【2026年11月最新】源泉徴収税額表の見方|甲欄・乙欄・丙欄の使い分けと令和8年分の変更点、給与計算の確認作業を社労士事務所がAIに任せる方法
「顧問先から『この従業員は甲欄でよいのか』『令和8年分から何が変わったのか』と聞かれたが、根拠を示して即答できるか不安」「税額表の行を読み違えて、源泉徴収の過不足が年末調整まで残ってしまった」——源泉徴収税額表の見方は、給与計算を預かる社労士事務所の職員の方が、毎年のように確認し直すテーマです。
結論から言うと、源泉徴収税額表は「①どの表を使うか(月額表・日額表・賞与の算出率の表)→②どの欄を使うか(甲・乙・丙)→③社会保険料等を引いた後の金額の行と、扶養親族等の数の列が交わる所を読む」の3手順で、誰でも同じ答えにたどり着けます。つまずきやすいのは表の読み方そのものより、扶養控除等申告書が出ているか、扶養親族等の数が正しいかという入口の確認です。令和8年分は扶養親族等の数え方が変わっており、前年までの感覚で数えると税額がずれます。
この記事では、源泉徴収税額表の種類と見方、甲欄・乙欄・丙欄の使い分け、国税庁の設例を使った計算の手順、令和8年分の変更点、賞与・退職金・副業・個人事業主の扱いを、社労士事務所の実務目線で整理します。後半では、顧問先ごとの区分の確認や税額の検算を、AIに任せる方法を、弊社の業務代行サービス「AI社員AIKATA」(運営: 株式会社GENAI)の実践ノウハウとともに解説します。
01 THREE TABLES 源泉徴収税額表とは——3種類の表と使い分けの基準 月額表・日額表・賞与の算出率の表を、給与の支払い方で選ぶ
📚 用語解説
源泉徴収税額表:給与や賞与を支払うときに天引きする所得税(復興特別所得税を含む)の額を求めるために、国税庁が毎年公表している表。給与の別、「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出の有無、給与の支払い方に応じて使う表と欄が決まっている。令和8年分の表は令和7年分以前の給与には使えないと、国税庁が明記している。
源泉徴収税額表は、国税庁が「令和8年分 源泉徴収税額表」として一冊にまとめて公表しています。中身は大きく3つの表で、給与の支払い方によって使う表が決まります。
| 使う表 | 対象になる給与の支払い方 | 甲・乙・丙の欄 |
|---|---|---|
| 月額表 | 月ごとに支払うもの、半月ごと・10日ごとに支払うもの、月の整数倍の期間ごとに支払うもの | 甲欄・乙欄 |
| 日額表 | 毎日支払うもの、週ごとに支払うもの、日割で支払うもの。日雇賃金もこの表 | 甲欄・乙欄・丙欄 |
| 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表 | 賞与。前月に普通給与の支払いがない場合や、賞与の額が前月の普通給与の10倍を超える場合は、月額表を使う | 甲欄・乙欄 |
出典:国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」の「給与所得の源泉徴収税額の求め方」。日々の実務では、月給の顧問先は月額表、アルバイトの日払いや週払いがある顧問先は日額表、賞与の月は算出率の表、と顧問先ごとに「今月はどの表か」を決めて確認します。
1-1. 月額表を使う給与——半月払い・10日払いも対象
月額表は、月給制の顧問先だけの表ではありません。半月ごと、10日ごとに支払う給与や、月の整数倍の期間(隔月・四半期・半年など)ごとに支払う給与にも月額表を使います。たとえば「月に2回、半月分ずつ支払う」顧問先でも、支払いの都度、その時点の社会保険料等控除後の金額を月額表に当てはめます。
1-2. 日額表を使う給与——日雇賃金は丙欄
日額表は、毎日・毎週・日割で支払う給与に使います。日雇賃金は、日々雇い入れられる人の賃金で、労働した日または時間によって算定され、労働した日ごとに支払いを受けるものをいいます。ただし、一つの給与の支払者から継続して2か月を超えて給与が支払われた場合は、その2か月を超える部分は日雇賃金に含まれません。つまり日雇いのつもりで丙欄を使っていた人が、2か月を超えて続けて働いたら、その先は甲欄または乙欄に切り替わることになります。
02 KOU OTSU HEI 甲欄・乙欄・丙欄の違い——扶養控除等申告書の提出で決まる 欄を決めるのは、従業員の「提出の有無」。給与額でも雇用形態でもない
