【2026年11月最新】年末調整でマイナス表記になるのはなぜ?追加徴収の理由と対処法、不足額徴収繰延の手続きまで社労士事務所が押さえる実務と、給与計算の確認作業をAIに任せる方法
「年末調整の結果がマイナスになった従業員から、ミスではないのかと聞かれた」「顧問先の担当者が追加徴収の説明に困っている」——年末調整の時期、先生方の事務所にもこうした問い合わせが届いていないでしょうか。
先に結論をお伝えすると、年末調整でマイナス表記(追加徴収)になること自体は、珍しいことでも誤りでもありません。毎月の給与から天引きした所得税の合計が、1年間の給与で確定した本来の税額に足りなかった、という精算結果にすぎないからです。ただし、原因が「正しい精算」なのか「控除漏れ・計算誤り」なのかで、その後の対応はまったく変わります。事務所としては、原因を切り分けて、顧問先と従業員に説明できる状態にしておくことが実務の要です。
この記事では、マイナス表記になる原因、12月給与からの徴収と不足額徴収繰延承認申請の使い分け、誤りが見つかった場合の再計算と追納、年末調整では処理できない控除と確定申告の案内までを整理します。後半では、顧問先ごとの原因チェックと従業員向け説明文の下書きを、Claude Code/Codex(AIエージェント)とAI社員AIKATAで仕組み化する方法も解説します。
01 MEANING 年末調整の「マイナス表記」とは何か 還付の反対側=源泉徴収した税額が足りなかったという精算結果
年末調整とは、その年に会社が毎月の給与・賞与から天引きした所得税(源泉所得税)の合計額と、1年間の給与総額から計算した本来の年税額を比べ、過不足を精算する手続きです。源泉徴収した額のほうが多ければ還付、少なければ追加徴収になります。給与明細の「年末調整還付額」などの欄にマイナスが出るのは、後者、つまり徴収済みの税額が不足していたことを示しています。
📚 用語解説
年調年税額:年末調整で計算した、その年に本来納めるべき所得税と復興特別所得税の合計額。1年間の給与・賞与の合計から給与所得控除や各種控除を差し引いて課税所得を出し、税率を掛け、住宅ローン控除などの税額控除を引き、最後に復興特別所得税(2.1%)を加えて求める(国税庁「年末調整のしかた」による)。
過不足額の考え方は次のとおりです。年調年税額が、毎月の源泉徴収税額の合計より大きければ不足(追加徴収)、小さければ超過(還付)になります。たとえば、仮に年調年税額が12万円で、1年間に天引きした源泉所得税の合計が9万円だった場合、差額の3万円が不足額となり、原則として12月分の給与から徴収します(数字は説明のための仮の例です)。
追加徴収される金額は、その年に本来納めるべきだった税金の不足分です。還付の場合も、得をしたのではなく納めすぎた分が戻っているだけです。従業員から質問を受けたときは、この点を最初に伝えると、感情的なやり取りになりにくくなります。
02 CAUSES 年末調整がマイナスになる原因8パターンと見分け方 正しい精算によるものか、誤りが原因かを切り分ける
マイナスの原因は大きく、「毎月の源泉徴収の前提と実態がずれた」ことによる正しい精算と、「年末調整の計算・書類の誤り」に分かれます。まず前者を、給与計算の実務で出会う順に見ていきます。
2-1. 賞与が通年より大きかった
賞与の源泉徴収は、前月の給与(社会保険料等控除後)の金額をもとに、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使って概算で計算されます(国税庁「賞与に対する源泉徴収」による)。毎月の給与が変わらなくても、前月の給与が少ない月に高額の賞与を支給したり、賞与が例年より増えたりすると、概算の源泉徴収額は実際の年税額に追いつかず、年末調整で不足が出ます。
2-2. 毎月の給与に大幅な増減があった
月額表による源泉徴収は、毎月の給与がその金額で1年間続く前提で作られています。そのため、ある月の給与が大きく下がって源泉徴収がかからなかった月があり、他の月は通常どおり支給された場合、年間では本来課税されるはずの分が毎月の天引きに反映されず、年末調整で不足が出ることがあります。休職・時短・大幅な残業の増減があった従業員、年の途中で給与が上がった従業員で起こりやすいパターンです。
2-3. 扶養親族の人数が減った
扶養控除や配偶者控除は、その年の12月31日時点の状況で判定されます。一方、毎月の源泉徴収は、扶養控除等申告書に書かれた扶養親族の人数をもとに計算されます。年の途中で配偶者がパートで働き始めて控除の対象から外れた場合や、子が就職して扶養を外れた場合は、それまでの源泉徴収が多めの控除を前提にしていたことになり、年末調整で控除が減って不足が出ます。扶養親族の異動を従業員が申告せずにいた場合に、特に差が大きくなります。
