【2026年10月最新】治療と仕事の両立支援とは?努力義務化の内容・厚労省テンプレート5種・整備の4ステップを社労士事務所向けに整理

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【2026年10月最新】治療と仕事の両立支援とは?努力義務化の内容・厚労省テンプレート5種・整備の4ステップを社労士事務所向けに整理
治療と仕事の両立支援の努力義務化(令和8年4月1日施行)を社労士事務所向けに解説。法改正の内容、厚生労働省の様式5種、窓口・規程・支援プラン・運用の4ステップ、顧問先への支援の進め方を整理し、事務作業をAI社員AIKATAに任せる分担を紹介します。

01 治療と仕事の両立支援は、令和8年4月1日から全ての事業主の努力義務になりました

厚生労働省の公表資料(下の出典)によると、改正労働施策総合推進法(令和7年法律第63号)により、令和8年(2026年)4月1日から、治療を受けながら働く労働者への両立支援が、規模を問わず全ての事業主の努力義務になりました。条文は新設の第27条の3で、事業主は、治療を受ける労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない、という内容です。厚生労働省は、令和8年2月10日に「治療と就業の両立支援指針(令和8年厚生労働省告示第28号)」を公表しています。

努力義務であり、この条文に直接の罰則はありません。ただ、顧問先で従業員ががんや脳卒中、メンタル不調などで治療に入ったとき、窓口も手順も様式もない会社は、休職か退職かの二択になりやすく、本人にとっても会社にとっても大きな損失になります。社労士事務所には、就業規則の見直し、休職制度の相談、傷病手当金の手続きの相談とあわせて、「両立支援の体制を整えたい」という依頼が増えます。

本記事は、所長・管理者・職員の方に向けて、改正の内容、厚生労働省が公開する5種類の様式、体制を整える4つのステップ、本人申出から支援プラン、見直しまでの進め方、顧問先で起きやすい疑問を整理します。後半では、顧問先ごとの資料の回収や台帳の更新といった事務作業を、AI社員AIKATAが引き受け、先生方が判断と助言を担う分担を説明します。数字や施行日は、厚生労働省と労働局の公表資料で確認した範囲で、時点を明記して書いています。

出典:厚生労働省「治療と就業の両立支援指針(概要)」(2026年10月確認)。

✔️この記事でわかること:両立支援の努力義務化の内容と、施行日・条文・指針の位置づけです。
✔️厚生労働省が公開する様式5種の使いどころと、支援のフローです。
✔️窓口・規程・支援プラン・運用の4ステップと、顧問先への支援の進め方です。
✔️本人申出、主治医の意見、就業可否の判断、個人情報の扱いの注意点です。
✔️今の運用を変えずに、AI社員AIKATAに任せる事務作業の切り分け方です。
菅澤 菅澤
努力義務という言葉で、後回しにされやすいテーマです。ただ、治療中の従業員が出てから動くと、窓口も様式も無く、本人も上司も不安になります。平時に整えておく支援が、いちばん喜ばれます。
山崎 山崎
顧問先からは「うちは小さいので関係ありますか」という質問が届きます。全ての事業主が対象と最初に答えて、何から始めるかの順番を示せると、相談が前に進みます。

02 法改正のポイント・様式5種・4ステップ・個別支援の進め方を、事務所の確認順に整理します

2-1. 「治療と仕事の両立支援」の法改正のポイント:何が変わったのでしょうか

山崎 山崎
変わったのは、これまで事業主の自主的な取組だった両立支援が、法律に根拠を持つ努力義務になった点です。

📚 用語解説

治療と仕事の両立支援:病気を抱える労働者が、治療と仕事のどちらかを諦めずに、働き続けられるよう、事業主が体制や制度を整え、個別の配慮を行う取組です。厚生労働省は、平成28年に「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」を示し、事業主の取組を促してきました。

📚 用語解説

努力義務:法律上、「〜するよう努めなければならない」と定められる義務です。違反に対して直接の罰則を定める義務とは区別されますが、指針に沿った取組が期待され、取組の有無は、安全配慮義務や職場の信頼にも関わります。

従来の両立支援は、平成28年2月に策定されたガイドラインに基づく、事業主の自主的な取組でした。改正により、その内容の中核が、労働施策総合推進法の第27条の3と、同条に基づく指針に引き上げられました。厚生労働省の資料では、これまでガイドラインによって事業者の自主的な取組として進めてきたものを、法律に位置づけた、と整理されています。

対象は、雇用形態を問わず、全ての労働者を使用する事業主です。大企業だけでなく、10人未満の小規模な顧問先も、努力義務の対象に含まれます。努力義務の中身は、治療を受けている労働者からの相談に応じ、適切に対応するための体制の整備と、その他の必要な措置を講ずることです。具体的な措置の考え方は、指針に整理されています。

相談は、本人の申出から始まるのが原則です。会社が従業員の病名や通院状況を、本人の同意なく集めることを求める制度ではありません。申出があったときに、すぐ動ける体制と手順を、あらかじめ整えておく、というのが改正の本質です。顧問先の経営者へ説明するときは、「何か新しい書類を役所に出す義務が増えた」ではなく、「病気になった従業員に対応できる準備が、努力義務になった」と伝えます。

出典:厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A 治療と仕事の両立支援が事業主の努力義務に(2026年10月確認)。

2-2. いつまでに何をすればよいか:準備の期限と、相談があった時点の動き

山崎 山崎
対応は、平時の体制整備と、相談があった時点の個別支援の2段階に分けると、顧問先に説明しやすくなります。

1段階目は、平時の準備です。令和8年4月1日の施行時点で、相談の窓口、就業規則や休職制度の確認、対応フローの整理が整っているのが望ましい形です。すでに施行日を過ぎていますので、いまから整える顧問先には、「完璧な規程を待たずに、窓口と連絡先から先に決める」と助言するのが現実的です。

2段階目は、従業員から相談があった時点の個別支援です。本人から申出を受け、勤務の情報を主治医へ伝え、主治医の意見を受け取り、会社が就業の可否と配慮の内容を判断し、支援プランを作り、実施し、見直します。この流れを、顧問先ごとに、だれが、どの様式で、どこまで行うかを決めておきます。

