【2026年10月最新】ストレスチェック義務化とは?50人未満の事業場の施行日・対象・報告の実務と、社労士事務所の周辺事務をAIに任せる方法
01 ANSWER FIRST ストレスチェックは50人以上の事業場で義務、50人未満にも義務が広がります
ストレスチェックは、常時使用する労働者が50人以上の事業場では、すでに年1回以上の実施が義務です。50人未満の事業場は現在も努力義務ですが、2025年5月公布の労働安全衛生法の改正で義務の対象に加わりました。施行期日は政令で令和10年(2028年)4月1日とされています。いずれも、事業場ごとの人数で判断する制度です。
社労士事務所にとって大切なのは、制度の説明を顧問先へ渡して終わらせないことです。顧問先ごとに事業場の人数を数え、対象者の名簿を整え、実施者と実施時期を決め、結果の報告書まで見届ける必要があります。50人未満の顧問先が多い事務所ほど、義務化の前に「どの顧問先が、いつ、何をするか」を並べておくと、施行直前の問い合わせの波を避けられます。
本記事では、所長・管理者・職員の方に向けて、ストレスチェックの対象、人数の数え方、実施の流れ、高ストレス者への対応、報告の実務を整理します。後半では、AI社員AIKATAが名簿の整理や受検状況の集計などの周辺の事務作業を引き受け、先生方が専門的な判断と法定の手続きを担う分担を説明します。
出典:厚生労働省「ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等」(2026年10月確認)。
02 OFFICE PRACTICE 対象・時期・流れ・報告を、社労士事務所の確認順に整理します
2-1. 義務の範囲は「事業場ごとの常時使用労働者50人以上」です
📚 用語解説
ストレスチェック制度:労働者のストレスの程度を調べる検査(ストレスチェック)を事業者に義務付け、本人へ結果を通知して、高ストレスの人が希望すれば医師による面接指導につなげる制度です。2015年12月に始まりました。目的は、労働者自身のストレスへの気づきと、メンタルヘルス不調の未然防止です。
労働安全衛生法に基づき、常時使用する労働者が50人以上の事業場の事業者は、1年以内ごとに1回、ストレスチェックを実施する義務があります。実施するのは医師、保健師、または所定の研修を修了した歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師といった「実施者」です。事業者が自由に質問票を作って集計する制度ではありません。
調査票は、仕事のストレス要因、心身のストレス反応、周囲のサポートの3つの領域を含みます。国は57項目の標準的な調査票を示していますが、事業場の実情に応じて項目を選べます。ただし、この3領域を含む必要があります。顧問先から「無料のアンケートで済ませてよいか」と聞かれたら、実施者が関わる仕組みになっているかを先に確認します。
義務の単位は「会社」ではなく「事業場」です。本社50人・支店20人の会社なら、本社には義務があり、支店は現行制度では努力義務となります。反対に、会社全体では100人でも、各事業場がすべて50人未満なら、現行の義務はありません。顧問先の台帳に事業場ごとの人数欄を作っておくと、どの事業場が対象かをすぐ答えられます。
| 事業場の規模 | 現行制度 | 施行後(令和10年4月1日以降) |
|---|---|---|
| 常時使用する労働者が50人以上 | 年1回以上の実施義務。結果の報告義務もあります。 | 従来どおり義務が続きます。 |
| 常時使用する労働者が50人未満 | 努力義務(実施は任意)です。 | 実施が義務となります。 |
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度の概要」(2026年10月確認)。
2-2. 50人未満の義務化は、2028年4月1日から始まります
50人未満の事業場へのストレスチェックの義務付けは、2025年5月14日に公布された改正労働安全衛生法で決まりました。施行日は「公布の日から起算して3年を超えない範囲内で政令で定める日」とされており、2026年6月に施行期日を定める政令(令和8年政令第195号)が公布されました。施行期日は令和10年(2028年)4月1日です。
施行日が決まったことで、「いつまでに何を決めるか」を顧問先に示せるようになりました。ただし、実施方法の細部(実施者の確保の方法、費用負担を軽くする仕組み、報告の様式など)は、国が示すマニュアルや省令・通達で整えられていく部分があります。事務所が顧問先へ案内するときは、確定した事実(義務化と施行日)と、これから公表される実務の細部を分けて説明します。
厚生労働省は、50人未満の事業場に合わせて、労働者のプライバシーを保護しながら現実的に実施できる方法を示す「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を整備しています。案内の前に、公表済みの最新版を厚生労働省のページで確認し、事務所の説明資料の更新日を記録しておきます。