2-4. 障害者・ひとり親・寡婦・勤労学生に該当しなくなった
これらに該当する従業員は、源泉徴収のときに扶養親族等の数に1人分が加算される扱いになります(国税庁「税額表の種類と使い方」による)。年の途中で該当しなくなった場合も、判定は12月31日時点ですから、年末調整で控除額が下がり、不足が出ることがあります。顧問先から異動の連絡が来ていない項目なので、事務所側から確認の質問を投げておくと見落としを防げます。
2-5. iDeCoなどの掛金が前年より減った
iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金や小規模企業共済の掛金は、小規模企業共済等掛金控除として所得から差し引かれます。掛金を減らしたり、証明書の提出が漏れたりすると、控除が小さくなって課税所得が増え、結果として不足が出ます。控除証明書が未提出だと、控除そのものが受けられず不足の原因になる点にも注意が必要です。
2-6. 年の途中で乙欄適用だった期間がある
扶養控除等申告書の提出が遅れた従業員は、提出前の期間は乙欄で源泉徴収されます。乙欄のほうが税額は高めですから、この場合は不足ではなくむしろ還付に寄りますが、提出時期のずれによって毎月の源泉徴収の前提が変わるため、年末調整の過不足の見通しを誤りやすい従業員です。入社時期が年の途中の従業員は、前職の源泉徴収票の取り込みの有無とあわせて確認しておきましょう。
2-7. 控除の申告漏れ・書類の記入ミスがあった
保険料控除申告書や基礎控除申告書の記載漏れ、添付書類(控除証明書)の不足によって、本来受けられる控除が反映されず、見かけ上のマイナスになるケースです。この場合は、控除を受けられる従業員が損をしている状態ですから、追加徴収の前に、書類の不足を従業員に確認することが大切です。
2-8. 事務所・会社側の計算誤り
給与の集計漏れ(現物給与・通勤手当の非課税限度額超過分など)、前職分の給与の合算漏れ、控除額のキー入力ミス、ソフトの設定誤りなどによって、本来より大きな不足が出る場合があります。正しい精算の結果として不足が出ることは問題ありませんが、金額が想定より大きいときは、まず誤りを疑って再確認するのが実務の基本です。
| 原因 | 正しい精算か | 事務所が最初に確認すること |
|---|---|---|
| 賞与が多かった | 正しい精算 | 賞与の支給月・金額と、前月給与との差 |
| 給与の大幅な増減 | 正しい精算 | 月ごとの源泉徴収額の推移、源泉徴収されなかった月の有無 |
| 扶養親族の減少 | 正しい精算 | 扶養控除等申告書の異動届の提出状況 |
| 障害者等の該当性の喪失 | 正しい精算 | 年の途中で該当しなくなった時期 |
| iDeCo等の掛金減少 | 正しい精算 | 最新の控除証明書の有無 |
| 乙欄適用期間のずれ | 要確認 | 扶養控除等申告書の提出日 |
| 申告漏れ・書類不備 | 誤りの可能性 | 申告書の記載欄と添付書類 |
| 会社側の計算誤り | 誤り | 給与集計、前職分の合算、ソフト設定 |
なお、令和7年度の税制改正で基礎控除・給与所得控除の見直しや特定親族特別控除の創設があり、令和8年分では基礎控除と給与所得控除がさらに引き上げられて「178万円」が非課税の目安になっています(2026年11月時点・国税庁、財務省「令和8年度税制改正の大綱」)。控除が広がる方向の改正なので、例年よりも還付が出やすい方向には働きますが、賞与・給与変動・扶養の異動といった上記の要因は引き続き残ります。改正の中身は、あわせて所得税はいくらから発生するかを解説した記事で整理しています。
03 IS IT A PROBLEM マイナス表記は問題なのか——不足額を納付すれば足りる 原因が明確なら慌てなくてよい。給与明細の見せ方が重要
原因が上の「正しい精算」のどれかに当てはまり、不足額の計算が合っているなら、その金額を徴収して納付すれば手続きとして問題はありません。従業員が自分で申告や納付をする必要はなく、会社が給与から天引きして、源泉所得税として納めます。
3-1. 給与明細には「年末調整不足額」を明記する
追加徴収する場合、給与明細に「年末調整不足額」などの項目を作り、金額を明記することが大切です。手取りが減る理由が明細から読み取れないと、従業員の不安や不満につながり、顧問先の担当者への問い合わせが増えます。同時に、不足の理由を一言で説明する案内文(「賞与の増加により、毎月の概算の源泉徴収額では年税額に足りなかったため」など)を用意しておくと、対応が揃います。
