【2026年11月最新】離職票に記載される退職理由とは?離職区分コード・会社都合と自己都合の違い・失業手当への影響とトラブル対処法を社労士事務所向けに整理し、確認作業をAIに任せる方法
「退職届には『一身上の都合』と書いてあるのに、本人が離職票の退職理由に納得していない」「顧問先が自己都合で出したいと言っているが、会社都合になるのではないか」——離職票の離職理由は、退職者の失業手当にも、顧問先の助成金にも関わるため、社労士事務所が最も慎重に扱う項目の一つです。
先に結論をお伝えすると、離職理由は、退職届の文言ではなく、離職に至った事実で決まります。顧問先が離職証明書の⑦欄に○を付けた区分は「事業主の主張」を示す便宜上の分類にすぎず、最終的な離職理由はハローワークが判定します(ハローワークインターネットサービス、厚生労働省の案内による)。事務所の仕事は、事実を確認し、退職者と顧問先の認識をすり合わせ、根拠となる資料をそろえたうえで、正確に離職証明書を作成して提出することです。
この記事では、離職票の種類、離職理由の区分と離職区分コード、会社都合と自己都合で変わる失業手当、トラブルの原因と対処法、助成金への影響、試用期間中・入社直後の離職の注意点を整理します。後半では、退職理由の事実確認・資料回収・認識のすり合わせといった事務作業の下準備を、Claude Code/Codex(AIエージェント)とAI社員AIKATAで仕組み化する方法も解説します。
01 WHAT IS RISHOKUHYO 離職票とは——離職証明書・退職証明書との違い 離職票は失業給付の手続きに必要な書類。発行元はハローワーク
「離職票」の正式名称は雇用保険被保険者離職票で、退職者がハローワークで失業給付(基本手当、いわゆる失業手当)の手続きをするときに必要な書類です。発行するのはハローワークで、事業主は退職者から希望があれば、管轄のハローワークに発行の手続きをします。事業主は、資格喪失届と離職証明書を離職日の翌日から10日以内に提出する必要があります。失業手当を受け取れる期間は原則として離職の翌日から1年間(受給期間)のため、発行が遅れるほど退職者が不利益を受ける点に注意が必要です。
1-1. 離職票と退職証明書、離職証明書の違い
| 書類 | 作る人 | 提出先・用途 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 離職票(雇用保険被保険者離職票) | ハローワークが発行 | 退職者が失業給付の申請でハローワークに提出 | 離職票-1と離職票-2の2枚で構成される |
| 離職証明書(雇用保険被保険者離職証明書) | 事業主(事務所)が作成 | 資格喪失届と一緒にハローワークへ提出し、離職票の発行を申請 | 離職理由欄(⑦欄)に事業主が○を付ける。離職日の翌日(資格喪失日)から10日以内に提出 |
| 退職証明書 | 事業主が作成 | 退職者が転職先などに退職の事実を示す | 公的書類ではない。退職者から請求があれば遅滞なく交付(労働基準法第22条) |
1-2. 離職票-1と離職票-2
雇用保険被保険者離職票-1は、被保険者番号や氏名などの基本情報が印字された書類で、下部に失業手当の振込先金融機関を指定する欄があります。雇用保険被保険者離職票-2は、退職前の賃金の額や離職理由が記載される横長の書類です。離職理由によって失業手当の給付日数や開始時期が決まるため、顧問先と退職者の双方が、離職票-2の離職理由欄を必ず確認しておく必要があります。資格喪失届と離職証明書は、e-Govによる電子申請も可能です(電子申請の流れはe-Gov電子申請の解説記事を参照)。
📚 用語解説
受給期間:失業手当(基本手当)を受け取れる期間。原則として離職日の翌日から1年間で、この期間を過ぎると所定給付日数が残っていても受け取れなくなる。病気や出産などですぐ働けない場合は、延長の申請ができる(ハローワークの案内による)。
02 REASON TYPES 離職票に記載される退職理由の種類——⑦欄の区分と離職区分コード 特定受給資格者・特定理由離職者・一般受給資格者の3区分
2-1. 離職証明書の離職理由欄(⑦欄)の6区分
離職票-2の離職理由のもとになるのは、事業主がハローワークに出す離職証明書の離職理由欄(⑦欄)です。⑦欄は次の6つの区分に分かれ、事業主は該当する項目に○を付け、具体的事情を書きます。
| 区分 | 項目の例 | 確認に使う資料の例 |
|---|---|---|
| 1 事業所の倒産等によるもの | 倒産手続の開始・手形取引停止、事業所の廃止 | 倒産手続の申立て受理の証明書、解散決議の議事録 |
| 2 定年によるもの | 定年による離職 | 就業規則 |
| 3 労働契約期間満了等によるもの | 雇用期限の到来、契約期間満了、早期退職優遇制度、移籍出向 | 労働契約書、雇入通知書、契約更新の通知書 |