税額表の欄は、国税庁の整理では次のとおりです。月額表・日額表では、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与が甲欄、それ以外の人に支払う給与が乙欄です。日雇賃金には丙欄を使います。
| 欄 | 使う場面 | 実務上のポイント |
|---|---|---|
| 甲欄 | 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与・賞与 | 扶養親族等の数(0人〜7人)の列で税額を読む。1か所の勤務先にしか提出できない |
| 乙欄 | その申告書を提出していない人に支払う給与・賞与 | 扶養親族等の数に関係なく、給与額の行だけで税額が決まる。同じ給与額なら、甲欄より税額が高くなる傾向がある |
| 丙欄 | 日雇賃金(日額表のみ) | 2か月を超えて継続して支払う場合、その超えた部分は日雇賃金に含まれない |
📚 用語解説
給与所得者の扶養控除等申告書:従業員が勤務先に提出する書類で、扶養親族等の状況を伝え、源泉徴収で甲欄を使うための前提になる。提出できるのは1か所の勤務先だけで、年末調整の対象になる給与所得者は、原則として提出している必要がある。
2-1. 判定のしかたは「申告書が手元にあるか」だけ
甲欄か乙欄かは、その従業員の収入の多さや、正社員かパートかでは決まりません。給与を支払う日までに、扶養控除等申告書が提出されているかどうかで決まります。新しく入社した従業員から申告書を受け取っていないのに、甲欄の税額で源泉徴収してしまうのは、よくある取り違えです。提出がなければ、その時点では乙欄で源泉徴収し、後から申告書が出てきた場合の扱いを顧問先と決めておく必要があります。
甲欄と乙欄では、同じ給与額でも源泉徴収される額が大きく違います。取り違えは給与明細を見た従業員が気づくか、年末調整の時期に過不足として表面化するまで残りやすいのが厄介です。顧問先から申告書を預かる段階で、「提出済みの人」の一覧を事務所側でも持っておくことをおすすめします。
2-2. 乙欄で止まる従業員は、申告書の出し忘れの可能性もある
乙欄の従業員の中には、本来は甲欄が使えるのに、申告書の出し忘れで税額が高くなっているケースがあります。従業員の側が気をつけることはもちろんですが、顧問先の担当者が配付や回収を忘れているケースも少なくありません。事務所としては、乙欄になっている従業員を毎月リストにして、本当に二か所目の勤務先なのか、単なる未回収なのかを顧問先に確認すると、年末調整時の手戻りを減らせます。
03 HOW TO READ 源泉徴収税額表の見方——国税庁の設例で手順を追う 社会保険料等を引いた後の金額の「行」と、扶養親族等の数の「列」を読む
見方の手順を、国税庁が「給与所得の源泉徴収税額の求め方」で示している月額表甲欄の設例で追います。設例の条件は、給与等の支給額(月額)が42万円、給与等から控除する社会保険料等が6万3,400円、扶養親族等の数が2人(源泉控除対象配偶者あり、源泉控除対象親族1人)です。
出典:国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」(給与所得の源泉徴収税額の求め方・月額表甲欄の使用例)。数字は設例のものであり、実際の顧問先の税額は、必ず最新の税額表の該当行で確認してください。
3-1. 税額表に当てはめる金額は「非課税分と社会保険料を引いた後」
税額表に当てはめる給与等の金額は、その月の給与等の金額から、厚生年金保険料・健康保険料・雇用保険料などの社会保険料等を控除した後の金額です。通勤手当の非課税限度額内の部分など、非課税となる支給額も、課税対象の給与には含めない点に注意してください。総支給額のまま行を探してしまうと、1行から数行ずれて、税額が過大になります。
📚 用語解説
社会保険料等控除後の給与等の金額:源泉徴収税額表の行を探すときに使う金額。非課税となる支給分を除いた給与から、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料などの社会保険料等を引いた後の金額をいう。総支給額とは別の数字なので、給与計算ソフトの画面でも項目名を確認する必要がある。
3-2. 乙欄と日額表の読み方