3-2. 説明の型を決めておく
04 HOW TO HANDLE マイナスになったときの対処——12月給与から徴収か、翌年に繰り延べか 原則は12月給与から。手取りが大きく減る場合だけ繰延承認申請
4-1. 原則は12月分の給与から不足額を徴収する
不足額の精算は、原則として年末調整を行った月(多くは12月)の給与から徴収します(国税庁「年末調整の過不足額の精算」による)。徴収した不足額は、源泉所得税として納付します。12月は支出が増えやすい時期ですから、手取りが減る従業員には、給与支給日より前に、金額と理由を知らせておくと親切です。
4-2. 不足額が大きい場合は「不足額徴収繰延承認申請」
不足額が大きく、12月の給与からまとめて徴収すると手取りが極端に減ってしまう場合は、所轄の税務署長の承認を受けて、不足額を翌年1月と2月の給与から半額ずつ徴収することができます。この手続きが「年末調整による不足額徴収繰延承認申請」です(国税庁「年末調整による不足額徴収繰延の承認申請」による)。
📚 用語解説
不足額徴収繰延承認申請書:年末調整で生じた不足額を、12月の給与で全額徴収せず、翌年1月分・2月分の給与に半額ずつ繰り延べるために、給与の支払者が所轄税務署長に提出する申請書。不足額を徴収すると手取りが1月〜11月の平均額の70%未満になるなど、国税庁が定める要件を満たす場合に利用できる。要件・提出期限・様式は国税庁の案内で必ず確認する。
| 項目 | 12月給与から徴収 | 繰延承認申請を使う |
|---|---|---|
| 徴収の時期 | 年末調整を行った月(原則12月) | 翌年1月・2月に半額ずつ |
| 税務署への手続き | 不要 | 承認申請書の提出が必要(期限あり) |
| 向くケース | 不足額が小さく、手取りへの影響が限定的 | 徴収後の手取りが平均額の70%未満になるなど、要件に当てはまるとき |
| 事務所が確認すること | 明細への記載、本人への事前連絡 | 要件の該当、提出期限、源泉徴収簿からの転記 |
繰延は、希望すれば誰でも使える制度ではありません。要件を満たさない場合は利用できず、提出期限(国税庁の案内では、承認を受ける年の最後の給与の支払日の前日までとされています)を過ぎても申請できません。12月の給与計算の直前になって慌てることがないよう、11月のうちに不足額の見込みを出して、対象になりそうな従業員を洗い出すのが実務の進め方です(提出方法・期限は国税庁の最新案内で確認してください)。
4-3. 対処法の選び方と、追加徴収額の計算方法
ここまでの対処方法を手順にすると、次の3段階になります。①不足徴収額を計算する、②原因が正しい精算か誤りかを確認する、③徴収期間を12月の1回にするか翌年1月・2月に分けるかを決める、の順です。この対処手続きの出発点が、追加徴収額の計算です。追加徴収額は「年調年税額から、1年間の源泉徴収税額の合計を引いた金額」で求めます。
賞与支給額が大きい従業員、年の途中で扶養の異動があった従業員は、この計算で不足額が出やすい層です。11月の時点で試算しておけば、徴収期間を分けるべきかどうかを給与計算の締め前に判断できます。
05 WHEN IT IS A MISTAKE 誤りが原因だったとき——再計算と、納付済みの源泉所得税の追納 期限と、延滞税・不納付加算税の考え方を押さえる
5-1. まず年末調整を再計算する
控除の申告漏れや計算ミスが見つかった場合は、速やかに年末調整を再計算します。年末調整の結果は、翌年1月31日が提出期限の源泉徴収票・給与支払報告書に反映されるため、この期限までに修正できれば、手続きを最小限に抑えられます。すでに従業員へ源泉徴収票を渡している場合は、本人が確定申告や収入証明にその源泉徴収票を使っている可能性があるため、修正した源泉徴収票の再交付を急いで案内します。
5-2. 源泉所得税の納付額が不足していたとき
源泉所得税の納付期限は、原則として給与を支払った月の翌月10日です。納期の特例を受けている場合は、7月〜12月分を翌年1月20日までに納付します(国税庁「源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例」による)。
再計算の結果、すでに納付した源泉所得税が本来の額に足りなかったことが分かった場合は、不足分を追納します。年末調整を1月31日までにやり直せたとしても、源泉所得税の納付期限を過ぎていれば、延滞税や不納付加算税が課される可能性があります。納付書の再作成や、いつの納付分に充てるかなどは、所轄の税務署の案内に従ってください。
📚 用語解説