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度」の改正・施行に関する案内(2026年10月確認)。
2-3. 「常時使用する労働者」のカウント基準は、パート・派遣で迷います
📚 用語解説
常時使用する労働者:期間の定めのない労働契約で働く人に加え、期間を定めた契約でも、契約更新により1年以上使用される予定の人、またはすでに1年以上使用されている人を含みます。週の所定労働時間が、同じ事業場の通常の労働者の4分の3以上であることが、検査の対象者となる要件です。
義務の有無を判断する「常時50人以上」の人数と、実際に検査を受ける「対象者」の範囲は、似ていますが同じではありません。人数の判断では、パート・アルバイトなどを含め、事業場に常態として使用されている労働者を数えます。対象者の範囲は、契約期間と週の所定労働時間で絞られます。
具体的には、契約期間が1年以上(更新により1年以上使用される予定の人、すでに1年以上使用されている人を含む)で、週の所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上の人が、検査の対象です。4分の3未満でも、おおむね2分の1以上働く人には、実施することが望ましいと案内されています。短時間のパートが多い顧問先では、望ましい範囲をどこまで含めるかを、事業者と相談して決めます。
派遣労働者は、雇用関係のある派遣元が、派遣元の労働者としてストレスチェックを実施します。派遣先は、派遣元の依頼があれば協力し、集団分析の際は派遣労働者を含めて分析することが望ましいとされています。人材派遣や請負の顧問先では、どの事業場の人数に誰を入れているかを、先に表にして確認します。
| 働き方 | 人数の判断 | 検査の対象者 |
|---|---|---|
| 正社員(期間の定めなし) | 数えます。 | 対象です。 |
| 有期契約(1年以上の使用が見込まれる)で週の所定労働時間が通常の4分の3以上 | 数えます。 | 対象です。 |
| 週の所定労働時間が通常の4分の3未満の短時間パート | 常時使用される人として数えます。 | 義務の対象外です。おおむね2分の1以上は実施が望ましいとされます。 |
| 派遣労働者 | 派遣元の労働者として数えます。 | 派遣元が実施します。派遣先は協力します。 |
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」対象者の考え方(2026年10月確認)。
2-4. 実施の流れは、「規程づくり」から「結果の保存」まで8つの工程です
📚 用語解説
実施者:ストレスチェックの調査票の評価や高ストレス者の選定を行う専門職です。医師、保健師、または所定の研修を修了した歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師が務めます。事業者や人事担当者は、実施者にはなれません。
実施前の準備は、まず衛生委員会(50人以上の事業場)で、制度の目的、実施体制、実施方法、結果の取扱いといった事項を調査審議し、社内規程を整えることから始まります。50人未満の事業場は衛生委員会の設置義務がありませんが、労働者の意見を聴く場を設けることが望ましいとされています。次に、実施者と実施事務従事者を決め、全労働者へ周知します。
実施事務従事者は、調査票の回収やデータ入力など、実施者の補助をする人です。解雇、昇進、異動に関して直接の権限を持つ監督的地位の人は、実施者にも実施事務従事者にもなれません。顧問先が「総務の部長に任せたい」と言うときは、この要件に当たらないかを確認します。人事権を持つ人は、個人の検査結果を扱えないというのが制度の前提です。
実施後は、実施者から労働者本人へ結果が直接通知されます。本人の同意がなければ、実施者は結果を事業者へ提供できません。高ストレスで面接指導が必要と判断された人が希望した場合、事業者は医師による面接指導を実施します。その後、集団ごとの分析(努力義務)を行い、職場環境の改善につなげます。結果の記録は、実施者が保存し、保存期間は5年間です。
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」実施の流れ(2026年10月確認)。
2-5. 高ストレス者への対応と不利益取扱いの禁止を、先に整理します
📚 用語解説
面接指導:高ストレスで、検査を行った実施者が必要と認めた人が、本人の申出により受ける医師の面接です。事業者は、申出があった場合、遅滞なく(目安としておおむね1か月以内)面接指導を行い、その後おおむね1か月以内に医師の意見を聴きます。必要に応じて就業場所の変更、労働時間の短縮などの措置をとります。
高ストレス者の面接指導は、本人から事業者に申出があって初めて実施されます。実施者が「面接指導が必要」と判断しても、本人が申し出なければ事業者は実施できません。事業者が、個人の結果を知るために申出を求めたり、申出をしない人に不利益を与えたりすることは認められません。