乙欄は、扶養親族等の数の列がありません。給与額の行を見つけたら、その行の乙欄の金額がそのまま税額になります。日額表も月額表と同じ手順で、1日分の給与額から社会保険料等を引き、該当する行と甲・乙・丙の欄が交わるところを読みます。丙欄は、日雇賃金に使う列です。
3-3. 会社員の給与時の計算例——社会保険料控除後30万円の場合
もう一つ、月給の会社員の計算例で確認します。その月の社会保険料等控除後の給与等の金額が30万円の場合、月額表では「29万9,000円以上30万2,000円未満」の行を使います。令和8年分の月額表では、この行の甲欄は扶養親族等0人で7,930円、1人で6,320円、2人で4,700円、3人で3,080円、乙欄は5万3,600円です(国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」月額表)。同じ給与額でも、甲欄で扶養親族等が1人の人と、乙欄の人とでは、源泉徴収される額に大きな差が出ることが分かります。
| 給与時の区分(社会保険料控除後30万円) | 令和8年分の月額表から読める税額 |
|---|---|
| 甲欄・扶養親族等0人 | 7,930円 |
| 甲欄・扶養親族等1人 | 6,320円 |
| 甲欄・扶養親族等2人 | 4,700円 |
| 乙欄(申告書の提出なし) | 5万3,600円 |
この計算例で押さえたいのは、金額そのものより、同じ給与額でも「申告書があるか」「扶養親族等が何人か」で行き先の列が変わるという構造です。数字は毎年の改正で変わるため、実務では必ずその年の税額表の該当行で確認してください。
3-4. 給与時と賞与時で、見る表と手順が変わる
給与時は、その月の社会保険料等控除後の給与等の金額から月額表(または日額表)の行を探します。賞与時は、前月の社会保険料等控除後の給与等の金額と扶養親族等の数から「賞与の金額に乗ずべき率」を求め、それを社会保険料等控除後の賞与の金額に掛けます。給与時は「当月の給与」を、賞与時は「前月の給与」を見るという点が違うため、賞与の月は、前月の給与データまで確認する必要があります。
甲欄は扶養親族等の数が0人から7人までの列に区分されています。7人を超える場合は、超える1人ごとに、月額表を使うときは1,610円、日額表を使うときは50円を、7人の列の税額から控除した金額とします(令和8年分・国税庁)。該当する従業員は多くありませんが、扶養の多い従業員のいる顧問先で出てくる場面です。
04 REIWA 8 令和8年分で何が変わった?——扶養親族等の数え方と税額表の改正 令和7年度税制改正で基礎控除などが見直され、税額表の使い方に影響した
国税庁は、令和8年分の源泉徴収税額表について、令和7年度税制改正で所得税の基礎控除の見直し等が行われたことに伴い、税額や扶養親族等の数の算定方法が変更されていると案内しています。そのため、令和8年分の表を、令和7年分以前の給与の税額計算に使うことはできません。前年の表の使い回しは、税額がずれる原因になります。
4-1. 扶養親族等の数は「源泉控除対象配偶者」と「源泉控除対象親族」で数える
税額表の甲欄を使うときの「扶養親族等の数」は、令和8年分の国税庁の整理では、源泉控除対象配偶者と源泉控除対象親族の合計数をいいます。これに加えて、給与を受ける本人が障害者(特別障害者を含む)・寡婦・ひとり親・勤労学生に該当する場合は、該当するごとに1人を加算します。また、同一生計配偶者や扶養親族(16歳未満を含む)のうちに障害者または同居特別障害者がいる場合も、該当するごとに1人を加算した数が扶養親族等の数です。
| 区分 | 令和8年分の要件(国税庁の整理) |
|---|---|
| 源泉控除対象配偶者 | 本人の令和8年中の所得の見積額が900万円以下で、生計を一にする配偶者(青色事業専従者等を除く)の所得の見積額が95万円以下 |
| 源泉控除対象親族 | 控除対象扶養親族、または特定親族のうち所得の見積額が100万円以下の人 |
| 控除対象扶養親族 | 生計を一にする親族で所得の見積額が58万円以下のうち、居住者なら16歳以上の人(令和8年分は平成23年1月1日以前に生まれた人) |
| 特定親族 | 生計を一にする19歳以上23歳未満の親族で、所得の見積額が58万円超123万円以下の人(令和8年分は平成16年1月2日から平成20年1月1日までに生まれた人) |