不納付加算税:源泉徴収した所得税を法定の納期限までに納付しなかった場合に課される加算税。納税者が自主的に納付した場合は軽減される扱いがあるなど、取り扱いが分かれるため、実際に生じたときは国税庁の案内や顧問税理士に確認する。
5-3. ミスを防ぐダブルチェックの型
06 OUT OF SCOPE 年末調整では処理できない控除と、確定申告の案内 寄附金控除・医療費控除・雑損控除・住宅ローン控除(初年度)
年末調整で精算できるのは、会社に提出された申告書と証明書の範囲だけです。次の控除は年末調整では処理できず、従業員本人の確定申告が必要です。マイナスになった従業員から「他に戻る税金はないのか」と聞かれたときの案内として、事務所で整理しておくと役立ちます。
| 控除 | 年末調整での扱い | 案内のポイント |
|---|---|---|
| 寄附金控除(ふるさと納税など) | 処理できない | 原則として確定申告。ワンストップ特例の要件を満たせば、確定申告なしで控除を受けられる場合がある |
| 医療費控除(セルフメディケーション税制を含む) | 処理できない | 確定申告が必要。通常の医療費控除とセルフメディケーション税制は、どちらか一方しか選べない |
| 雑損控除 | 処理できない | 災害・盗難などで資産に損害を受けたとき。確定申告が必要。損害の記録と証明書類の保管を案内する |
| 住宅ローン控除(初年度) | 処理できない | 初年度は確定申告。2年目以降は、住宅借入金等特別控除申告書を提出すれば年末調整で処理できる |
確定申告の期間は、原則として毎年2月16日から3月15日までです(土日祝日にあたる場合は翌平日・国税庁による)。確定申告には会社が交付した源泉徴収票が必要になるため、従業員には大切に保管するよう伝えます。税金が戻る場合の還付申告は、申告期間を過ぎても、その年の翌年1月1日から5年間行うことができます(国税庁「還付申告」による)。一方、追加納税が必要な場合に申告を怠ると、延滞税や無申告加算税の対象になるため、案内に漏れがないようにします。
📚 用語解説
ワンストップ特例制度:ふるさと納税などの寄附をした給与所得者が、確定申告をしなくても寄附金控除に相当する税の軽減を受けられる特例。寄附先の数など国税庁・総務省が定める要件があり、医療費控除などで確定申告をする場合は利用できないなど、使える場面が限られる。
先生方の事務所では、税務の判断が必要な個別の相談(確定申告の可否・控除の適用の可否)は、顧問先が契約している税理士や税務署の案内につなぐのが基本の線引きです。事務所が行うのは、控除の仕組みを説明し、必要な書類の準備を促し、従業員を適切な窓口へ案内するところまで、と整理しておくと、業務の範囲を明確にできます。年末調整の保険料控除の書き方は年末調整の保険料控除の書き方と計算方法、還付金の扱いは年末調整の還付金はいつ支払うかを解説した記事もあわせてどうぞ。
07 THE LIMIT 顧問先が増えるほど、年末調整の確認作業は事務所の手作業が限界に近づく 12月に集中する原因確認・説明・再計算の三重の負担
こうした負担への一般的な答えは、「職員を増やす」「給与計算ソフトを乗り換える」でした。どちらも有効な場面はありますが、増員には採用と教育、乗り換えには顧問先ごとの移行作業と操作案内という新たな負担が付いてきます。今のソフトも、今の顧問先との関係も変えずに、確認と下準備という事務作業そのものを任せるという道が、近年現実的になってきました。
08 AUTOMATE WITH AI 【核心】AIで年末調整の「原因チェック」と「説明文の下書き」を自動化する 効率化ではなく自動化。顧問先ごとのルールを仕組みに載せて回す
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。指示を受けて、ファイル操作・データの集計・チェック・文書作成といった作業そのものを実行できる。プログラミング不要で、日本語の指示によって業務の仕組みを構築できるため、バックオフィスの定型事務の自動化手段として使われている。
8-1. 「AIに聞いて早くする」と「AIが毎年の作業を自動で回す」は別物
ChatGPTなどの対話AIに「年末調整でマイナスになる理由を教えて」と聞くのは効率化です。一方、Claude Code/Codexで組むのは自動化です。たとえば、顧問先から回収した給与・賞与の年間データと扶養控除等申告書の内容を読み込み、不足額の見込みを従業員ごとに試算し、原因の候補(賞与の増加・扶養の異動・控除証明書の未提出など)を付けて一覧にするところまでを、毎年同じ型で回せるようにします。
8-2. これまで職員がやっていた作業 vs AIに任せた後