努力義務ですから、いつまでに全てを完了せよという期限が、個別の事業場に課されているわけではありません。ただ、「相談が来てから慌てて考える」では、本人の不安が長引き、休職や退職に流れる恐れがあります。顧問先には、窓口と手順の骨組みだけでも先に整え、規程や様式の整備は、段階的に進めると伝えます。

平時に窓口と連絡先を決めます
→
就業規則と休職制度を確認します
→
対応フローと様式を用意します
→
本人から相談があれば個別支援を始めます
→
定期的に見直し、制度を更新します

2-3. 両立支援が必要とされる社会的背景:「びっくり離職」と職場への効果

山崎 山崎
背景を押さえておくと、経営者に取組の意義を伝えやすくなります。

背景には、治療を受けながら働く人が増えていることがあります。健康診断で何らかの所見を指摘される労働者の割合が高く、がんの治療も、入院中心から通院中心へ移り、働きながら治療する人が増えました。働く世代の病気は珍しくなく、どの会社でも起こり得る課題です。

一方、診断を受けた直後に、不安から早まって退職してしまう例が指摘されており、「びっくり離職」と呼ばれることがあります。病名を聞いただけで、仕事を続けられないと思い込み、会社に相談する前に辞めてしまう流れです。会社側に窓口と支援の仕組みがあれば、離職を防げる場合があります。

取り組む効果として、離職の防止、人材の定着、働く人の安心感、職場の心理的安全性の向上が挙げられます。両立支援の方針を示すこと自体が、病気になっても相談できる職場だというメッセージになります。採用の場面でも、制度の整った会社は、働きやすさの面で評価されやすくなります。顧問先の経営者には、費用というより、人材を失わないための備えと説明します。

📚 用語解説

びっくり離職:病気の診断を受けて、その後の治療や仕事の見通しが立たないまま、本人が早い段階で退職してしまうことを指す言い方です。会社への相談の機会があれば、休暇や勤務時間の調整で、働き続けられた場合があります。

菅澤 菅澤
「辞める前に相談できる窓口がある」と従業員に伝わるだけで、離職は減ります。制度の中身以前に、窓口を知らせることが、最初の一手です。

2-4. 厚生労働省の公式様式5種の全体像と、使うタイミングです

山崎 山崎
様式は、ゼロから作らずに、厚生労働省の公開資料を使うのが近道です。

厚生労働省の「治療と仕事の両立支援ナビ」では、事業主向けに、ガイドラインや指針、企業と医療機関の連携マニュアル、様式例、取組事例などが公開されています。様式例として、勤務情報提供書と主治医意見書、両立支援プラン・職場復帰支援プランの作成例が紹介され、本人が医療機関に提出する「両立支援カード」も用意されています。

実務では、次の5種類の資料を、支援の流れに沿って使うと整理しやすくなります。名称や様式の版は、更新されることがありますので、顧問先へ渡す前に、公式ページで最新のものを確認します。

資料使うタイミング使う人内容
勤務情報提供書本人の相談の後会社から主治医へ業務の内容、勤務時間、身体的な負荷などを主治医へ伝えます。
主治医意見書勤務情報の提供の後主治医から会社へ就業継続の可否や、必要な配慮についての医学的な意見です。
支援プランの手引きプランの作成時会社の担当者プランを作るときの考え方と判断の目安です。
支援プランの様式主治医の意見を得た後会社から本人へ配慮の内容、期間、見直しの時期を書面にします。
疾患別の留意事項随時会社の担当者がん、脳卒中など、疾患ごとの特性と配慮の要点です。

📚 用語解説

勤務情報提供書:本人の業務の内容、勤務時間、作業の負荷などを、会社が主治医へ伝えるための様式です。主治医が、職場の状況を踏まえた意見を書くための基礎資料になり、本人の同意を得て渡します。

出典:厚生労働省「治療と仕事の両立支援ナビ」事業主の方へ(2026年10月確認)。

勤務情報提供書は、本人の同意を得たうえで、本人を通じて主治医へ渡すのが基本です。主治医は、医学的な見地から、就業の可否や、配慮が必要な事項を、主治医意見書に記入します。会社は、その意見と、本人の希望、職場の実情を踏まえて、就業の措置を決め、支援プランに落とします。

ここで注意したいのは、主治医の意見は、あくまで医学的な意見であり、就業を認めるかどうかの判断は、会社が行う点です。判断のために、産業医や産業保健スタッフがいる顧問先では、その意見も聴きます。産業医がいない小規模な顧問先では、産業保健総合支援センターの支援を、案内する選択肢があります。

2-5. 最短で整える4ステップ①:両立支援の窓口の開設と、従業員への周知

山崎 山崎
最初の一手は、相談窓口を決めて、全従業員へ伝えることです。

窓口の担当者は、人事や総務から1〜2名を決めるのが一般的です。小規模な顧問先では、社長や総務担当者が兼ねることもあります。連絡先は、専用のメールアドレスや、社内の相談フォーム、電話などを用意します。窓口に病名や症状の詳しい情報が集まるため、情報の取扱いの範囲を、あらかじめ決めておきます。

周知の方法は、健康診断の結果を配る際に、案内のリーフレットを同封する、社内の掲示板やイントラネットに連絡先を常設する、管理職向けの研修で制度を紹介する、新入社員の研修に盛り込む、といった取組が、厚生労働省の資料に例示されています。厚生労働省には、周知用のリーフレットや、管理職向けのガイドも用意されています。

管理職への教育も大切です。部下から病気の相談を受けたときに、病名を詮索したり、他の従業員へ話したりしないこと、窓口へつなぐこと、配慮が必要な業務の範囲を確認することを、研修で伝えます。上司の最初の一言が、本人の相談のしやすさを左右します。

✔️窓口の担当者と連絡先を決めましたか。
✔️全従業員に、窓口の存在と使い方を周知しましたか。
✔️管理職へ、相談を受けたときの対応方法を伝えましたか。
✔️情報の取扱いの範囲と、保管の方法を決めましたか。