📚 用語解説
特定親族:令和7年度税制改正で位置づけられた、19歳以上23歳未満で所得の見積額が58万円超123万円以下の親族。このうち所得の見積額が100万円以下の人は源泉控除対象親族として扶養親族等の数に数えられ、100万円を超える人は毎月の源泉徴収では数えず、年末調整での特定親族特別控除で調整する整理になる。
ポイントは、これまで扶養親族等の数に入らなかった19歳以上23歳未満の学生などが、所得の見積額によっては数に入るようになったことです。顧問先から回収した申告書の「源泉控除対象親族」欄の記載が、新しい要件に沿っているかを確認しないと、数え間違いが起こります。
4-2. 源泉徴収が0円になる給与の境目
令和8年分の月額表の甲欄では、社会保険料等控除後の給与等の金額が105,000円未満の行は、扶養親族等の数がどの列でも税額が0円と読めます(国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」月額表)。給与額が低い従業員は、この境目の近くで行をまちがえると、本来は徴収不要なのに徴収してしまう、またはその逆が起きます。なお、この境目は税額表の改正で動くため、毎年の表で必ず確認してください。
4-3. 申告書の様式が変わった点と、お互いに数えられない注意
国税庁の注意書きでは、夫婦の双方が互いに源泉控除対象配偶者として控除を受けることはできず、親族の双方が互いに特定親族として控除を受けることや、特定親族として控除を受けている親族を、別の人が特定親族として控除を受けることもできないとされています。同じ人が二つの申告書に重複して記載されていないかは、複数の従業員を抱える顧問先で見落としやすい点です。
所得税の基礎控除などは令和8年度の税制改正でも見直しが行われており、令和9年分以後の源泉徴収税額表にも改正が反映される見込みです。年が替わるたびに、最新の税額表が公表されているかを確認する運用にしてください。最新の公表内容と適用開始時期は、必ず国税庁の公式ページで確認してください。
05 BONUS AND OTHERS 賞与・退職金・電算機計算の特例——給与とは別の計算になる場面 賞与は算出率の表、退職金は速算表。ソフトが計算する場合の特例にも注意する
5-1. 賞与は「算出率の表」を使う
賞与の源泉徴収は、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使うのが原則です。前月の社会保険料等控除後の給与等の金額と、扶養親族等の数から、賞与の金額に乗ずべき率を求め、社会保険料等を引いた後の賞与の金額に乗じて税額を出します。
賞与は、月額表と算出率の表のどちらを使うかの判定が、毎回必要です。新入社員の初めての賞与や、年の途中で入社した従業員の賞与で、「前月に普通給与の支払いがなかった」というケースが起こりやすい点に注意してください。社会保険料の側は年末調整に必要な保険料控除の書き方と計算方法の記事も参考にしてください。
5-2. 退職金は別の速算表で計算する
退職手当等の源泉徴収は、給与の税額表ではなく、退職所得の源泉徴収税額の速算表を使います。国税庁の令和8年分の整理では、課税退職所得金額に応じて5%から45%までの税率と控除額が示され、「(課税退職所得金額×税率-控除額)×102.1%」で税額を求めます。1円未満の端数は切り捨てます。詳しい取り扱いは退職金の住民税・所得税の取り扱いで整理しています。
5-3. 電算機計算の特例——ソフトが表を見ずに税額を出せる理由
給与の計算を電子計算機などの事務機械で処理している場合は、月額表の甲欄を適用する給与等について、税額表を直接引かずに、財務大臣が告示する計算方法で源泉徴収税額を求めることができる特例があります。この計算方法は、社会保険料等を引いた後の給与等の金額から、給与所得控除の額・基礎控除の額・配偶者(特別)控除の額・扶養控除の額または特定親族特別控除の額を差し引いて課税給与所得金額を求め、それに所定の算式を当てはめる、という構造になっています。
📚 用語解説
電算機計算の特例:給与計算ソフトなどで処理している場合に、月額表の甲欄を適用する給与等に限り、税額表を引かずに告示の算式で源泉徴収税額を求められる特例。対象は、毎月・半月・10日ごとなどの給与のほか、一定の賞与がある。ソフトがこの特例に沿って計算しているか、税額表の読み取り結果と一致するかは、設定変更や改正の年に確認が必要になる。
