議の上、通知する」といった定めを置く顧問先が多く、実際に手続きを行った記録を残す必要があります。手続きの定めがあるのに、実際には行われていない場合は、協定の運用に問題が生じます。
健康および福祉を確保するための措置は、特別条項付きの様式の記載事項で、厚生労働省の指針で例示されています。医師による面接指導、深夜業の回数制限、終業から始業までの休息時間の確保(勤務間インターバル)、代償休日・特別な休暇の付与、健康診断、年次有給休暇の連続取得、心とからだの健康相談窓口の設置などです。実施する措置を選び、様式の番号を記載します。
措置を選ぶときは、実際に実施できる内容にすることが大切です。実態と異なる措置を記載した場合、後日、労働基準監督署の調査で、記載と運用の違いが問題になります。顧問先の規模や業態に合った措置を、経営者と相談して決めます。
2-9. 提出の注意点:期限・協定書との関係・記載漏れです
36協定の届出は、協定の効力が発生する前日までに行う必要があります。有効期間の初日が4月1日の場合、3月31日までの届出です。届出が遅れると、その間の時間外労働が、協定のない状態になります。顧問先ごとの有効期間の終了日から逆算して、遅くとも1か月前には、更新の準備を始める運用が安全です。
協定届が協定書を兼ねる場合は、署名・押印が必須です。記載漏れがあると、協定が認められないことがあります。労働保険番号、法人番号、労働者数、時間数の記載、チェックボックスのチェックを、提出前に確認します。
提出の方法は、窓口、郵送、e-Gov電子申請です。e-Gov電子申請で、本社が事業場分をまとめて届け出る場合には、各事業場で労働者代表の選出と協定が済んでいることが前提で、様式への記載方法に決まりがあります。紙(窓口・郵送)でも、協定内容が同一であるなど一定の要件を満たせば本社一括届出ができますが、電子申請のほうが要件が緩和され、手続きが簡便です。詳細は、厚生労働省と労働局の案内で確認します。
出典:e-Gov電子申請(最新の内容は公式ページで確認してください)。
2-10. 36協定を締結しても守るべき上限:違反の事例と罰則です
36協定の上限(特別条項を含む)を超えて労働させた場合は、労働基準法違反として、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象になります。特別条項の月100時間未満、複数月平均80時間以内は、1日でも超えれば違反です。協定がないのに時間外労働をさせた場合も、同じく罰則の対象です。
違反が発覚する典型的な場面は、労働者の申告、労災の発生(過労死・過労による疾病)、労働基準監督署の臨検です。勤怠の記録が実際の労働時間と合っていないと、是正の指導や、企業名の公表の対象になる場合があります。顧問先には、協定の数字を守るための勤怠の管理が、協定の作成と同じ重さを持つことを伝えます。
協定の数字は、月ごとの実績と合わせて管理します。月45時間を超えた月が年に何回あるかを、年間で数える必要があります。月の途中の時点で、特別条項の回数の残りを確認できる運用があると、超過の予防になります。
2-11. 更新時によくある質問と、顧問先への案内の型です
「毎年、新しく届け出る必要があるか」という質問には、協定の有効期間が切れる前に、新しい協定を結んで届け出る必要があると答えます。有効期間を1年とする場合は、毎年の更新になります。「内容が前年と同じでも、届出は必要か」という質問にも、必要だと答えます。
「労働者代表が代わった場合は」という質問には、新しい代表者との間で、あらためて協定を結ぶ必要があると答えます。「事業場が増えた場合は」には、事業場ごとに協定と届出が必要です。「パートだけの事業場は」は、労働者が1人でも、法定労働時間を超える可能性があれば、協定が必要です。
顧問先への案内は、有効期間の終了日、更新の期限、必要な資料(労働保険番号、法人番号、労働者数、前年の協定の写し、労働者代表の選出記録)を、1枚にまとめて渡します。資料の回収が遅れると、期限に間に合わない顧問先が出るため、案内の時期と催促の時期を、事務所の年間予定に入れておきます。
2-12. 新様式の変更の経緯と、各社が解説する背景の整理です
新様式への変更は、押印・署名を求める手続きの見直しと、電子申請の促進という、行政手続きの簡素化の流れの中で行われました。同時に、労働者代表の選出が適正に行われていない事例があったことから、協定当事者の要件を、書面で確認する欄が加わりました。
働き方改革関連法により、時間外労働の上限が法律に規定され、特別条項の上限が明確になったため、特別条項付きの様式が別に作られました。一般条項で足りる顧問先が、特別条項を付けるかどうかは、繁忙期の実態を聞き取って決めます。特別条項は、一時的な繁忙に備える例外であって、常態としての長時間労働の根拠ではありません。
2-13. 基礎知識の整理:締結条件・対象者・協定事項・届出手順
締結条件は、法定労働時間を超えて労働させる、または法定休日に労働させる可能性がある事業場であることです。全ての企業が締結すべきかという質問には、従業員に時間外・休日労働をさせないなら不要だが、実態として発生するなら必要だと答えます。対象者は、その事業場で時間外・休日労働が見込まれる労働者で、業務の種類ごとに記載します。