2-6. 4ステップ②:就業規則・休職制度の整備と、使える既存制度の棚卸し

山崎 山崎
規程の整備は、新しい制度を作るより、既存の制度を整理して使えるようにすることが中心です。

就業規則には、両立支援に取り組む会社の姿勢と、本人の申出に基づいて、必要な就業上の措置を講ずる旨を定めておくと、運用の根拠が明確になります。厚生労働省のガイドラインや資料には、規定例が示されていますので、顧問先の実情に合わせて調整します。条文を作る際は、本人の申出に基づくこと、主治医等の意見を踏まえて決めること、個人情報を保護することを、盛り込みます。

併せて、既存の制度を棚卸しします。時差出勤、短時間勤務、時間単位の年次有給休暇、半日休暇、テレワーク、通院のための休暇、休職制度、復職の手続きなどです。制度が整っていない場合は、規程の新設や変更が必要になります。常時10人以上の労働者を使用する事業場には、就業規則の作成と届出の義務があり、作成・変更の際は労働者代表の意見を聴き、意見書を添えて労働基準監督署へ届け出ます。常時10人未満の事業場は、労働基準法の作成・届出義務の対象外です。

休職制度は、法律上の義務ではなく、会社が独自に定める制度です。休職の期間、復職の判断、休職中の社会保険料の扱いなどを、顧問先ごとに確認します。傷病手当金の受給や、復職のときの勤務の段階的な戻し方も、規程や運用の中で整理しておくと、本人が安心して治療に専念できます。

💡 既存制度の棚卸しが先です

両立支援のための新しい制度を作る前に、時短勤務、時間単位の年次有給休暇、テレワーク、休職制度など、すでにある制度を一覧にします。多くの顧問先は、使える制度が既にあり、案内していないだけです。

2-7. 4ステップ③:相談から支援プラン作成までの対応フロー

山崎 山崎
個別の支援は、6つの段階に分けると、担当者が迷いません。

基本の流れは、相談、勤務情報の提供、主治医の意見の取得、就業の可否と措置の判断、支援プランの作成、実施と見直しです。それぞれの段階で、本人の同意を確認し、情報の共有範囲を限定します。

例えば、営業職の従業員が、がんの治療を始めたいと申し出た場合です。会社は、職種、勤務時間、業務内容(顧客訪問の件数、車の運転の有無など)、身体的な負荷を、勤務情報提供書に書き、本人を通じて主治医に渡します。主治医は、治療の見通しと、通院の頻度や、運転の制限などの意見を返します。会社は、通院日に半日の休暇を認める、訪問先を近隣に限る、といった措置を、期間と見直しの時期とあわせて、支援プランに書き、本人と上司の合意を得ます。

上司には、業務上必要な配慮の内容だけを伝え、病名などの機微な情報は、本人の同意がない限り、伝えません。支援プランは、期間を決めて、定期的に、本人や主治医の状況を確認し、更新するか、通常の勤務へ戻すかを判断します。

本人から相談・申出を受けます
→
勤務情報を主治医へ伝えます
→
主治医の意見を受け取ります
→
会社が就業の可否と措置を判断します
→
支援プランを作り、合意します
→
実施し、定期的に見直します

2-8. 両立支援を進める上での8つの留意事項:安全・本人主体・申出・個人情報

山崎 山崎
指針やガイドラインは、取組にあたって、次のような考え方を示しています。顧問先への助言の軸になります。

第一に、労働者の安全と健康の確保です。就業によって病気が悪化することがないよう、安全配慮義務の観点から措置を考えます。第二に、労働者本人が主体的に取り組むことです。会社が一方的に決めるのではなく、本人の意向や希望を聴きます。第三に、本人の申出から始めることです。申出がなければ、会社は病気の情報を求めません。

第四に、疾病を抱えながら働く際の特性を踏まえることです。治療の経過によって、体調や就業の可能性が変わります。第五に、個別の特性に応じて配慮することです。同じ病名でも、仕事の内容や症状で、必要な配慮は異なります。第六に、対象者や対応の方法を明確にし、公平な運用にすることです。

第七に、個人情報の保護です。病歴などの健康情報は、特に配慮が必要な情報であり、取得・共有の範囲を、本人の同意の下で限定します。第八に、関係者の連携です。本人、上司、人事、産業医、主治医、場合によっては、両立支援コーディネーターなどが、役割を分担し、連携します。

📚 用語解説

両立支援コーディネーター:医療機関、企業、支援機関の間をつなぎ、本人の治療と仕事の両立を支える役割の人です。労働者健康安全機構が研修を行い、企業や医療機関、産業保健総合支援センターなどで活動しています。

留意事項顧問先で確認すること
安全と健康の確保就業で病気が悪化しないか、措置の前に主治医の意見を確認します。
本人が主体本人の希望を聴き、会社が一方的に決めない手順にします。
本人の申出から開始申出前に病気の情報を集めない旨を、窓口で明確にします。
疾病の特性への配慮治療の経過による変化に合わせ、見直しの時期を決めます。
個別の特性に応じた配慮職種や症状に応じ、一律の対応にしません。
対象者と方法の明確化規程や手順書に、対象と流れを書き、公平に運用します。
個人情報の保護共有の範囲と保管の方法を、本人の同意の下で決めます。
関係者の連携本人、上司、人事、産業医、主治医の役割を決めます。

2-9. 主治医の意見の聴き方と、会社が就業可否を判断する流れ

山崎 山崎
主治医の意見と、会社の判断は、役割が違います。分けて伝えると、トラブルが減ります。

本人から、治療と就業の両立について相談があった場合、会社は、本人の同意を得て、本人を通じて勤務情報提供書を主治医へ渡し、就業継続の可否や、配慮の内容について、意見を求めます。主治医は、診察の場で、本人の職場の状況を詳しく知らないため、勤務情報提供書が、判断の基礎資料になります。

産業医がいる顧問先では、主治医の意見を踏まえ、産業医の意見も聴きます。そのうえで、会社が、就業の可否、勤務時間の短縮、作業の転換、配置転換、休業などの措置を判断します。休業が必要な場合は、休職制度や傷病手当金の案内も併せて行います。