面接指導の申出を理由にした解雇、雇止め、降格、配置転換などの不利益な取扱いは禁止されています。顧問先に就業規則の見直しを提案するときは、ストレスチェックの規程と就業規則の関係、懲戒や配置転換の記載が、この禁止と矛盾しないかを点検します。
個人の検査結果は、実施者が保存する守秘性の高い情報です。事務所が顧問先の給与データと同じ共有フォルダに結果を置く、メールに結果を添付して送る、といった運用は避けます。事務所が担うのは、実施の段取りと、集団分析結果を使った職場環境改善の相談までという整理にしておきます。
実施者から事業者へ個人の結果を提供するには、労働者本人の同意が必要です。社労士事務所が顧問先から個人の結果を預かる運用にすると、守秘義務の管理が事務所の責任範囲になります。個人の結果は事務所の委託範囲に含めない整理を、契約前に確認します。
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」面接指導・不利益取扱い(2026年10月確認)。
2-6. 労働基準監督署への報告と罰則の考え方を、確認します
常時50人以上の事業場の事業者は、検査と面接指導の実施状況を「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」にまとめ、所轄の労働基準監督署長へ提出します。報告の対象は、検査を受けた人数、面接指導を受けた人数、集団分析を行ったか、産業医の氏名などで、個人の検査結果は含まれません。提出は、実施後に遅滞なく行います。
労働安全衛生法令に基づく一部の報告は、2025年1月から電子申請が原則とされています。報告書の様式や提出方法は変更されることがあるため、実施の都度、厚生労働省の電子申請の案内で最新の取扱いを確認します。提出代行は社労士法の1号業務に当たるため、事務所が行う場合は、先生方の責任で手続きを行います。
罰則については、ストレスチェックの実施そのものを定めた規定には、直接の罰則はありません。一方、報告書を提出しない、または虚偽の報告をした場合には、労働安全衛生法に罰金の定めがあります。罰則の有無にかかわらず、労働者のメンタルヘルス不調への対応は、事業者の安全配慮義務の問題として別に問われる可能性があります。顧問先への説明では、この2つを分けて伝えます。
報告書には対象者数、受検者数、面接指導を受けた人数などを記載します。実施のたびに数字を集め直すのではなく、受検の案内を出す時点から、集計用の一覧を作っておくと、後の手間が減ります。
出典:厚生労働省「労働安全衛生法令に基づく手続の電子申請」の案内(2026年10月確認)。
2-7. 50人未満の事業場は、産業医がいなくても進められます
📚 用語解説
地域産業保健センター:労働者数50人未満の小規模事業場を対象に、産業保健サービスを無料で提供する、国の事業です。労働者健康安全機構が運営する産業保健総合支援センターを通じて、各地域に設置されています。健康相談や、医師による面接指導の相談などが利用できます。
50人未満の事業場には、産業医の選任義務がありません。ストレスチェックを実施する際は、地域の医療機関や外部機関に実施者を依頼する方法や、地域産業保健センターの窓口を使う方法があります。高ストレス者の面接指導を行う医師の確保も、同じ窓口で相談できます。
小規模事業場では、プライバシーの保護が特に重要です。人数が少ないため、集団分析の結果から個人が特定されやすくなります。集団分析は、個人が特定されない範囲で行う必要があります。国のマニュアルでは、分析の対象が10人未満の集団については、対象者全員の同意がない限り結果を事業者へ提供しない取扱いが示されているため、他の集団と合算するといった工夫をします。顧問先が10人以下の会社なら、集団分析を行わない選択肢も検討します。
費用面では、50人未満の事業場がストレスチェックを実施する際の助成制度が用意されています。支給額や要件は年度により変わるため、事務所からは「助成制度の有無と最新の要件を、労働者健康安全機構の案内で確認する」と顧問先へ案内します。具体的な金額を記事や資料に書き込まず、確認先の案内に留めておきます。
出典:厚生労働省「こころの耳」職場のメンタルヘルス情報(2026年10月確認)。
2-8. 社労士事務所が支援できる範囲と、実施者に任せる範囲を分けます
社労士事務所が顧問先を支援できる主な範囲は、規程の整備、衛生委員会や労働者への周知文の作成、実施スケジュールの設計、報告書の提出手続き、就業規則との整合の確認です。ストレスチェックの調査票の評価、高ストレスの判定、面接指導は、医師などの実施者が行います。
顧問先から「結果の見方を教えてほしい」と聞かれたときは、集団分析の見方の一般的な説明にとどめ、個人の健康状態の判断や、就業上の措置の医学的な意見は、医師に引き継ぎます。事務所の役割を明確にしておくと、責任の範囲も説明しやすくなります。