協定事項には、時間外労働・休日労働をさせる必要のある具体的事由、業務の種類、労働者数、延長することができる時間数、有効期間、起算日などがあります。一般条項と特別条項で、協定事項が異なります。届出手順は、協定の内容を決める、労働者代表と協定を締結する、新様式の届出書を作成する、所轄の労働基準監督署長へ届け出る、従業員へ周知する、の順です。周知は、労働基準法第106条で求められています。
労働時間管理の基本は、実際の労働時間を客観的に記録することです。社労士解説の場面では、タイムカードやシステムの記録と、給与計算の時間が一致しているかを確認します。深夜労働(午後10時から午前5時)の割増賃金は、時間外労働・休日労働の割増賃金とは別に計算されるため、36協定の時間数と、割増賃金の計算を別の管理にします。
2-14. 記載例と書式:各種番号・時間数・健康状態に関する欄の書き方です
一般条項の記載例では、各種番号(労働保険番号、法人番号)、事業場の詳細、協定の有効期間、起算日、時間外労働をさせる必要のある具体的事由、業務の種類、所定労働時間、法定労働時間を超える時間数、休日労働に関する情報、チェックボックス、代表者に関する情報の順に記載します。特別条項付きでは、延長することができる時間数及び休日労働の時間数(1か月)、1年の時間数、限度時間を超えた労働に係る割増賃金率を加えます。
健康及び福祉を確保するための措置の欄には、様式裏面の記載に従って、実施する措置の番号を選びます。従業員の健康状態を保つ義務は、36協定を結んでも使用者に残っています。長時間労働の従業員には、医師による面接指導の対象となる時間数を超えていないかを、勤怠から確認します。
提出時の注意点は、適切なタイミングで届け出ること、協定書を兼ねる場合は署名・押印を整えること、記載漏れを防ぐことです。新様式の書式を理解し、元労働基準監督官の視点で指摘される、無効になる記載(限度時間を超える延長時間の定め)、未記入の番号、健康確保措置の不備の3つを、提出前のチェック表にします。協定違反を観点にした点検は、上限を上回る時間外労働がないかを、毎月の実績で確認することが基本です。労基法違反を避けるための協定締結の注意点は、顧問先の労働時間管理の相談とあわせて案内します。
03 BOTTLENECK 顧問先の36協定の更新管理と資料回収を、職員の手作業だけで回す限界です
3-1. 顧問先の数だけ、有効期間・番号・代表者の記録・様式の確認が増えます
顧問先が増えると、36協定の有効期間の終了日も、顧問先の数だけ存在します。4月1日起算が多い一方、決算期や創業日で異なる顧問先もあり、年間を通じて更新の期限が散らばります。事務所の職員が、一覧表で期限を管理していても、更新の漏れが起きる場面があります。
更新の際には、労働保険番号や法人番号の回収、労働者代表の選出記録の確認、前年の協定の内容の確認、勤怠データから見た時間外労働の実績の確認が必要です。顧問先ごとに資料の出し方が違い、催促と確認の往復が毎回発生します。算定基礎届や年度更新の繁忙期と、4月の更新が重なる時期は、職員の時間が足りなくなります。
ソフトを足しても、資料を集め、台帳へ転記し、期限を管理する人が同じなら、事務所の仕事の持ち方は変わりません。繁忙期のために職員を増やしても、教育の時間が先に必要になります。
3-2. ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります
協定の内容の助言、特別条項の可否の判断、労働者代表の選出の指導、36協定届の作成・届出は先生方が担います。一方、顧問先ごとの有効期間の台帳管理、更新時期が近い顧問先の抽出、必要資料の回収と催促、勤怠データから見た時間外労働の実績の集計、案内文の下書きの準備は、手順を整理できる事務作業です。
AI社員AIKATAは、今の事務所のシステムを使って、職員がパソコンで行う事務作業をAIと人の二重体制で受託します。ソフトの乗り換えを求める前に、36協定の更新管理の前工程からどこを任せられるかを整理する道があります。
04 AUTOMATION AI社員AIKATAが事務作業を回し、先生方が判断と承認を担います
4-1. AIに聞く効率化と、毎月の作業を回す自動化は違います
Claude Code/CodexなどのAIツールに、36協定の有効期間の管理・資料回収・時間外労働の実績の集計の式や確認項目の案を聞くことは効率化です。ただ、職員がその都度質問し、資料を選び、結果を転記する運用では、毎月の作業を起動する人が必要です。制度の説明をAIから得る場合も、法令や公的資料に照らして先生方が内容を確認します。
自動化で目指すのは、毎月発生する資料の回収・集計・入力・チェックを、一連の工程として回すことです。AI社員AIKATAはこの事務作業を受託し、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などのルールを登録して処理します。顧問先ごとの有効期間の終了日を台帳で管理し、更新時期が近づいたら必要資料の回収を依頼し、勤怠データから月ごとの時間外労働の実績を集計して、案内の下書きを整える流れを、一連の工程として処理します。仕組みの構築と運用は、事務所が自ら持ち続ける必要がありません。