治療後の経過が悪い場合や、障害が残る場合は、当初の支援プランを見直します。復職や配置転換、障害者雇用の制度の活用、必要に応じた退職後の生活支援の案内など、状況に応じた選択肢を、本人と相談しながら整理します。本人に不利益な扱いをしないよう、判断の理由と経緯を、記録に残します。

2-10. 活用できる制度と相談先:医療費・生活支援・就業支援・相談機関

山崎 山崎
会社が整えるだけでなく、本人が使える公的な制度を案内できると、支援の幅が広がります。

医療費の面では、公的医療保険の高額療養費制度などがあります。生活支援の面では、健康保険の傷病手当金があり、業務外の病気やけがで働けず、給与が受けられない場合に、一定の要件の下で支給されます。支給の期間や金額、要件は、制度の公式ページで確認する必要があります。障害が残る場合は、障害年金などの制度もあります。

就業支援の面では、ハローワークの専門の相談員による支援や、産業保健総合支援センターの相談、両立支援コーディネーターの支援があります。相談機関には、がん診療連携拠点病院などの相談支援センターもあります。社労士事務所は、傷病手当金や障害年金の手続きの相談を受ける立場から、顧問先と本人の双方へ、制度の概要を案内できます。

企業向けの助成制度や、取組を支援する事業は、年度ごとに内容が変わります。助成金の名称や要件を記事や資料に書く際は、必ず公式ページの最新の情報を確認し、時点を明記します。両立支援ナビの「各種制度・助成」のページが、案内の入口になります。

2-11. 顧問先の状況別の考え方:小規模企業・複数拠点・家庭の状況

山崎 山崎
取組の進め方は、顧問先の規模や、従業員の状況で変わります。

従業員が数名の小規模な顧問先では、専任の窓口を置くのは難しいため、社長や総務担当者が、窓口を兼ねます。その場合は、情報を知る人を最小限にし、他の従業員の目に触れない場所で、相談を受けるよう助言します。外部の相談先として、産業保健総合支援センターを、案内しておくと安心です。

複数の拠点を持つ顧問先では、拠点ごとの窓口と、本社の担当の役割を決めます。拠点の上司が、本人から先に相談を受けることが多いため、上司から窓口へつなぐ流れを、明確にします。パートや契約社員など、雇用形態の違う従業員も、指針の対象に含めます。

家庭の状況によっても、必要な支援は変わります。一人暮らしの人は、通院の付き添いや、日常生活の支援が得にくく、勤務の時間帯や場所の配慮が重要になります。家族がいる場合は、家族の介護や育児との関係で、休暇や勤務の調整が必要になることもあります。支援プランの面談では、仕事の話に加え、治療と生活の見通しを、本人の話の範囲で確認します。

2-12. 顧問先へ説明するときのチェックリストと、運用を続けるコツ

山崎 山崎
制度を作って終わりにしないために、点検の観点を固定します。
✔️相談窓口の担当者と連絡先を、全従業員へ周知しましたか。
✔️就業規則と休職制度を確認し、既存制度を一覧にしましたか。
✔️勤務情報提供書、主治医意見書、支援プランの様式を用意しましたか。
✔️個人情報の共有範囲と保管方法を、決めましたか。
✔️管理職へ、相談を受けたときの対応を伝えましたか。
✔️産業保健総合支援センターなどの外部の相談先を、案内できますか。
✔️支援プランの見直しの時期を、台帳で管理していますか。
✔️年に1回、制度と様式を最新のものに更新していますか。

運用を続けるコツは、担当者を決め、年間の予定に載せ、様式と連絡先の更新を、定期の作業に組み込むことです。窓口の担当者が替わったのに、周知の資料が古いままという状態が、よくある不備です。

顧問先が複数ある事務所では、顧問先ごとの対応状況を、一覧の台帳で管理すると、漏れが見つかります。窓口の設置、規程の整備、様式の用意、管理職の教育の4項目を、顧問先ごとに記録し、年に1回の見直しの案内を出す運用が現実的です。

2-13. 両立支援のキモは、企業側と医療機関側の連携です

山崎 山崎
本人を中心に、企業側と医療機関側が、同じ情報をもとに動けるようにします。

両立支援のキモは、企業側と医療機関側の連携です。主治医は、職場の仕事の内容を詳しく知らず、企業側は、病気の状況や治療の見通しを知りません。勤務情報提供書と主治医意見書は、この溝を埋めるための橋渡しになります。本人が間に入るため、本人の同意と、本人の言葉での説明が欠かせません。

連携を円滑にするための環境整備として、次の4点があります。第一に、経営トップが方針を示し、両立支援に取り組む姿勢を社内へ伝えること。第二に、管理職に、相談・申し出を受けた場合の対応方法や支援体制について、研修を行うこと。第三に、相談窓口と連絡先を決めること。第四に、両立支援に関する規程と様式を整えることです。

企業側が使える助成金制度や、制度活用助成のような支援策は、年度や所管で変わり、名称や要件も変更されます。助成金制度の利用を検討する顧問先には、厚生労働省や労働局、産業保健総合支援センターの公式ページで最新の内容を確認するよう案内します。確認できない金額や要件は、記事や資料に書きません。

2-14. 疾病を抱える従業員の現状:メンタルヘルス・リスクの増加傾向と、組織と個人の両軸での対策

山崎 山崎
現状を数字で説明するときは、公式の統計の年と出典を添えます。

疾病を抱える従業員の現状として、メンタルヘルスを理由とした休業と、従業員が抱えるストレスが、多くの職場で課題になっています。また、加齢とともに、生活習慣病やがんなどの疾病リスクを抱える従業員は、増加傾向にあります。高齢の労働者が増えるほど、治療しながら働く人の割合は高まります。具体的な割合は、厚生労働省の調査の年と出典を確認して、記事に書きます。

休職や離職を防ぐには、組織と個人の両軸での対策が必要です。組織の側では、窓口、規程、様式、教育といった仕組みを整えます。個人の側では、従業員自身が、自分の治療と働き方の希望を整理し、会社へ伝える準備をします。会社が仕組みを持ち、従業員本人が主体的に相談できる状態が、離職率低下の土台になります。