| 4 事業主からの働きかけによるもの | 解雇、重責解雇、希望退職の募集・退職勧奨 | 解雇予告通知書、退職証明書、希望退職募集要綱 |
| 5 労働者の判断によるもの | 職場における事情(賃金低下・過度な時間外労働・採用条件との相違など)/個人的な事情(一身上の都合など) | 労働契約書、給与明細、タイムカード、退職願の写し |
| 6 その他 | 1〜5のいずれにも該当しない理由 | 内容が確認できる資料 |
「5 労働者の判断によるもの」に○を付けても、(1)職場における事情(賃金低下・過度な時間外労働・採用条件との相違など)に当たる場合は、会社都合と同じ扱いになることがあります。最終的な離職理由は、事業主の主張と退職者の主張、客観的な資料をもとに、ハローワークが判定します。
2-2. 離職区分コード(1A〜5E)と3つの区分
ハローワークは離職証明書を受け付けると、離職理由を離職区分コードに当てはめ、離職票-2に記載します。コードの定義は厚生労働省の雇用保険業務取扱要領に定められています。
| 離職者の区分 | 主なコード | 内容の例 | 給付制限 |
|---|---|---|---|
| 特定受給資格者(いわゆる会社都合) | 1A・1B・2A・2B・3A・3B | 解雇、天災による事業継続不能、特定雇止め、事業主からの働きかけによる正当な理由のある自己都合退職、事業所移転 | なし |
| 特定理由離職者 | 2C・3Cなど | 契約更新を希望したが更新されなかった場合、体調不良・家族の介護などの正当な理由のある自己都合退職 | なし |
| 一般受給資格者 | 定年・契約期間満了のコード、4D、5Eなど | 定年、通常の契約期間満了、正当な理由のない自己都合退職(4D)、重責解雇(5E) | 4Dと5Eのみあり |
ここで読み違えやすいのは、「会社都合なら給付制限なし、自己都合なら給付制限あり」という二分法です。定年や通常の契約期間満了は特定受給資格者ではありませんが、給付制限はかかりません。逆に重責解雇(5E)は解雇でありながら給付制限がかかります。給付制限があるのは4Dと5Eだけ、という整理で覚えておくと、顧問先への説明が正確になります(コードの詳細・最新の取扱いは、ハローワークインターネットサービスで確認してください)。
📚 用語解説
特定受給資格者・特定理由離職者:特定受給資格者は、倒産・解雇などにより再就職の準備ができないまま離職した人。特定理由離職者は、特定受給資格者以外で、契約更新を希望したのに更新されなかった人や、病気・家族の介護など正当な理由があって自己都合で離職した人。いずれも受給資格の要件が緩和され、給付制限もない。
📚 用語解説
一般受給資格者:特定受給資格者と特定理由離職者のどちらにも当てはまらない離職者。正当な理由のない自己都合退職(4D)や、定年・通常の契約期間満了、重責解雇などが含まれる。
03 UNEMPLOYMENT BENEFIT 離職票に書かれる退職理由と失業手当——会社都合と自己都合の違い 待期・給付制限・給付日数・受給資格の4点で差が出る
| 項目 | 会社都合(特定受給資格者・一部の特定理由離職者) | 自己都合(正当な理由なし・4D) |
|---|---|---|
| 受給資格の要件 | 離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算6か月以上 | 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算12か月以上 |
| 待期期間 | 7日間 | 7日間 |
| 給付制限 | なし | あり(離職日が令和7年4月1日以降の場合は原則1か月。それ以前は原則2か月) |
| 給付日数 | 年齢と被保険者期間で異なる(90日〜最大330日) | 被保険者期間で異なる(90日〜150日。1年未満は対象外) |
3-1. 会社都合による退職が理由の場合
特定受給資格者などは、7日間の待期期間が過ぎれば給付制限なしで失業手当が始まります。給付日数は年齢と被保険者であった期間によって決まり、自己都合より長くなる傾向があります。受給資格の要件も緩く、入社1年未満の退職者にとっては、離職理由が自己都合か3Aかで、失業手当を受けられるかどうか自体が分かれる場合があります。
3-2. 自己都合による退職が理由の場合の失業手当
正当な理由のない自己都合退職(4D)は、7日間の待期期間のあとに給付制限がかかります。離職日が令和7年4月1日以降の場合の給付制限は原則1か月で、過去5年間に正当な理由のない自己都合離職で繰り返し受給している場合は3か月になるなどの例外があります。また、離職日前後の一定の教育訓練を受けた場合は給付制限が解除される取扱いもあります(2026年11月時点・厚生労働省、ハローワークインターネットサービスによる。最新の要件は必ず公式ページで確認してください)。
| 被保険者であった期間 | 自己都合(一般受給資格者)の所定給付日数 |
|---|---|