事務所としての実務上のポイントは、ソフトの税額と税額表の読み取り結果が食い違ったとき、どちらが正しいかを判断できることです。特例の適用で端数処理が異なるケースもあるため、顧問先から「手計算と合わない」と言われたときに、根拠を示して説明できるようにしておきたい所です。
06 COMMON CASES 副業・個人事業主への支払いと、顧問先で多い間違い 給与でない支払いは別の源泉徴収。年末調整でやりがちなミスも整理する
6-1. 副業をしている従業員の源泉徴収
副業先の給与が雇用契約に基づくものであれば、扶養控除等申告書は1か所にしか提出できないため、2か所目の勤務先では原則として乙欄で源泉徴収することになります。乙欄で源泉徴収された従業員は、確定申告で所得税が還付されることもあります。一方で、業務委託など雇用契約でない形で受け取る報酬は、所得税法で定められた一定の報酬・料金に当たる場合に源泉徴収が必要で、当たらないものは原則として源泉徴収は不要です。ただし、副業の所得の区分や確定申告の要否の判断は、個別の税務相談になるため、税理士への案内が必要です。
6-2. 個人事業主への支払い——一定の報酬・料金には源泉徴収がある
個人事業主に対して、原稿料・講演料・デザイン料・士業への報酬など、所得税法で定められた一定の報酬・料金を支払う場合は、支払う側が源泉徴収をします。税率は、復興特別所得税を含めて10.21%(1回の支払額が100万円以下の部分)が基本となる形です。給与のように源泉徴収税額表を引くのではなく、報酬の種類ごとに決められた率で計算する点が違います。
| 支払う相手・内容 | 源泉徴収の計算に使うもの |
|---|---|
| 従業員への給与 | 月額表・日額表(甲欄・乙欄・丙欄) |
| 従業員への賞与 | 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(条件により月額表) |
| 退職手当等 | 退職所得の源泉徴収税額の速算表 |
| 個人事業主への一定の報酬・料金 | 報酬の種類ごとに決められた率(復興特別所得税を含め10.21%が基本) |
顧問先が「給与」と「外注費(報酬)」を取り違えて、本来は源泉徴収が必要な報酬を、そのまま全額支払っているケースもあります。その場合、税務署の調査で指摘される可能性があるため、支払いの性格の確認は重要です。
6-3. 年末調整で従業員がやりがちな間違い
源泉徴収の区分や扶養親族等の数の誤りは、年末調整の段階で、従業員の申告書の記載漏れ・計算ミスという形で表面化します。顧問先の従業員向けに、事前に注意を案内しておくと、事務所への差し戻しが減ります。
これらは、年末調整の還付金が支払われるケースや所得税が発生する年収の目安とも関係します。源泉徴収の段階で区分と扶養親族等の数を正しく押さえておくと、年末調整の手戻りは大きく減ります。
6-4. 扶養控除等申告書の注意事項
扶養控除等申告書の注意事項として、事務所が顧問先に周知しておきたい点を整理します。申告書は、その年の最初の給与の支払いを受ける日の前日までに提出してもらうのが原則で、提出がなければその間は乙欄で源泉徴収することになります。令和8年分の申告書には源泉控除対象親族の記載欄があるため、書き方の案内も更新が必要です。
年末調整業務を効率化する基本は、①申告書の配付と回収のスケジュールを早めに決める、②記載の確認項目を一覧にして1回で見る、③給与計算ソフトの自動計算の結果を検算する、の3つです。申告書をWebで回収できる顧問先は入力漏れの警告で差し戻しが減りますが、紙の顧問先が混在すると、事務所の確認作業は残ります。
年末調整をスムーズにするコツは、書類の回収を早めることと、記載内容の確認を一度に済ませることです。従業員から申告書をWebで回収する仕組みを使う顧問先であれば、入力漏れの警告機能で差し戻しを減らせます。ただし、紙で回収している顧問先も多く、回収の方法は顧問先ごとに違うため、事務所側の確認作業は残ります。
07 THE LIMIT 源泉徴収の確認作業が、事務所の手作業の限界になる理由 顧問先ごとに違う区分・扶養状況・支払い方を、毎月確認し続ける負荷
税額表の見方そのものは、一度理解すれば難しくありません。しかし、複数の顧問先の給与計算を預かる事務所では、次のような負荷が積み重なります。