2-15. 就労と治療の両立支援を考える上で知っておきたい言葉と、家庭の状況別の対応策

山崎 山崎
用語の意味をそろえておくと、顧問先との会話が噛み合います。

治療と就労の両立支援を考える上でおさえておく言葉として、就業上の措置、配慮、主治医、産業医等、支援プラン、職場復帰支援プランなどがあります。主治医は本人の治療を担う医師、産業医等は事業場で従業員の健康管理に関わる医師や産業保健スタッフを指します。就業継続の可否等を判断するときは、この2つの立場の違いを意識します。

以下は、家庭の状況に応じた対応策の考え方です。独身で一人暮らしの従業員は、通院の付き添いや、体調が悪いときの家事の支援が得にくいため、通院や休息のための時間の確保が重要です。既婚者で子供がいない場合は、配偶者の支援を得られることがありますが、夫婦ともに働いている場合は、通院の日程の調整が必要になります。

既婚者で子供がいる場合は、育児や送迎との両立が課題になり、短時間勤務や在宅勤務の組み合わせが有効なことがあります。ただし、家庭の事情を会社が詳しく聴き出すことは、プライバシーの面で慎重さが必要です。本人が話した範囲の中で、必要な配慮を検討し、本人が望まない情報は、尋ねません。

2-16. 最短で体制を整える進め方:公式テンプレートの活用と、運用開始までの準備

山崎 山崎
時間がない顧問先には、最短準備の順番を示します。

最短整備の考え方は、ゼロから作らずに、厚生労働省が公開するテンプレートを使うことです。体制構築は、窓口開設、就業規則や制度の整備、支援プランの作成フローの確立、運用開始と相談先の確保の4ステップで、漏れなく進めます。テンプレートは、様式を入れた後に、顧問先の実態に合わせて調整します。

運用開始の後は、人事・労務の法改正カレンダーに、見直しの時期を入れます。法改正や指針の更新、様式の版の更新があったときに、顧問先へ案内する時期を、あらかじめ予定に載せます。年に1回、窓口の連絡先と、規程の運用状況を確認し、必要があれば、労務法改正の情報とあわせて案内します。休業措置が必要になった場合は、休職制度、医療費等の公的な支援、傷病手当金の案内もそろえます。

03 顧問先ごとの両立支援の資料づくりと更新を、職員の手作業だけで回す限界です

3-1. 顧問先の数だけ、窓口・規程・様式・台帳が増えます

菅澤 菅澤
一件ずつは難しくない作業でも、顧問先ごとに状況が違い、更新を続ける負担が積み重なります。

顧問先が10社、20社と増えると、両立支援の準備も同じ数だけ必要になります。窓口の連絡先、就業規則の条文、様式の版、周知の方法が、顧問先ごとに異なり、ひな形をそのまま使えません。規程の改定の相談、周知の記録の回収、様式の配布が、同時期に重なります。

施行後も、顧問先からの相談は続きます。担当者が替わった、従業員から相談があった、様式が更新された、といった変化のたびに、台帳と資料を更新します。更新の確認を、担当職員の記憶に頼る運用では、漏れが出ます。

算定基礎届や年度更新、年末調整の繁忙期と重なると、職員の時間が足りなくなります。ソフトを足しても、資料を集め、台帳へ転記し、期限を管理する人が同じなら、事務所の仕事の持ち方は変わりません。

3-2. ソフトを替えなくても、作業そのものを任せる道があります

山崎 山崎
事務所に残す判断と、繰り返す事務作業を分ければ、改善する範囲が具体的になります。

就業規則の助言、休職制度の設計、顧問先の経営者への説明、個別の相談の判断、傷病手当金や障害年金の手続きは、先生方が担います。一方で、顧問先ごとの資料の回収状況の管理、窓口の連絡先の更新の確認、様式の配布と回収の進捗の整理、年間予定の作成、見直しの案内の準備は、手順と分担を整理できる事務作業です。

AI社員AIKATAは、今の事務所のシステムを使って、職員がパソコンで行う事務作業を、AIと人の二重体制で受託します。ソフトの乗り換えを求める前に、両立支援の支援の前工程から、どこを任せられるかを整理する道があります。

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04 AI社員AIKATAが事務作業を回し、先生方が判断と承認を担います

4-1. AIに聞く効率化と、毎月の作業を回す自動化は違います

菅澤 菅澤
質問の答えが早く出ても、ファイルを探して入力する仕事が残れば職員の担当は変わりません。工程をまとめて任せることが次の段階です。

Claude Code/CodexなどのAIツールに、両立支援の資料の回収・台帳更新・年間予定の管理の式や確認項目の案を聞くことは効率化です。ただ、職員がその都度質問し、資料を選び、結果を転記する運用では、毎月の作業を起動する人が必要です。制度の説明をAIから得る場合も、法令や公的資料に照らして先生方が内容を確認します。

自動化で目指すのは、毎月発生する資料の回収・集計・入力・チェックを、一連の工程として回すことです。AI社員AIKATAはこの事務作業を受託し、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などのルールを登録して処理します。顧問先ごとの窓口の連絡先、規程の整備状況、様式の配布状況を台帳で管理し、更新の時期が来たら案内の下書きを整える流れを、一連の工程として処理します。仕組みの構築と運用は、事務所が自ら持ち続ける必要がありません。

次の図は、AI社員AIKATAが受託する事務作業と、事務所が保持する業務の分担を示します。個別の判断事項は、事務所が確認したルールを前提にします。法定の申請書や帳簿書類の作成、行政機関への提出手続きを、AI社員AIKATAが代行する図ではありません。