あわせて、ハラスメント対策や労働時間の管理が整っていない顧問先では、ストレスチェックの結果が改善につながりにくくなります。職場環境の改善に関する相談は、ハラスメントの原因と種類・対策や、労働基準法の改正内容の確認とあわせて進めると、顧問先への提案がまとまりやすくなります。
2-9. 義務化の背景と、制度の3つの目的を顧問先に説明します
📚 用語解説
一次予防:メンタルヘルス不調になる前の段階で、ストレスの原因を減らしたり、本人が早めに気づいたりして、不調を未然に防ぐ考え方です。ストレスチェックは、不調者を見つけ出す検査ではなく、この一次予防を進めるための仕組みとして設けられました。
ストレスチェックの法律上の根拠は労働安全衛生法です。制度が設けられた背景には、職場のメンタルヘルス不調や過労自殺への社会的な関心の高まりと、精神障害に関する労災請求の増加がありました。精神障害の労災の請求・支給の状況は、厚生労働省が毎年公表している労災補償状況で最新の数字を確認できます。顧問先に説明するときは、その年の数字を公式資料から引いて伝えます。
制度の目的は3つに整理できます。1つ目は、従業員のメンタル不調を未然に防止すること。2つ目は、働きやすい職場環境をつくるための土台にすること。3つ目は、従業員が自分のストレスに気づき、健康意識を高めることです。事務所から見ると、3つ目が従業員向けの効果、1つ目と2つ目が事業者向けの効果です。
一方で、「ストレスチェックは意味がない」という声があるのも事実です。従業員側の理由としては、結果が会社に伝わるのではと不安で正直に回答できない、結果を見ても何が変わるのかが分からない、といったものがあります。企業側の理由としては、個人の結果は事業者に渡らず、集団分析も努力義務のため、実施しただけで終わってしまう、というものです。
顧問先に提案するときは、実施目的を明確にしておくことが出発点です。「義務だから年1回やる」ではなく、「部署ごとの業務負担を把握して、残業の偏りを直す材料にする」のように、実施後に何をするかまで決めておくと、従業員も受検しやすくなります。
| 制度の目的 | 顧問先に伝える要点 |
|---|---|
| 不調の未然防止(一次予防) | 不調者の発見ではなく、予防が目的です。 |
| 働きやすい職場環境づくりの土台 | 集団分析の結果を、職場改善の材料にします。 |
| 従業員が自分のストレスに気づく | 個人の結果は本人に通知され、セルフケアに使えます。 |
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度の目的と概要」(2026年10月確認)。
2-10. 実施方針・社内ルール・質問項目を、規程に落とし込みます
まず実施方針と社内ルールを整備します。誰が実施者か、いつ実施するか、調査票は何を使うか、受検の方法、結果の通知の方法、面接指導の申出の窓口、集団分析の方法、個人情報の管理方法、不利益取扱いの禁止、といった項目を規程にまとめます。50人以上の事業場では、これらを衛生委員会で調査審議します。
質問項目の設計では、仕事のストレス要因、心身のストレス反応、周囲のサポートの3領域を含めることが必要です。質問事項は、国が示す57項目の標準的な調査票を基本に、短縮版の23項目や80項目版を使う事業場もあります。独自の質問を足す場合は、科学的な根拠がある項目かを実施者に確認します。
調査票の配布・記入の段階では、紙とウェブの方法があります。ウェブの場合は、回答がほかの従業員や人事担当者から見えない設計になっているかを確認します。評価・判定の段階では、実施者が高ストレスの人を選定し、医師による面接指導の要否の判定を行います。事務所は、この判定の中身には関与しません。
個人情報の管理方法を決めておくことも欠かせません。結果の保存場所、閲覧できる人、保存期間、廃棄の方法を規程に書き、事業者は本人の同意なく結果を取得しないことを明記します。外部機関へ委託する場合は、委託契約に守秘義務を盛り込みます。
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」実施前の準備(2026年10月確認)。
2-11. 集団分析は部署ごとの傾向を見て、継続的に効果を検証します
集団分析では、部署ごとのストレス傾向を把握します。仕事の量的負担、仕事のコントロール(裁量)、上司や同僚の支援といった項目を部署単位で集計し、全国平均や前年と比べます。個人が特定されないよう、分析する集団の人数に注意します。
分析の結果は、業務負担や環境要因の分析につなげます。特定の部署で仕事の量的負担が高ければ、人員配置、業務の分担、残業時間の偏りを見直します。上司の支援が低い部署なら、管理職向けの研修や面談の頻度を検討します。社労士事務所は、就業規則や労働時間管理の面から改善案を出せます。
改善策を実施した後は、翌年の検査で数値がどう変わったかを確認する、継続的モニタリングと効果検証を行います。目標を数値で決めすぎると、従業員が正直に回答しにくくなるため、改善の取り組みの実施状況と、結果の変化の両方を記録する形にします。