これらは「税額表の見方を知っているか」では解決しません。顧問先ごとの支払いサイクル・申告書の提出状況・扶養状況を見比べて、毎月同じ確認を繰り返す作業そのものが、負荷の根本原因です。さらに、確認した結果をソフトへ転記し、もう一度見直す二度手間も加わります。
08 AUTOMATE WITH AI 【核心】源泉徴収の確認作業をAIで自動化する 「AIに聞く」効率化ではなく、毎月の確認作業そのものを渡す自動化へ
📚 用語解説
Claude Code/Codex:Claude CodeはAnthropic社、CodexはOpenAI社が提供するAIエージェント。ChatGPTのような「質問に答えるAI」と違い、指示を受けてパソコン上のデータ集計・ファイル操作・文書作成などの作業そのものを実行できる。日本語の指示だけで業務の仕組みを構築できるため、事務所のバックオフィス業務の自動化にも使われている。
8-1. 「AIに聞く」と「AIが毎月の確認を自動で回す」は別物
Claude Code/Codexに「源泉徴収税額表の見方を教えて」と聞くのは効率化です。調べ物が速くなるだけで、顧問先ごとの申告書の確認や税額の検算は、人が毎月やる必要があります。
一方、本当に効果が出るのは自動化です。「毎月の給与データが届いたら、顧問先ごとの支払いサイクルと申告書の提出状況を照合し、使う表と欄を判定して税額を検算し、乙欄の従業員や食い違いのある従業員を一覧にまとめる」という一連の流れを最初に一度設計しておけば、データが届くたびに、仕組みが確認を済ませます。今のソフトはそのまま使い続け、人の仕事は、最後に上がってきた一覧を見て承認することだけになります。
8-2. 社労士法との線引きを必ず入れる
ここで重要なのが、社労士法上の業務の切り分けです。行政機関への提出手続きの代行や帳簿書類の作成(1号・2号業務)、および最終確認と承認は、先生方が行います。また、個別の税務相談への回答は税理士の業務であり、AIが代わりに行うことはできません。
AIが担当できるのは、給与データの集計、区分の照合、税額の検算、申告書の未回収者リストの作成、書類の下準備など、先生方の最終確認より前の事務作業です。提出手続きの代行や帳簿書類の作成、税務相談への回答は、これまでどおり事務所の先生方または税理士が行います。
8-3. Claude Code/Codexに任せられる事務作業
| これまで職員がやっていた作業 | AIに任せた後 |
|---|---|
| 顧問先ごとの支払いサイクルを見て、使う表を判断 | 顧問先の設定を参照して、使う表を自動で判定 |
| 申告書の提出状況を一覧と見比べて甲欄・乙欄を確認 | 提出状況の一覧と照合し、乙欄の従業員を自動抽出 |
| 社会保険料控除後の金額で行を探し、税額を読む | 税額を自動で検算し、ソフトの結果との食い違いを抽出 |
| 改正の年に、全従業員の扶養親族等の数を数え直す | 申告書の記載をもとに再計算し、変更のある従業員を一覧化 |
| 年末調整に向けた申告書の未回収・記載漏れのチェック | 漏れのある従業員と顧問先への依頼文面案を自動作成 |
ポイントは、いま事務所が使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま使い続けられることです。顧問先にソフトの乗り換えをお願いする必要はありません。
09 BUILD OR OUTSOURCE 増員・外注・自作では、繁忙期の事務作業は片づかない 4つの選択肢のうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけ
源泉徴収の確認のように「毎月発生し、顧問先ごとにルールが違う」事務作業を楽にする方法は、4つの選択肢に整理できます。ただしそのうち3つは、事務所の悩みを別の悩みに置き換えるだけです。
| 選択肢 | よくある期待 | 実際に行き詰まる所 | 判定 |
|---|---|---|---|
| ①職員を増やす | 人を増やせば確認が回る | 繁忙期には間に合わず、閑散期には人件費が残る。判断基準が人の頭の中にあり、属人化が増える | ✗ |
| ②従来型の外注・BPO | 外に出せば事務所の手間がなくなる | 顧問先ごとのルールの説明と、戻ってきた結果の手直しが事務所に残る | ✗ |