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 顧問先ごとに賞与・給与の年間推移を目視で確認 | 年間データから変動の大きい従業員を自動で抽出 |
| 申告書と証明書を一枚ずつ突き合わせて不備を探す | 記載漏れ・添付漏れの候補を一覧化。職員は一覧を確認 |
| 不足額が大きい従業員の繰延の要否を個別に判断 | 要件に該当しそうな従業員を試算結果から自動抽出(可否の判断は事務所) |
| 従業員向けの説明文を一人ずつ書く | 原因に合わせた説明文のたたき台を自動生成。職員は最終チェックのみ |
| 給与計算ソフトへ転記、再計算のたびに手直し | 今のソフトの画面操作を含めて入力。修正も同じ型で再実行 |
8-3. 社労士法・税理士法との線引き——AIが担うのは下準備まで
社労士法の独占業務である行政機関への提出手続きの代行・帳簿書類の作成(1号・2号業務)、そして個別の税務判断は、AIに任せられる業務ではありません。AI社員AIKATAが担うのは、その前段の事務作業、つまり給与・賞与データの集計、原因チェックの一次作業、説明文・一覧の下書き、資料回収の一次対応です。計算結果と書類の最終確認と承認は、これまでどおり先生方が行います。
また、顧問先ごとの賞与の扱い・締め日・手当のルールは、仕組みに登録しておけば担当者が代わっても残ります。「去年はこう処理した」という記憶に頼らず、毎年同じ型で回せる点が、自動化の大きな価値です。
09 FOUR OPTIONS 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ
年末調整の繁忙期を越える手段として、よく挙がるのは4つです。このうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけで、根本の負担は残り続けます。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 繁忙期の処理量に追いつく | 採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期には人件費だけが残る。属人化も増える | ✕ |
| ②従来型の外注・BPO | 作業を外に出せる | 顧問先ごとのルールの説明と、戻ってきた結果の手直しが事務所に残る | ✕ |
| ③事務所でAIを自作する | 低コストで自動化できる | 顧問先ルールの言語化と検証の型を作る負担が重く、作った職員しか直せない第二の属人化になる | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 作業そのものを手放せる | 仕組みの構築・運用はAIKATA側。事務所にAIの知識は不要 | ◎ |
10 ABOUT AIKATA AI社員AIKATAとは 事務所の定型事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと引き受ける業務代行
AI社員AIKATA(運営: AI社員AIKATAを運営する弊社、株式会社GENAI)は、給与計算・勤怠の集計・入退社手続きの書類の下準備・算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備・帳票の作成・顧問先への資料回収や一次対応など、職員がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する業務代行サービスです。年末調整の時期であれば、給与・賞与データの集計や、書類の不備チェックの一次作業、顧問先への資料回収の一次対応といった部分が対象になります。
仕組みの構築・運用はAIKATAが行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分・オンライン(Google Meet)で、業務の棚卸しと、どこまで任せられるかの整理を行います。契約の義務はなく、全国対応です。給与・人事のデータは、NDAを結んだうえで、受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。
11 COMPARISON & SUMMARY 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業・ソフトの追加/乗り換え・AIKATA、3択の比較
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 12月に集中して限界 | △ 入力は楽でも確認は残る | ◎ 集計・チェックをAIが先行 |