| 1年未満 | なし |
| 1年以上10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
なお、契約期間満了による離職や定年退職などは、一般受給資格者でも給付制限はかかりません。自己都合の中でも、心身の故障や家庭の事情などの正当な理由がある場合は、特定理由離職者(3C)として給付制限がなくなるため、顧問先が「自己都合」と考えていても、実際には3Cになる退職者がいることを確認しておく必要があります。
3-3. 退職による失業手当の計算方法
失業手当の総額は、基本手当日額 × 所定給付日数で決まります。基本手当日額は、賃金日額(退職前6か月間の賃金の合計 ÷ 180)に、年齢と賃金に応じた給付率(概ね45%〜80%)を掛けて求め、年齢区分ごとに上限額・下限額が定められています。上限額・下限額は毎年8月1日に改定されるため、最新の金額はハローワークインターネットサービスで確認します。離職理由が変われば所定給付日数が変わるため、離職理由の違いは総額の差としてそのまま現れます。
04 JUDGMENT TABLE 会社都合か自己都合かの判定表——迷いやすい退職パターン 退職届の文言ではなく、離職に至った事実で決まる
会社都合か自己都合かは、退職届に何と書いてあるかではなく、離職に至った事実で決まります。人事・労務の現場で迷いやすいパターンを、⑦欄で○を付ける項目と、当てはまりやすいコードで整理します(コードは目安で、最終判定はハローワークが行います)。
| 退職のパターン | ⑦欄で○を付ける項目 | 当てはまりやすいコード | 扱い |
|---|---|---|---|
| 退職届は「一身上の都合」だが、実際は上司から退職を勧められて応じた | 4(3) 退職勧奨 | 3A | 会社都合と同じ扱い |
| 月45時間を超える残業が続き、その状況で退職した | 5(1) 職場における事情(過度な時間外労働) | 3A | 会社都合と同じ扱いになりうる |
| 賃金が大幅に低下した、賃金の遅配があった | 5(1) 職場における事情(賃金低下・遅配) | 3A | 会社都合と同じ扱いになりうる |
| 契約更新を希望したが、更新されなかった(雇用期間3年未満・更新の明示なし) | 3 労働契約期間満了等 | 2Cなど | 特定理由離職者 |
| 体調不良や家族の介護で自分から辞めた | 5(2) 個人的な事情 | 3C | 特定理由離職者(給付制限なし) |
| 転職したくて自分から辞めた | 5(2) 個人的な事情 | 4D | 自己都合(給付制限あり) |
| 定年で退職した | 2 定年 | 定年のコード | 給付制限なし |
4-1. 離職理由で退職者と認識が食い違ったとき——異議ありの扱い
離職証明書の「離職者本人の判断」欄で、退職者が事業主の記載した離職理由に異議ありとした場合、ハローワークは事業主の主張だけで判定せず、退職者の主張も聞き、客観的な資料をもとに事実関係を確認して判定します。最終的には、退職者の住所地を管轄するハローワークが慎重に判定します。
4-2. 判定の流れと、会社側で用意しておくもの
05 TROUBLE 離職票の退職理由によるトラブルが起きる原因と、対処法 企業の都合による記載と、企業と退職者の認識の違い
5-1. 企業の都合によるもの
離職理由のトラブルの典型は、顧問先が会社都合を避けたいがために、事実と異なる自己都合の記載を求めるケースです。会社都合の離職者が出ると、一部の雇用関係助成金が受けられなくなるなどの影響があるため、自己都合にしたいという動機が生まれます。しかし、虚偽の離職理由を記載することには罰則があり、退職者に自己都合を強要することも認められません。離職理由に誤りが判明したときは、「雇用保険被保険者離職票記載内容補正願」で補正します。
5-2. 企業と退職者の退職理由の認識の違い
もう一つの原因は、顧問先と退職者の認識の違いです。次のような場合は、顧問先が自己都合と考えていても、自己都合にならない可能性があります。
5-3. 対処法——理由を確認し、すり合わせる
対処法の基本は2つです。第一に、離職証明書を作成する前に、離職理由を確認することです。退職届・面談記録・勤怠・賃金などの事実を見て、特定受給資格者または特定理由離職者に当たる項目がないかを確認します。第二に、退職者と離職理由をすり合わせ、事前に了承を得ることです。退職の条件が確定したら、後で揉めないように「退職合意書」を作成して書面に残しておくのが安全です。
📚 用語解説
雇い止め:期間の定めのある労働契約を、会社が更新せずに終了させること。更新への期待が認められる場合などは、離職理由が会社都合(特定受給資格者など)と判定されることがある。
5-4. 自己都合から会社都合に変更になる例
| 状況 | 会社都合になりうる理由 | 残しておく資料 |
|---|---|---|