| ③事務所でAIを自作する | Claude Code/Codexなら自分たちで作れる | 顧問先ルールの言語化・検証の型・作った人しか直せない第二の属人化という壁がある | ✗ |
| ④AI社員AIKATAに任せる | 確認作業を丸ごと渡せる | 事務所に残る業務は最終確認と承認のみ | ★ |
9-1. 「①増員」「②外注」で片づかない理由
9-2. 「③自作」の壁
10 WHAT IS AIKATA 「AI社員AIKATA」とは——事務所の定型事務作業を丸ごと代行 確認・下準備は預ける、提出手続きと最終承認は先生方のまま
この3つの壁を事務所自身で越えなくても、毎月の確認作業そのものを丸ごと預ける道があります。それが弊社(株式会社GENAI)が運営する業務代行サービス「AI社員AIKATA」です。
📚 用語解説
AI社員AIKATA:株式会社GENAIが運営する業務代行サービス。社労士事務所のバックオフィス業務のうち、パソコン上で行う定型的な事務作業を、AIと人の二重体制で丸ごと受託する。特定のソフトに縛られず、事務所が使っている既存の環境をそのまま使って自動化する点が特徴。
AIKATAを使う社労士事務所では、「顧問先ごとの区分と締め日を登録する→毎月の勤怠データを回収・集計する→使うソフトへ入力し、チェックする→承認待ちの状態で事務所に渡す」という形で運用しています。事務所の先生方・職員は、渡された内容を確認して承認する役割に集中します。
無料相談(60分・オンライン/Google Meet)では、事務所の業務の棚卸しと、どこまで任せられるかの整理を行います。契約の義務はありません。利用にあたってはNDAを結び、給与・人事のデータの受け渡しと保管のルールを、事務所の規程に合わせて決めます。料金は、業務量が増えても変わらない月額の定額制です。
11 COMPARISON & SUMMARY 残る道は「作業そのものを任せる」だけ 手作業のまま/ソフトの追加・乗り換え/AIKATAに任せる 比較とまとめ
| 手作業のまま | ソフトの追加・乗り換え | AIKATAに任せる | |
|---|---|---|---|
| 繁忙期の負荷 | ✗ 賞与・年末調整の山に職員が集中 | △ 計算は軽くなるが、確認と回収は残る | ◎ 人を増やさず処理量を増やせる |
| 顧問先ごとのルール | ✗ 担当者の記憶に依存 | △ 製品仕様の範囲内 | ◎ 仕組みに登録し、担当者が変わっても残る |
| 顧問先への負担 | △ 確認・依頼のたびに個別対応 | ✗ 乗り換え時の周知・移行の負担が発生 | ◎ 既存のやり方のまま、顧問先の負担は増えない |
| 職員の採用・教育 | ✗ 採用難と属人化が続く | △ ソフト操作の教育が必要 | ◎ 採用・教育なしで対応できる |
| 社労士法の線引き | ○ 全て職員が実施 | ○ 問題なし | ◎ 提出手続き・帳簿書類の作成は先生方のまま。AIはその手前のみ |
11-1. AI社員AIKATAが選ばれる5つの理由
増員・外注・自作・乗り換えは、どれも事務所が人か仕組みを抱え続けます。作業そのものを手放せる道は、AI社員AIKATAに任せることだけです。源泉徴収の確認は、算定基礎届や年度更新の下準備、所得税率の仕組みに沿った計算確認と同じ構造を持っています。一つの業務で仕組みを作る感覚をつかめば、同じ考え方で次の業務にも広げられます。
次の繁忙期を、職員を増やさずに越える準備を始めませんか
「毎月の源泉徴収の確認に、思った以上に時間を取られている」「人を増やす、ソフトを替えると決める前に、何から任せられるか知りたい」という事務所の所長・管理者の方は、まず無料相談をご利用ください。
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職員を増やす・外注する・AIを自作する・ソフトを替える——どの道を選んでも、集計・入力・確認の作業か、それを回す人と仕組みが事務所に残り続けます。
AI社員AIKATAなら、いまお使いの給与ソフト・手続きソフトはそのまま、顧問先ごとのルールも登録して処理し、事務所に残るのは仕上がりの確認と承認だけです。どの業務から任せられるかは、無料相談(60分・オンライン)でその場で整理します。
NEXT STEP
事務所の定型業務を、
AI社員に任せてみませんか?