| 見る項目 | 傾向が高い場合の見直し先 |
|---|---|
| 仕事の量的負担 | 人員配置、業務の分担、残業時間の偏りを見直します。 |
| 仕事のコントロール(裁量) | 業務の進め方や権限の範囲を見直します。 |
| 上司・同僚の支援 | 管理職の面談の頻度や、研修の内容を見直します。 |
出典:厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」集団ごとの集計・分析(2026年10月確認)。
2-12. 50人未満が実施するメリット・デメリットと、助成金・健康経営の位置づけ
50人未満の事業場が早めに実施するメリットは、メンタルヘルス不調の早期発見と離職防止、生産性向上、ウェルビーイング経営の推進です。小さな会社ほど、一人の休職が業務に与える影響が大きいため、予防の価値は高くなります。健康診断とは別の制度で、健康診断の結果とも混同しないよう説明します。
デメリットは、実施コストと担当者の業務負担です。費用は実施者への依頼、ツールの利用、面接指導を行う医師の確保などにかかります。担当者の負担は、案内、受検の確認、集計、報告の準備です。コストを下げる方法として、助成金の活用を案内します。
従業員数50人未満の事業場は、独立行政法人労働者健康安全機構のストレスチェック助成金(産業保健総合支援センターの案内)を活用できる場合があります。対象となる事業主、支給要件、支給金額は年度により変わるため、事務所からは「最新の案内を機構の公式ページで確認する」と伝え、金額は資料に書き込みません。
事業場と企業(法人)の違いにも注意します。義務は事業場単位ですが、助成の対象や健康経営の評価は企業単位で見られることがあります。中小企業にも大企業並みの福利厚生や健康経営の取り組みを求める流れがあるため、ストレスチェックを福利厚生の一部として位置づけて提案する方法もあります。
出典:厚生労働省「こころの耳」職場のメンタルヘルス情報(2026年10月確認)。
03 THE LIMIT ストレスチェックの知識があっても、事務所の手作業には限界があります
3-1. ストレスチェックまわりの作業は、顧問先の数だけ手間が増えます
50人以上の顧問先は年に1回の実施と報告、50人未満の顧問先は2028年の義務化に向けた準備と、状況は顧問先ごとに違います。事業場の人数の確認、対象者名簿の更新、実施時期の調整、受検状況の追跡、報告書の数値の確認と、事務所に届く依頼は小さな作業の集まりです。
年間のスケジュールも、顧問先ごとに異なります。決算期に合わせて実施する会社、新年度の開始に合わせる会社、繁忙期を避けたい会社があり、一覧表を作っても、日程の変更のたびに更新が必要です。顧問先の数が増えるほど、「いつ、誰に、何を連絡したか」を追いかける時間が増えます。
顧問先ごとに締め日・手当・資料の出し方が違うため、手順書を作っても例外の確認が残ります。算定基礎届、労働保険の年度更新、年末調整の時期が重なると、職員の採用難と属人化の問題も表面化します。ソフトへの転記と、結果の確認という二度手間も、人が増えない限り減りません。
3-2. ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります
ストレスチェックの判断や、行政機関への提出手続き・法定帳簿の作成は先生方が担います。一方で、届いた資料の集計、不足資料の確認、給与ソフトなどへの入力データの準備は、手順と分担を整理できる事務作業です。改善の対象を「ストレスチェックのすべて」と大きく捉えるより、どの資料を受け取り、どの状態で事務所へ戻すかまで具体化するほうが進めやすくなります。
AI社員AIKATAは、今の給与ソフト・勤怠システムを使って、職員がパソコンで行う事務作業をAIと人の二重体制で受託します。ソフトの乗り換えを顧問先へ求める前に、どの前工程から任せられるかを整理する道があります。
04 AUTOMATION AI社員AIKATAが事務作業を回し、先生方が判断と承認を担います
4-1. AIに聞く効率化と、毎月の作業を回す自動化は違います
Claude Code/CodexなどのAIツールを使って、ストレスチェックの確認項目の案や表計算の式を得ることは効率化です。職員がその都度質問し、資料を選び、結果を転記する運用では、毎月の作業を起動する人が必要です。制度の説明をAIから得る場合も、法令や公的資料に照らして先生方が内容を確認します。
自動化で目指すのは、毎月・毎年発生する資料の回収・集計・入力・チェックを、一連の工程として回すことです。AI社員AIKATAはこの事務作業を受託し、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などのルールを登録して処理します。仕組みを構築して運用する役割を、事務所が自ら持ち続ける必要がありません。