| 残業時間が規定を超えていた | 3か月連続で45時間以上、または2〜6か月の平均で月80時間超、あるいは1か月でも100時間超の時間外労働があった場合など、過度な時間外労働として扱われる場合がある | タイムカード、勤怠記録、業務日報 |
| 給与を支払っていない、減額した | 賃金の未払い・遅配や大幅な低下は、職場における事情に当たる。減給の制裁も労働基準法第91条の制限を超えれば違法 | 給与明細、賃金台帳、預金通帳の写し |
| 契約と業務内容が異なる | 採用時の労働条件と実際の業務が大きく異なる場合。採用直後に限らず、長年従事した業務が突然変更された場合も含まれる | 雇用契約書、労働条件通知書、配置転換の辞令 |
| 雇い止めや急な解雇 | 契約を更新しない場合に必要な予告がなかった、更新への期待があったなど | 契約更新の通知書、解雇予告通知書 |
離職理由を自己都合から会社都合に変更する場合に必要な書類は、労働契約を証明できる書類・労働時間を証明できる書類・給与を証明できる書類の3種類が基本です。変更の手続きは、事実に基づいて退職者本人と顧問先の双方が確認したうえで、ハローワークの案内に従って行います。
06 SUBSIDY 会社都合離職(1A・3A)が雇用関係助成金の要件に与える影響 助成金を使う予定の顧問先ほど、離職理由の事実確認が重要
会社都合の離職者を出すと、雇用関係の助成金の支給要件に影響する場合があります。多くの雇用関係助成金には、「一定の期間内に事業主都合による解雇や退職勧奨を行っていない」といった趣旨の要件があり、離職区分コードでいえば1A(解雇)や3A(事業主からの働きかけによる正当な理由のある自己都合退職)に当たる離職者がいると、支給対象から外れることがあります(助成金ごとに要件・対象期間が異なるため、申請する助成金の公式要領を必ず確認してください)。
07 PROBATION 試用期間中・入社直後の退職と、採用条件との相違による離職 求人票と実態の相違は、入社後1年以内なら特定受給資格者になりうる
7-1. 試用期間中の本採用拒否は「解雇」になる
試用期間中であっても、会社から本採用を拒否した場合は解雇に当たり、離職理由は会社都合(1A)になります。試用期間中の解雇の要件と手続きは、試用期間中の解雇は可能かを解説した記事で整理しています。
7-2. 内定辞退・入社前の内定取消しは離職証明書の対象外
入社前に内定を辞退した、または内定を取り消された場合は、そもそも雇用保険の被保険者になっていないため、離職証明書の対象にはなりません。離職証明書が必要になるのは、雇用保険の被保険者として資格を取得した後に離職した場合です。被保険者番号や資格取得の手続きは、雇用保険被保険者番号の調べ方の記事や雇用保険の加入条件の記事も参考になります。
7-3. 求人票と実態の相違は、入社後1年以内なら特定受給資格者になりうる
採用時に明示された労働条件と実際の労働条件が大きく異なっていた場合、入社後1年以内に離職したときは、特定受給資格者(3A)と判定される可能性があります。入社1年未満の退職者は、離職理由が自己都合(4D)か3Aかで、失業手当を受給できるかどうか自体が変わりうるため、採用時の求人票・労働条件通知書と実態の突合が重要になります。採用段階の書類は、退職届の書き方と受け取り方の記事とあわせて整理しておくと便利です。
7-4. 応募者に離職票の提出を求めてよいか
採用面接の場で、応募者に前職の離職票の提出を求める顧問先がありますが、離職票には前職の離職理由や賃金などの個人情報が含まれ、離職理由の内容によって採否を決めることは就職差別につながるおそれがあります。提出を求める場合は、利用目的を明示し、本人が任意で提出できる形にするなど、個人情報の取扱いに配慮するよう助言します(厚生労働省の公正な採用選考の考え方による)。
08 PREVENTION 離職票の退職理由のトラブルを未然に防ぐには 退職理由の把握と、離職証明書の余裕ある発行
09 THE LIMIT 顧問先が増えるほど、離職手続きの確認と資料回収は事務所の手作業が限界に近づく 退職は顧問先の都合で突然来て、期限は10日と短い
一般的な答えは「職員を増やす」「ソフトを乗り換える」でしたが、増員には採用と教育、乗り換えには顧問先ごとの移行作業という新たな負担が付いてきます。今のソフトも顧問先との関係も変えずに、資料回収と事実整理という事務作業そのものを任せる道が、現実的になってきました。
10 AUTOMATE WITH AI 【核心】AIで離職理由の「事実確認」と「資料回収」を自動化する 効率化ではなく自動化。退職の受付から資料の整理までを仕組みで回す
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。指示を受けて、ファイル操作・データの集計・チェック・文書作成といった作業そのものを実行できる。プログラミング不要で、日本語の指示によって業務の仕組みを構築できるため、バックオフィスの定型事務の自動化手段として使われている。