よくある質問
Q. 源泉徴収税額表の見方を、手順で教えてください。
A. ①給与の支払い方で使う表(月額表・日額表・賞与の算出率の表)を決め、②扶養控除等申告書の提出の有無で甲欄か乙欄(日雇賃金は丙欄)を決め、③社会保険料等を引いた後の給与等の金額の行と、甲欄なら扶養親族等の数の列が交わる所を読みます。税額表に当てはめる金額は総支給額ではなく、非課税分と社会保険料等を除いた後の金額です。
Q. 甲欄と乙欄の違いは何ですか?
A. 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与が甲欄、提出していない人に支払う給与が乙欄です。乙欄は扶養親族等の数に関係なく給与額の行だけで税額が決まり、同じ給与額なら甲欄より税額が高くなる傾向があります。申告書は1か所の勤務先にしか提出できないため、副業先などの2か所目は原則として乙欄になります。
Q. 丙欄はどんなときに使いますか?
A. 日額表にだけある欄で、日雇賃金に使います。日雇賃金とは、日々雇い入れられる人の賃金で、労働した日または時間によって算定され、労働した日ごとに支払われるものです。ただし、一つの給与の支払者から継続して2か月を超えて給与が支払われた場合、その2か月を超える部分は日雇賃金には含まれません。
Q. 令和8年分の源泉徴収税額表で、前年と大きく変わった点は何ですか?
A. 令和7年度税制改正で所得税の基礎控除などが見直されたことに伴い、税額や扶養親族等の数の算定方法が変更されました。扶養親族等の数は源泉控除対象配偶者と源泉控除対象親族の合計で数え、19歳以上23歳未満の特定親族のうち所得の見積額が100万円以下の人も源泉控除対象親族に含まれます。令和8年分の税額表は令和7年分以前の給与には使えません。最新の内容は国税庁の公式ページで確認してください。
Q. 賞与の源泉徴収で、月額表を使うのはどんなときですか?
A. 賞与は原則として「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使いますが、前月中に普通給与の支払いがない場合と、賞与の額が前月中の普通給与の額の10倍を超える場合は、月額表を使います。新入社員の最初の賞与や、年の途中で入社した従業員の賞与で該当しやすいため、従業員ごとに判定が必要です。
Q. 源泉徴収の確認作業をAIに任せても、社労士法上問題ありませんか?
A. 行政機関への提出手続きの代行や帳簿書類の作成(1号・2号業務)、および最終確認と承認は事務所の先生方が行う前提であれば、その前の事務作業をAIに任せる形になります。AI社員AIKATAが担うのは、給与データの集計、区分の照合、税額の検算、書類の下準備、資料回収の一次対応などです。個別の税務相談への回答は税理士の業務であり、AIが代わりに行うことはできません。
Q. 今使っている給与ソフトのままで、AIに確認作業を任せられますか?
A. 任せられます。AI社員AIKATAは特定のソフトに限定せず、事務所が現在使っている給与ソフト・勤怠システムをそのまま使い、画面操作を含めて自動化します。顧問先にソフトの乗り換えをお願いする必要はありません。顧問先ごとの締め日・支給日・手当などの個別ルールも仕組みに登録して処理するため、担当者が変わってもルールが引き継がれます。
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