AI社員AIKATAを運営する弊社(株式会社GENAI)では、Claude Code/Codexなどを使って、この仕組みの構築と運用を行っています。次の図は、受託する事務作業と、事務所が保持する業務の分担です。提出手続きや法定帳簿の作成を、AI社員AIKATAが代行する図ではありません。
| これまで職員が行っていた事務作業 | AI社員AIKATAに任せた後 | 事務所に残す役割 |
|---|---|---|
| 顧問先から従業員名簿を集め、事業場ごとの人数を数えます。 | 名簿の回収と、人数の一次集計を受託します。 | 義務の有無を最終判断し、顧問先へ説明します。 |
| 実施時期の連絡や受検状況の確認を、顧問先ごとに行います。 | 連絡と、受検状況の一覧化を受託します。 | 実施者や社内体制の選定について助言します。 |
| 報告書に記載する人数などを、集めた資料から転記します。 | 数値の下準備と転記を受託します。 | 報告書の確認と、提出手続きを行います。 |
| 出来上がった集計を見直します。 | AIの処理結果を人が品質チェックします。 | 業務を受任する事務所として確認します。 |
| 法定書類の作成や行政機関への手続きを行います。 | 前段階の資料整理・下準備を担います。 | 1号・2号業務そのものは先生方が行います。 |
4-2. 社労士法の線引きは、承認ボタンだけで済ませないことです
社労士法上の1号業務に関わる申請書等の作成・提出手続きの代行、2号業務に関わる労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成は、先生方が行います。AI社員AIKATAはこれらの独占業務を引き受けません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算、勤怠集計、必要書類の下準備、顧問先への資料回収や一次対応など、その前の事務作業です。
ストレスチェックの個人の結果は、医師などの実施者が管理する守秘性の高い情報です。この記事で想定する受託範囲は、事業場の人数の整理、対象者名簿の下準備、実施スケジュールの連絡、受検状況の一覧化など、個人の検査結果を扱わない周辺事務です。個人の結果を委託範囲に含めるかどうかは、事務所の判断事項として残し、無料相談で整理します。
日々の定型的な受託業務では、事務所の作業は原則として計算済み給与データや作成済み帳票の最終確認・承認です。ただし、独占業務の実施、顧問先のルール変更に伴う判断、例外的な法的検討までなくなるという意味ではありません。専門業務を保持しながら、その前の集計や転記を手放す分担です。
出典:全国社会保険労務士会連合会「社労士についてのよくある質問」独占業務の説明(2026年10月確認)。
05 MAKE OR DELEGATE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない
4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここで比較する目的は、ストレスチェックに関わる集計や入力を回す人・仕組みの管理まで、事務所が抱え続けずに済むかどうかです。特定の会社やソフトの品質を評価する比較ではありません。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やします。 | 担当者が増えれば処理できます。 | 採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期にも人件費と管理が残ります。 | ✕ |
| ②従来型の外注・BPOを使います。 | 入力工程を外へ出せます。 | 工程だけの委託では、例外の説明・受渡し・手直しを事務所が持ち続けます。 | ✕ |
| ③事務所でAIを自作します。 | 繰り返す作業を自動化できます。 | ルールの言語化・検証・改修を行う人と仕組みが事務所に残ります。 | ✕ |
| ④AI社員AIKATAに任せます。 | 事務作業と仕組みの構築・運用を任せます。 | 事務所は専門業務と最終確認・承認を担う分担にします。 | ◎ |
5-1. 増員と工程単位の外注は、説明する仕事が残ります
増員では、新しい職員に法令と顧問先固有の扱いを覚えてもらう時間が必要です。前任者の表を渡すだけでは、なぜその扱いをしているかが伝わりません。繁忙期に処理を増やすための採用が、新人の確認と教育を担当する熟練職員の仕事を増やす構造になります。
従来型の工程単位の外注では、資料を整える、例外を説明する、返ってきた結果を確認する、手直しを依頼する仕事が事務所に残ります。入力先と集計元が違い、顧問先の条件が変わるたびに仕様を伝え直すなら、外へ出した工程の周囲を事務所がつなぐ状態です。委託件数の増加だけで、この負担がなくなるわけではありません。
5-2. AIの自作は、作った人しか直せない第二の属人化を生みます
Claude Code/Codexなどを使う場合も、顧問先の締め日、手当、勤怠区分、資料の置き方を言語化する必要があります。法的判断が必要な取扱いと、機械的に処理する条件を区別しなければ、誤った前提をそのまま繰り返す仕組みになります。実務の担当者が、その検証と改修まで兼務すると別の管理業務を抱えます。