次の図は、AI社員AIKATAが受託する事務作業と、事務所が保持する業務の分担を示します。個別の判断事項は、事務所が確認したルールを前提にします。法定の申請書や帳簿書類の作成、行政機関への提出手続きを、AI社員AIKATAが代行する図ではありません。
| これまで職員が行っていた事務作業 | AI社員AIKATAに任せた後 | 事務所に残す役割 |
|---|---|---|
| 顧問先へ更新の案内と資料の提出を依頼し、催促します。 | 資料回収や一次対応を受託します。 | 必要な資料と照会範囲を確認します。 |
| 有効期間の終了日を、表計算で手作業で管理します。 | 登録した顧問先ごとのルールに沿って台帳を更新し、近い顧問先を抽出します。 | 協定の内容の助言と、特別条項の可否を判断します。 |
| 勤怠データから、月ごとの時間外労働の実績を集計します。 | 今のシステムを使い、画面操作を含めて下書きまで進めます。 | 集計の内容を確認し、顧問先への案内を承認します。 |
| 出来上がった集計を見直します。 | AIの処理結果を人が品質チェックします。 | 業務を受任する事務所として最終確認・承認します。 |
| 法定の書類作成や行政機関への手続きを行います。 | 前段階の資料整理・下準備を担います。 | 1号・2号業務そのものは先生方が行います。 |
4-2. 社労士法の線引きは、承認ボタンだけで済ませないことです
社労士法上の1号業務に関わる申請書等の作成・行政機関への提出手続きの代行、2号業務に関わる労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成は、先生方が行います。AI社員AIKATAはこれらの独占業務を引き受けません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算、勤怠集計、必要書類の下準備、顧問先への資料回収や一次対応など、その前の事務作業です。
今回のテーマでは、協定の内容の助言、特別条項の可否の判断、労働者代表の選出の指導、36協定届の作成・届出手続き(e-Govの電子申請を含む)を、AI社員AIKATAの受託対象と明確に分けます。受託するのは、台帳の更新、資料の回収、勤怠データの集計、案内の下書きまでで、判断と届出は先生方の業務です。
日々の定型的な受託業務では、事務所の作業は原則として計算済みの給与データや作成済みの帳票の最終確認・承認です。ただし、独占業務の実施、顧問先のルール変更に伴う判断、例外的な法的検討までなくなるという意味ではありません。専門業務を保持しながら、その前の集計や転記を手放す分担です。
出典:全国社会保険労務士会連合会「社労士についてのよくある質問」独占業務の説明(最新の内容は公式ページで確認してください)。
05 MAKE OR DELEGATE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない
4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここで比較する目的は、36協定の有効期間の管理・資料回収・時間外労働の実績の集計を回す人・仕組みの管理まで、事務所が抱え続けずに済むかどうかです。特定の会社やソフトの品質を評価する比較ではありません。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やします。 | 担当者が増えれば処理できます。 | 採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期にも人件費と管理が残ります。 | ✕ |
| ②従来型の外注・BPOを使います。 | 入力工程を外へ出せます。 | 工程だけの委託では、例外の説明・受渡し・手直しを事務所が持ち続けます。 | ✕ |
| ③事務所でAIを自作します。 | 繰り返す作業を自動化できます。 | ルールの言語化・検証・改修を行う人と仕組みが事務所に残ります。 | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せます。 | 事務作業と仕組みの構築・運用を任せます。 | 事務所は専門業務と最終確認・承認を担う分担にします。 | ◎ |
5-1. 増員と工程単位の外注は、説明する仕事が残ります
増員では、新しい職員に法令と顧問先固有の扱いを覚えてもらう時間が必要です。前任者の表を渡すだけでは、なぜその取扱いを使っているかが伝わりません。顧問先ごとの更新時期の違いや、資料の集め方の癖は、担当者の頭の中にあることが多く、引き継ぎの資料にも残りにくい部分です。繁忙期に処理を増やすための採用が、新人の確認と教育を担当する熟練職員の仕事を増やす構造になります。
従来型の工程単位の外注では、資料を整える、例外を説明する、返ってきた結果を確認する、手直しを依頼する仕事が事務所に残ります。入力先と集計元が違い、顧問先のルール変更のたびに仕様を伝え直すなら、外へ出した工程の周囲を事務所がつなぐ状態です。委託件数が増えても、この負担がなくなるわけではありません。
5-2. AIの自作は、作った人しか直せない第二の属人化を生みます