AI社員AIKATA:勤怠・資料回収の一次対応
→
AI社員AIKATA:集計・給与データの下準備
→
AI社員AIKATA:今のソフトへ入力・処理
→
AI社員AIKATA:人による品質チェック
→
事務所:判断・法定書類の作成・最終承認
これまで職員が行っていた事務作業AI社員AIKATAに任せた後事務所に残す役割
顧問先へ資料の提出を依頼し、催促します。資料回収や一次対応を受託します。必要な資料と照会範囲を確認します。
窓口の連絡先や様式の版の変更を、台帳へ手で書き写します。登録した顧問先ごとのルールに沿って整理・更新します。規程の内容の助言と、個別の相談の判断を行います。
年間予定を作り、見直しの案内を一件ずつ準備します。今のシステムを使い、画面操作を含めて下書きまで進めます。案内の内容を確認し、送付を承認します。
出来上がった集計を見直します。AIの処理結果を人が品質チェックします。業務を受任する事務所として最終確認・承認します。
法定の書類作成や行政機関への手続きを行います。前段階の資料整理・下準備を担います。1号・2号業務そのものは先生方が行います。

4-2. 社労士法の線引きは、承認ボタンだけで済ませないことです

山崎 山崎
AI社員AIKATAへ渡すのは前段階の事務作業です。独占業務を任せ、事務所が承認だけ押すという分担にはしません。

社労士法上の1号業務に関わる申請書等の作成・行政機関への提出手続きの代行、2号業務に関わる労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成は、先生方が行います。AI社員AIKATAはこれらの独占業務を引き受けません。AI社員AIKATAが担うのは、給与計算、勤怠集計、必要書類の下準備、顧問先への資料回収や一次対応など、その前の事務作業です。

今回のテーマでは、就業規則の作成・変更と届出、主治医の意見を踏まえた個別の就業の判断への助言、傷病手当金や障害年金の申請書類の作成・提出手続きを、AI社員AIKATAの受託対象と明確に分けます。受託するのは、資料の整理と台帳の更新、案内の下書きまでで、判断と提出は先生方の業務です。

日々の定型的な受託業務では、事務所の作業は原則として計算済みの給与データや作成済みの帳票の最終確認・承認です。ただし、独占業務の実施、顧問先のルール変更に伴う判断、例外的な法的検討までなくなるという意味ではありません。専門業務を保持しながら、その前の集計や転記を手放す分担です。

出典:全国社会保険労務士会連合会「社労士についてのよくある質問」独占業務の説明(2026年10月確認)。

05 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない

4つのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。ここで比較する目的は、両立支援の資料の回収・台帳更新・案内の準備を回す人・仕組みの管理まで、事務所が抱え続けずに済むかどうかです。特定の会社やソフトの品質を評価する比較ではありません。

選択肢よくある期待実際に行き詰まる所判定
①職員を増やします。担当者が増えれば処理できます。採用・教育が繁忙期に間に合わず、閑散期にも人件費と管理が残ります。✕
②従来型の外注・BPOを使います。入力工程を外へ出せます。工程だけの委託では、例外の説明・受渡し・手直しを事務所が持ち続けます。✕
③事務所でAIを自作します。繰り返す作業を自動化できます。ルールの言語化・検証・改修を行う人と仕組みが事務所に残ります。✕
④AI社員AIKATAに任せます。事務作業と仕組みの構築・運用を任せます。事務所は専門業務と最終確認・承認を担う分担にします。◎

5-1. 増員と工程単位の外注は、説明する仕事が残ります

菅澤 菅澤
両立支援の資料の回収・台帳更新・案内の準備の例外を説明できる職員が、採用面接や引き継ぎも担うと、繁忙期に使える時間がさらに減ってしまいます。

増員では、新しい職員に法令と顧問先固有の扱いを覚えてもらう時間が必要です。前任者の表を渡すだけでは、なぜその取扱いを使っているかが伝わりません。顧問先ごとの窓口の運用や、本人の同意の取り方の例外は、担当者の頭の中にあることが多く、引き継ぎの資料にも残りにくい部分です。繁忙期に処理を増やすための採用が、新人の確認と教育を担当する熟練職員の仕事を増やす構造になります。

従来型の工程単位の外注では、資料を整える、例外を説明する、返ってきた結果を確認する、手直しを依頼する仕事が事務所に残ります。入力先と集計元が違い、顧問先のルール変更のたびに仕様を伝え直すなら、外へ出した工程の周囲を事務所がつなぐ状態です。委託件数が増えても、この負担がなくなるわけではありません。

✔️①増員では、繁忙期までの採用と教育を事務所が担い、閑散期にも人件費が残ります。
✔️①増員では、担当顧問先を個人に割り振るほど、その人だけが知る例外が増えます。
✔️②外注では、渡す資料の準備と個別ルールの説明を事務所が繰り返します。
✔️②外注では、戻ったデータの整合確認や手直しの指示まで管理する必要があります。

5-2. AIの自作は、作った人しか直せない第二の属人化を生みます

山崎 山崎
動く仕組みを一度作ることと、顧問先の変更に合わせて運用し続けることは別の仕事です。後者を誰が担当するかまで考えます。

Claude Code/Codexなどを使う場合も、顧問先の締め日、手当、勤怠区分、資料の置き方を言語化する必要があります。法的判断が必要な取扱いと、機械的に処理する条件を区別しなければ、誤った前提をそのまま繰り返す仕組みになります。給与計算の担当者が、その検証と改修まで兼務すると別の管理業務を抱えます。

通常のケースだけでなく、契約変更、申請の取消し、資料不足、退職などの場面を想定して検証します。担当者が異動したときに、処理の根拠と直し方を説明できる状態でなければ、表計算の属人化がAIの仕組みの属人化へ移るだけです。事務所の悩みが「入力する人が足りない」から「直せる人がいない」へ変わります。

✔️③自作では、顧問先の例外を言語化し、判断の条件と計算の条件を区別する必要があります。
✔️③自作では、通常ケースだけでなく、取消し・契約変更・資料不足を含む検証の型が必要です。
✔️③自作では、作った人しか直せない仕組みになると、第二の属人化を抱えます。
菅澤 菅澤
増員・工程だけの外注・自作は、どれも人か仕組みを事務所が抱え続ける道です。AI社員AIKATAは、事務作業を回す仕組みの構築と運用まで引き受けます。