ストレスチェックの場面でも、例外や取消し、条件の変更を想定して検証する必要があります。担当者が異動したときに、処理の根拠と直し方を説明できる状態でなければ、表計算の属人化がAIの仕組みの属人化へ移るだけです。事務所の悩みが「入力する人が足りない」から「直せる人がいない」へ変わります。
06 AIKATA SERVICE AI社員AIKATAは、今のソフトで事務作業を丸ごと受託します
6-1. 勤怠集計から給与計算、資料回収までをAIと人で担います
AI社員AIKATAは、給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、帳票の作成、顧問先への資料回収や一次対応などを受託する業務代行サービスです。法定の申請書や帳簿書類の作成・提出代行は受託範囲から外し、先生方が行います。
ストレスチェックそのものは医師などの実施者が行う制度のため、AI社員AIKATAに任せる対象として検討するのは、その周辺の事務作業です。顧問先の従業員名簿の回収と事業場ごとの人数の整理、実施スケジュールの連絡、受検状況の一覧化、報告書に記載する数値の下準備などが、その例です。具体的な受託範囲は、無料相談で事務所の業務を確認して整理します。
AI社員AIKATAは特定のソフトに限定しません。いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要がないため、事務所の改善のために、顧問先側の運用を一斉に入れ替えることを前提にしなくて済みます。
6-2. 個別ルールを残し、人が品質チェックしてから事務所へ戻します
AI社員AIKATAは、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理します。職員の記憶の中にある取扱いを、その職員が休んだときにも残る形にする考え方です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。判断の責任と事務処理の担当を混同しません。
日々の受託した定型事務では、事務所の作業は原則として計算済み給与データや作成済み帳票の承認です。ここでいう帳票は、社労士法の独占業務に当たる帳簿書類の作成をAI社員AIKATAへ移す意味ではありません。先生方の法定業務は保持し、そのための基礎資料を整える事務を任せます。
AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。相談時には、事務所で定めている保存先や受渡し方法を確認し、委託する資料の範囲を整理します。
6-3. 繁忙期の処理量を増やすために、採用と教育を重ねる必要がありません
AI社員AIKATAは、仕組みの構築と運用を行います。事務所にAIの知識は要りません。繁忙期にも人を採用・教育せずに処理量を増やせるため、事務作業のための増員と教育を繰り返す運営から切り替えられます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。
無料相談は60分のオンラインで、Google Meetを使い全国に対応します。業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを整理します。契約の義務はありません。所長だけで作業の細部を思い出そうとするより、実際に回収・入力・確認をしている職員の方の状況を整理すると、対象業務を具体化しやすくなります。
07 DECISION 残る道は「作業そのものを任せる」だけです
ストレスチェックの運用には事務所の専門性が欠かせません。その専門性を資料探しや転記に使い続けないために、ここでは「事務作業を回す負担を手放す」という目的で3つの道を比較します。記号はこの目的に対する整理であり、製品の性能や法的適合性の優劣を表すものではありません。
| 比較する項目 | 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AI社員AIKATAに任せます |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✕ 職員の回収・入力・照合が増えます。 | △ ソフト間の準備や確認を事務所が担います。 | ◎ 採用・教育をせずに受託事務の処理量を増やせます。 |
| 顧問先ごとのルール | ✕ 担当者の記憶と個別のメモに残ります。 | △ 設定と更新を事務所が管理します。 | ◎ 個別ルールを登録し、担当者が変わっても残ります。 |
| 顧問先への負担 | △ 不足資料の照会が繰り返されます。 | △ 新しい操作や受渡しの調整が必要です。 | ◎ 顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要がありません。 |