Claude Code/Codexなどを使う場合も、顧問先の締め日、手当、勤怠区分、資料の置き方を言語化する必要があります。法的判断が必要な取扱いと、機械的に処理する条件を区別しなければ、誤った前提をそのまま繰り返す仕組みになります。給与計算の担当者が、その検証と改修まで兼務すると別の管理業務を抱えます。
通常のケースだけでなく、契約変更、申請の取消し、資料不足、退職などの場面を想定して検証します。担当者が異動したときに、処理の根拠と直し方を説明できる状態でなければ、表計算の属人化がAIの仕組みの属人化へ移るだけです。事務所の悩みが「入力する人が足りない」から「直せる人がいない」へ変わります。
06 AIKATA SERVICE AI社員AIKATAは、今のソフトで事務作業を丸ごと受託します
6-1. 勤怠集計から給与計算、資料回収までをAIと人で担います
AI社員AIKATAは、給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、帳票の作成、顧問先への資料回収や一次対応などを受託する業務代行サービスです。法定の申請書や帳簿書類の作成・提出代行は受託範囲から外し、先生方が行います。
36協定の更新管理を入口に考えるなら、まず顧問先ごとの有効期間と、更新に必要な資料の回収状況を棚卸しします。どの整理を任せ、どの判断と届出を事務所が行うかを明らかにすることで、更新管理を孤立した作業として抱えず、就業規則や勤怠管理の相談とのつながりで分担を整理できます。具体的な受託範囲は無料相談で確認します。
AI社員AIKATAは特定のソフトに限定しません。いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要がないため、事務所の改善のために、顧問先側の運用を一斉に入れ替えることを前提にしなくて済みます。
6-2. 個別ルールを残し、人が品質チェックしてから事務所へ戻します
AI社員AIKATAは、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理します。職員の記憶の中にある取扱いを、その職員が休んだときにも残る形にする考え方です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。判断の責任と事務処理の担当を混同しません。
日々の受託した定型事務では、事務所の作業は原則として計算済み給与データや作成済み帳票の承認です。ここでいう帳票は、社労士法の独占業務に当たる帳簿書類の作成をAI社員AIKATAへ移す意味ではありません。先生方の法定業務は保持し、そのための基礎資料を整える事務を任せます。
AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。相談時には、事務所で定めている保存先や受渡し方法を確認し、委託する資料の範囲を整理します。
6-3. 繁忙期の処理量を増やすために、採用と教育を重ねる必要がありません
AI社員AIKATAは、仕組みの構築と運用を行います。事務所にAIの知識は要りません。繁忙期にも人を採用・教育せずに処理量を増やせるため、事務作業のための増員と教育を繰り返す運営から切り替えられます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。
無料相談は60分のオンラインで、Google Meetを使い全国に対応します。業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを整理します。契約の義務はありません。所長だけで作業の細部を思い出そうとするより、実際に回収・入力・確認をしている職員の方の状況を整理すると、対象業務を具体化しやすくなります。
07 DECISION 残る道は「作業そのものを任せる」だけです
36協定の更新管理と資料回収を正しく運用するには、事務所の専門性が欠かせません。その専門性を資料探しや転記に使い続けないために、ここでは「事務作業を回す負担を手放す」という目的で3つの道を比較します。記号はこの目的に対する整理であり、製品の性能や法的適合性の優劣を表すものではありません。
| 比較する項目 | 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AI社員AIKATAに任せます |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 職員の回収・入力・照合が増えます。 | △ ソフト間の準備や確認を事務所が担います。 | ◎ 採用・教育をせずに受託事務の処理量を増やせます。 |
| 顧問先ごとのルール | ✕ 担当者の記憶と個別のメモに残ります。 | △ 設定と更新を事務所が管理します。 | ◎ 個別ルールを登録し、担当者が変わっても残ります。 |
| 顧問先への負担 | △ 不足資料の照会が繰り返されます。 | △ 新しい操作や受渡しの調整が必要です。 | ◎ 顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要がありません。 |
| 職員の採用・教育 | ✕ 処理を増やす人の確保を抱えます。 | △ 運用する職員の教育が残ります。 | ◎ 構築・運用を任せ、AIの知識は不要です。 |