06 AI社員AIKATAは、今のソフトで事務作業を丸ごと受託します

6-1. 勤怠集計から給与計算、資料回収までをAIと人で担います

山崎 山崎
AI社員AIKATAは、質問に答えるだけのサービスではありません。職員の方がパソコンで行っている事務作業を、AIと人の二重体制で引き受けます。

AI社員AIKATAは、給与計算、勤怠の集計、入退社手続きの書類の下準備、算定基礎届や労働保険の年度更新の下準備、帳票の作成、顧問先への資料回収や一次対応などを受託する業務代行サービスです。法定の申請書や帳簿書類の作成・提出代行は受託範囲から外し、先生方が行います。

両立支援の支援を入口に考えるなら、まず顧問先ごとの資料の回収状況と、年間の更新予定を棚卸しします。どの整理を任せ、どの判断と提出を事務所が行うかを明らかにすることで、新しい法改正への対応を孤立した作業として抱えず、就業規則の見直しや労務相談とのつながりで分担を整理できます。具体的な受託範囲は無料相談で確認します。

AI社員AIKATAは特定のソフトに限定しません。いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要がないため、事務所の改善のために、顧問先側の運用を一斉に入れ替えることを前提にしなくて済みます。

6-2. 個別ルールを残し、人が品質チェックしてから事務所へ戻します

山崎 山崎
担当者が変わってもルールが残るようにすることが大切です。AIの処理結果は人が確認し、最後は事務所が確認・承認します。

AI社員AIKATAは、顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールを仕組みに登録して処理します。職員の記憶の中にある取扱いを、その職員が休んだときにも残る形にする考え方です。AIの処理結果は人が品質チェックし、最終確認と承認は事務所が行います。判断の責任と事務処理の担当を混同しません。

日々の受託した定型事務では、事務所の作業は原則として計算済み給与データや作成済み帳票の承認です。ここでいう帳票は、社労士法の独占業務に当たる帳簿書類の作成をAI社員AIKATAへ移す意味ではありません。先生方の法定業務は保持し、そのための基礎資料を整える事務を任せます。

AI社員AIKATAはNDAを結び、給与・人事データの受け渡しと保管のルールを事務所の規程に合わせて決めます。相談時には、事務所で定めている保存先や受渡し方法を確認し、委託する資料の範囲を整理します。

6-3. 繁忙期の処理量を増やすために、採用と教育を重ねる必要がありません

菅澤 菅澤
算定基礎・年度更新・年末調整の時期にも、受託する事務作業の処理量を増やせます。事務所がAIの構築担当者を採用する必要もありません。

AI社員AIKATAは、仕組みの構築と運用を行います。事務所にAIの知識は要りません。繁忙期にも人を採用・教育せずに処理量を増やせるため、事務作業のための増員と教育を繰り返す運営から切り替えられます。料金は月額の定額で、業務量が増えても変わりません。

無料相談は60分のオンラインで、Google Meetを使い全国に対応します。業務を棚卸しし、どこまで任せられるかを整理します。契約の義務はありません。所長だけで作業の細部を思い出そうとするより、実際に回収・入力・確認をしている職員の方の状況を整理すると、対象業務を具体化しやすくなります。

AI社員AIKATA|社労士事務所の所長・職員の皆さまへ 給与計算・勤怠集計から、入退社・算定基礎届・年度更新の書類の下準備まで 月30万円の定額で、業務まかせ放題。社労士事務所向けの無料相談はこちら

07 残る道は「作業そのものを任せる」だけです

両立支援の資料づくりと更新を正しく運用するには、事務所の専門性が欠かせません。その専門性を資料探しや転記に使い続けないために、ここでは「事務作業を回す負担を手放す」という目的で3つの道を比較します。記号はこの目的に対する整理であり、製品の性能や法的適合性の優劣を表すものではありません。

比較する項目手作業のままソフトの追加・乗り換えAI社員AIKATAに任せます
繁忙期の負荷✕ 職員の回収・入力・照合が増えます。△ ソフト間の準備や確認を事務所が担います。◎ 採用・教育をせずに受託事務の処理量を増やせます。
顧問先ごとのルール✕ 担当者の記憶と個別のメモに残ります。△ 設定と更新を事務所が管理します。◎ 個別ルールを登録し、担当者が変わっても残ります。
顧問先への負担△ 不足資料の照会が繰り返されます。△ 新しい操作や受渡しの調整が必要です。◎ 顧問先にソフトの乗り換えを頼む必要がありません。
職員の採用・教育✕ 処理を増やす人の確保を抱えます。△ 運用する職員の教育が残ります。◎ 構築・運用を任せ、AIの知識は不要です。
社労士法の線引き○ 先生方が専門業務を行います。○ 先生方が専門業務を行います。◎ 前段階の事務を受託し、1号・2号業務は先生方が行います。

7-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由

菅澤 菅澤
今のソフトと顧問先のルールを使いながら、事務作業を引き受ける点が理由です。先生方が担う専門業務を残したまま分担できます。
✔️今のソフトのまま:給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作も含めて自動化します。
✔️顧問先ごとのルールが残ります:締め日・支給日・手当を登録し、担当者が変わっても引き継げます。
✔️事務所は原則として承認だけです:受託した定型事務の結果を人が品質チェックし、事務所が最終確認・承認します。独占業務は先生方が行います。
✔️繁忙期も人を増やさず、月額の定額です:採用・教育をせず処理量を増やせ、業務量が増えても料金は変わりません。
✔️AIの知識は不要で、社労士法の線引きが明確です:構築・運用はAI社員AIKATAが担い、1号・2号業務を受託しません。

増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業を手放せる道はAI社員AIKATAに任せることだけです。ここで手放す対象は、委託する集計・入力などの事務作業です。法的判断、独占業務、最終確認・承認は先生方が担います。

菅澤 菅澤
資料の回収と台帳の更新から始めると、その結果を使う就業規則の見直しや、休職制度の相談の下準備まで、仕事のつながりが見えてきます。次の相談に備えて、どの事務を任せるか整理しましょう。

08 次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか

8-1. 両立支援の資料回収と更新管理から、どの作業を任せられるか決めます

山崎 山崎
無料相談では、いまの資料の集め方と更新の流れを伺い、どの作業から任せられるかをその場で整理します。先生方が行う判断や書類作成も切り分けます。

人を増やす・ソフトを替えると決める前に、AI社員AIKATAの社労士事務所向け無料相談で、毎年繰り返す作業を棚卸ししてください。「顧問先の窓口の連絡先の更新確認が漏れる」「様式の配布と回収の管理に時間がかかる」「繁忙期に職員の手が足りない」といった工程から、どの作業を任せられるかを具体的に整理します。

事務所で使うシステム、顧問先ごとの更新時期、職員が毎月行う作業、先生方の承認の流れを確認すれば、最初に任せる業務と事務所に残す専門業務を話し合えます。相談は60分、Google Meetによるオンラインで全国に対応し、契約の義務はありません。給与・人事データの受け渡しと保管は、NDAと事務所の規程に合わせてルールを決めます。

職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。

AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。

NEXT STEP

事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?