10-1. 「AIに聞いて早くする」と「AIが毎回の作業を自動で回す」は別物
対話AIに「離職区分コード3Aとは何か」と聞くのは効率化です。一方、Claude Code/Codexで組むのは自動化です。顧問先から退職の連絡を受けたら、必要な資料(雇用契約書・勤怠・賃金台帳・退職願・面談記録)を顧問先ごとのルールに沿って回収し、残業時間・賃金の推移・契約内容を整理して、離職理由の判定に関わる事実を一覧にし、認識のすり合わせ用の確認文書のたたき台まで作る流れを、毎回同じ型で回せるようにします。
10-2. これまで職員がやっていた作業 vs AIに任せた後
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 退職の連絡後、必要な資料を顧問先に何度も問い合わせ | 資料チェックリストに沿って回収・催促を自動で進める |
| タイムカードや勤怠データから残業時間を手計算 | 直近6か月の残業時間・賃金推移を自動で集計 |
| 雇用契約書と実態の差を目視で確認 | 契約内容と実際の勤務条件の差異候補を一覧化 |
| 退職者向けの確認文書をゼロから作成 | 事実に沿った確認文書のたたき台を自動生成。職員は最終チェックのみ |
| 期限(10日以内)を職員が個別に管理 | 資格喪失日から期限を逆算し、事前に確認依頼を下書き |
10-3. 社労士法との線引き——AIが担うのは下準備まで
資格喪失届・離職証明書の作成と、行政機関への提出手続きの代行(1号・2号業務)は、社労士法上、先生方が行う業務です。離職理由の最終的な判断(どの項目に○を付けるか)も、事実関係を踏まえて事務所が行います。AI社員AIKATAが担うのは、その前段の事務作業、つまり資料回収の一次対応、勤怠・賃金データの集計、事実関係の整理表と確認文書の下書きです。最終確認と承認は、これまでどおり事務所が行います。
11 FOUR OPTIONS 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ
繁忙期の事務作業を乗り切る手段として、よく挙がるのは4つです。このうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけで、根本の負担は残り続けます。離職手続きの事実確認や資料回収も、増員や自作では毎回の負担として残り続けます。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 繁忙期の処理量に追いつく | 採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期には人件費だけが残る。属人化も増える | ✕ |
| ②従来型の外注・BPO | 作業を外に出せる | 顧問先ごとのルールの説明と、戻ってきた結果の手直しが事務所に残る | ✕ |
| ③事務所でAIを自作する | 低コストで自動化できる | 顧問先ルールの言語化と検証の型を作る負担が重く、作った職員しか直せない第二の属人化になる | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 作業そのものを手放せる | 仕組みの構築・運用はAIKATA側。事務所にAIの知識は不要 | ◎ |
12 ABOUT AIKATA AI社員AIKATAとは 事務所の定型事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと引き受ける業務代行
AI社員AIKATA(運営: AI社員AIKATAを運営する弊社、株式会社GENAI)は、給与計算・勤怠の集計・入退社手続きの書類の下準備・算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備・帳票の作成・顧問先への資料回収や一次対応など、職員がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する業務代行サービスです。退職時の資料回収の一次対応、勤怠・賃金データの集計、事実関係の整理表や確認文書の下書き、資格喪失届など書類の下準備といった部分が対象になります。
仕組みの構築・運用はAIKATAが行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分・オンライン(Google Meet)で、業務の棚卸しと、どこまで任せられるかの整理を行います。契約の義務はなく、全国対応です。給与・人事のデータは、NDAを結んだうえで、受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。
13 COMPARISON & SUMMARY 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業・ソフトの追加/乗り換え・AIKATA、3択の比較