| 社労士法の線引き | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ◎ 前段階の事務を受託し、1号・2号業務は先生方が行います。 |
7-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道はAI社員AIKATAに任せることだけです。ここで手放す対象は、委託する集計・入力などの事務作業です。法的判断、独占業務、最終確認・承認は先生方が担います。
08 NEXT ACTION 次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
8-1. 更新管理と資料回収から、どの作業を任せられるか決めます
人を増やす・ソフトを替えると決める前に、AI社員AIKATAの社労士事務所向け無料相談で、毎年繰り返す作業を棚卸ししてください。「顧問先ごとの有効期間の一覧が最新か分からない」「更新に必要な資料の催促に時間がかかる」「勤怠データから時間外労働を集計する作業が重い」といった工程から、どの作業を任せられるかを具体的に整理します。
事務所で使うシステム、顧問先ごとの更新時期、職員が毎月行う作業、先生方の承認の流れを確認すれば、最初に任せる業務と事務所に残す専門業務を話し合えます。相談は60分、Google Meetによるオンラインで全国に対応し、契約の義務はありません。給与・人事データの受け渡しと保管は、NDAと事務所の規程に合わせてルールを決めます。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 36協定の新様式は、いつから使われていますか?
A. 2021年4月1日からです。使用者の押印・署名が原則不要になり、協定当事者のチェックボックスが新設され、e-Govからの電子申請が可能になりました。
Q. 36協定の様式には、どのような種類がありますか?
A. 一般条項の様式第9号、特別条項付きの様式第9号の2(2枚組)、研究開発業務の様式第9号の3などがあります。適用猶予事業・業務向けの様式第9号の4〜第9号の7は、猶予が2024年3月31日で終了しているため、現行の扱いを厚生労働省の最新の案内で確認します。
Q. 時間外労働の上限(限度時間)はいくらですか?
A. 原則として月45時間、年360時間です。特別条項を設けると、年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満、2〜6か月平均が80時間以内、月45時間超は年6回までという上限の範囲で、限度時間を超えることができます。
Q. 労働保険番号と法人番号は、必ず記載する必要がありますか?
A. 新様式には、記載欄があります。未記入のまま提出すると、受理されない場合があるため、事前に顧問先から番号を確認して記載します。
Q. 36協定は、いつまでに届け出ればよいですか?
A. 協定の効力が発生する前日までです。有効期間の初日が4月1日なら、3月31日までに届け出ます。遅れた期間の時間外労働は、協定のない状態になります。
Q. e-Govの電子申請で、本社が一括して届け出られますか?
A. 本社一括届出は、電子申請に限らず、紙でも協定内容が同一であるなど一定の要件を満たせば可能です。電子申請では要件が緩和され、手続きが簡便になります。各事業場で労働者代表の選出と協定が済んでいることが前提で、条件の詳細は、厚生労働省と労働局の案内で確認します。
Q. 36協定の届出や上限を守らなかった場合の罰則はありますか?
A. 協定なしで時間外労働をさせた場合や、上限を超えて労働させた場合は、労働基準法第119条により、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象になります。
Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?
A. 業務の線引きが前提です。AI社員AIKATAは、給与計算・勤怠集計・資料回収の一次対応・書類の下準備などを担い、1号・2号業務である申請書等や法定帳簿書類の作成、行政機関への提出代行は引き受けません。最終確認・承認は先生方が行います。
Q. 今のソフトのままで使えますか?
A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、今の給与ソフト・勤怠システムを使って画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要はありません。どの資料回収・集計・入力から任せられるかは、無料相談で実際の業務を確認して整理します。
Q. 事務所にAIの知識がなくても相談できますか?
A. 相談できます。AI社員AIKATAが仕組みの構築・運用を行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分のオンラインで全国に対応します。業務の棚卸しと受託範囲を整理し、契約の義務はありません。
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