| 職員の採用・教育 | ✕ 処理を増やす人の確保を抱えます。 | △ 運用する職員の教育が残ります。 | ◎ 構築・運用を任せ、AIの知識は不要です。 |
| 社労士法の線引き | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ○ 先生方が専門業務を行います。 | ◎ 前段階の事務を受託し、1号・2号業務は先生方が行います。 |
7-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
ストレスチェックの運用は、規程の整備や面接指導への対応のように、専門的な判断が必要な部分と、名簿の整理や連絡のように、毎年繰り返す事務の部分に分かれます。後者を手作業で続けるほど、先生方の時間が判断の仕事に回りません。
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道はAI社員AIKATAに任せることだけです。
08 NEXT ACTION 次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
8-1. 義務化に向けた周辺事務を、どこから任せられるか決めます
人を増やす・ソフトを替えると決める前に、AI社員AIKATAの社労士事務所向け無料相談で、毎年繰り返す周辺事務を棚卸ししてください。「事業場の人数を顧問先ごとに数え直している」「受検状況の連絡を電話とメールで追っている」「報告書の数字を集め直している」といった工程から、任せられる作業を具体的に整理します。
相談は60分、Google Meetによるオンラインで全国に対応し、契約の義務はありません。事務所で使うソフト、顧問先ごとの締め日や手当のルール、いま職員が手作業で行っている工程を教えていただければ、その場でどこから任せられるかを整理します。
職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. ストレスチェックの実施は、どの事業場で義務ですか?
A. 常時使用する労働者が50人以上の事業場では、年1回以上の実施が義務です。判断は会社全体ではなく事業場ごとの人数で行います。50人未満の事業場は現在努力義務で、令和10年(2028年)4月1日から義務となります。
Q. 50人未満の事業場の義務化は、いつからですか?
A. 2025年5月14日に公布された改正労働安全衛生法で決まり、施行期日を定める政令で令和10年(2028年)4月1日とされました。実施方法の細部は国のマニュアルや通達で示されるため、案内の前に厚生労働省の最新の公表を確認します。
Q. パートやアルバイトも、ストレスチェックの対象ですか?
A. 契約期間が1年以上で、週の所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上であれば、検査の対象です。4分の3未満でもおおむね2分の1以上働く人には、実施が望ましいとされています。人数の判断と対象者の範囲は、別に確認します。
Q. 受検しない従業員に、受検を義務づけてよいですか?
A. 労働者に受検を強制することはできません。受検しないことを理由とした不利益な取扱いも避けます。事業者は、受検を勧めることはできますが、個人の結果を知るために受検や結果の提供を求めることはできません。
Q. 社労士事務所が、ストレスチェックの結果を預かってよいですか?
A. 個人の結果は、実施者が管理する守秘性の高い情報で、本人の同意がなければ事業者に提供できません。事務所が預かる運用にすると守秘義務の管理責任が重くなるため、事務所は集団分析結果を使った職場環境改善の相談までを範囲とする整理が安全です。
Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?
A. 業務の線引きが前提です。AI社員AIKATAは、給与計算・勤怠集計・資料回収の一次対応・書類の下準備などを担い、1号・2号業務である申請書等や法定帳簿書類の作成、提出代行は引き受けません。最終確認・承認と法定書類の作成は先生方が行います。
Q. 今のソフトのままで使えますか?
A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、今の給与ソフト・勤怠システムを使って画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要はありません。どの資料回収・集計・入力から任せられるかは、無料相談で実際の業務を確認して整理します。
Q. 事務所にAIの知識がなくても相談できますか?
A. 相談できます。AI社員AIKATAが仕組みの構築・運用を行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分のオンラインで全国に対応します。業務の棚卸しと受託範囲を整理し、契約の義務はありません。
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