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 繁忙期に集中して限界 | △ 入力は楽でも確認は残る | ◎ 集計・チェックをAIが先行 |
| 顧問先ごとのルール | △ 担当者の記憶に依存 | △ ソフトの設定に収まる範囲のみ | ◎ 仕組みに登録、担当が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | ○ 変化なし | ✕ 移行・操作案内が必要 | ○ 今のソフトのまま変化なし |
| 職員の採用・教育 | ✕ 繁忙期の増員が必要 | △ 新ソフトの習得が必要 | ◎ 人を増やさず処理量を増やせる |
| 社労士法の線引き | ○ 明確(すべて人が実施) | ○ 明確(ソフトは支援のみ) | ◎ 最終確認と承認は事務所、作業はAIと分離 |
13-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続ける道です。作業そのものを手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけです。
次の退職ラッシュ・次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
離職手続きの資料回収と事実確認は、人を増やす・ソフトを替えると決める前に、作業の任せ方を見直すだけで負担が下がることがあります。無料相談(60分・オンライン)では、いまの退職手続きの運用を伺い、どの作業から任せられるかをその場で整理します。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
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よくある質問
Q. 離職票に記載される退職理由はどのように決まりますか?
A. 事業主が離職証明書の離職理由欄(⑦欄)に○を付けて主張した内容をもとに、ハローワークが退職者の主張や客観的な資料も踏まえて判定し、離職区分コードとして離職票-2に記載します。⑦欄の○がそのまま確定するわけではなく、最終的にはハローワークが判定します。
Q. 退職届に「一身上の都合」と書いてあれば、離職理由は自己都合にしてよいですか?
A. 退職届の文言だけでは決まりません。実際には上司から退職を勧められていた、残業が過度に多かった、賃金が大幅に下がったなど、会社側の事情があった場合は、会社都合と同じ扱い(3Aなど)になることがあります。離職に至った事実を確認して記載します。
Q. 離職票の退職理由を、退職者の求めに応じて会社都合に書き換えてもよいですか?
A. 事実と異なる記載はできません。退職者が会社都合を主張する場合は、事実関係と資料を確認したうえで、離職理由に誤りがあれば「雇用保険被保険者離職票記載内容補正願」などで補正します。事実がなければ、退職者が異議を申し立て、ハローワークが双方の主張と資料をもとに判定します。
Q. 入社1か月で自分から辞めた社員でも、会社都合の扱いになることはありますか?
A. 採用時に明示された労働条件と実際の労働条件が大きく異なっていたなど、会社側の事情が認められる場合は、特定受給資格者(3Aなど)と判定される可能性があります。ただし、被保険者期間の要件など他の条件もあり、最終的にはハローワークが判定します。
Q. 自己都合退職の場合、失業手当はいつから受け取れますか?
A. 7日間の待期期間のあと、正当な理由のない自己都合退職(4D)には給付制限がかかります。離職日が令和7年4月1日以降の場合の給付制限は原則1か月です。ただし、過去の受給回数や教育訓練の受講によって取扱いが変わるため、最新の取扱いはハローワークの案内で確認してください。
Q. 社労士法上、離職理由の確認や資料回収をAIに任せても問題ありませんか?
A. 資料回収の一次対応、勤怠・賃金データの集計、事実関係の整理表や確認文書の下書きといった事務作業の下準備は、AIに任せることができます。一方、資格喪失届・離職証明書の作成と提出手続きの代行(1号・2号業務)、離職理由の最終的な判断は、先生方が行う業務です。AI社員AIKATAは、最終確認と承認を事務所が行う前提で、その前の事務作業を担います。
Q. 今使っている勤怠・給与ソフトのままでAI社員AIKATAを使えますか?
A. 使えます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、いま事務所や顧問先が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて事務作業を自動化します。ソフトの乗り換えを顧問先に依頼する必要はありません。
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