AI社員AIKATA — 社労士事務所の給与計算・手続きの下準備を丸ごと代行

社労士事務所の所長・管理者の方へ

AI社員AIKATA

給与計算・勤怠の集計・入退社手続きや算定基礎・年度更新の下準備・顧問先からの資料回収を、AIと人の二重チェックで丸ごと代行。いまのソフトのまま、事務所は承認するだけです。

よくある質問

Q. 治療と仕事の両立支援は、いつから努力義務になりましたか?

山崎 山崎
令和8年4月1日から、努力義務になりました。

A. 改正労働施策総合推進法(令和7年法律第63号)により、令和8年(2026年)4月1日から、全ての事業主の努力義務になりました。厚生労働省は、令和8年2月10日に、治療と就業の両立支援指針を公表しています。

Q. 努力義務とは何をすればよいのですか?

山崎 山崎
窓口と対応の流れを整えることが入口です。

A. 治療を受けている労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講ずるよう努めることです。窓口の設置、規程や制度の確認、相談があったときの対応の流れの整備が、実務の入口になります。

Q. 小規模な会社も対象ですか?

山崎 山崎
規模を問わず、対象になります。

A. 規模を問わず、全ての事業主が対象です。小規模な会社では、社長や総務担当者が窓口を兼ね、産業保健総合支援センターなどの外部の相談先を案内する形が、現実的です。

Q. 厚生労働省の様式は、どこで入手できますか?

山崎 山崎
公式ページで最新の様式を確認します。

A. 厚生労働省の「治療と仕事の両立支援ナビ」で、勤務情報提供書や主治医意見書の様式例、両立支援プランの作成例、ガイドラインなどが公開されています。版が更新されることがあるため、使う前に最新のものを確認します。

Q. 従業員の病名を、会社は把握してよいですか?

山崎 山崎
本人の同意の下で、必要な範囲に限ります。

A. 相談は本人の申出から始まり、病歴などの情報は、本人の同意の下で、必要な範囲に限って扱います。上司には、必要な配慮の内容だけを伝え、病名などは、本人の同意なく共有しません。

Q. 就業規則は必ず変更が必要ですか?

山崎 山崎
規程の根拠があると運用が明確になります。

A. 努力義務であり、規程の変更を一律に義務づけるものではありません。ただ、本人の申出に基づく措置や、主治医の意見を踏まえた判断を、規程に位置づけておくと、運用の根拠が明確になります。10人以上の事業場で変更する場合は、意見聴取と届出が必要です。

Q. 助成金は使えますか?

山崎 山崎
公式ページで最新の内容を確認します。

A. 助成制度の名称や要件は、年度ごとに変わります。両立支援ナビの各種制度・助成のページや、労働局、産業保健総合支援センターで、最新の内容を確認します。

Q. 社労士法上、AIに任せて問題ないですか?

山崎 山崎
専門業務を保持して、その前段階の事務を任せます。

A. 業務の線引きが前提です。AI社員AIKATAは、給与計算・勤怠集計・資料回収の一次対応・書類の下準備などを担い、1号・2号業務である申請書等や法定帳簿書類の作成、行政機関への提出代行は引き受けません。最終確認・承認は先生方が行います。

Q. 今のソフトのままで使えますか?

山崎 山崎
いまの業務を起点に分担を検討できます。

A. AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、今の給与ソフト・勤怠システムを使って画面操作を含めて自動化します。顧問先へソフトの乗り換えを頼む必要はありません。どの資料回収・集計・入力から任せられるかは、無料相談で実際の業務を確認して整理します。

Q. 事務所にAIの知識がなくても相談できますか?

山崎 山崎
まず毎月の回収・入力・確認の流れを整理します。

A. 相談できます。AI社員AIKATAが仕組みの構築・運用を行うため、事務所にAIの知識は要りません。無料相談は60分のオンラインで全国に対応します。業務の棚卸しと受託範囲を整理し、契約の義務はありません。

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監修 最終更新日: 2026年10月30日
菅澤孝平
菅澤 孝平 株式会社GENAI 代表取締役
  • AI業務自動化サービス「AI鬼管理」を運営 — Claude Code を活用し、経営者の業務を「AIエージェントに任せる仕組み」へ転換するパーソナルトレーニングを 伴走構築 で提供。日報・採用・問い合わせ対応・経費精算・議事録・データ集計・営業リスト等の定型業務を、AIに代行させる体制を経営者と一緒に作り込む
  • Claude Code 実装ノウハウを 経営者・法人クライアント に直接指導。生成AIを「便利ツール」ではなく 「業務を任せる存在」 として運用する手法を体系化
  • 「やらせ切る管理」メソッドの開発者。シンゲキ株式会社(2021年設立・鬼管理専門塾運営)にて累計3,000名以上の学習者を志望校合格に導いた管理メソッドを、AI × 経営者支援 に転用
  • 著書『3カ月で志望大学に合格できる鬼管理』(幻冬舎)、『親の過干渉こそ、最強の大学受験対策である。』(講談社)
  • メディア出演: REAL VALUE / カンニング竹山のイチバン研究所 / ええじゃないかBiz 他
  • 明治大学政治経済学部卒
現在は AI鬼管理(Claude Code活用の伴走型パーソナルトレーニング)を主事業とし、経営者と二人三脚で「AIに業務を任せる仕組み」を実装。「実行を強制する環境」を AI で構築する手法を、自社の実運用知見をもとに発信している。