| 顧問先ごとのルール | △ 担当者の記憶に依存 | △ ソフトの設定に収まる範囲のみ | ◎ 仕組みに登録、担当が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | ○ 変化なし | ✕ 移行・操作案内が必要 | ○ 今のソフトのまま変化なし |
| 職員の採用・教育 | ✕ 繁忙期の増員が必要 | △ 新ソフトの習得が必要 | ◎ 人を増やさず処理量を増やせる |
| 社労士法の線引き | ○ 明確(すべて人が実施) | ○ 明確(ソフトは支援のみ) | ◎ 最終確認と承認は事務所、作業はAIと分離 |
11-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続ける道です。作業そのものを手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけです。
次の年末調整を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
年末調整のマイナス対応は、人を増やす・ソフトを替えると決める前に、作業の任せ方を見直すだけで負担が下がることがあります。無料相談(60分・オンライン)では、いまの年末調整の運用を伺い、どの作業から任せられるかをその場で整理します。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 年末調整の結果がマイナス表記になるのは間違いですか?
A. 必ずしも間違いではありません。毎月の源泉徴収税額の合計が、1年間の給与で確定した本来の年税額に足りなかった場合に、その不足額がマイナスとして表示されます。賞与の増加、給与の大幅な変動、扶養親族の減少などが主な原因です。ただし、金額が想定より大きい場合は、申告書の不備や集計の誤りがないかを先に確認します。
Q. マイナスになった場合、従業員は自分で納税する必要がありますか?
A. 原則として必要ありません。不足額は、会社が12月分の給与から徴収し、源泉所得税として納付します。従業員が自分で申告や納付をする必要はありませんが、手取りが減るため、事前に金額と理由を伝えておくことが大切です。
Q. 不足額が大きくて12月の手取りが大きく減る場合はどうすればよいですか?
A. 要件を満たす場合は、「年末調整による不足額徴収繰延承認申請書」を所轄の税務署長に提出し、承認を受けることで、不足額を翌年1月と2月の給与から半額ずつ徴収できます。要件には、徴収後の給与が一定の割合(国税庁の案内では平均額の70%)を下回ることなどがあり、提出期限もあります。詳細は国税庁の案内で必ず確認してください。
Q. 年末調整の誤りが原因でマイナスになっていた場合はどうなりますか?
A. 速やかに年末調整を再計算し、すでに源泉徴収票を交付している場合は修正した源泉徴収票を再交付します。年末調整の結果は翌年1月31日が提出期限の源泉徴収票・給与支払報告書に反映されます。源泉所得税の納付額が不足していた場合は追納が必要で、納付期限を過ぎていると延滞税や不納付加算税の対象になる可能性があります。
Q. ふるさと納税や医療費控除は、年末調整で戻りますか?
A. 戻りません。寄附金控除(ふるさと納税)、医療費控除、雑損控除、初年度の住宅ローン控除は年末調整では処理できず、従業員本人の確定申告が必要です。ふるさと納税はワンストップ特例の要件を満たせば、確定申告なしで控除を受けられる場合があります。
Q. 社労士法上、年末調整の確認や説明文の作成をAIに任せても問題ありませんか?
A. 給与・賞与データの集計、書類の不備チェックの一次作業、説明文や一覧の下書き作成といった事務作業の下準備は、AIに任せることができます。一方、行政機関への提出手続きの代行・帳簿書類の作成(1号・2号業務)や個別の税務判断は、先生方(または税理士)が行う業務です。AI社員AIKATAは、最終確認と承認を事務所が行う前提で、その前の事務作業を担います。
Q. 今使っている給与ソフトのままでAI社員AIKATAを使えますか?
A. 使えます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、いま事務所や顧問先が使っている給与計算ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて事務作業を自動化します。ソフトの乗り換えを顧問先に依頼する必要はありません。
あわせて読みたい:同じテーマの記事
AI社員AIKATAへのお問い合わせ
この記事を読んで気になった方へ。
専門スタッフが、御社に最適な
業務自動化・業務代行プランを無料でご提案します。



